小学生の英検デビュー:5級・4級から始める勉強法
はじめに
小学生のうちから英語を学ぶ子どもが増えている今、「英検デビュー」は英語学習のモチベーションを高める絶好のチャンスです。
英検は合格・不合格という明確な結果が出るため、子どもが「できた!」という成功体験を得やすく、英語への興味を長く保つきっかけになります。
中でも英検5級・4級は、英語の基礎を無理なく身につけながら受験できるレベル。初めての英語試験として理想的です。
とはいえ、子どもにとっては試験というだけで緊張するもの。親がどのようにサポートし、どんな勉強法を選ぶかで結果も大きく変わります。
この記事では、小学生が楽しく・効果的に英検5級・4級を学ぶ方法を、英語初心者の親御さんにもわかりやすく解説します。
「英語を勉強するのが楽しい!」という気持ちを育てながら、最初の英検合格を一緒に目指しましょう。
英検5級・4級のレベルを知ろう
英検は全部で7つの級に分かれており、5級・4級はその中でも「英語の基礎を学ぶための初級レベル」です。
どちらも中学生で習う内容を中心に構成されており、小学生でもしっかり準備すれば十分に合格が狙えます。
英検5級のレベル
英検5級は「中学初級レベル」とされ、英語の入門として最も受けやすい試験です。
内容は基本的な単語や簡単な文の理解が中心で、リスニングとリーディングの2技能を測ります。
出題の特徴:
- 
あいさつや自己紹介などの基本表現 
- 
簡単な単語や日常的なフレーズの理解 
- 
「I like dogs.」「This is my pen.」など、短文の読み取り 
目安レベル:
- 
学校で英語を学び始めた小学生 
- 
英語の音や単語に慣れ始めた子ども 
- 
英語に興味を持ち始めた段階の初心者 
英検5級は「英語を使うことが楽しい」と感じる第一歩になる試験です。
英検4級のレベル
英検4級は「中学中級レベル」に相当し、5級の内容を理解したうえで、もう一歩進んだ文法や読解力を問われます。
会話や説明文など、少し長めの文章を聞いて理解する力が求められます。
出題の特徴:
- 
現在形・過去形・未来形などの基本文法 
- 
学校生活や趣味、家族、買い物などの日常会話 
- 
短い文章の読解・要点把握 
目安レベル:
- 
小学5〜6年生程度 
- 
5級に合格し、次のステップに進みたい子ども 
- 
簡単な英会話を聞いて理解できるレベル 
4級は「読む力」と「聞く力」の両方を伸ばす良い目標になります。
リスニングとリーディングの構成
英検5級・4級はどちらも「筆記(リーディング)」と「リスニング」で構成されています。
スピーキングは希望者のみオンライン形式で受けられます。
試験構成の目安:
| 項目 | 内容 | 配点比率 | 
|---|---|---|
| リーディング | 短文・会話文の読解 | 約40% | 
| リスニング | 会話・説明・質問の聞き取り | 約60% | 
このバランスからもわかるように、リスニング力が合否を大きく左右します。
日常的に英語の音に触れておくことが、5級・4級合格への一番の近道です。
スピーキングテスト(任意)
近年では、希望者が受けられる「英検スピーキングテスト」も導入されています。
パソコンやタブレットを使って自宅から受験でき、リーディング・リスニングと同じ内容に沿った質問が出題されます。
例:
- 
What color do you like? 
- 
What do you do after school? 
