2025/06/11
目次
近年、「子どもの教育環境を見直したい」「もっと自由でグローバルな視点を持ってほしい」という想いから、家族でセブ島へ移住する日本人が増えています。
フィリピンは英語圏でありながら、日本と比べて生活コストが低く、温暖な気候とフレンドリーな人々に恵まれた国。
そして何より、子どもをバイリンガルに育てたいと考える家庭にとって、“教育環境”という視点で注目される存在です。
しかし一方で、
「日本の義務教育を離れて本当に大丈夫?」
「現地の学校ってどんな雰囲気?」
「帰国後の進路や日本語力への影響は?」
など、気になる点や不安も尽きません。
この記事では、フィリピン・セブ島での子どもの教育環境(インターナショナルスクール、公立・私立学校など)と日本の教育環境を、実体験や現地情報を交えながら徹底比較。
セブ島移住を検討中のご家庭に向けて、「どちらがわが子に合っているのか?」という問いに対して、多角的な視点からヒントをお届けします。
子どもの未来を考えるとき、“場所”の選択が大きな分岐点になります。
セブ島で育つことのリアルなメリットと、日本の教育の安心感――その両方を知った上で、家族にとって最適な選択をしてみませんか?
日本:6歳〜15歳(小学校6年+中学校3年)まで義務教育。全国的に教育水準が均一で、教科書・カリキュラムも統一されています。
フィリピン:6歳〜17歳(小学校6年+中高一貫6年)までが「K-12制度」に基づく基本教育。公立・私立で教育の質には差があり、英語が主要な教育言語です。
日本の公立学校では当然ながらすべて日本語ですが、フィリピンでは**英語とフィリピノ語(タガログ語)**の両方が公用語。
私立・インターナショナルスクールでは英語オンリーのカリキュラムが一般的です。
✅ 英語を幼少期から自然に習得したい家庭にとって、セブ島の教育環境は大きな魅力。
学校タイプ | 授業言語 | 月額の目安(2025年現在) | 備考 |
---|---|---|---|
公立学校(Philippine Public) | 英語・フィリピノ語 | 無料または数千円程度 | ローカル向け、施設・治安面で不安あり |
私立学校(Private School) | 英語 | 5,000〜15,000ペソ | 一部日本人も通う。レベル差あり |
インターナショナルスクール | 英語(欧米式) | 2万〜8万ペソ以上 | 高品質だが費用は高め |
✅ フィリピンの教育費は日本に比べて柔軟。予算や目的に応じた選択が可能です。
日本:授業内容は詰め込み型が多く、テスト中心。
フィリピン:プレゼンテーション、グループディスカッション、プロジェクトベースの評価が多く、表現力や英語での発信力が育つ。
日本:保護者会やPTAなどの関与が多い傾向。
フィリピン:送迎文化があり、親子の接点が日常的に多い。校内に入る頻度も高く、家族ぐるみで学校を支える雰囲気。
このように、フィリピンと日本では教育システム・学習言語・学校の雰囲気すべてに大きな違いがあります。
次章では、実際にセブ島で選ばれている「インターナショナルスクール」や「日本人に人気の私立学校」など、具体的な学校選びのポイントをご紹介していきます。
セブ島で子どもを教育する場合、選択肢は意外と幅広く、ローカル向けの公立校から国際認証を受けたインターナショナルスクールまで多様です。この章では、各学校タイプの特徴やメリット・注意点、そして2025年現在の学費の目安について解説します。
学校タイプ | 授業言語 | 特徴 | 向いている家庭 |
---|---|---|---|
公立学校(Public School) | 英語・フィリピノ語 | 費用は非常に安いが、教育の質や安全面にバラつきあり | 現地文化を重視し、費用を最小限に抑えたい家庭 |
私立学校(Private School) | 主に英語 | 費用は比較的安く、学校によって教育水準に差がある | ローカルに馴染みつつ一定の教育環境を求める |
