英検5級には、筆記試験とは別に**「英検スピーキングテスト(ESST)」**というオンライン形式の口頭試験があります。
このテストは任意で受験でき、スマートフォンやパソコンから無料で受けられるのが特徴です。
テストの概要
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実施形式:オンライン(録音回答方式)
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受験場所:自宅または学校
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所要時間:約5分
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内容:自己紹介・イラスト説明・簡単な質問応答
出題の流れ
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自己紹介(名前や年齢などを英語で話す)
例:My name is Yuki. I’m eleven years old.
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イラストを見て答える問題
例:What is the boy doing? → He is playing soccer.
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自分の意見を言う質問
例:Do you like dogs? → Yes, I do.
スピーキングテストでは、**発音や文法の完璧さよりも「伝える力」**が重視されます。
英検4級以上で必須になる面接テストの前練習としても非常に有効です。
英検5級でこのスピーキングテストを受けておくと、次の級に進むときの自信にもつながります。
英検5級の合格基準とスコア
英検5級では、2020年度以降「CSEスコア」という共通基準で採点が行われています。
点数は単純な正答数だけでなく、問題の難易度を考慮して算出されるため、部分的に間違えても合格の可能性が十分にあります。
CSEスコアの概要
| セクション |
満点 |
合格目安スコア |
| リーディング |
425 |
約200〜220点 |
| リスニング |
425 |
約200〜220点 |
| 合計 |
850 |
419点以上で合格 |
英検5級では、リーディングとリスニングの2技能が評価対象です。
スピーキングテスト(任意)は合否には含まれませんが、別にスコアが発行されます。
採点の特徴
つまり、「リスニングで少しミスをしても、リーディングで得点できれば合格可能」ということです。
合格ラインを目指すなら、どちらか一方に偏らず、バランスよく練習することが大切です。
英検5級の勉強方法
英検5級は、正しい方法で基礎を積み上げれば誰でも合格できる試験です。
ここでは、初心者でも取り組みやすい効果的な勉強法を紹介します。
1. 単語とフレーズを毎日少しずつ覚える
英検5級は単語の意味を理解していないと問題を解くことができません。
1日20語ずつでも良いので、単語帳・アプリ・カードなどを使い、日常の中で少しずつ覚える習慣をつけましょう。
おすすめは「単語+例文」で覚える方法です。
例:
2. リスニングに毎日触れる
英検5級の半分はリスニングです。過去問の音声やYouTubeの英検対策動画を毎日10分でも聞くことで、耳が慣れてきます。
初めのうちは内容が分からなくても、「英語の音に慣れる」ことを目的にするのがポイントです。
3. 過去問で形式に慣れる
英検公式サイトで無料配布されている過去問を使って、実際の試験形式を体験しましょう。
時間を計って解くことで、本番の感覚をつかむことができます。
4. スピーキング練習をしてみる
スマホで音声を録音して、自分の発音を確認するのも効果的です。
特にスピーキングテスト(ESST)を受ける場合は、「自己紹介」や「好きなことを話す」練習をしておくとスムーズに答えられます。
5. 学校や家庭でのサポートを活用する
学校や塾で英検対策を実施している場合は積極的に利用しましょう。
また、家庭でも保護者が「どんな問題が出るの?」と興味を持って一緒に取り組むと、子どものやる気が上がります。
英検5級の勉強は、楽しみながら英語の基礎を身につけることが目的です。
「覚える」よりも「使ってみる」気持ちで取り組むと、英語力が自然に伸びていきます。
英検5級は小学生・初心者に最適な目標
英検5級は、英語を初めて学ぶ小学生や初心者にとって、達成感を得やすい入門試験です。
合格ラインが高すぎず、出題内容も身近なテーマが中心のため、初めての検定として安心して挑戦できます。
小学生にとってのメリット
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「英語で通じる」楽しさを体感できる
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勉強の成果を「合格」という形で実感できる
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次の英検4級へのモチベーションになる
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英語学習を早期に習慣化できる
特に小学生の場合、英検5級合格は**「英語が好きになるきっかけ」**として大きな意味があります。
文法を暗記するよりも、「聞いてわかる・話してみる」という体験を通して自然に英語に親しむのが理想的です。
大人の英語学び直しにもおすすめ
英検5級は子ども向けの試験と思われがちですが、大人の英語初級者にも最適な基礎確認の場です。
文法・語彙・リスニングを総合的に学び直すことで、「英語の基礎の穴」を埋めることができます。
「学生時代に英語が苦手だった」「英会話を始めたいけど不安」という方は、英検5級からスタートすることで無理なくレベルアップできます。
英検5級は、英語を「学ぶ」から「使える」へとつなげる最初のステップ。
小学生から社会人まで、誰にとっても英語の基礎を固める絶好の目標です。
まとめ
英検5級は、英語学習の最初のゴールとして最も取り組みやすい検定です。
中学1年生レベルの内容を中心に構成されており、英語を「読む」「聞く」力をバランスよく確認できます。
この記事のまとめポイント
英検5級の目標は、「完璧な英語」ではなく英語の基礎を楽しく身につけることです。
小学生でも大人でも、英語を学ぶ第一歩として5級を受験することで、学習意欲が高まり、次の4級・3級へとスムーズに進むことができます。
英検5級は、英語学習のスタートライン。
この合格をきっかけに、英語が「できる」「使える」自信へと変わっていくでしょう。
FAQs(よくある質問)
英検5級はどんな試験ですか?
