目次
分かりやすく説明する英語の組み立て方:オンライン英会話ガイド
はじめに
オンライン英会話を続けていると、
「単語も文法もそこまで間違っていないはずなのに、なぜか話が伝わらない」
「先生から “OK” とは言われるけど、ちゃんと説明できている気がしない」
と感じたことはありませんか。
実はこの悩みは、英語力が足りないからではありません。
多くの場合、原因は 英語そのものではなく、「説明の組み立て方」 にあります。
日本語では、
背景や状況を先に話し、最後に結論を伝えることが自然です。
しかし英語ではその順番が逆で、最初に結論をはっきり伝え、理由や補足を後から説明する ことが強く求められます。
この違いを知らないまま英語を話すと、
一生懸命説明しているのに
「話が長い」「何が言いたいのか分かりにくい」
という印象を与えてしまいます。
本記事では、オンライン英会話でそのまま使える
「分かりやすく説明する英語の基本構造」 を、
難しい文法用語を使わず、実例とテンプレート中心で解説します。
完璧な英語を話す必要はありません。
大切なのは、相手が理解しやすい順番で話すことです。
この記事を読み終える頃には、
「どう英語を組み立てればいいか分からない」状態から、
「この型で話せば大丈夫」と安心して話せるようになるはずです。
1. 分かりやすい英語説明には「型」がある
英語で分かりやすく説明できる人は、
実は「英語が特別に上手」なわけではありません。
多くの場合、毎回同じ「話し方の型」を使っているだけです。
オンライン英会話で説明が苦手に感じる人ほど、
その場で文章をゼロから考えようとしてしまいます。
すると、
-
文が長くなる
-
途中で何を言っているのか分からなくなる
-
自分でも混乱する
という状態になりがちです。
そこで大切なのが、説明専用の基本構造(型)を先に決めておくことです。
英語説明の基本構造はとてもシンプル
分かりやすい英語説明の基本は、次の3ステップです。
-
結論(What)
-
理由(Why)
-
補足・具体例(Example / How)
この順番を守るだけで、
聞き手は「今、何の話をしているのか」をすぐに理解できます。
なぜ「型」があると伝わりやすいのか
英語では、日本語ほど
-
行間を読む
-
前後の文脈を想像する
ということが前提になっていません。
そのため聞き手は、
話の全体像を最初に知りたがります。
最初に結論があり、
次に理由、
最後に具体例が来ることで、
聞き手は安心して話を聞くことができます。
型があると、話す側も楽になる
この「型」を知っていると、話す側の負担も一気に減ります。
-
何から話せばいいか迷わない
-
途中で止まりにくくなる
-
言い直しが減る
結果として、
「英語がスラスラ出てきた」と感じやすくなります。
まずは「完璧」より「順番」を意識する
この段階では、
正しい文法や難しい単語を使う必要はありません。
多少シンプルでも、
-
結論 → 理由 → 補足
-
文は短め
この2点を意識するだけで、
英語は一気に「説明っぽく」聞こえるようになります。
2. まず結論から話す(日本語との決定的な違い)
英語で説明が分かりにくくなる最大の原因は、
**「結論を後回しにしてしまうこと」**です。
これは英語力の問題ではなく、
日本語の話し方が自然に出てしまっているだけです。
日本語と英語では「話す順番」が逆
日本語では、次のような流れがよく使われます。
-
状況説明
-
背景
-
理由
-
最後に結論
一方、英語ではこの順番がほぼ逆になります。
-
結論
-
理由
-
補足・具体例
英語では、聞き手は
「で、あなたの意見は何?」
を最初に知りたがります。
よくある失敗例(日本語的な話し方)
オンライン英会話でありがちな例を見てみましょう。
Yesterday I was very tired, and I had a lot of work, so I think I don’t want to go.
文法は大きく間違っていませんが、
聞き手は途中で「結論は何だろう?」と迷ってしまいます。
改善例(英語的な話し方)
同じ内容でも、順番を変えるだけで分かりやすくなります。
I don’t want to go because I was very tired and had a lot of work yesterday.
