OET受験の流れ 申込みから当日まで

はじめに

OET(Occupational English Test)は、医療従事者向けに設計された英語試験で、看護師が海外で働く・資格登録を行う際に重要な役割を果たします。しかし、初めてOETを受験する場合、「申込みはどうやるの?」「いつから準備すればいい?」「試験当日はどんな流れ?」といった疑問や不安を感じる方も多いのではないでしょうか。

OETは一般的な英語試験とは異なり、試験形式や評価基準、受験当日の流れにも独特のルールがあります。そのため、英語力がある看護師でも、受験の流れを正しく理解していないことで不利になるケースは少なくありません。

本記事では、OETをこれから受験する看護師の方に向けて、申込みから試験当日までの流れをステップごとにわかりやすく解説します。初めての受験でも迷わず準備を進められるよう、実務的なポイントや注意点もあわせて整理していきますので、ぜひ参考にしてください。


OET受験前に必ず確認すべきポイント

OETの申込みを進める前に、まず確認しておきたいのが「受験の目的」と「必要条件」です。ここを曖昧なまま進めてしまうと、せっかく試験を受けても要件を満たさない、再受験が必要になるといった事態につながりかねません。

なぜOETを受験するのかを明確にする

看護師がOETを受験する主な目的は、海外での看護師登録や就労ビザ申請です。国や機関によって、以下のように要件が異なります。

  • 必要な評価はBなのか、それ以上なのか

  • 全技能で同じ評価が求められるのか

  • スコアの有効期限が設定されているか

まずは、自分が目指す国・登録機関の条件を確認し、**「どのスコアを、いつまでに取得する必要があるのか」**をはっきりさせましょう。

看護師向けOETの試験内容を把握する

OETは職種別に試験内容が分かれており、看護師の場合はNurse専用の問題が出題されます。特にWritingとSpeakingでは、実際の看護業務を想定した課題が出されるため、一般的な英語試験とは感覚が大きく異なります。

試験構成や課題内容を事前に理解しておくことで、「思っていた試験と違った」というギャップを防ぐことができます。

受験時期と準備期間を考える

OETは毎月実施されていますが、希望する会場や日程が必ず空いているとは限りません。また、1回でB評価を取れるとは限らないため、再受験の可能性も含めたスケジュール設計が重要です。

特に医療英語に慣れていない場合は、余裕をもった準備期間を確保することで、精神的にも安定して受験に臨むことができます。


OETの試験形式と全体の流れ

OETをスムーズに受験するためには、試験当日だけでなく、全体の構成と進行の流れを事前に理解しておくことが重要です。OETは4技能すべてが評価対象となり、それぞれ独立して採点されます。

OETは4技能すべてが対象

看護師向けOET(Nurse)は、以下の4つの技能で構成されています。

  • Listening:医療現場の会話や説明を聞き取り、設問に答える

  • Reading:医療関連文書を読み、必要な情報を正確に把握する

  • Writing:紹介状や退院サマリーなどの実務文書を作成する

  • Speaking:患者や家族とのやり取りを想定したロールプレイ形式

一般的な英語試験と違い、「医療現場で適切に英語を使えるか」が評価の中心になります。

各技能は個別に評価される

OETでは、4技能それぞれにA〜Eの評価が与えられます。多くの国や登録機関では、全技能でB評価以上が求められます。

そのため、ListeningやReadingで高得点でも、WritingやSpeakingがB未満だと要件を満たせない点には注意が必要です。

試験当日の基本的な流れ

多くの場合、Listening・Reading・Writingは同じ日に連続して実施されます。

一般的な流れは以下の通りです。

  1. 受付・本人確認

  2. Listening

  3. Reading

  4. Writing

Speakingは、同日または別日に行われ、対面またはオンライン形式で実施されます。申込み時に日程や形式が指定されるため、必ず事前に確認しておきましょう。

OET独特の注意点

OETでは、試験時間が比較的タイトに設定されています。そのため、内容を完璧に仕上げようとするよりも、制限時間内に最後まで解答しきることが重要になります。

特にWritingとSpeakingは、形式を知らずに受験すると点数が伸びにくいため、事前の対策が不可欠です。


OETの受験方法を選ぶ(テストセンター受験・自宅受験)

OETでは、受験者の状況に応じてテストセンター受験と**自宅受験(OET@Home)**の2つの受験方法が用意されています。それぞれに特徴があるため、自分に合った方法を選ぶことが大切です。

