医師の診察英会話例:医療英語ガイド【2026年版】

医師の診察英会話例:医療英語ガイド【2026年版】

医療現場において英語での診察対応は、今や一部の特別なスキルではなく、日常的に求められる能力となっています。特に外国人患者の増加や医療ツーリズムの発展により、医師が英語で正確にコミュニケーションを取る重要性は年々高まっています。

本記事では、実際の診察シーンで使える英会話例を体系的に解説し、初診から診断、説明、クロージングまで一連の流れを網羅します。単なるフレーズ集ではなく、「なぜその表現を使うのか」まで踏み込んで解説します。


医療英語の基本:診察の流れを理解する

まず、診察の基本的な流れを英語で理解しておくことが重要です。

  1. 挨拶・自己紹介
  2. 主訴の確認(Chief Complaint)
  3. 現病歴(History of Present Illness)
  4. 既往歴・生活歴
  5. 身体診察
  6. 診断説明
  7. 治療方針の説明
  8. クロージング

この流れに沿って英語表現を覚えることで、実践的な対応が可能になります。


初診時の挨拶と自己紹介

診察の第一印象は非常に重要です。信頼関係を築くために、丁寧かつ簡潔な表現を使います。

基本フレーズ

  • Hello, I’m Dr. Tanaka. Nice to meet you.
    (こんにちは、田中医師です。お会いできてうれしいです)
  • How can I help you today?
    (今日はどうされましたか?)
  • What brings you in today?
    (今日はどのようなご用件ですか?)

解説

「What brings you in today?」は非常に自然な医療英語表現で、ネイティブの医師も頻繁に使用します。形式張りすぎず、患者に安心感を与える言い方です。


主訴の確認(Chief Complaint)

患者の主な症状を把握する重要なステップです。

会話例

Doctor: What seems to be the problem?
Patient: I have a headache.
Doctor: How long have you had it?

応用フレーズ

  • Can you describe your symptoms?
    (症状を詳しく教えてください)
  • When did it start?
    (いつからですか?)
  • Is it getting better or worse?
    (良くなっていますか?それとも悪化していますか?)

解説

「describe」は医療英語で非常に重要な動詞です。患者に自由に話してもらうことで、より多くの情報を引き出せます。


症状の詳細を深掘りする質問

ここでは、症状の質や程度を確認します。

痛みの評価

  • On a scale of 1 to 10, how severe is the pain?
    (痛みを1から10で表すとどのくらいですか?)
  • Is the pain sharp or dull?
    (痛みは鋭いですか?鈍いですか?)
  • Does it come and go, or is it constant?
    (断続的ですか?それともずっと続いていますか?)

解説

痛みの評価は診断に直結します。「sharp(鋭い)」「dull(鈍い)」などの形容詞は必須です。


現病歴(History of Present Illness)

症状の経過や関連要因を確認します。

会話例

Doctor: Have you experienced this before?
Patient: Yes, a few times.
Doctor: Did anything trigger it?

よく使う質問

  • What makes it better or worse?
    (何か良くなる・悪くなる要因はありますか?)
  • Have you taken any medication?
    (何か薬を飲みましたか?)
  • Does the pain spread anywhere?
    (痛みは他の場所に広がりますか?)

既往歴・アレルギーの確認

安全な治療のために不可欠な情報です。

フレーズ

  • Do you have any medical conditions?
    (持病はありますか?)
  • Are you allergic to any medications?
    (薬のアレルギーはありますか?)
  • Are you currently taking any medications?
    (現在服用している薬はありますか?)

生活習慣の確認(Social History)

生活習慣は診断や治療に大きく影響します。

フレーズ

  • Do you smoke?
    (喫煙していますか?)
  • How often do you drink alcohol?
    (どのくらいお酒を飲みますか?)
  • What is your occupation?
    (職業は何ですか?)

身体診察時の英語

患者に安心してもらうため、説明しながら行うことが重要です。

フレーズ

  • I’m going to examine you now.
    (これから診察します)
  • Please take a deep breath.
    (深呼吸してください)
  • Does this hurt?
    (ここは痛いですか?)
  • Please lie down on the bed.
    (ベッドに横になってください)

診断の伝え方

診断結果は分かりやすく伝える必要があります。

フレーズ

  • Based on your symptoms, you may have gastritis.
    (症状から判断すると、胃炎の可能性があります)
  • It doesn’t seem serious.
    (深刻ではなさそうです)
  • We need further tests to confirm.
    (確認のため追加検査が必要です)

解説

「may have」は断定を避ける柔らかい表現で、医療現場では非常に重要です。


検査の説明

検査内容を理解してもらうことで、患者の不安を軽減できます。

フレーズ

  • We will do a blood test.
    (血液検査を行います)
  • You need an X-ray.
    (レントゲンが必要です)
  • This test will take about 10 minutes.
    (この検査は約10分かかります)

治療方針の説明

治療内容は具体的かつシンプルに説明します。

フレーズ

  • I will prescribe some medication.
    (薬を処方します)
  • Take this medicine twice a day.
    (この薬を1日2回飲んでください)
  • You should get some rest.
    (安静にしてください)

