英語プレゼンテーションを強化する授業内容

はじめに

英語でのプレゼンテーションは、単に「英語を話す力」だけでなく、相手に伝える力・説得する力・印象を残す力を総合的に高める大切なスキルです。
学業の場では研究発表やディスカッション、社会人にとっては会議・企画提案・国際ビジネスの場で必須となります。

しかし、多くの学習者が次のような課題を抱えています。

  • 内容は理解していても、英語でうまく整理して伝えられない

  • 緊張して声が小さくなったり、アイコンタクトが取れない

  • スライドや資料に頼りすぎて、聞き手を引き込めない

本授業では、これらの課題を克服し、**「聞き手に届く英語プレゼン」**を行えるようになることを目標とします。
基礎的な発音や表現練習から始め、構成の組み立て方、効果的なスライド作成、質疑応答の対応まで段階的に学び、最終的には自信を持って3〜5分の英語プレゼンができる力を身につけていきます。


授業の目的・ゴール

この授業の目的は、英語を母語としない学習者が 「自信を持って、効果的にプレゼンテーションを行える力」 を身につけることです。

具体的には、以下のスキルを養います。

  1. 英語での表現力

    • 基本的なフレーズやトランジションを使い、分かりやすく話せる力

    • 専門用語や統計データを効果的に取り入れる力

  2. 構成力

    • 聞き手を意識したストーリーの組み立て

    • Introduction–Body–Conclusion の流れを自然に作る力

  3. パフォーマンス力

    • アイコンタクトやジェスチャーで聞き手を引き込む

    • 声の強弱・間を活用し、印象に残る話し方をする

  4. 実践力

    • 限られた時間内でプレゼンをまとめる

    • 質疑応答に対応し、双方向のコミュニケーションを取る

最終的には、受講生が「自分の意見やアイデアを国際的な場で堂々と伝えられる状態」になることをゴールとします。


授業の流れ

この授業は、基礎 → 実践 → 応用 の3ステップで進めていきます。

ステップ1:基礎スキルの習得

  • 発音・イントネーション練習

  • アイコンタクトやジェスチャーなどの非言語コミュニケーション

  • プレゼンに使える基本フレーズ習得

  • 短い自己紹介スピーチ(30秒)

ステップ2:実践トレーニング

  • 1〜2分のミニプレゼン(身近なテーマ:趣味・文化紹介など)

  • スライドを使った発表練習

  • ペアやグループワークでの共同プレゼン

  • フィードバック(教師+クラスメイトからの評価)

ステップ3:応用・仕上げ

  • 説得力を高めるストーリーテリング

  • データや統計の効果的な活用方法

  • 質疑応答の練習(想定質問に即答)

  • 3〜5分の最終プレゼン(本番形式・動画撮影)

  • 振り返りと改善点の確認


ステップ1:基礎スキル編

英語プレゼンの第一歩は、「自分の声と表現に自信を持つこと」 です。ここでは、基礎となる発音・リズム・姿勢などを強化します。

1. 発音・イントネーション練習

  • 英語の強弱アクセントを意識したリーディング

  • 主要なプレゼン用フレーズを繰り返し練習

    • 例:

      • “Good morning, everyone. Today, I’d like to talk about …”

      • “Let’s move on to the next point.”

  • 録音して自分の発音をチェック

2. ボディランゲージ

  • アイコンタクトの基本(視線を分散させる練習)

  • ジェスチャーを使いすぎないバランス感覚

  • 姿勢・立ち位置・手の使い方の意識

3. 声の出し方

  • 適切な声量で話すトレーニング

  • スピードの調整(早口にならないよう意識)

  • 「間」を活用して説得力を高める

4. ミニ課題:30秒スピーチ

  • テーマ例:

    • 自己紹介

    • 自分の好きなこと(趣味・食べ物・映画など)

