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OET Writingで減点される理由トップ10 看護師がやりがちなミス
OET(Occupational English Test)のWritingは、多くの看護師にとって最もスコアが安定しないセクションの一つです。ReadingやListeningと違い、Writingでは自分で文章を構成する能力が求められるため、減点ポイントが非常に多く存在します。
特に海外で働くことを目指す看護師の場合、英語力自体は十分であっても、
-
スコアがBに届かない
-
300〜340で止まる
-
何度受けても同じスコアになる
といったケースがよく見られます。
その理由の多くは、英語力の不足ではなくOET Writing特有の評価基準を理解していないことにあります。
OET Writingでは以下の能力が評価されています。
-
必要な情報だけを選ぶ能力
-
医療文書としての適切な構成
-
読み手を意識した文章作成
-
簡潔で明確な表現
つまりOET Writingは、単なる英語テストではなく、
「医療コミュニケーション能力」を評価する試験
なのです。
本記事では、OET Writingで多くの看護師がやってしまう
減点される理由トップ10
を詳しく解説します。
それぞれについて、
-
なぜ減点されるのか
-
看護師がやりがちな具体例
-
改善方法
を詳しく説明していきます。
これらを理解することで、Writingスコアを大きく改善することができます。
OET Writingの採点基準を理解する
OET Writingでは主に次の6つの観点で評価されます。
Purpose(目的の明確さ)
紹介状や退院レターの目的が最初に明確に書かれているかが評価されます。
例えば、
-
referral
-
discharge
-
transfer
-
follow-up care
などです。
最初の段落で目的が曖昧だと、ここで大きく減点されます。
Content(内容の適切さ)
Case Notesから
適切な情報を選んでいるか
が評価されます。
すべて書くのではなく、必要な情報だけを選ぶ必要があります。
Conciseness and Clarity(簡潔さと明確さ)
文章が
-
簡潔であるか
-
分かりやすいか
が評価されます。
長すぎる文章は減点対象になります。
Genre and Style(文体)
医療文書として
-
適切な語彙
-
フォーマルな表現
が使われているかが評価されます。
Organisation and Layout(構成)
文章の構成が整理されているかが重要です。
例えば
-
段落構成
-
情報の流れ
などです。
Language(言語)
最後に
-
文法
-
スペル
-
語彙
が評価されます。
ただしOET Writingでは、文法よりも内容と構成の方が重要です。
1 不要な情報を書いてしまう
OET Writingで最も多いミスです。
Case Notesに書いてある情報を、すべて文章にしてしまう受験者が非常に多くいます。
しかしOET Writingでは
必要な情報だけを書くこと
が重要です。
Case Notesの情報の中には、紹介状の目的と関係ないものも多く含まれています。
例えば以下のCase Notesを考えてみましょう。
-
retired teacher
-
enjoys gardening
-
lives alone
-
admitted with pneumonia
この場合、紹介状で重要なのは
pneumoniaに関する情報
です。
しかし多くの受験者は、以下のように書いてしまいます。
Mrs Smith is a retired teacher who enjoys gardening and lives alone. She was admitted to hospital with pneumonia.
この文章では、紹介状の目的と関係ない情報が多く含まれています。
OETではこのような不要情報はContentの減点対象になります。
改善方法としては、
紹介の目的に関係する情報だけを書く
ことです。
例えば次のように書く方が適切です。
Mrs Smith was admitted with pneumonia and requires community follow-up after discharge.
2 Case Notesをそのまま書いてしまう
Case Notesはメモ形式で書かれています。
例えば次のような形です。
-
BP 150/90
-
HR 110
-
Temp 38.2
-
cough
-
fatigue
これをそのまま文章にしてしまう受験者が多くいます。
例えば、
BP 150/90, HR 110, Temp 38.2.
のような書き方です。
しかしOET Writingでは、Case Notesを文章としてまとめる能力が評価されます。
したがって次のように書く方が適切です。
On admission, the patient presented with elevated blood pressure, tachycardia and fever.
つまりCase Notesは
そのままコピーするのではなく、文章に変換する必要があります。
3 Introductionで目的が不明確
OET Writingで非常に重要なのが
Purpose(紹介の目的)
です。
多くの受験者が次のような書き方をします。
I am writing regarding Mr Brown who was admitted to hospital.