最初の一文で
「行きたくない」 という結論がはっきり伝わっています。
結論から話すための便利フレーズ
最初に結論を置くために、次の表現がとても役立ちます。
-
I think …
-
In my opinion, …
-
Personally, I think …
-
My answer is …
これらを文の最初につけるだけで、
「これから意見を言います」という合図になります。
完璧な結論でなくていい
「最初に結論を言うのが怖い」
と感じる人も多いですが、完璧である必要はありません。
途中で考えが変わっても大丈夫です。
I think it’s good… actually, maybe it’s not for everyone.
このように修正しても、
英語ではまったく不自然ではありません。
まずは「最初の一文」だけ意識する
すべてを一気に変えようとせず、
まずは 「最初の一文で結論を言う」 ことだけを意識してみてください。
それだけで、
オンライン英会話での説明は一段階レベルアップします。
3. 理由は1つでいい(無理にたくさん言わない)
オンライン英会話で説明が長くなってしまう人の多くは、
「理由を全部言わなければならない」 と思い込んでいます。
しかし英語では、
一番大事な理由を1つ、はっきり伝える だけで十分です。
なぜ理由は1つでいいのか
英語の会話では、
「まず核心を知りたい」という意識がとても強いです。
理由をたくさん並べるよりも、
-
一番重要な理由
-
一番分かりやすい理由
を1つ伝えた方が、相手は理解しやすくなります。
よくある失敗例
I think online lessons are good because they are cheap and flexible and you can study anytime and you don’t need to commute and…
話している本人も、
「何を言っているのか分からなくなる」状態になりがちです。
改善例:まずは1つだけ言う
I think online lessons are good because they are flexible.
これだけで、十分に意味は伝わります。
もし余裕があれば、後から付け足します。
Also, they are cheaper.
理由をシンプルに言うためのコツ
理由は、短いフレーズ1つでOKです。
-
because it’s cheap
-
because it’s easy
-
because it saves time
-
because I like it
難しく考える必要はありません。
2つ目の理由は「あとから」でいい
どうしても理由を2つ言いたい場合は、
最初から詰め込まず、分けて言います。
I think it’s good because it’s flexible.
Also, it’s convenient.
このように区切ることで、
聞き手も安心して理解できます。
「1つで止める勇気」を持つ
オンライン英会話では、
話し過ぎないことも大切なスキルです。
理由を1つで止めることで、
-
文が短くなる
-
ミスが減る
-
自信があるように聞こえる
というメリットがあります。
4. 短い文をつなげる方が分かりやすい
英語を話すとき、
「できるだけ1文でまとめなければならない」
と思っていませんか。
実はそれが、
英語が分かりにくくなる大きな原因のひとつです。
英語では、短い文を区切って話す方が圧倒的に分かりやすいとされています。
長い1文は、聞き手の負担になる
日本語では長い文でも理解できますが、
英語では途中で話の流れを見失いやすくなります。
よくある失敗例
I think studying English online is good because you can study anytime and anywhere and you don’t need to go to school and it saves time.
話している途中で、
「どこまで言ったか分からなくなる」経験がある人も多いはずです。
改善例:短い文に分ける
I think studying English online is good.
You can study anytime and anywhere.
It also saves time.