テストセンター受験の特徴

テストセンター受験は、OETが指定する会場で受験する方法です。

主な特徴は以下の通りです。

  • 安定した試験環境で受験できる

  • 通信トラブルの心配がほぼない

  • 試験の流れがわかりやすく、初受験でも安心

  • Speakingは対面、または別日にオンライン実施の場合あり

英語試験やOETが初めての看護師にとっては、最も無難で安心感のある選択肢と言えます。

自宅受験(OET@Home)の特徴

OET@Homeは、自宅のパソコンを使ってオンラインで受験する形式です。

  • 会場に行く必要がない

  • 海外在住でも受験しやすい

  • 試験日程の選択肢が比較的多い

一方で、以下の点には注意が必要です。

  • インターネット環境・PCスペックの要件が厳しい

  • 試験中は常に監督官に監視される

  • 環境トラブルが起きると試験が中断される可能性がある

IT環境に不安がある場合は、慎重に検討する必要があります。

看護師にはどちらがおすすめか

医療英語に慣れていない、またはOET初受験の場合は、テストセンター受験を選ぶ看護師が多いのが実情です。

一方で、すでにOETの形式に慣れている、会場が遠い、海外在住といった場合には、自宅受験が適しているケースもあります。

「英語力」だけでなく、集中できる環境かどうかを基準に選ぶことが、当日のパフォーマンスを左右します。


試験日程の確認と予約のタイミング

OETの受験準備で意外と見落とされがちなのが、試験日程の確認と予約のタイミングです。OETは毎月実施されていますが、希望通りの日程・会場で必ず受けられるとは限りません。

OETは毎月複数回実施されている

OETは原則として、月に2〜3回程度試験日が設定されています。ただし、以下の点には注意が必要です。

  • 職種(Nurse)ごとに受験枠が決まっている

  • 会場によって実施日が異なる

  • 自宅受験でも定員がある

特に日本国内のテストセンターは、時期によっては早めに満席になることがあります。

予約はいつ頃するべきか

目安としては、受験希望日の1〜2か月前には日程を確認し、予約するのが理想です。

また、以下のようなケースでは、さらに余裕を持つことをおすすめします。

  • 初めてOETを受験する

  • 1回でB評価を取れるか不安がある

  • スコア提出の締切が決まっている

OETは再受験が可能な試験なので、最初から再受験も想定したスケジュールを組んでおくと安心です。

Speaking試験の日程にも注意

Listening・Reading・Writingとは別に、Speakingは別日程で実施されることがあります。

  • 同日実施の場合

  • 数日〜1週間程度ずれる場合

申込み後に確定するケースもあるため、仕事のシフトや予定と重ならないよう、事前に余裕を確保しておきましょう。


OET公式サイトでの申込み手順

OETの受験申込みは、公式サイトからオンラインで行います。手続き自体はシンプルですが、入力ミスがあると試験当日にトラブルになる可能性があるため、慎重に進めましょう。

OET公式サイト
https://www.occupationalenglishtest.org/

申込み前に準備しておくもの

申込みをスムーズに行うため、以下を事前に用意しておくと安心です。

  • パスポート(有効期限内のもの)

  • クレジットカード(受験料支払い用)

  • 顔写真付きの身分証明書データ

  • 希望する試験日・会場(または自宅受験)

特に氏名の表記は、パスポートと完全に一致させる必要があります。

申込みの基本ステップ

申込みの流れは大きく以下の通りです。

  1. OET公式サイトでアカウントを作成

  2. 職種で「Nurse」を選択

  3. 試験形式(テストセンター / 自宅受験)を選択

  4. 試験日・会場を選択

  5. 個人情報を入力

  6. 身分証明書をアップロード

  7. 受験料を支払い、申込み完了

申込み完了後は、登録したメールアドレスに受験確認メールが届きます。

申込み時によくある注意点

申込み時には、以下の点でミスが起こりやすいです。

  • 氏名のスペルミス

  • 職種の選択間違い

  • 試験形式の選択ミス

  • メールアドレスの入力間違い

これらはスコア無効や当日受験不可につながる場合もあるため、送信前に必ず内容を再確認しましょう。


申込み後にやるべき準備と確認事項

OETの申込みが完了しても、そこで終わりではありません。試験当日に実力を発揮するためには、申込み後の準備と確認が非常に重要です。ここを疎かにすると、思わぬトラブルや失点につながることがあります。

受験確認メールとマイページを必ず確認する

申込み完了後、登録したメールアドレスに受験確認メールが届きます。あわせて、OET公式サイトのマイページにもログインし、以下を確認しましょう。

  • 試験日・開始時間

  • 試験会場または自宅受験の詳細

  • Speaking試験の日時・形式

  • 登録情報(氏名・職種・試験形式)

特にSpeakingは、Listening・Reading・Writingと別日程になるケースが多いため要注意です。

試験会場・受験環境を事前に確認する

テストセンター受験の場合は、試験会場の場所やアクセス方法を事前に確認しておきましょう。

  • 最寄り駅・所要時間

  • 当日の集合時間

  • 遅刻時の対応ルール

自宅受験(OET@Home)の場合は、以下の確認が必須です。

  • PCの動作環境・対応ブラウザ

  • インターネット回線の安定性

  • 静かな受験スペースの確保

  • カメラ・マイクの動作確認

技術的な不備は、当日の試験中断につながる可能性があります。

持ち物と当日のルールを把握する

試験当日に必要な持ち物も、事前に整理しておきましょう。

  • 写真付き身分証明書(パスポートなど)

  • 受験確認メール(印刷またはスマホ表示)

