目次
OET Nurse Reading頻出語彙:看護師向けミニ辞書
はじめに
OET Nurse Readingで、こんな経験はありませんか。
文章の内容はなんとなく分かる。
文法も難しくない。
それなのに、設問になると自信が持てない。
時間も足りない。
その原因の多くは、「英語力不足」ではありません。
医療文脈の語彙に慣れていないことが大きな理由です。
OET Readingは、一般的な英語読解テストではありません。
看護師として日常的に目にするであろう医療文書を、正確かつ効率よく理解できるかを測る試験です。
つまり、問われているのは「アカデミック英語力」ではなく、
医療現場で使われる英語を正しく読み取る力です。
たとえば、
acute と chronic の違い
administer と prescribe の違い
stable と critical のニュアンスの差
これらを瞬時に理解できるかどうかで、読解スピードも正答率も大きく変わります。
単語を「意味だけ」で覚えていても、OETでは十分ではありません。
どの場面で使われるのか、どの語と対比されやすいのかまで理解しておく必要があります。
この記事では、OET Nurse Readingで特に頻出する語彙を、
看護師目線で整理した“ミニ辞書”形式でまとめています。
スコアを安定させるための土台として、
何度も見返せる語彙集として活用してください。
なぜ語彙でReadingスコアが左右されるのか
OET Nurse Readingでは、「単語の意味が分かるかどうか」が想像以上にスコアに直結します。
ただし、ここでいう語彙力とは、難しい単語をどれだけ知っているかではありません。
重要なのは、医療文脈での正確な理解です。
たとえば “stable” という単語。
一般英語では「安定した」という意味ですが、
医療文書では「バイタルに大きな変動がない」「容体は落ち着いている」というニュアンスになります。
このニュアンスが分かっていないと、
・症状が改善しているのか
・単に変化がないのか
・退院可能なのか
といった判断を誤ってしまいます。
Readingでは、こうした微妙な意味の差が選択肢の正誤を分けます。
「だいたい分かる」は危険
OET Readingでよくある失点パターンは、
「大体意味は分かるけれど、正確ではない」
という状態です。
たとえば、
-
deteriorate → 「悪い感じ?」
-
prognosis → 「診断みたいなもの?」
このレベルの理解だと、設問で迷います。
OETは医療安全を前提とした試験です。
あいまいな理解ではなく、正確な理解が求められます。
語彙はスピードにも直結する
Reading Part Aは時間との勝負です。
頻出語彙を瞬時に理解できるかどうかで、検索スピードが大きく変わります。
もし毎回、
「この単語どういう意味だったかな」
と立ち止まっていると、時間は確実に足りなくなります。
逆に、医療語彙が自動化されていると、
・必要情報を素早く特定できる
・設問の意図を正確に把握できる
・選択肢を消去法で処理できる
という好循環が生まれます。
OET Readingは「現場英語の理解力」テスト
IELTS Readingのような抽象的議論はほとんど出ません。
代わりに出てくるのは、
・院内ガイドライン
・研究報告
・患者ケア方針
・安全対策文書
といった、実務的な文書です。
ここで問われるのは、
「この患者には何をすべきか」
「この状況で適切な対応は何か」
を読み取る力です。
そのため、医療用語の意味を“現場目線”で理解しているかどうかが決定的になります。
Readingで安定して高得点を取るためには、
長文読解テクニック以前に、土台となる語彙理解を固めることが重要です。
次のセクションでは、OET Nurse Readingで特に出題頻度の高い語彙を、分野別に整理していきます。
ミニ辞書として活用できる形でまとめていきます。
症状・病状を表す頻出語彙
OET Nurse Readingでは、患者の状態を正確に表す語彙が非常に多く出題されます。
これらの単語は、設問の正解を導く「鍵」になることが多いため、意味だけでなくニュアンスまで理解しておく必要があります。
acute
意味:急性の
突然発症し、短期間で強い症状が現れる状態を指します。
“acute pain” や “acute infection” などの形で頻出します。
ポイント
chronic(慢性)との対比で出題されやすい語です。
発症期間の違いを正確に理解しておくことが重要です。
chronic
意味:慢性の
長期間続く状態を指します。完全に治癒しにくいケースが多いというニュアンスがあります。
ポイント
急性増悪(acute exacerbation of chronic disease)のように、両方が同時に出るケースもあります。
deteriorate
意味:悪化する
患者の状態が徐々に悪くなることを意味します。