文法はシンプルですが、
内容はとても分かりやすくなっています。
短い文=初心者ではない
短い文を使うと、
「子どもっぽい英語になるのでは?」
と心配する人もいます。
しかし実際の英語会話では、
ネイティブも短い文をたくさん使っています。
短い文は、自然で実用的な英語です。
オンライン英会話では特に効果的
オンライン英会話では、
-
音声が少し聞き取りにくい
-
通信の遅れがある
といった状況もあります。
そのため、
短く区切って話す方が相手に優しい話し方になります。
迷ったら「ピリオド」を増やす
英語を話していて迷ったら、
「ここで一度終わらせよう」
と意識して、文を区切ってください。
-
1文 = 1メッセージ
-
言いたいことは1つずつ
これだけで、説明の分かりやすさが大きく変わります。
5. 説明が苦手な人ほど「接続表現」を使う
英語で説明が分かりやすい人は、
実は特別な単語や難しい表現を使っているわけではありません。
その代わりに、
**話の流れを示す言葉(接続表現)**をうまく使っています。
接続表現とは何か
接続表現とは、
「今から何を話すのか」を聞き手に知らせる言葉です。
たとえば、
-
First, …
-
Second, …
-
For example, …
-
Because of this, …
-
That’s why …
これらがあるだけで、
聞き手は話の構造を簡単に追うことができます。
接続表現がないと、なぜ分かりにくいのか
接続表現を使わずに話すと、
話が突然切り替わって聞こえます。
It’s cheap. It’s flexible. I like it.
意味は分かりますが、
「どういう流れなのか」が見えにくい状態です。
改善例:接続表現を入れる
First, it’s cheap.
Second, it’s flexible.
That’s why I like it.
これだけで、
「理由を説明して、結論に戻っている」ことがはっきりします。
よく使う接続表現はこれだけでOK
すべて覚える必要はありません。
まずは、次の5つだけで十分です。
-
First
-
Also
-
For example
-
Because of this
-
That’s why
この5つを使えるようになるだけで、
説明の整理度は大きく上がります。
接続表現は「考える時間」にもなる
実は接続表現には、
自分が考える時間を作る効果もあります。
First, …
(ここで少し考える)
沈黙を減らし、
落ち着いて話す助けにもなります。
使いすぎを気にしなくていい
「同じ表現ばかりで恥ずかしい」
と感じる必要はありません。
オンライン英会話では、
分かりやすさが最優先です。
6. オンライン英会話でそのまま使えるテンプレート
これまで説明してきた
「結論 → 理由 → 補足」
「短い文」「接続表現」
を、そのまま使える形にまとめたのがこのセクションです。
オンライン英会話では、
考えながら話すよりも、型を思い出して当てはめる方がうまくいきます。
テンプレート① 意見をシンプルに説明する
一番よく使う基本形です。
I think A is good.
Because B.
For example, C.
例
I think online lessons are good.
Because they are flexible.
For example, I can study at night.
テンプレート② 理由を2つ伝える
少し余裕があるときに使います。
I think A is good for two reasons.
First, B.
Second, C.
例
I think living in Cebu is good for two reasons.
First, it’s affordable.
Second, the people are friendly.
テンプレート③ 経験をもとに説明する
体験談を話すときに便利です。
I had an experience with A.
It was B.
That’s why I think C.
例
I had an experience with online learning.
It was very convenient.
That’s why I like it.
テンプレート④ 賛成・反対をはっきり言う
意見を求められたときに使えます。
I agree with A.
Because B.
I don’t agree with A.
Because B.
テンプレートは「暗記」してOK
これらのテンプレートは、
自然な英語なのでそのまま使って問題ありません。
むしろ、
何度も同じ型を使うことで、説明力が安定します。
すべて使わなくていい
最初は、
-
テンプレート①
-
テンプレート②
この2つだけで十分です。
慣れてきたら、
少しずつ増やしていきましょう。
7. 完璧な英語より「構造」が大事
オンライン英会話でうまく話せないと、
多くの人がまず
「文法が間違っていたのでは」
「もっと難しい単語を使うべきだったのでは」
と考えてしまいます。
しかし実際には、
伝わらない原因のほとんどは英語力ではありません。
相手が困るのは「間違い」より「分からない話」
多少の文法ミスや言い間違いがあっても、
英語の先生やネイティブは問題なく理解してくれます。
相手が本当に困るのは、
-
話の結論が見えない
-
どこが理由なのか分からない
-
話があちこちに飛ぶ
といった、構造が見えない説明です。
構造があれば、英語は多少雑でも伝わる
たとえば、次のような英語でも問題ありません。
I think it’s good.
