目次
- IELTSスピーキング対策:IELTS Speakingの発音改善法(日本人が苦手な音を克服)- はじめに
- IELTS Speakingにおける発音の評価基準
- 日本人が苦手としやすい発音の例
- 発音改善の具体的トレーニング法
- 発音改善に役立つツール・教材
- 発音を克服するためのマインドセット
- まとめ
- FAQ:IELTSスピーキング対策:IELTS Speakingの発音改善法(日本人が苦手な音を克服)
- IELTSの発音は「ネイティブ並み」でないと高得点になりませんか?
- /r/と/l/、/θ/など日本人が苦手な音はどう克服しますか?
- 発音改善に毎日どのくらい時間をかければ良いですか?
- 日本語訛りは完全に消すべきですか?
- 語のアクセント(強勢)やリンキングはどれくらい重要?
- おすすめの練習順序は?
- 本番直前の発音ウォームアップは?
- 聞き返された時はスコアが下がりますか?
- 発音アプリと人からの指導、どちらが効果的?
- どの音から優先して直すべき?
- イントネーションが単調になります。対策は?
- 地域アクセント(英米豪など)は合わせるべき?
- どれくらいで改善を実感できますか?
- 推奨の自己チェック方法は?
- 発音練習でやりがちなNGは?
 
IELTSスピーキング対策:IELTS Speakingの発音改善法(日本人が苦手な音を克服)
はじめに
IELTS Speakingのスコアを伸ばすためには、流暢さや語彙力と同じくらい**発音(pronunciation)**が重要です。実際、発音が不明瞭だと、どれだけ内容が優れていても相手に伝わらず、スコアが伸び悩む原因になります。
特に日本人学習者は、母語の影響で英語特有の音を正しく出すのが難しい傾向があります。例えば /r/ と /l/ の区別や、th の発音、母音の長短などは多くの学習者が苦戦するポイントです。
本記事では、IELTS Speakingで評価される発音の基準を踏まえながら、日本人が苦手としやすい音を整理し、効果的に克服するための練習法を紹介します。
IELTS Speakingにおける発音の評価基準
IELTS Speakingでは、発音はバンドスコアの主要な評価項目のひとつです。評価では「ネイティブのように完璧に発音できるか」よりも、相手にとって理解しやすいかどうかが重視されます。具体的には以下の観点でチェックされます。
- 
明瞭さ:単語が聞き取りやすく発音されているか 
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一貫性:会話全体を通して、発音が安定しているか 
- 
アクセントとイントネーション:英語らしい抑揚やリズムを使えているか 
- 
コミュニケーションの効果:発音によって意味が誤解されず、聞き手に正しく伝わっているか 
つまり、IELTSが求めているのは「相手がスムーズに理解できる英語の発音」。多少のアクセントは許容されるため、日本人学習者でも聞き取りやすい発音を目指すことで十分高得点を狙えます。
日本人が苦手としやすい発音の例
1. /r/ と /l/ の区別
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例:rice(ご飯) vs lice(シラミ) 
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日本語にはこの区別がないため、混同しやすい音。 
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舌を軽く丸める /r/ と、歯茎に舌先を当てる /l/ の舌の位置を意識することが大切。 
2. /θ/(th音)の発音
- 
例:think, both, bath 
- 
舌先を歯の間に軽く出す動きが必要だが、日本語にないため不自然になりがち。 
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舌を出す感覚を恥ずかしがらずに練習するのがコツ。 
3. /v/ と /b/ の混同
- 
例:very vs berry 
- 
日本語では /v/ の音が存在せず、/b/ に置き換えてしまう傾向がある。 
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上の歯を下唇に軽く当てて息を出す練習が有効。 
4. 母音の長短の区別
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例:ship(船) vs sheep(羊)、bit vs beat 