発音の正確さよりも、「自分の考えを英語で伝えようとする姿勢」が重視されるため、初めての英会話練習にも最適です。
小学生が英検を受けるメリット
小学生のうちに英検を受けることは、単なる資格取得ではなく「英語を好きになるきっかけ」づくりとして大きな意味があります。
ここでは、英検5級・4級に挑戦することで得られる主なメリットを紹介します。
1. 英語学習のモチベーションが高まる
英検には明確な合格基準があり、合格証が届くことで「やればできる!」という達成感を味わえます。
小学生にとってこの成功体験は非常に大きく、自信を持って次の級や英語学習に進む原動力になります。
たとえ合格できなかった場合でも、「あと少しで合格だった!」という目標意識が生まれ、学習の継続につながります。
2. 中学英語の先取りができる
英検5級・4級は、中学で習う英語を先取りできる内容です。
早いうちから基本文法や単語に触れておくことで、中学入学後に英語の授業をスムーズに理解でき、得意科目としてスタートを切れます。
特にリスニングの問題に慣れていると、授業中の英語も聞き取りやすくなります。
3. 英語耳が育つ時期に最適
小学生のうちは「耳の黄金期」と呼ばれるほど、音を吸収する力が高い時期です。
英検のリスニング練習を通じて英語のリズムやイントネーションを自然に身につけられます。
特に5級・4級の音声は、ネイティブが日常的に使う自然なスピードの会話なので、英語耳を育てる教材としても非常に優秀です。
4. 学習習慣が身につく
英検の勉強を通じて、「少しずつコツコツ続ける」という学習習慣が自然に身につきます。
1日10分でも続けることで、英語に対して「毎日触れる」ことが当たり前になり、長期的な語学力の基盤を作ることができます。
5. 学校や受験にも活かせる
英検は正式な資格として認められており、将来的には中学・高校の推薦入試や英語特進コースの出願条件に活用できる場合もあります。
また、学校によっては英検合格を「英語の先取り評価」として通知表に反映してくれることもあります。
6. 家族で一緒に学ぶきっかけになる
英検は家庭学習との相性がよく、親子で勉強する時間を作りやすい試験です。
保護者が「今日はどんな単語を覚えた?」と声をかけるだけでも、子どもは楽しく続けられます。
家族で合格を喜び合う体験は、英語を学ぶことそのものを「ポジティブな記憶」として残してくれます。
このように、小学生のうちから英検に挑戦することは、英語力だけでなく学ぶ姿勢そのものを育てる絶好の機会です。
次は「勉強を始めるタイミング」について解説します。
勉強を始めるタイミング
小学生が英検に挑戦するベストなタイミングは、お子さんの「英語への興味」が芽生えたときです。
年齢や学年にこだわる必要はなく、「英語を楽しめる心の準備」ができたタイミングこそ、英検デビューに最適です。
学年別の目安
- 
小学1〜2年生:英語の音や単語に親しむ段階。英検5級を将来的な目標にして、絵本や音声教材で耳慣らしを。 
- 
小学3〜4年生:英検5級に挑戦するのに最適な時期。基本単語とリスニングを中心に学ぶ。 
- 
小学5〜6年生:英検4級へのステップアップを目指す。文法や読解にも少しずつ挑戦する。 
英検5級→4級→3級というように、段階的に進むことで無理なく力を伸ばせます。
タイミングを見極めるポイント
次のようなサインが見えたら、英検学習を始める良いタイミングです。
- 
英語の歌やアニメに興味を持っている 
- 
アルファベットや簡単な単語を読めるようになった 
- 
「テスト」や「合格証」に憧れを持っている 
- 
何か新しいことに挑戦したいという意欲がある 
これらは「英語を学びたい」という気持ちの表れであり、自然に学習を楽しめるサインです。
無理に始めないことも大切
保護者が焦って早くから詰め込みをしてしまうと、英語=難しい・つまらないという印象を持ってしまうことがあります。
最初はゲーム感覚で構いません。英単語カードを使ったり、英検の過去問を「クイズ」として楽しんだりするだけでも十分です。
「勉強させる」のではなく、「英語で遊ぶ」時間を通して自然に学びに繋げましょう。
英検に向けた準備スケジュールの目安
- 
試験の3か月前:単語とリスニングを中心に基礎固め 
- 
2か月前:文法と読解練習を少しずつ追加 
- 
1か月前:過去問・模擬テストで本番形式に慣れる 
短期間での詰め込みよりも、毎日10〜15分の積み重ねが効果的です。
学習スケジュールを無理なく習慣化できれば、合格は十分に狙えます。
リスニングから始めよう
英検5級・4級で最も重要なのが、リスニング力です。
実際、英検5級では全問題の約7割がリスニングに関係しており、音を聞いて理解できるかどうかが合否を左右します。
つまり、最初にリスニングを強化することで、英語全体の理解がぐんと深まります。
英語の音に「慣れる」ことからスタート
小学生の英語学習で大切なのは、文法よりも「英語の音を耳で覚える」ことです。
文字より先に音で理解することで、自然な発音とリズムが身につきます。