ポイント
improve(改善する)や stabilise(安定する)との対比に注意。
Part Cの長文で頻出します。
stable
意味:安定している
状態に大きな変化がないことを示します。
必ずしも「良い状態」ではない点に注意が必要です。
ポイント
stable but critical という表現もあり得ます。
「安定=回復」と誤解しないこと。
critical
意味:重篤な
生命に関わる可能性がある状態を指します。
ポイント
seriousとの違いを問われることがあります。
criticalの方がより緊急性が高いニュアンスです。
asymptomatic
意味:無症状の
症状が現れていない状態。
ポイント
感染症やスクリーニング文脈でよく出ます。
“without symptoms” と言い換えられることもあります。
relapse
意味:再発
一度改善した症状が再び悪化すること。
ポイント
recurrenceとの違いを理解しておくと読解が安定します。
remission
意味:寛解
症状が軽減または消失している状態。
完全治癒ではない点が重要です。
これらの語彙は、単なる意味暗記では不十分です。
重要なのは、
・どの語と対比されるか
・改善なのか、安定なのか、悪化なのか
・期間は短期か長期か
といった「位置づけ」を理解することです。
Readingでは、こうした状態変化の流れを正確に追えるかどうかが、正答率を大きく左右します。
次のセクションでは、処置・治療関連の頻出語彙を整理していきます。
処置・治療に関する頻出語彙
OET Nurse Readingでは、治療方針や処置内容を説明する語彙が頻繁に登場します。
これらは「誰が何をするのか」「どの段階の対応なのか」を正確に読み取るために重要です。
administer
意味:投与する/実施する
主に看護師が薬剤や治療を実際に与えることを指します。
ポイント
prescribe(処方する)との違いに注意。
医師が prescribe し、看護師が administer する流れが基本です。
prescribe
意味:処方する
医師が薬や治療内容を正式に指示すること。
ポイント
設問で「誰が決定したのか」を問われることがあります。
dosage
意味:投与量
薬の量や頻度を示します。
ポイント
increase / reduce / adjust とセットで出題されやすい語です。
monitor
意味:観察する/継続的に確認する
単に「確認する」よりも、継続的・計画的な観察を意味します。
ポイント
monitor vital signs のように具体的対象と一緒に使われます。
assess
意味:評価する
患者の状態を判断すること。
ポイント
evaluate と似ていますが、assess は臨床現場で非常に頻出します。
implement
意味:実施する
治療計画や方針を実行に移すこと。
ポイント
policy や care plan とセットで出ます。
contraindicated
意味:禁忌の
特定の状況では使用すべきでないことを意味します。
ポイント
安全性に直結する語彙。
設問で「してはいけないこと」を問われる場合に鍵になります。
adverse effects
意味:副作用
薬や治療による望ましくない影響。
ポイント
side effects とほぼ同義ですが、やや専門的表現です。
comply with
意味:~に従う
患者が治療や服薬指示に従っているかどうかを示します。
ポイント
non-compliance は頻出トピック。
退院後管理や慢性疾患文脈でよく出ます。
治療関連語彙では特に、
・指示したのは誰か
・実施するのは誰か
・患者が従っているかどうか
という役割分担に注目すると、設問が解きやすくなります。
Readingでは、単語の意味だけでなく、
「行為の主体」と「行為の目的」を意識して読むことが重要です。
次は、患者ケア・倫理・コミュニケーション関連の頻出語彙を整理していきます。
患者ケア・倫理・コミュニケーション関連の頻出語彙
OET Nurse Readingでは、単に病状や治療内容だけでなく、患者ケアの方針や倫理的配慮に関する語彙も頻出します。
Part BやPart Cでは特に、院内方針やガイドラインの文脈で出題されることが多くなります。
informed consent
意味:インフォームドコンセント
患者が十分な説明を受け、理解した上で同意すること。
ポイント
「説明が十分だったか」「患者が理解していたか」が設問になることがあります。
confidentiality
意味:守秘義務
患者情報の機密性を守ること。
ポイント
breach of confidentiality(守秘義務違反)という形で出題されることもあります。
disclose
意味:開示する
情報を明らかにすること。
ポイント
患者情報を誰に開示してよいか、という倫理文脈で頻出します。