インターナショナルスクール(International School) | 英語(欧米式カリキュラム) | 国際認証(IBなど)を持ち、教育の質が高い | 英語力やグローバル教育を重視したい家庭 |
Cebu International School (CIS)
カリキュラム:IB(国際バカロレア)対応
対象:幼稚園〜高校
学費:年間40万〜90万ペソ(約100万〜250万円)
備考:外国人比率が高く、欧米式の教育スタイル
Singapore School Cebu (SSC)
カリキュラム:シンガポール式+ケンブリッジ(IGCSE)
学費:年間25万〜50万ペソ
数学・理系科目に強く、帰国後の進学対策にも◎
Woodridge International School
比較的リーズナブルな国際校(年間10万〜20万ペソ)
セブ市内北部にあり、ローカルと外国人の混合環境
Sacred Heart School – Ateneo de Cebu(アテネオ系)
→ 教育水準が高く、現地富裕層の子どもが多く通う名門校
Saint Theresa’s College (STC)
→ カトリック系の歴史ある学校で女子生徒が多い
学費は月額5,000〜15,000ペソ(約1万2,000〜3万5,000円)が一般的。日本より安価ですが、制服代、教材費、遠足などの追加費用は別途かかる点に注意です。
フィリピンの学校はスクールバス文化がないため、多くの家庭が親による送迎を行います。
セブ島の渋滞は慢性的なので、通学距離も学校選びの重要な基準になります。
✅ 住まいと学校の距離を必ず事前にシミュレーションしておくのがおすすめです。
セブ島への移住とお子さまの現地教育を本格的に考える上で、実際に体験した家庭の声ほど参考になるものはありません。
この章では、セブで子育てをしている日本人家族のリアルな声や、どんな選択をして、どんな課題に向き合ってきたのかをご紹介します。
在籍校:Woodridge International School
通学年数:2年目
保護者コメント:
「日本では長男が英語に対して苦手意識が強かったのですが、セブでの学校生活で“使える言語”として自然と身につきました。下の子も英語・日本語をミックスで話すようになり、子どもの吸収力に驚かされています。」
「通学送迎は大変ですが、放課後も安全なエリアで遊べる環境は日本より気に入っています。」
在籍校:Singapore School Cebu
選んだ理由:数学や理系に強く、英語以外の学力も重視したかったため
母のコメント:
「日本の中学だと受験や内申に縛られていたけど、こちらではのびのび発言できて本人も前向きに。英語力だけでなく、自己表現力や発信力が大きく伸びたと思います。」
「ただ、帰国後の受験制度との接続は検討中で、海外教育と日本式教育の“橋渡し”サポートがもう少しあれば助かります。」
在籍校:ローカルの私立学校(英語カリキュラム)
選んだ理由:コストを抑えつつ、異文化に触れる体験を重視
父のコメント:
「現地の子どもたちと一緒に学ぶ環境は、子どもにとってとても新鮮だったようで、“違い”を自然に受け入れる姿勢が育ったと思います。」
「学校の進度は日本より遅い印象ですが、英語+異文化教育という観点では大満足。ただ、日本語の読み書きサポートは家庭で継続しています。」
課題 | 具体例 | 解決方法の一例 |
---|---|---|
日本語力の維持 | 読み書き・漢字力の低下 | 家庭で「国語タイム」を設定。日本の通信教材を併用 |
学校間の質の差 | 授業の質や先生のレベルにばらつき | 面談や体験入学で見極め。複数校を比較して決定 |
帰国後の進路不安 | 日本の中高受験とのズレ | 帰国子女枠のある学校やインター校編入などを検討中 |
セブ島への移住とお子さまの現地教育を本格的に考える上で、実際に体験した家庭の声ほど参考になるものはありません。
この章では、セブで子育てをしている日本人家族のリアルな声や、どんな選択をして、どんな課題に向き合ってきたのかをご紹介します。