おすすめの方法:
- 
英語のアニメ(Peppa Pig、Dora the Explorerなど)を観る 
- 
英検公式のリスニング教材を毎日少しずつ聞く 
- 
英語の歌やチャンツ(リズム英語)で楽しく練習する 
大切なのは「完璧に聞き取る」ことではなく、毎日英語の音に触れる習慣を作ることです。
リスニング練習のポイント
- 
短く・毎日続ける 
 1日5〜10分程度でOK。集中できる時間に、少しずつ積み重ねましょう。
- 
聞いたあとに声に出す 
 英語は音の言語です。聞いたフレーズをまねして声に出すことで、耳と口の両方が鍛えられます。
- 
聞き流しも効果的 
 朝の支度中や車の中で英語を流しておくだけでも効果があります。意識しなくても音のリズムが定着していきます。
家庭でできるリスニング学習の工夫
- 
朝・夜に「英語タイム」を5分だけ設ける 
- 
テレビやスマートスピーカーで英語音声を流す 
- 
英語を聞いたら「何の話だった?」と親子で会話する 
「英語を聞くのが楽しい」と思えるようになると、勉強というより“遊びの延長”で英語力が伸びていきます。
英検リスニングの出題傾向(5級・4級)
| 級 | 問題内容 | ポイント | 
|---|---|---|
| 英検5級 | イラストや会話を聞いて選択 | 短い会話の理解が中心 | 
| 英検4級 | 少し長めの会話や説明文を聞く | 質問内容を先に読んでおくと有利 | 
どちらも「音に慣れているか」が最大のカギです。
最初は難しく感じても、毎日英語を聞くうちに自然と耳が育ちます。
リスニングに慣れてきたら、次は「単語を映像と一緒に覚える」ステップに進みましょう。
単語を映像と一緒に覚える
英検5級・4級の勉強で避けて通れないのが「単語の暗記」です。
しかし、小学生にとって文字だけで単語を覚えるのは退屈で続きにくいもの。
そこでおすすめなのが、「視覚」と「音」を使って覚える方法です。
見て・聞いて・言って覚えるのが効果的
単語をただ読んで覚えるのではなく、イメージで理解することが大切です。
たとえば「apple」という単語を見たときに、頭の中でりんごの映像が浮かぶようになると、長期記憶に残りやすくなります。
効果的な方法:
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絵カードやイラスト付き教材を使う 
- 
単語を音声で聞いて発音をまねる 
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英語と日本語をセットで唱える(例:apple=りんご) 
視覚・聴覚・発声を同時に使うことで、脳が単語を「体で覚える」ようになります。
単語学習の具体的ステップ
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1日10単語を目標にする 
 毎日コツコツ続けることが大切。1日10単語なら無理なく習慣化できます。
- 
3日おきに復習する 
 1回覚えても忘れるのが普通です。3日おきに振り返ることで定着率が上がります。
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書くより“使う” 
 書き取りよりも、口に出して使う方が小学生には効果的。
 「This is a cat.」「I like music.」のように文で覚えましょう。
家庭でできる単語遊び
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英単語カードで「神経衰弱」ゲーム 
- 
覚えた単語を使ってしりとり(例:dog → grape → egg) 
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「今日の単語」を家族みんなで発表する 
遊びながら覚えることで、自然に単語量が増え、英語への抵抗感がなくなります。
デジタル教材も活用しよう
最近はスマホやタブレットで使える英検対応アプリも豊富です。
特におすすめなのは次のようなものです。
- 
スタディギア for EIKEN(英検公式アプリ) 
 出題形式に合わせた単語・リスニング練習が可能。
- 
Quizlet(クイズレット) 
 自分で単語カードを作って学べる無料アプリ。ゲーム感覚で反復練習ができます。
これらを活用すれば、楽しみながら語彙力を増やせます。
英単語を覚え始めたら、次のステップは「文法を会話で体感する」こと。
次のセクションで、文法を楽しく学ぶ方法を紹介します。
文法は会話で体感する
英検4級になると、文法の理解が重要になってきます。
しかし、小学生にとって「文法のルールを覚える」ことは難しく、苦手意識を持ちやすい分野でもあります。
そこでおすすめなのが、文法を「会話の中で自然に身につける」方法です。
文法を「使いながら」覚える
たとえば、次のような文を実際の会話で使ってみましょう。
- 
Do you like apples?(りんごは好き?) 