患者の理解を確認する

一方的な説明ではなく、理解確認が重要です。

フレーズ

  • Do you understand?
    (理解できましたか?)
  • Do you have any questions?
    (何か質問はありますか?)
  • Let me explain it again.
    (もう一度説明しますね)

クロージング(診察の終了)

診察をスムーズに終えるための表現です。

フレーズ

  • Please come back if your symptoms get worse.
    (症状が悪化したら再診してください)
  • Take care.
    (お大事に)
  • See you next week.
    (来週お会いしましょう)

ケース別診察英会話例

ケース1:風邪症状

Doctor: What brings you in today?
Patient: I have a sore throat and fever.
Doctor: How long have you had these symptoms?
Patient: For two days.
Doctor: It looks like a common cold.


ケース2:腹痛

Doctor: Where does it hurt?
Patient: My lower abdomen.
Doctor: Is the pain sharp or dull?
Patient: It’s sharp.
Doctor: We need to do some tests.


ケース3:頭痛

Doctor: How severe is your headache?
Patient: About 7 out of 10.
Doctor: Have you taken any medication?
Patient: Yes, but it didn’t help.


医療英語を上達させるポイント

1. フレーズ単位で覚える

単語ではなく、実際の会話フレーズで覚えることが重要です。

2. ロールプレイ練習

実際の診察を想定した練習が最も効果的です。

3. シンプルに話す

難しい表現よりも、分かりやすさを優先しましょう。

4. 患者目線を意識する

専門用語を避け、理解しやすい言葉を使うことが大切です。


よくあるミスと注意点

1. 専門用語の多用

→ 患者には理解されない可能性が高い

2. 早口すぎる

→ 外国人患者は聞き取れないことが多い

3. Yes/No質問ばかり

→ 情報が十分に得られない


まとめ

医師として英語で診察を行うためには、単なる英語力だけでなく、

  • 診察の流れ理解
  • 適切な質問力
  • 分かりやすい説明力

が求められます。

本記事で紹介したフレーズと会話例を繰り返し練習することで、実際の現場でも自然に英語を使えるようになります。

特に重要なのは、「完璧な英語」ではなく「伝わる英語」です。患者に安心感を与え、正確な医療を提供するために、実践的な医療英語を身につけていきましょう。


FAQ(よくある質問)

Q1. 医師が診察で使う英語はどのレベルが必要ですか?

A. 必ずしもネイティブレベルは必要ありません。重要なのは「正確に伝えること」です。中学〜高校レベルの英語でも、適切なフレーズを使えば十分対応できます。シンプルで分かりやすい表現を優先しましょう。


Q2. 英語で診察するときに一番大事なポイントは何ですか?

A. 一番重要なのは「患者に安心感を与えること」です。ゆっくり話す、アイコンタクトを取る、優しいトーンで話すことが、英語力以上に大切です。


Q3. 専門用語はどの程度使うべきですか?

A. 基本的にはできるだけ避けるべきです。例えば「gastritis」ではなく「stomach inflammation」のように、より分かりやすい表現に言い換えることが重要です。


Q4. 患者が英語を理解していない場合はどうすればいいですか?

A. ゆっくり話す、簡単な単語を使う、ジェスチャーや図を使うなどの工夫が有効です。また、通訳サービスの利用も検討しましょう。


Q5. 英語でうまく聞き取れないときはどう対応すればいいですか?

A. 正直に聞き返して問題ありません。
例:

  • “Could you repeat that, please?”
  • “I’m sorry, I didn’t catch that.”
    丁寧に聞き返すことで、誤診を防ぐことができます。

Q6. 痛みの強さを英語でどう聞けばいいですか?

A. 「On a scale of 1 to 10, how severe is the pain?」という表現が一般的です。患者が数値で答えられるため、非常に分かりやすい質問方法です。


Q7. 英語で診断を伝えるときに注意することは?

A. 断定的に言い切らず、「may」「might」などを使って柔らかく伝えることが重要です。
例:

  • “You may have a viral infection.”

Q8. 英語で薬の説明をするときのポイントは?

A. 回数・タイミング・注意点を明確に伝えることが重要です。
例:

  • “Take this medicine twice a day after meals.”

Q9. 英語で診察スキルを上達させるにはどうすればいいですか?

A. 実際の診察を想定したロールプレイが最も効果的です。フレーズ暗記だけでなく、会話として練習することが重要です。


Q10. 医療英語を独学で身につけることは可能ですか?

A. 可能ですが、実践練習が不足しがちです。オンライン英会話や医療英語専門コースを活用すると、より効率的に習得できます。


Q11. 患者に理解してもらえたか確認する方法は?

A. 以下のように確認すると効果的です。

  • “Do you understand?”
  • “Can you repeat it back to me?”
    特に後者は理解度を正確に把握できます。

Q12. 緊張して英語が出てこないときはどうすればいいですか?

A. 完璧を目指さず、短いフレーズで話すことを意識しましょう。また、よく使うフレーズをパターン化しておくことで、緊張しても自然に口から出やすくなります。


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