  • 動画撮影 → クラス内でフィードバック

  • ポイントは 「内容の深さ」よりも「伝え方」


ステップ2:実践トレーニング

基礎を身につけたら、次は実際にプレゼンを行いながら学ぶ段階です。短い発表から始め、徐々に発表時間や内容のレベルを上げていきます。

1. ミニプレゼン(1〜2分)

  • テーマ例:

    • 「私の地元の紹介」

    • 「おすすめの本/映画」

    • 「最近のニュースで気になったこと」

  • スライドは使わず、話すことだけに集中

  • 発表後に簡単なフィードバック

2. スライドを使った発表練習

  • PowerPoint / Canva を使い、シンプルなスライド作成

  • 文字は最小限、図や写真を活用

  • 「読む」のではなく、スライドを補助として使う練習

3. グループプレゼン

  • 3〜4人のグループでテーマを決め、役割分担して発表

    • 例:「セブ島の観光をPRするプレゼン」

    • 例:「私たちの理想的な学校生活」

  • 発表後に質疑応答を行い、チームで対応する練習

4. フィードバック

  • 教師からの具体的な指摘(発音・構成・ジェスチャーなど)

  • クラスメイトからのポジティブコメント

  • 「良かった点」と「改善点」を必ずセットで共有


ステップ3:応用・仕上げ

基礎と実践を経験したあとは、より高度で実践的なプレゼン力を身につける段階です。説得力や臨機応変な対応力を強化し、最終発表へとつなげます。

1. ストーリーテリング技術

  • データや事実だけでなく、エピソードや事例を交えて伝える

  • 聞き手の感情に訴えるオープニングの工夫

    • 例:質問を投げかける/短い体験談を話す

2. データ活用

  • グラフや統計を英語で説明する練習

  • 数字をシンプルに表現するスキル

    • 例:“This figure shows a steady increase in …”

  • 過度に複雑な資料を避け、聞き手が理解しやすい工夫を学ぶ

3. 質疑応答トレーニング

  • 想定質問を準備 → 即答する練習

  • 答えられない場合の対応フレーズ

    • “That’s a great question. Let me get back to you with more details.”

  • 質問をチャンスと捉え、聞き手との双方向性を高める

4. 時間管理

  • 3分、5分など制限時間を守る練習

  • 時間内で「導入→本論→結論」をまとめるテクニック

  • 話が脱線しないよう、キーポイントを明確化

5. 最終プレゼン(本番形式)

  • 3〜5分のプレゼンを各自で準備

  • スライドを使用し、本番さながらに発表

  • 発表を動画撮影し、自己チェックとフィードバックを実施

  • 成長を実感できる「まとめの場」とする


評価方法

受講生が「どれだけ成長したか」を客観的に確認するために、以下の観点で評価します。

1. 内容の明確さ

  • 主題がはっきりしているか

  • 論理的な流れがあるか(導入→本論→結論)

  • 聞き手にとって理解しやすい表現か

2. 英語力

  • 発音やイントネーションが自然であるか

  • 適切な語彙・表現を用いているか

  • 接続詞やトランジションを効果的に使えているか

3. パフォーマンス力

  • アイコンタクトやジェスチャーを意識しているか

  • 声の大きさ・スピード・間の使い方が適切か

  • 聞き手の注意を引きつける工夫があるか

4. 実践力

  • 制限時間を守れているか

  • 質疑応答に落ち着いて対応できるか

  • スライドや資料を「補助」として活用できているか

5. 成長度

  • 初回のスピーチと比べてどれだけ改善されたか

  • フィードバックを取り入れた形跡があるか

評価は「点数化」ではなく、ルーブリック形式(段階評価) で行うと、学習者が自分の成長を実感しやすくなります。


授業で使う教材・ツール

英語プレゼン力を効果的に伸ばすために、以下の教材や補助ツールを活用します。

1. 動画教材

  • TED Talks:構成・話し方・表現の参考に分析

  • YouTube プレゼン動画:学生向け・ビジネス向けの両方を視聴

  • 優れたスピーカーの「オープニング」「締め方」を分解して学習

2. スライド作成ツール

  • PowerPoint / Keynote:基本的なプレゼン資料作成

  • Canva:デザイン性の高いスライド作成を簡単に体験

  • シンプルで見やすい資料を作る練習

3. フレーズ集・ワークシート

  • プレゼンでよく使う表現リスト

    • “Today, I’m going to talk about …”

    • “Let’s move on to the next point.”