- 
This is my bag.(これは私のかばんです) 
- 
I have a dog.(犬を飼っています) 
こうしたフレーズを繰り返すことで、文法の型が自然と頭に入ります。
最初は意味が分からなくても、使ううちに「こういうときはこの言い方なんだ」と感覚で覚えていけます。
家庭でできる英会話ごっこ
日常の中で簡単な英語フレーズを取り入れるのが効果的です。
例:
- 
朝:「Good morning!」「How are you today?」 
- 
食事中:「Do you like curry?」「It’s delicious!」 
- 
お出かけ前:「Let’s go!」「Where are we going?」 
このような短いやり取りを繰り返すだけで、自然に英文法のパターンが定着していきます。
親が英語に詳しくなくても、発音アプリや音声教材を使えば問題ありません。
文法を「形」として視覚化する
抽象的な文法ルールも、図や色で説明すると小学生に理解しやすくなります。
例えば:
- 
be動詞(is / am / are) は「=」の意味であることを図で示す 
- 
動詞の変化(play → played)をカラーカードで区別する 
目で見てわかる形にすることで、「英語のルール」を感覚的に理解できます。
文法を強化するおすすめ教材
- 
英検4級 文法ドリル(旺文社) 
 1ページずつ短く区切られ、飽きずに続けられる構成。
- 
Let’s Try! シリーズ(文科省推奨教材) 
 文法というより「使える表現」を身につけることに焦点を当てた小学生向け英語教材。
「文法=難しい」と思わせないことが大切です。
会話と遊びの中で自然に使うことが、英語を得意科目にする近道です。
過去問と模擬テストで慣れる
英検に合格するためには、実際の試験形式に慣れておくことがとても重要です。
特に初めての受験では、問題の形式や時間配分に戸惑う子どもが多く、内容よりも「慣れ」の差で結果が変わることもあります。
過去問と模擬テストを使った練習は、英語力だけでなく試験への安心感を育てるトレーニングでもあります。
なぜ過去問演習が大切なのか
英検は毎回似た形式で出題されるため、過去問を解くことで「出題のパターン」を理解できます。
また、設問の聞き方や選択肢の構成にも慣れておくと、本番で焦らず答えられるようになります。
過去問を解くメリット:
- 
出題形式と傾向をつかめる 
- 
時間配分の感覚を身につけられる 
- 
苦手分野を早めに発見できる 
過去問の使い方のポイント
- 
1日1ページずつ取り組む 
 短い時間でも毎日触れることで、試験独特の問題文に慣れていきます。
- 
リスニングは繰り返し聞く 
 1回で理解できなくても大丈夫。2〜3回聞くことで英語の音のパターンがわかってきます。
- 
間違えた問題は「なぜ間違えたか」を確認 
 正答よりも「間違いの理由」を理解することが成長につながります。
模擬テストで本番をシミュレーション
試験直前の1〜2週間は、模擬テスト形式での練習がおすすめです。
時間を計りながら解くことで、集中力と本番対応力が鍛えられます。
家庭でできる模擬試験のコツ:
- 
スマホや時計で制限時間を計る 
- 
テーブルの上に筆記用具だけを置いて緊張感を再現 
- 
終わったら自己採点して弱点をチェック 
模擬テストを繰り返すことで、「テスト=怖いもの」から「いつもの練習」に変わっていきます。
過去問と模試のおすすめ教材
- 
英検5級・4級 過去6回全問題集(旺文社) 
 本番と同じ形式で、リスニング音声も付属。定番の一冊。
- 
英検オンライン模試(スタディギア) 
 パソコンやスマホで模擬試験が受けられる公式ツール。自動採点で便利。
過去問・模試を通して「試験慣れ」をしておくことは、合格への最短ルートです。
練習の中で自信がつけば、本番でも落ち着いて実力を発揮できます。
家庭でできるサポート方法
英検の学習は、子ども一人で進めるよりも、家庭でのサポートがあることで大きく成果が変わります。
特に小学生の場合、保護者が「応援者」として関わることで、英語を前向きに学ぶ気持ちが育ちます。