在籍校:Woodridge International School
通学年数:2年目
保護者コメント:
「日本では長男が英語に対して苦手意識が強かったのですが、セブでの学校生活で“使える言語”として自然と身につきました。下の子も英語・日本語をミックスで話すようになり、子どもの吸収力に驚かされています。」
「通学送迎は大変ですが、放課後も安全なエリアで遊べる環境は日本より気に入っています。」
在籍校:Singapore School Cebu
選んだ理由:数学や理系に強く、英語以外の学力も重視したかったため
母のコメント:
「日本の中学だと受験や内申に縛られていたけど、こちらではのびのび発言できて本人も前向きに。英語力だけでなく、自己表現力や発信力が大きく伸びたと思います。」
「ただ、帰国後の受験制度との接続は検討中で、海外教育と日本式教育の“橋渡し”サポートがもう少しあれば助かります。」
在籍校:ローカルの私立学校(英語カリキュラム)
選んだ理由:コストを抑えつつ、異文化に触れる体験を重視
父のコメント:
「現地の子どもたちと一緒に学ぶ環境は、子どもにとってとても新鮮だったようで、“違い”を自然に受け入れる姿勢が育ったと思います。」
「学校の進度は日本より遅い印象ですが、英語+異文化教育という観点では大満足。ただ、日本語の読み書きサポートは家庭で継続しています。」
課題 | 具体例 | 解決方法の一例 |
---|---|---|
日本語力の維持 | 読み書き・漢字力の低下 | 家庭で「国語タイム」を設定。日本の通信教材を併用 |
学校間の質の差 | 授業の質や先生のレベルにばらつき | 面談や体験入学で見極め。複数校を比較して決定 |
帰国後の進路不安 | 日本の中高受験とのズレ | 帰国子女枠のある学校やインター校編入などを検討中 |
「セブ島移住って、毎日ビーチでのんびりできる夢のような生活?」
「教育と英語に理想的って聞くけど、実際はどうなの?」
そんな期待と不安のあいだで揺れるご家庭のために、この章では実際にセブ島に暮らしている日本人ファミリーの“良かったこと”と“想定外だったこと”を生活面に絞って紹介します。
家賃、水道光熱費、食費など、日本の約1/2〜1/3で暮らせるケースも。
家族で外食しても1,000〜1,500ペソ程度で満足できる。
スーパー、レストラン、病院、学校――どこでも基本的に英語。
親も子どもも自然と英語に触れ、使う機会が日常化。
フィリピン人は基本的にフレンドリー。学校の先生や近所の人も親切で、親同士の付き合いも穏やか。
PTAのような強制参加型の保護者文化が少なく、ストレス軽減に。
特にセブシティの通勤時間帯は渋滞が深刻。5kmの移動に1時間以上かかることも。
通学・通院・買い物の動線は事前にシミュレーションが必要。
夜間の外出や一部エリアへの立ち入りは避けた方が無難。
突然の停電や断水も日常的に起こり得る。
日本語の本・教材が少なく、日本語力を維持するには家庭での積極的なフォローが不可欠。
特に低学年の子には「読み書きの遅れ」に注意が必要。
「親としては“学ばせたいこと”がたくさんあるのに、こちらの子育て文化はもっと“自由”。でもそのおかげで、うちの子がのびのび発言できるようになった。」(40代母・移住1年目)
「ごはんが安くて美味しいのは本当に助かる。でも停電や水圧の低さは“海外生活してるなぁ”って毎回実感します(笑)」(30代父・在宅ワーク+移住)
「子どもは英語力が飛躍的に伸びたけど、日本語の“ひらがな・カタカナ”を忘れてしまって…。最近は毎晩“国語タイム”を設けてます。」(30代母・小学1年生の息子)
期待通りだった点 | 想定外だった点 |
---|---|
教育の選択肢が広く英語環境が整っている | 移動の不便さ、電気・水のトラブル |
フレンドリーでストレスの少ない人間関係 | 日本語力の維持には家族のサポートが必要 |
生活費の軽減による家計の余裕 | 医療・保険面では日本より手続きが煩雑 |