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日本語では母音の長さがあまり意味を変えないため、違いを意識しにくい。 
- 
意識的に「短く」「長く」発音する練習が必要。 
5. イントネーションとリズム
- 
日本語は平坦で抑揚が少ないため、英語特有の強弱やリズムが不足しやすい。 
- 
文全体を音楽のように練習すると自然な抑揚が身につきやすい。 
発音改善の具体的トレーニング法
1. シャドーイング
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ネイティブの音声を聞きながら、すぐに声に出して真似する練習。 
- 
単語の発音だけでなく、リズム・イントネーションも同時に習得できる。 
- 
IELTSのリスニング教材やニュース音声を使うと効果的。 
2. ミラーリング練習
- 
自分の声を録音して、ネイティブ音声と比較。 
- 
客観的に「どの音が違うのか」を確認できる。 
- 
苦手な音を重点的に繰り返すと改善が早い。 
3. 最小対立語(Minimal Pairs)の練習
- 
例:ship / sheep, light / right, bit / beat 
- 
似ている音をペアで練習することで、聞き分けと発音の両方が強化される。 
- 
短い単語を繰り返し練習し、正しく言えるようになったらフレーズに応用する。 
4. フォニックスと口の動きを意識
- 
英語の発音記号を理解し、舌の位置や口の形を意識する。 
- 
/θ/ は舌を出す、/v/ は上の歯を下唇に当てるなど、動きを体で覚える。 
- 
鏡を使って口の形を確認しながら練習すると効果的。 
5. 実践の場でフィードバックを受ける
- 
オンライン英会話や英語スクールで、講師に発音チェックを依頼。 
- 
自分では気づけない癖を指摘してもらうと、改善スピードが速まる。 
- 
IELTS対策クラスなら「発音」だけを集中して学べるプログラムもある。 
発音改善に役立つツール・教材
1. YouGlish
- 
単語を入力すると、YouTube動画の実際の会話の中でその単語がどう発音されているか検索できる無料ツール。 
- 
ネイティブの発音例を大量に聞けるので、イントネーションや使い方も学べる。 
2. IELTS公式教材
- 
IELTS公式が提供するスピーキング教材やリスニング音源は、試験に即した自然な発音を学ぶのに最適。 
- 
模範解答を音読やシャドーイングに活用できる。 
3. 録音アプリ(スマホ)
- 
iPhoneやAndroidの標準録音アプリ、または専用の発音練習アプリを活用。 
- 
自分の声を録音し、聞き直して違和感をチェックすることで改善点が見つかる。 
4. オンライン英会話
- 
講師に「発音チェックをお願いします」と伝えるだけで、実践的に弱点を指摘してもらえる。 
- 
IELTSスピーキング専門の講師がいるサービスを選ぶとさらに効果的。 
5. 発音矯正アプリや音声分析ツール
- 
Elsa Speak や Speechling などはAIが発音を解析し、弱点を数値でフィードバックしてくれる。 
- 
自習でも効率的に練習可能。 
発音を克服するためのマインドセット
1. 完璧を目指さず「伝わる発音」を意識する
- 
IELTSではネイティブのような発音をする必要はありません。 
- 
大切なのは「誤解なく相手に伝わること」。過度に完璧さを求めると緊張や不自然な話し方につながります。 
2. 毎日の積み重ねが効果を生む
- 
発音は短期的に劇的改善するものではなく、毎日の練習の継続で変わります。 
- 
1日10分でもシャドーイングや録音チェックを習慣にすることが効果的。 
3. 自分の弱点に集中する
- 
すべての音を一度に直そうとすると挫折しやすいです。 
- 
まずは /r/と/l/ や 母音の長短 など、自分が特に苦手な音から取り組みましょう。 
4. 英語らしいリズム・イントネーションを身につける
- 
発音の明瞭さに加えて、会話のリズムや抑揚も理解度に大きく影響します。 
- 
英語を「音楽のように」真似する気持ちで練習すると自然さが増します。 
5. 失敗を恐れない
- 
「間違ったら恥ずかしい」という気持ちは上達の妨げになります。 
- 
IELTS試験官も多少の発音ミスは気にしません。自信を持って話す姿勢がむしろ高評価につながります。 
まとめ