英検の入門級で、日常で使う基礎的な英語のリーディングとリスニング力を確認する試験です。出題は中学1年前半レベルが目安です。
試験時間と構成はどうなっていますか?
筆記(リーディング)約25分とリスニング約15分の合計約40分です。マークシート中心で、短文読解・会話理解が出題されます。
スピーキングテストは必須ですか?
任意です。オンライン形式(ESST)で自宅等から受験できます。自己紹介、イラスト説明、簡単な質問応答が出題されます。
合格基準(スコア)は?
CSEスコア方式で判定され、合計850点中 419点以上 が合格の目安です。リーディングとリスニングの総合点で判断されます。
合格率はどのくらいですか?
目安としておよそ80〜85%と高めです。基礎の定着度を確認する設計のため、適切に準備すれば合格しやすい試験です。
どんなレベルの単語・文法が出ますか?
あいさつ、自己紹介、身の回りの語彙(family, school など)、be動詞、一般動詞の現在形、疑問文・否定文、簡単な命令文、can などです。
必要な語彙量の目安は?
約300〜400語の基本語彙を理解していれば安心です。単語は例文と一緒に覚えると定着しやすくなります。
勉強時間の目安は?
英語初学者の場合、目安は20〜30時間程度です。毎日短時間でも単語・リスニング・過去問演習を継続するのが効果的です。
リスニングが難しく感じます。対策は?
過去問音声や公式アプリ等で毎日10分でも英語音声に触れ、聞き取れない部分はスクリプトで確認→音読→再リスニングの順に練習しましょう。
何歳から受験できますか?
年齢制限はありません。小学生から大人の学び直しまで、初学者の基礎確認に適しています。
受験方式や実施回数は?
会場実施は年3回程度、コンピュータ受験(CBT)は通年で実施されます。地域や会場で日程が異なるため最新情報の確認が必要です。
併願はできますか?
可能です。5級と4級など、複数級の同時申込ができる回もあります。申込時の注意事項を確認してください。
合格証はいつ届きますか?
結果発表後に順次発送されます。具体的な時期は回次や受験方式によって異なります。
有効期限はありますか?
英検の合格は原則として有効期限はありません。学習の到達証明や次級受験の指標として活用できます。
不合格だった場合の学習リセット方法は?
設問ごとの正誤やスコアから弱点(語彙・音声変化・設問形式)を特定し、1〜2回分の過去問を「解く→復習→音読」のサイクルでやり直しましょう。
過去問はどこで確認できますか?
公式サイト等で公開されているサンプル問題・過去問を活用できます。試験形式に慣れるため本番同様に時間を計って解くのが有効です。
合格後はどう進めればいいですか?
4級に向けて語彙を増やし、現在形から過去形・比較などへ範囲を広げます。5級のスピーキング任意受験も自信づくりに役立ちます。
注意点はありますか?
受験料、日程、会場、申込方法などは変更されることがあります。受験前に必ず最新の公式案内を確認してください。
英検対策・受験ガイド:レベル別・年代別・目的別の完全ロードマップ【2025–2026年版】