Because it’s easy.
That’s why I like it.
とてもシンプルですが、
結論・理由・まとめがはっきりしています。
構造があると、自信があるように聞こえる
話の構造が整っていると、
-
話している内容に迷いがない
-
自信がある印象になる
という効果もあります。
文法が完璧でなくても、
**「ちゃんと考えて話している人」**に見えるのです。
まずは「型」を守ることに集中する
英語を話すときは、
-
正しさより順番
-
難しさより分かりやすさ
を意識してみてください。
型を守って話すことができれば、
文法や語彙は自然と後からついてきます。
オンライン英会話は「練習の場」
オンライン英会話は、
テストでもスピーチ大会でもありません。
間違えても大丈夫な場所です。
だからこそ、
完璧な英語を目指すより、伝わる構造を練習する
ことに集中しましょう。
まとめ
オンライン英会話で
「言いたいことがあるのに、うまく伝わらない」
と感じる原因は、英語力そのものではありません。
多くの場合、問題は
英語の組み立て方(話す順番) にあります。
この記事で紹介したポイントを振り返ってみましょう。
-
英語の説明には「型」がある
-
まず結論から話す
-
理由は無理にたくさん言わなくていい
-
短い文をつなげる方が分かりやすい
-
接続表現を使うと説明が整理される
-
テンプレートを使えば、そのまま話せる
-
完璧な英語より「構造」が大事
これらをすべて一度に完璧にやる必要はありません。
まずは、最初の一文で結論を言うことから始めてみてください。
それだけでも、
オンライン英会話での会話は驚くほどスムーズになります。
英語は、難しく話すためのものではありません。
相手に分かってもらうための道具です。
正しいかどうかより、
分かりやすいかどうかを意識して、
少しずつ「伝わる英語」を身につけていきましょう。
FAQ(よくある質問)
Q1. 文法が間違っていても、本当に伝わりますか?
はい、伝わります。
オンライン英会話では、完璧な文法より話の構造の方が重要です。
結論 → 理由 → 補足
という順番がはっきりしていれば、多少の文法ミスや単語の間違いがあっても、相手は問題なく理解してくれます。
Q2. 短い文ばかりだと、子どもっぽい英語になりませんか?
なりません。
実際の英語会話では、ネイティブも短い文をたくさん使います。
特にオンライン英会話では、
短く・区切って話す方が聞き取りやすく、自然です。
Q3. 理由は本当に1つだけでいいのですか?
はい、まずは1つで十分です。
英語では、
「一番大事な理由をはっきり伝える」
ことが評価されます。
余裕があるときだけ、
Also, …
と追加すれば問題ありません。
Q4. 途中で考えが変わったらどうすればいいですか?
まったく問題ありません。
英語では、話しながら考えを修正するのは自然です。
I think it’s good… actually, maybe it’s not for everyone.
このように言い直しても、不自然ではありません。
Q5. テンプレートをそのまま使っても大丈夫ですか?
はい、大丈夫です。
この記事で紹介しているテンプレートは、
自然で実際に使われている英語です。
むしろ、同じ型を繰り返し使うことで、
説明力が安定し、自信を持って話せるようになります。
Q6. オンライン英会話で黙ってしまうのが不安です
黙ってしまう原因の多くは、
「何から話せばいいか分からない」ことです。
結論から話す型を決めておくと、
最初の一文がすぐに出てきます。
I think …
この一言を言えるだけで、会話は続きます。
Q7. 初心者でもこの方法は使えますか?
もちろん使えます。
むしろ、初心者こそ効果が出やすい方法です。
難しい文法や表現は必要ありません。
シンプルな英語で、順番だけを意識してください。
Q8. 次に何を練習すればいいですか?
まずは、次の3点を意識して練習してみてください。
-
最初の一文で結論を言う
-
理由は1つだけ言う
-
文を短く区切る
この3つだけでも、
オンライン英会話での「伝わらないストレス」は大きく減ります。