IELTS Speakingでスコアを伸ばすには、文法や語彙だけでなく、発音の明瞭さと自然さが欠かせません。特に日本人学習者は /r/ と /l/、/θ/(th音)、/v/ と /b/、母音の長短、そしてイントネーションとリズムといった点でつまずきやすい傾向があります。
発音改善のポイントは以下の通りです。
- 
シャドーイングや録音チェックで「自分の声」を客観的に確認する 
- 
最小対立語(Minimal Pairs)で苦手な音を重点的に練習する 
- 
フィードバックを受けながら矯正する(講師・アプリの活用) 
- 
「完璧な発音」ではなく「伝わる発音」を目標にする 
毎日少しずつでも練習を続ければ、発音は確実に改善していきます。正しく伝わる英語を身につけることで、IELTS Speakingのスコアアップだけでなく、実際のコミュニケーションでも大きな自信につながるでしょう。
FAQ:IELTSスピーキング対策:IELTS Speakingの発音改善法(日本人が苦手な音を克服)
IELTSの発音は「ネイティブ並み」でないと高得点になりませんか?
いいえ。IELTSは聞き手にとって明瞭で一貫性がある発音を評価します。アクセントはあっても構いません。意味が誤解されず、リズム・イントネーションが自然であれば高得点は十分狙えます。
/r/と/l/、/θ/など日本人が苦手な音はどう克服しますか?
- 最小対立語練習:light/right、ship/sheep、think/sink を1日10セット。
- 発音記号×口形:/r/は舌先を歯茎に触れさせない、/l/は軽く歯茎に触れる、/θ/は舌先を歯の間に。
- 録音→比較:自分の音とモデル音声をA/Bで聴き比べて差分メモ。
発音改善に毎日どのくらい時間をかければ良いですか?
最低10〜15分を目安に、シャドーイング5分+最小対立語5分+録音チェック3〜5分のセットを継続するのがおすすめです。
日本語訛りは完全に消すべきですか?
無理に消す必要はありません。通じにくい特徴(子音の置き換え、母音の長短ミス、平坦イントネーション)を優先修正しましょう。
語のアクセント(強勢)やリンキングはどれくらい重要?
非常に重要です。強勢位置の誤り(ex. DEsert と deSERT)は意味誤解を招き、リンキング・リダクションは自然さと理解度に影響します。短文の音読で「強く・長く・高く」を意識して練習しましょう。
おすすめの練習順序は?
- 診断:録音して弱点音を特定
- フォーム:口形・舌位置の習得
- 音→語→フレーズ→文→即興発話の順で段階的に
- フィードバック:週1で講師やアプリ評価を反映
本番直前の発音ウォームアップは?
- /θ/・/ð/・/v/・/r/・/l/の最小対立語を各1分。
- 頻出トピック(self-introduction, study/work, hometown)を30秒モノローグで2〜3本。
- 強勢とイントネーションを大きめの声で確認。
聞き返された時はスコアが下がりますか?
単発の聞き返しは大きな減点になりません。言い換え(reformulation)や言い直しを落ち着いて行い、発音を修正して続行しましょう。
発音アプリと人からの指導、どちらが効果的?
併用が最適です。アプリで日次の矯正とトラッキング、人からの指導でリズム・自然さ・一貫性の微調整を行うと改善が早まります。
どの音から優先して直すべき?
通じにくさへ与える影響が大きい順に、/r/↔/l/、/θ/・/ð/、/v/↔/b/、短母音↔長母音、語強勢・イントネーションの順で取り組むのがおすすめです。
イントネーションが単調になります。対策は?
- 3語チャンクで意味の塊ごとに強弱をつける。
- ニュースの1文を上昇/下降/下降上昇の3パターンで読み分ける。
- 疑問文・列挙・対比の基本パターンをテンプレ化。
地域アクセント(英米豪など)は合わせるべき?
統一されていれば問題ありません。混在を避け、1つの基準音に寄せましょう。評価は明瞭さと一貫性が中心です。
どれくらいで改善を実感できますか?
個人差はありますが、毎日15分×3〜4週間でキーサウンドの明瞭さに変化を感じる学習者が多いです。録音の時系列比較で効果を可視化しましょう。
推奨の自己チェック方法は?
- AB比較:モデル音→自分→モデル音の順で交互に。
- 波形/ピッチ確認:母音長・抑揚のズレを可視化。
- チェックリスト:舌位置、口形、強勢、リンキング、語尾の脱落。
発音練習でやりがちなNGは?
- 意味を無視して音だけを機械的に繰り返す。
- 一度に多音を直そうとして散漫になる。
- 録音せず感覚だけで進める。
- 強勢位置を軽視して単語を平板に読む。

 
		 
		 
			 
			 
			 
			 
			