この文章には問題があります。
それは
紹介の目的が書かれていないこと
です。
読み手は
-
なぜこのレターを書いているのか
-
何をしてほしいのか
を知りたいのです。
したがって以下のように書く必要があります。
I am writing to refer Mr Brown for ongoing wound care following his recent discharge.
このように
最初の1〜2文で目的を明確にすること
が重要です。
4 情報が多すぎて文章が長くなる
OET Writingでは文字数の目安があります。
推奨されているのは
180〜200語程度
です。
しかし多くの受験者は
-
220語
-
240語
-
250語
など、長くなってしまいます。
文章が長くなる理由は主に次の3つです。
-
不要な情報を書いている
-
同じ内容を繰り返している
-
冗長表現を使っている
例えば次の文章です。
It is important to mention that the patient has a history of hypertension.
これは次のように簡潔に書くことができます。
The patient has hypertension.
OET Writingでは
シンプルで明確な文章
が高評価になります。
5 段落構成が不自然
OET Writingでは文章構成も評価されます。
理想的な構成は次の通りです。
Introduction
Background information
Current condition / treatment
Request or recommendation
しかし実際の答案では、
-
段落がない
-
段落が多すぎる
といったケースがよく見られます。
段落がない文章は読みづらく、Organisationの減点対象になります。
基本的には
3〜4段落
で書くのが理想です。
6 時系列の整理ができていない
Case Notesは通常、時系列で書かれています。
例えば
12 May
13 May
14 May
のような形です。
しかしWritingでは、これをそのまま書く必要はありません。
多くの受験者は
On 12 May the patient was admitted.
On 13 May antibiotics were started.
On 14 May the patient improved.
のように書いてしまいます。
しかし医療レターでは、次のようにまとめた方が自然です。
The patient was admitted on 12 May with pneumonia and was treated with intravenous antibiotics, resulting in gradual improvement.
つまりOET Writingでは
情報を整理してまとめる能力
が重要です。
7 医療文書として不自然な表現
日常英語と医療文書の英語は異なります。
例えば次の文章です。
She is feeling much better now.
日常英語では問題ありませんが、医療文書ではややカジュアルです。
より適切な表現は次のようになります。
Her condition has improved.
また次のような表現も避けた方が良いです。
-
She is okay now
-
She looks good
-
She feels fine
OET Writingでは
専門的で客観的な表現
が求められます。
8 文法ミス
文法ミスも減点対象になります。
よくあるミスには次のようなものがあります。
主語と動詞の一致
The patient have diabetes.
正しくは
The patient has diabetes.
時制のミス
The patient is admitted yesterday.
正しくは
The patient was admitted yesterday.
冠詞のミスもよく見られます。
例えば
patient was discharged
ではなく
the patient was discharged
のように書く必要があります。
9 不適切な略語を使う
医療略語の使用にも注意が必要です。
医療現場では略語がよく使われますが、すべての略語が安全とは限りません。
例えば次のような略語です。
-
SOB
-
H/O
-
T2DM
読み手によっては誤解される可能性があります。
OET Writingでは、
略語を避けてフルスペルで書く方が安全
です。
例えば
history of diabetes
のように書く方が望ましいです。
10 Request(依頼)が書かれていない
OET Writingの最後には
相手への依頼
を書く必要があります。
しかし多くの受験者は、次のような終わり方をします。
Thank you for your care.
これでは何をしてほしいのか分かりません。
より良い書き方は次の通りです。
Your ongoing monitoring and management of the patient’s wound would be appreciated.