    • “In conclusion …”

  • 「発音練習用の短文」や「質疑応答フレーズ集」も配布

4. 発音・練習用アプリ

  • ELSA Speak:発音矯正アプリ(個別練習用)

  • 録音機能(スマホ/PC):自分の声を聞き返し改善

5. 評価シート

  • 教師用・学生用フィードバックシート

  • ルーブリック形式(例:1〜4段階)で自己評価と相互評価を実施

  • 成長を「見える化」することでモチベーションを高める


3D ACADEMY ビジネス英語コース紹介

ビジネス英語コース(バランス型)

構成

  • マンツーマン授業(MTM):ビジネス英語 2コマ、ESL 2コマ

  • グループ授業:ビジネス英語 2コマ、ESL 1コマ

特徴

  • ビジネス英語に特化しながらも、日常会話力(ESL)もバランスよく強化

  • グループ授業では プレゼン・会議・ディスカッション を実践的にトレーニング

  • 「仕事でも日常でも英語を使いたい」方におすすめ

ビジネス英語マンツーマン集中コース

種類

  • ビジネス英語5MTM … マンツーマン授業 5コマ

  • ビジネス英語6MTM … マンツーマン授業 6コマ

特徴

  • 1日ほぼすべてが講師との マンツーマン授業

  • 学習内容を「会議」「プレゼン」「メール」「電話対応」など、受講生の希望に合わせてカスタマイズ可能

  • 短期集中で成果を出したい社会人や、特定スキルを重点的に伸ばしたい方に最適

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まとめ(授業全体の狙い)

この授業では、単なる英語スピーチ練習にとどまらず、**国際的な場で通用する「伝える力」**を育成することを狙いとしています。

  • 英語力の向上:発音・表現・語彙を磨くことで、伝達の正確さを高める

  • 構成力の習得:論理的かつ分かりやすいプレゼンの流れをつくる

  • 表現力の強化:声・視線・ジェスチャーで聞き手を引き込む

  • 実践力の養成:制限時間内でまとめ、質疑応答にも対応する

最終的なゴールは、受講生が 「自信を持って自分の意見を英語で伝え、聞き手に影響を与えるプレゼンテーションを行える」 ようになることです。

この経験は、学業や就職活動、さらには国際社会でのキャリア形成においても大きな武器となります。


よくある質問(FAQ)