ここでは、家庭でできる効果的なサポート方法を紹介します。
1. 勉強の環境を整える
まずは、英語学習に集中できる環境づくりが大切です。
テレビやスマホの音を消して、静かな空間で勉強するだけでも集中力が上がります。
さらに、机の上に英単語カードやリスニングプレイヤーを置いておくと、いつでも気軽に英語に触れられる環境になります。
「英語が生活の一部になる工夫」を意識しましょう。
2. 短時間でも「毎日続ける」習慣を作る
小学生にとっては、長時間勉強よりも「短く続ける」ほうが効果的です。
1日10〜15分の英語タイムを作るだけで、無理なく習慣化できます。
おすすめの習慣例:
- 
朝ごはん前に5分だけ単語練習 
- 
学校から帰ったあとにリスニング1トラック 
- 
寝る前に英語で「Good night!」と言う 
英語を“特別な勉強”にせず、生活の一部にすることが成功の秘訣です。
3. 子どもの「努力」を認める
結果よりも「がんばった過程」を褒めることが大切です。
合格・不合格に関係なく、毎日続けたこと、わからない単語を調べたことなどを具体的に褒めてあげましょう。
例:
- 
「昨日より発音がきれいになったね!」 
- 
「毎日聞いてるの、すごいね!」 
こうした言葉が子どもの自信を育て、学習を継続する力になります。
4. 一緒に学ぶ姿勢を見せる
保護者が「一緒にやってみよう」と参加することで、子どもは安心して取り組めます。
たとえば、親も一緒に英単語を覚えたり、リスニング問題を解いたりするだけでも大きな効果があります。
「英語が苦手だから…」と遠慮する必要はありません。
親が挑戦する姿勢そのものが、子どもにとって最高の励ましになります。
5. 学習の成果を共有する
学習の成果を「見える化」することで、達成感を高めましょう。
- 
合格証や勉強ノートを部屋に貼る 
- 
単語を覚えたらチェックリストで進捗を確認 
- 
テストの結果を家族で喜び合う 
こうした小さな「成功の記録」が、継続するモチベーションになります。
家庭の温かいサポートがあることで、英検の学習は「楽しい経験」に変わります。
次は、英検合格後のステップアップについて紹介します。
次のステップ:3級・準2級へのステップアップ
英検5級・4級に合格したら、次の目標は「3級」や「準2級」です。
ここからは中学〜高校レベルの内容になりますが、5級・4級で身につけた基礎があれば、スムーズにステップアップすることができます。
焦らず、段階を踏みながら「英語で理解し、伝える力」を育てていきましょう。
英検3級の特徴と学習ポイント
英検3級は「中学卒業程度」のレベルです。
初めてスピーキング(面接)が導入され、自分の考えを英語で伝える練習が必要になります。
試験の特徴:
- 
リーディング・リスニングに加えてライティングとスピーキング 
- 
日常会話だけでなく、自分の意見を言う問題が出題 
- 
中学文法の総まとめレベル 
学習のコツ:
- 
4級までに習った単語を復習し、語彙を広げる 
- 
簡単な自己紹介や感想を英語で話す練習をする 
- 
英語日記を書いて「表現力」を鍛える 
3級を目標にすることで、英語の“使う力”が本格的に身についてきます。
英検準2級の特徴と学習ポイント
準2級は「高校中級レベル」に相当し、より長い文章の読解や、複雑な会話の聞き取りが求められます。
小学生でここを目指す子も増えており、特に英語に興味を持ったお子さんには良いチャレンジになります。
試験の特徴:
- 
英文の内容理解や要約の力が問われる 
- 
社会的なテーマ(環境・教育・テクノロジーなど)も登場 
- 
スピーキングでは自分の意見を理由とともに話す 
学習のコツ:
- 
英語ニュースや短い物語を聞いてリスニングを強化 
- 
単語帳で語彙力を増やしながら、例文で覚える 
- 
音読と発音練習を続けて、話す力を自然に伸ばす 
ステップアップを成功させる3つのポイント
- 
合格をゴールにしない 
 合格よりも「どれだけ英語を理解できるようになったか」を重視する。
- 
レベルを一気に上げすぎない 
 4級→3級→準2級と段階を踏むことで、無理なく実力が積み上がる。