つまり最後の段落では、
-
follow-up care
-
wound management
-
physiotherapy
-
medication review
など、具体的な依頼を書くことが重要です。
OET Writingで高得点を取るための重要ポイント
ここまで紹介した減点ポイントを避けるだけで、Writingスコアは大きく改善します。
特に重要なのは次の3つです。
必要な情報だけを書く
Case Notesのすべてを書く必要はありません。
通常は
30〜40%程度
の情報だけで十分です。
読み手を意識する
OET Writingの読み手は
-
GP
-
community nurse
-
specialist
などの医療従事者です。
したがって
医療文書として読みやすい文章
を書くことが重要です。
簡潔な英語を使う
難しい英語を書く必要はありません。
むしろ
-
短い文章
-
明確な表現
の方が高評価になります。
まとめ
OET Writingでスコアが伸びない看護師の多くは、英語力が不足しているわけではありません。
むしろ問題は
OET特有の書き方を理解していないこと
です。
特に注意すべき減点ポイントは次の通りです。
-
不要な情報を書く
-
Case Notesをそのまま書く
-
Purposeが不明確
-
文章が長すぎる
-
段落構成が悪い
-
情報整理ができていない
-
カジュアルな表現
-
文法ミス
-
不適切な略語
-
Requestがない
これらを意識するだけで、Writingのスコアは大きく改善します。
OET Writingは単なる英語テストではなく、
医療コミュニケーション能力を評価する試験
です。
そのため最も重要なのは
-
情報選択
-
簡潔さ
-
読み手意識
の3つです。
これらを意識して練習することで、B以上のスコアを狙うことが十分可能になります。
FAQs(よくある質問)
OET Writingは何語くらい書けば良いですか?
OET Writingの推奨文字数は180〜200語程度です。
最低180語を書く必要がありますが、200語を大きく超えると冗長な文章と判断される可能性があります。
多くの受験者は情報を書きすぎて220〜250語になってしまいますが、これは減点につながることがあります。
OET Writingでは長い文章よりも簡潔で必要な情報だけを書くことが重要です。
Case Notesはすべて書く必要がありますか?
いいえ、すべて書く必要はありません。
OET Writingでは、Case Notesの中から紹介の目的に関係する情報だけを選ぶ能力が評価されます。
目安としては、Case Notesの30〜40%程度の情報だけを使うケースが多いです。
不要な情報を書くと、ContentやConcisenessの評価が下がる可能性があります。
OET Writingで最も重要なポイントは何ですか?
最も重要なのは**Purpose(紹介の目的)**です。
レターの最初の1〜2文で、
-
referral(紹介)
-
discharge follow-up(退院後フォロー)
-
ongoing care(継続ケア)
など、なぜこのレターを書いているのかを明確にする必要があります。
Purposeが不明確だと、大きく減点される可能性があります。
医療略語は使っても良いですか?
基本的にはできるだけ避けた方が安全です。
医療現場では略語がよく使われますが、読み手によって意味が異なる可能性があります。
例えば次のような略語です。
-
SOB
-
H/O
-
T2DM
これらは誤解を招く可能性があるため、OET Writingでは
-
history of diabetes
-
shortness of breath
のようにフルスペルで書く方が安全です。
文法ミスがあると不合格になりますか?
文法ミスだけで不合格になることはほとんどありません。
OET Writingでは、以下の項目が総合的に評価されます。
-
Purpose
-
Content
-
Conciseness
-
Organisation
-
Language
そのため、多少の文法ミスがあっても、内容や構成が良ければ高得点を取ることは可能です。
ただし文法ミスが多すぎる場合はLanguageの評価が下がるため注意が必要です。
OET Writingは何段落で書くのが理想ですか?
一般的には3〜4段落が理想とされています。
典型的な構成は次の通りです。
Introduction(紹介の目的)
Background information(患者の背景)
Current condition / treatment(現在の状態)
Request / recommendation(依頼内容)
段落構成が整理されていると、読み手にとって理解しやすくなります。
OET Writingは難しい英語を書く必要がありますか?
いいえ、難しい英語は必要ありません。
むしろOET Writingでは
-
短い文章
-
明確な表現
-
医療文書として自然な英語
が評価されます。
難しい単語や複雑な文法を使うよりも、シンプルで正確な英語を書くことが重要です。
OET Writingは20分で書けますか?
最初は難しいと感じる人が多いですが、練習すれば十分可能です。
おすすめの時間配分は次の通りです。
Case Notesを読む:5分
情報選択:2〜3分
Writing:12〜13分
重要なのは、書く前に情報を整理することです。
構成を決めてから書くことで、時間内に完成させることができます。