  • 筆記用具(会場指定がある場合あり)

また、OETでは持ち込み禁止物や試験中の行動ルールが細かく定められています。特にWritingやSpeaking中のメモの取り扱いなどは、事前に把握しておくことが大切です。

本番を想定した最終調整を行う

申込み後の期間は、単なる英語学習だけでなく、OET本番を想定した練習に重点を置くのが効果的です。

  • 制限時間を意識した模試演習

  • Writingのフォーマット確認

  • Speakingのロールプレイ練習

OETは「英語力」だけでなく、試験形式への慣れが結果を大きく左右します。


試験前日から当日までの流れと注意点

OETは長時間にわたる試験のため、試験当日だけでなく前日の過ごし方も結果に大きく影響します。ここでは、前日から当日までの流れと、看護師が特に意識したい注意点を整理します。

試験前日にやっておくこと

試験前日は、知識を詰め込むよりもコンディションを整えることを優先しましょう。

  • 試験会場までのルートを最終確認

  • 試験開始時間・集合時間の再確認

  • 持ち物の準備(身分証明書など)

  • 軽く復習する程度にとどめる

  • 早めに就寝する

直前の詰め込み学習は、集中力低下につながることがあります。

試験当日の基本的な流れ

テストセンター受験の場合、当日は以下のような流れになります。

  1. 会場到着・受付

  2. 本人確認・注意事項説明

  3. Listening

  4. Reading

  5. Writing

試験中は途中退出ができない場合もあるため、開始前に体調管理を済ませておくことが重要です。

Speaking試験は、同日または別日に行われ、対面またはオンライン形式で実施されます。

試験中に意識したいポイント

OETでは、以下の点を意識することで失点を防ぎやすくなります。

  • 完璧を目指さず、制限時間内に解答しきる

  • Listeningはメモより全体理解を重視

  • Readingは設問先読みで時間配分を意識

  • Writingはフォーマットと目的を最優先

  • Speakingは「自然な医療コミュニケーション」を意識

特にWritingとSpeakingは、英語の正確さよりも目的達成型の表現が評価されます。

トラブルを防ぐための注意点

  • 遅刻は原則受験不可

  • 身分証明書忘れは受験不可

  • 自宅受験では環境音・通信切断に注意

試験当日は、想定外の事態を避けるためにも、余裕を持った行動を心がけましょう。


まとめ|OET受験は流れを理解すれば迷わない

OETは、看護師のために設計された英語試験であり、一般的な英語試験と比べて実務に直結した内容が特徴です。その一方で、試験形式や申込み方法、当日の流れを正しく理解していないと、本来の実力を発揮できないこともあります。

OET受験の流れは、大きく分けると以下のステップになります。

  • 受験目的と必要スコアを確認する

  • 試験形式と評価基準を理解する

  • 受験方法(テストセンター・自宅受験)を選ぶ

  • 試験日程を確認し、早めに予約する

  • 公式サイトから正確に申込みを行う

  • 申込み後の準備と最終確認を怠らない

  • 前日から当日まで落ち着いて試験に臨む

特に看護師の場合、英語力そのもの以上に、OET独特の形式への慣れが結果を左右します。流れを把握した上で計画的に準備を進めることで、B評価達成の可能性は大きく高まります。

これからOET受験を考えている方は、本記事を参考にしながら、自分に合ったスケジュールと受験方法で準備を進めていきましょう。


FAQ|OET受験に関するよくある質問

OETはどれくらい前から申込みできますか?

OETの試験日程は、通常数か月先まで公開されています。希望する試験日が決まっている場合は、1〜2か月前までに申込みを済ませるのが安心です。特にテストセンター受験は、会場によって早く満席になることがあります。

OETの受験料はいくらですか?

OETの受験料は、1回あたり約USD 455前後です(為替や地域により変動あり)。支払いはクレジットカードが一般的です。キャンセルや日程変更には条件や手数料があるため、申込み前に必ず確認しましょう。

OETは何回でも受験できますか?

はい、OETは受験回数に制限はありません。ただし、1科目でもB評価に届かない場合は再受験が必要になるため、費用とスケジュールを考慮した計画が重要です。

Speakingだけ別日に受けることはありますか?

はい、よくあります。Listening・Reading・Writingとは別日に、Speakingのみ数日〜1週間後に実施されるケースがあります。申込み後に日程が確定することもあるため、予定には余裕を持っておきましょう。

OET@Homeは誰にでもおすすめですか?

OET@Homeは便利ですが、安定したネット環境とPC操作への慣れが必須です。初めてOETを受験する看護師や、通信環境に不安がある場合は、テストセンター受験の方が安心なケースが多いです。

試験当日に遅刻した場合はどうなりますか?

原則として、遅刻した場合は受験不可となります。返金もされないケースがほとんどです。試験当日は、余裕を持って会場に到着するようにしましょう。

OETの結果はいつ頃わかりますか?

通常、試験日から約2〜3週間後に結果がオンラインで確認できます。スコアレポートは公式アカウントからダウンロード可能です。


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