目次
看護師留学にかかる費用(国別シミュレーション)
はじめに
看護師として海外で学ぶ、あるいは働くことを目指す方にとって、「費用がどのくらいかかるのか」は最初に直面する大きな疑問です。留学先の国、留学の目的(語学力強化・資格取得・就労準備)、さらに滞在期間によって必要な金額は大きく変動します。
例えば、フィリピン・セブ島なら短期語学留学が20万円前後から可能ですが、アメリカで資格取得まで目指すと数百万円〜1000万円を超えるケースもあります。
この記事では、看護師留学先として人気のある主要6カ国を取り上げ、「語学留学」「資格取得」「就労準備」など目的別に費用の目安をシミュレーション形式で紹介します。費用感を把握することで、自分に合った留学プランを立てやすくなるはずです。
フィリピン(セブ島)
費用の目安
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語学留学(1ヶ月):15〜25万円
(授業料・寮・食費込みのパッケージが多い) -
半年:80〜120万円
特徴
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欧米諸国に比べて圧倒的に低コスト。
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マンツーマン授業が基本で、短期間でも英語力を伸ばしやすい。
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気候が温暖で生活費も安いため、初めての海外留学に選ばれるケースが多い。
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ただし、現地で看護師資格を取得することはできないため、あくまでも英語力アップの準備段階として利用されるのが一般的。
✅ 短期留学や「まずは英語力を伸ばしたい」人に最適。
オーストラリア
費用の目安
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語学学校(半年):100〜150万円
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看護ブリッジングコース+生活費(1年):300〜400万円
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大学で学士号取得(3年):900〜1200万円
特徴
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看護師需要が高く、留学後の就労・永住に直結しやすい。
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学費・生活費は高額だが、その分リターンも大きい。
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英語力の基準が高く、IELTSなどの試験で一定スコアを求められる。
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現地就労ビザや永住権制度が整っており、「移住も視野に入れた留学」 に人気。
✅ 本格的に資格取得・キャリアアップを目指す人におすすめ。
アメリカ
費用の目安
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語学学校(1年):200〜300万円
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看護学部編入・NCLEX準備(2〜4年):800〜1500万円
特徴
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世界で最も看護師の給与水準が高い国。
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学費・生活費ともに非常に高額だが、その分キャリアのリターンも大きい。
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看護師として働くためには NCLEX-RN(看護師国家試験) に合格する必要がある。
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奨学金や教育ローンを利用する学生も多い。
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高度な医療現場で経験を積みたい、トップクラスの医療技術に触れたい人に選ばれる。
✅ 費用は最大規模だが、世界最高水準のキャリアが得られる。
カナダ
費用の目安
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語学学校(半年):80〜130万円
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カレッジ進学+生活費(1年):300〜400万円
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ブリッジングプログラム(1年):250〜350万円
特徴
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アメリカに比べ学費はやや安いが、生活費は高め。
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看護師不足が続いており、海外からの人材受け入れに積極的。
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永住権につながる移民制度が整備されており、キャリア+移住の両立を目指せる。
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留学生向けの医療系プログラムも豊富。
✅ 費用と移住のバランスを重視する人におすすめ。
イギリス
費用の目安
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語学学校(半年):120〜180万円
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NMC登録+OSCE準備(1年):250〜400万円
特徴
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看護師として働くためには NMC(英国看護助産評議会)登録 が必須。
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臨床能力試験 OSCE の準備コースを受講する必要がある。
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ロンドンを中心に物価が高く、生活費が大きな負担となる。
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イギリス英語に触れられるため、ヨーロッパでのキャリア展開に有利。
✅ ヨーロッパ圏でのキャリア形成を考える人に最適。
ニュージーランド
費用の目安
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語学学校(半年):80〜120万円
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CAPコース+生活費(1年):200〜400万円
特徴
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看護師登録には CAP(Competence Assessment Programme) の修了が必要。
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オーストラリアに比べると学費・生活費はやや抑えられる。
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英語試験(IELTSやOET)のスコア基準は比較的高め。
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治安が良く、自然豊かな環境で勉強できる点も人気。
✅ 費用を抑えつつ英語圏で資格を取りたい人におすすめ。
費用感まとめ(国別ランキング)
各国の看護師留学費用を比較すると、以下のような特徴があります。
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最安:フィリピン(短期語学留学なら20万円前後)
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中間:ニュージーランド・カナダ(資格取得まで200〜400万円)
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高額:オーストラリア・イギリス(300〜500万円以上)
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最も高額:アメリカ(数百万円〜1000万円超も)
ポイント整理
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短期・低予算で英語を学ぶなら → フィリピン(セブ島)
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費用を抑えつつ資格取得を狙うなら → ニュージーランド・カナダ
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将来的な移住・キャリアアップを重視するなら → オーストラリア・イギリス
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世界最高水準のキャリアと収入を目指すなら → アメリカ
まとめ
看護師留学にかかる費用は、留学先の国・目的・期間によって大きく変わります。
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英語力を短期間で伸ばしたい人 → フィリピン(セブ島)が最適。
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資格取得と移住の両立を目指す人 → ニュージーランドやカナダ。
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本格的にキャリアアップを狙いたい人 → オーストラリアやイギリス。
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世界最高水準の医療現場で働きたい人 → アメリカ。
留学費用は単なる「出費」ではなく、将来のキャリアや収入に直結する投資です。自分がどの段階にいるか(語学力強化・資格取得・移住準備)を整理し、無理のない予算計画を立てることが成功の第一歩となります。
目的に合った国を選び、費用とリターンのバランスを考えながら、自分だけの留学プランを描いていきましょう。
FAQ:看護師留学の費用に関するよくある質問
Q1. 看護師留学で一番安い国はどこですか?
A1. フィリピン(セブ島)が最も安く、1ヶ月の語学留学なら15〜25万円程度で可能です。
Q2. アメリカで看護師になるにはいくら必要ですか?
A2. 語学学校から看護学部編入、NCLEX受験まで含めると800〜1500万円ほどかかります。
Q3. カナダとオーストラリアではどちらが費用を抑えられますか?
A3. カナダの方が学費は安めですが、生活費は高め。総額はほぼ同水準で、200〜400万円程度を見込むと安心です。
Q4. 奨学金や補助制度は利用できますか?
A4. アメリカやカナダでは奨学金制度がありますが、競争率が高いため、事前の情報収集が必須です。
Q5. 語学留学だけならどのくらいの費用ですか?
A5. フィリピンなら1ヶ月20万円前後、欧米は半年で80〜180万円程度が一般的です。
Q6. 留学費用の中で一番大きいのは何ですか?
A6. 学費に加えて生活費が大きな割合を占めます。特にロンドンやニューヨークなど大都市は高額になります。
Q7. ニュージーランドのCAPコースはどのくらいかかりますか?
A7. CAPコースと生活費を合わせて1年間で200〜400万円程度が目安です。
Q8. 留学費用は分割払いできますか?
A8. 学校によっては分割払いが可能ですが、一般的に入学金や初期費用は一括払いが求められます。
Q9. 仕事をしながら留学して費用を補えますか?
A9. オーストラリアやカナダは学生ビザで就労可能ですが、収入だけで全額をまかなうのは難しいです。
Q10. 看護師留学の費用対効果はありますか?
A10. 高額でも資格取得後の収入アップやキャリアの広がりを考えると、長期的には投資効果が大きいといえます。