advocate
意味:擁護する/代弁する
看護師が患者の立場を守る役割を示す語。
ポイント
patient advocate という表現は非常に重要です。
capacity
意味:判断能力
患者が自ら意思決定できる能力。
ポイント
lack capacity(判断能力がない)という表現に注意。
discharge
意味:退院させる
動詞・名詞どちらでも使われます。
ポイント
discharge planning(退院計画)は頻出テーマです。
follow-up
意味:経過観察
退院後や治療後のフォローを指します。
ポイント
次に何をすべきかを問う設問で重要になります。
referral
意味:紹介
他の医療機関や専門医への紹介。
ポイント
refer to とセットで覚えておくと理解が速くなります。
palliative care
意味:緩和ケア
治癒ではなく症状緩和を目的とするケア。
ポイント
curative treatment(根治治療)との対比に注意。
holistic care
意味:全人的ケア
身体だけでなく心理的・社会的側面も含めたケア。
ポイント
看護の理念に関する文章で出題されやすい語です。
この分野の語彙は、単なる医療処置ではなく、
「看護師としての役割」に直結する言葉です。
Readingでは、
・患者の権利
・安全性
・倫理的判断
・退院後の管理
といったテーマが頻出します。
これらの語彙を理解していると、
文章の意図や筆者の主張を正確に読み取れるようになります。
次のセクションでは、Reading Part別に意識すべき語彙の特徴と対策を整理していきます。
Reading Part別に意識すべき語彙の特徴
OET Nurse Readingでは、Partごとに出題形式も文章の種類も異なります。
そのため、意識すべき語彙のタイプも少しずつ変わります。
闇雲に単語を覚えるのではなく、「どのPartでどう使われるか」を理解することが重要です。
Part A:迅速検索で問われる語彙
Part Aは、複数の短いテキストから必要な情報を素早く見つけるセクションです。
ここでは、医療専門用語そのものよりも、
・条件表現(if / unless / provided that)
・義務・禁止表現(must / must not / required / prohibited)
・対象患者の条件(elderly patients / pregnant women など)
が重要になります。
たとえば、
“not recommended for patients with renal impairment”
のような一文が正解の鍵になることがあります。
Part Aでは、
細かい条件の違いを瞬時に見抜けるかどうかが勝負です。
Part B:方針・通知文で出る語彙
Part Bでは、院内メールやガイドライン変更通知などが出題されます。
ここでは、
・however
・therefore
・in addition
・as a result
といった論理接続語が重要になります。
また、
・policy
・procedure
・compliance
・implementation
など、組織運営に関わる語彙も頻出です。
Part Bは、「筆者の意図」を問う問題が多いため、
語彙のニュアンス理解が正答率を左右します。
Part C:専門的長文で問われる語彙
Part Cでは、研究記事や専門的解説文が出題されます。
ここでは、
・evidence
・outcome
・significant
・risk factors
・prevalence
といった研究関連語彙が頻出します。
ただし、IELTSのような抽象的議論ではなく、
あくまで医療実践に関わる内容が中心です。
Part Cで重要なのは、
・主張
・根拠
・比較
を示す語を正確に理解することです。
Part別対策のポイント
Part A → 条件・対象・禁止表現に強くなる
Part B → 方針変更や意図を示す語に慣れる
Part C → 研究・統計関連語彙を押さえる
このように、Partごとに語彙の焦点を少し変えるだけで、読解の安定感が大きく変わります。
OET Nurse Readingは、単語数の多さを競う試験ではありません。
「出やすい語を、正確に理解しているか」が重要です。
次のセクションでは、効率よく語彙を定着させるための学習方法を整理していきます。
語彙を効率よく定着させる学習方法
OET Nurse Reading対策で重要なのは、「単語帳を一冊覚えること」ではありません。
必要なのは、試験に出る語彙を、使われ方ごと理解することです。
ここでは、スコアに直結しやすい学習方法を整理します。
1. 単語は「対比」で覚える
OETでは、似ている語や反対語との違いが問われることがよくあります。
例えば、
-
acute ↔ chronic
-
improve ↔ deteriorate