セブ島での教育体験は、子どもにとって大きな財産になりますが、「いずれ日本に帰ること」を前提とした進路・学力対策は非常に重要です。特に小・中学生での海外滞在では、「日本語の学力維持」「日本の教育制度への再適応」「受験対応」などの準備が不可欠となります。
この章では、帰国後に焦らないためのポイントを段階的に解説します。
タイプ | 進学先の例 | 特徴 |
---|---|---|
公立小・中学校への編入 | 地元の公立学校 | 学年相当で復学可能。日本語力の確認が重要 |
帰国子女枠のある私立校 | 中高一貫校・インター系 | 英語力を評価してくれる学校が多く安心感あり |
インターナショナル校継続 | 都内・関西圏などに多数 | 海外の教育スタイルに近く、英語力を活かしやすい |
通信制・オンラインスクール | N高、Z会アカデミーなど | 柔軟な学習スケジュールが可能。自学力が必要 |
✅ 一度「帰国後どうするか?」を想定して学校選び・カリキュラムを組むことで、移住期間の“迷い”が減ります。
セブ島で英語に囲まれた生活を送ると、子どもの日本語力が徐々に弱くなるケースは非常に多く見られます。
特に「読み書き(漢字・作文)」「敬語・文法の理解」は、放置すると大きな遅れに繋がります。
通信教育の併用(スマイルゼミ・Z会・まなびwithなど)
家庭での“日本語タイム”の習慣化
日本語の絵本・マンガ・動画の活用
日本人家庭との交流・読書会
帰国時に小6・中3・高2以上の場合、「日本の受験制度との接続」が大きな課題になります。
帰国子女枠入試を使うのか、一般入試に対応するのか、早めに方向性を決めておくことが鍵です。
対応策 | 内容 |
---|---|
日本の学習塾とのオンライン併用 | サピックス/四谷大塚などの帰国子女対応コースあり |
家庭教師・学習支援サービスの活用 | 日本語での理社・国語対策を補完できる |
模試・過去問演習の取り入れ | 日本に一時帰国して模試参加をする家庭も多数 |
首都圏や関西を中心に、帰国子女枠を設けている私立中高が年々増加
英語力、国際感覚、学力のバランスが評価される
海外滞在期間・帰国からの期間制限(例:帰国後1年以内など)に注意
✅ セブで学んだ「英語力+自己表現力」は、帰国子女枠で大きな武器になります!
「帰国後の選択肢」を知っておく
→ 公立復学/帰国子女枠/インター継続など
日本語力を“少しずつでも”維持する努力を
→ 読み書きの遅れは“後から取り返す”のが大変
進学のタイミング(学年)を逆算する
→ 受験年度と重なる移住は慎重な計画を
日本とはまったく異なる言語・文化・教育環境の中で子どもを育てる――
それは、親にとっても子どもにとっても「大きな決断」であり、「大きな挑戦」です。
ですが、セブ島というフィリピンの中でも教育・生活インフラが整った地域を選ぶことで、“無理なく、でも確実に成長できる”教育移住の形が見えてきます。
英語を“言語”ではなく“生活道具”として身につける環境
→ 「学ぶ英語」から「使う英語」へ自然に移行できる。
多様性・異文化に寛容な価値観を幼少期から育てられる
→ 違いを受け入れ、グローバルに活躍する素地に。
教育にかかるコストを抑えながら、選択肢を増やせる
→ インター校でも月5万〜10万円程度で通える環境。
親も一緒に成長できる暮らし
→ 日常の中で「英語」「子育て」「キャリア」の価値観が変わる。
「名門校に入れる」ことが成功ではありません。
「英語が話せるようになる」ことだけでもありません。
“その子らしさを発揮しながら、生きる力と選択肢を増やせる環境を整えること”
――それが、セブ島教育移住の最大の価値だと私たちは考えています。
完璧を求めなくていい。
迷って当然。不安があって当然。
でも、子どもの未来を信じて「一歩踏み出す」ことには、大きな意味がある。
セブ島での教育移住は、海外生活の中でも比較的取り組みやすい選択肢です。
この記事が、あなたとご家族にとって、前向きな選択肢の一つとなれば幸いです。
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