この授業のゴールは何ですか?
英語を母語としない学習者が、3〜5分の英語プレゼンを自信を持って行い、聞き手を引き込む構成・表現・質疑応答力を身につけることです。
対象レベルは?初心者でも参加できますか?
はい。基礎→実践→応用の3段階設計です。初心者は基礎スキル(発音・フレーズ・姿勢)から始め、中上級者は実践と応用パートで説得力や即応力を高めます。
授業の全体構成はどうなっていますか?
ステップ1:基礎スキル/ステップ2:実践トレーニング/ステップ3:応用・仕上げ。最終回に本番形式のプレゼンと振り返りを行います。
最終プレゼンの条件(時間・形式)は?
3〜5分、スライド使用可。本番形式で実施し、動画撮影後に自己評価と相互評価、講師フィードバックを行います。
評価方法は?点数制ですか?
ルーブリック(段階評価)で評価します。内容の明確さ、英語表現、パフォーマンス、実践力(時間厳守・Q&A対応)、成長度を観点にします。
どんな教材やツールを使いますか?
TED/YouTubeの優良プレゼン分析、PowerPoint/Keynote/Canvaでのスライド作成、発音練習アプリ(例:ELSA)、録音・録画による自己チェック、評価シート(自己・相互・講師)を使用します。
AIツールの利用は許可されていますか?
許可しますが「補助的利用」に限定します。構成案・言い換え・練習用質問生成などは可。最終原稿の丸写し、AI生成スライドの無加工提出は不可。出典・生成物は必ず自分で検証・編集してください。
AIを使う場合の推奨ワークフローは?
①目的と聞き手を定義→②アウトライン案をAIで叩き台作成→③自分の事例・データを追加→④言い回しをAIで磨く→⑤音読・録音で微調整→⑥Q&A想定問答をAIで生成→⑦通し練習。
録画は必須ですか?プライバシーはどう守られますか?
学習効果のため録画を推奨(必要に応じて必須)。提出物は授業内共有のみに限定し、外部公開は行いません。撮影・保存・削除ポリシーは受講開始時に同意を取ります。
スライドの推奨枚数とデザイン指針は?
3〜6枚程度を目安に、1スライド1メッセージ。文字は最小限、ビジュアル(図・写真)重視、強いコントラスト、余白多め、読み上げ禁止(スライドは補助)。
英語に自信がないのですが、原稿を読んでも良いですか?
読み上げは不可。代わりにキーワードカード(5〜7語/スライド)を使用し、視線・間・ジェスチャーを活かして自然に話す練習をします。
質疑応答が苦手です。どのように練習しますか?
想定Q&Aリストを作成し、パラフレーズ→回答→確認の3手順を訓練。答えられない場合のフレーズ(後日回答宣言・補足提示)も練習します。
データや統計の扱い方は?引用は必要ですか?
数字はシンプルに要点化し、出典はスライド末尾か口頭で明示。グラフは1スライド1メッセージ、凡例と単位を明確にします。
欠席・遅刻時の対応は?
欠席回の課題/録画資料で補講し、次回までに提出。最終プレゼン回の欠席は個別振替を調整します。
クラスサイズと発表時間の配分は?
目安は10〜20名。個人発表は1〜5分で調整し、各回で2〜6名が発表。非発表者は評価シートでフィードバックを行います。
宿題や自習の内容は?
録音・録画して自己評価、スクリプトの簡素化、スライドのリライト、想定Q&A更新、語彙の言い換え(シノニム)練習などを行います。
ビジネス向け/学生向けなどのカスタマイズは可能ですか?
可能です。事例・語彙・評価観点を用途(研究発表、営業提案、観光PRなど)や対象(中高・大学・社会人)に合わせて調整します。
どのように成長を可視化しますか?
初回と最終回の録画比較、ルーブリックのスコア推移、語彙・フレーズの多様性、発話の流暢性、質疑の即応性の変化を記録します。
提出物のフォーマットは?
スライド(PDFまたはPPTX)、発表アウトライン(箇条書き)、想定Q&A(最低5問)、参考文献・出典一覧を提出します。
使用言語の比率は?
授業内は原則英語運用。ただし技術説明や安全指導は必要に応じて日本語補助可。発表・Q&Aは英語必須です。
評価で重視される「成長度」はどう測りますか?
初回30秒スピーチとの比較、指摘事項の改善度、フィードバック反映の痕跡(スライド・原稿・話し方の変化)で総合的に判断します。
プレゼンのテーマは自由ですか?
自由ですが、聞き手価値(Why it matters)と具体例(データ・事例)を必須とします。推奨:SDGs、地域・文化紹介、課題解決提案、キャリアビジョン等。
緊張対策はありますか?
呼吸・姿勢リセット、導入の暗唱、視線の配分(Zスキャン)、間の活用、予備オープニング(2案)準備などを訓練します。
提出締切や遅延の扱いは?
締切厳守。遅延は事前相談がある場合のみ減点軽減。最終回の提出物遅延は発表順の後方回し等で調整します。
アクセシビリティや特別配慮は可能ですか?
可能です。発話・視覚・聴覚などのニーズに合わせ、発表形式・時間・評価方法を個別調整します。事前に相談してください。

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