- 
楽しく続ける工夫を忘れない 
 勉強が単調にならないよう、英語の動画やゲームを取り入れてモチベーションを維持。
英検で育つ「考える英語力」
3級・準2級からは、単に英語を理解するだけでなく、「英語で考える力」が求められます。
これは将来的に英会話や留学、英語プレゼンなどにも役立つスキルです。
5級・4級の学びを土台に、楽しみながら少しずつステップアップすることで、子どもの英語力は確実に伸びていきます。
まとめ
小学生の英検デビューは、英語を「楽しく学ぶきっかけ」を作る最高のチャンスです。
英検5級・4級は内容がやさしく構成されており、英語の基礎を無理なく身につけられるレベルです。
大切なのは、「合格を目指す」ことよりも、「英語を楽しむ」気持ちを育てること。
英検デビューを成功させるポイントまとめ
- 
リスニング重視で英語耳を育てる 
- 
単語はイラストや音と一緒に覚える 
- 
文法は会話の中で自然に使う 
- 
過去問で試験形式に慣れる 
- 
家庭でのサポートで学習習慣を作る 
これらをバランスよく取り入れることで、子どもは無理なく英語の基礎力を高められます。
英検を通して得られるもの
英検を通じて得られるのは「英語力」だけではありません。
努力を続ける力、目標を持つ姿勢、自信、そして家族との達成感――。
これらすべてが、子どもにとって将来の学びの土台になります。
小学生のうちに英検を経験することで、「英語って楽しい」「次も挑戦したい」という前向きな気持ちが育ちます。
その気持ちこそが、長く英語を続けていく一番の原動力です。
最後に
英検デビューは、スタートラインにすぎません。
最初の一歩を「楽しい経験」にできれば、英語は一生の味方になります。
焦らず、笑顔で、親子一緒に英検の学びを楽しんでいきましょう。
よくある質問(FAQs)
小学生でも英検は受けられますか?
はい、英検は年齢制限がないため、小学生でも受験可能です。実際に英検5級・4級は小学生の受験者が多く、初めて英語を学ぶ子どもにも適した内容になっています。
英検5級と4級の違いは何ですか?
英検5級は中学初級レベルで、あいさつや自己紹介などの基本表現が中心です。4級は中学中級レベルで、少し長めの会話文や文法(過去形・未来形など)も出題されます。5級は英語入門、4級は基礎完成の段階と考えると良いでしょう。
小学生はどのくらいの期間で合格できますか?
毎日10〜15分の学習を続ければ、3か月ほどで5級合格レベル、6か月前後で4級合格レベルに到達するケースが多いです。リスニングと単語練習を中心に、短時間でも継続することがポイントです。
どんな教材で勉強するのが良いですか?
英検公式問題集や旺文社の過去問シリーズが定番です。スマホやタブレットを使う場合は「スタディギア for EIKEN」や「Quizlet」などの英検対応アプリがおすすめです。小学生の場合、絵や音声の多い教材を選ぶと続けやすくなります。
スピーキングテストは受けたほうがいいですか?
はい、特に英語に興味があるお子さんにはおすすめです。オンライン形式で自宅から受けられ、内容も英検5級・4級レベルに合わせた簡単な質問です。「英語で話す」経験を早くから積むことで、将来の英会話力にもつながります。
親はどんなサポートをすればいいですか?
最も大切なのは「英語を楽しいものとして続けられる環境をつくること」です。結果よりも努力を褒めてあげる、毎日短時間でも一緒に英語に触れる、家庭で英語を使う場面を増やすなどのサポートが効果的です。
英検に落ちた場合はどうすればいいですか?
英検は挑戦すること自体に大きな価値があります。不合格でも「どの分野が苦手だったか」を振り返り、次の試験に向けて計画を立てましょう。再挑戦を通して英語力が確実に伸びます。
次にどの級を目指せばいいですか?
5級に合格したら4級、4級に合格したら3級を目指しましょう。ステップアップを通じて、英語を理解する力から「使う力」へと自然に発展していきます。無理に飛び級するより、確実に基礎を固めるほうが長期的に伸びます。

 
		 
		 
			 
			 
			 
			 
			