-
stable ↔ critical
-
prescribe ↔ administer
このように、セットで覚えることで理解が深まります。
単語単体で暗記するよりも、設問で迷いにくくなります。
2. 「場面」と一緒に覚える
語彙は、医療場面と結びつけて覚えると定着しやすくなります。
例:
-
monitor → バイタルサイン観察
-
discharge → 退院指導
-
comply → 服薬管理
-
palliative care → 終末期ケア
実際の臨床イメージと結びつけることで、Reading中に瞬時に意味が浮かびます。
3. Reading問題から語彙を抜き出す
市販の単語帳だけに頼るのではなく、
OET公式問題や模擬問題から語彙を抽出することが効果的です。
実際の出題文脈で覚えた単語は、再登場したときにすぐ反応できます。
おすすめの方法は、
-
間違えた問題を復習
-
分からなかった語をノートに整理
-
「意味+文脈+対比語」をセットでまとめる
この作業を繰り返すことで、試験対応型の語彙力が身につきます。
4. 完璧主義にならない
OET Readingでは、全文を完全に理解する必要はありません。
重要なのは、
・設問に関係する部分を正確に理解すること
・キーワードを素早く見つけること
です。
すべての単語を覚えようとするよりも、
頻出語彙を確実に押さえる方が効率的です。
5. 音読でスピードを上げる
意外と効果的なのが音読です。
医療語彙を声に出して読むことで、
・単語認識が速くなる
・語のまとまりで理解できるようになる
・Readingスピードが上がる
というメリットがあります。
目だけで覚えるよりも、処理速度が向上します。
まとめ
OET Nurse Readingで安定したスコアを取るためには、
難しい単語を増やすことよりも、
頻出語彙を正確に理解し、自動化することが重要です。
・対比で覚える
・場面と結びつける
・実際の問題から抽出する
・完璧を目指しすぎない
この積み重ねが、読解スピードと正答率を同時に引き上げます。
語彙は土台です。
土台が安定すれば、Reading全体が安定します。
FAQ:OET Nurse Reading頻出語彙
Q1. OET Nurse Readingに必要な語彙数はどれくらいですか?
明確な「必要語彙数」はありませんが、重要なのは数よりも質です。
難解なアカデミック単語を大量に覚える必要はありません。
OETで頻出する医療文脈の語彙を、正確に理解し、自動化できているかがポイントです。
特に、
・症状の程度
・状態の変化
・処置の主体(誰が何をするか)
・倫理・安全関連語彙
は優先的に押さえるべき分野です。
Q2. 一般的な医療英語単語帳で対策できますか?
一部は役立ちますが、それだけでは不十分です。
OET Readingでは、単語の意味だけでなく「どう使われるか」が重要です。
市販の医療英語単語帳は参考になりますが、必ずOET公式問題と併用してください。
実際の出題文脈で覚えた語彙のほうが、試験本番で使える知識になります。
Q3. 専門用語が多すぎて不安です。すべて覚える必要がありますか?
すべてを完璧に覚える必要はありません。
OET Readingでは、専門用語そのものよりも、
・文脈から意味を推測する力
・重要語を見抜く力
が重要です。
まずは頻出語彙を優先し、見たことがある単語を増やすことから始めましょう。
Q4. Reading Part Aではどんな語彙が特に重要ですか?
Part Aでは、条件や制限を示す語彙が特に重要です。
例:
・must / must not
・only if
・unless
・recommended / not recommended
細かい条件の違いが正解を左右するため、
「誰に適用されるのか」「どの状況で有効なのか」を正確に読む力が必要です。
Q5. 語彙力があればReadingは高得点を取れますか?
語彙力は重要ですが、それだけでは不十分です。
OET Readingでは、
・時間管理
・スキャニング力
・設問の意図理解
も大きく影響します。
ただし、語彙が弱いとスピードが落ちるため、土台としての語彙強化は必須です。
Q6. 毎日どのように語彙を復習すればいいですか?
おすすめは、短時間・高頻度の復習です。
・間違えた問題から語彙を抜き出す
・対比語と一緒にまとめる
・翌日・1週間後に再確認する
このサイクルを続けることで、語彙が定着します。
長時間まとめて覚えるよりも、繰り返し触れる方が効果的です。
Q7. IELTS Reading対策と同じ方法ではだめですか?
IELTSとOETでは語彙の種類が大きく異なります。
IELTSは幅広い社会・学術テーマが中心ですが、
OETは医療現場に特化しています。
そのため、IELTS式のアカデミック語彙対策だけでは不十分です。
OETに特化した医療語彙に焦点を当てることが、スコア向上の近道です。
