バギオとセブ島の留学費用を徹底比較

はじめに

フィリピン留学は、コストを抑えつつ英語を集中して学べる選択肢として長年人気を集めています。その中でも代表的なエリアが、学習環境の整った高原都市「バギオ」と、観光と利便性を兼ね備えた「セブ島」です。

ただし、近年は円安や物価上昇の影響で費用水準が大きく変化しており、従来の「月20万円以下で留学できる」というイメージは現実的ではなくなっています。現在では、1ヶ月の留学費用がおおむね30万円前後かかるのが一般的です。

本記事では、バギオとセブ島それぞれの留学費用を項目別に比較し、総額のシミュレーションも交えながら、どちらのエリアが自分に合っているのかを検討できるように解説します。


学費・授業料の比較(授業+寮+食事込み)

留学費用の大部分を占めるのが、学校が提供するパッケージ料金です。授業料に加えて、学生寮や食事が含まれるのがフィリピン留学の大きな特徴です。

  • バギオ

    • 1ヶ月:約 18万〜26万円

    • スパルタ式やセミスパルタ式の学校が多く、授業時間が長め

    • 「勉強漬けの環境」でコストパフォーマンスを求める人向け

  • セブ島

    • 1ヶ月:約 20万〜30万円

    • リゾート型や自由度の高い学校が多く、カリキュラムも幅広い

    • 留学と同時に観光やアクティビティも楽しみたい人向け

学費そのものは大きく変わらないものの、授業スタイルや学校の立地によって体感コストが変わります。


宿泊・寮費の比較

フィリピン留学では、多くの学生が学校の寮に滞在します。部屋タイプ(1人部屋・複数人部屋)によって費用に大きな差が出ます。

  • バギオ

    • 1人部屋:7万〜12万円/月

    • 2〜4人部屋:4万〜7万円/月

    • 山間部にあるため土地代が比較的安く、寮費は抑えめ

  • セブ島

    • 1人部屋:9万〜15万円/月

    • 2〜4人部屋:5万〜9万円/月

    • 都市部やリゾート立地の学校が多く、全体的に高め

同じ条件で比較すると、セブ島の方が2〜3万円ほど高い傾向があります。


食費・生活費の比較

授業料や寮費に加えて、現地での食費や日常生活費も無視できないポイントです。学校の食事は平日3食付きが基本ですが、週末や外食、カフェ利用などで追加費用が発生します。

  • バギオ

    • 外食:200〜350ペソ(約600〜1,000円)

    • カフェ:100〜200ペソ(約300〜600円)

    • 娯楽が少なく、ショッピングモールも限られるため、月 2万〜4万円 で収まるケースが多い

  • セブ島

    • 外食:300〜600ペソ(約900〜1,800円)

    • カフェ:150〜250ペソ(約450〜750円)

    • マリンアクティビティやショッピングモールが豊富で、月 3万〜6万円 になることも

節約しやすいのはバギオ、一方で楽しみながらの生活はセブ島の方が充実しています。


現地費用(ビザ・光熱費・雑費)

授業料や寮費とは別に、現地で必ず発生する「追加費用」があります。これはどちらの地域でもほぼ共通です。

  • SSP(特別就学許可証)

    • 約12,000ペソ(約3万円)

    • 初回のみ必須

  • ビザ延長

    • 2ヶ月目以降:1ヶ月あたり4,000〜7,000ペソ(約1万〜1.5万円)

  • 光熱費・教材費

    • 1ヶ月あたり3,000〜5,000ペソ(約7,000〜12,000円)

エリアによる差はほとんどなく、毎月3万〜4万円程度の追加費用がかかるのが一般的です。


交通費の比較

生活エリアによって交通費のかかり方にも差があります。特にセブ島は都市部とリゾートエリアが広く点在しているため、移動費が多めにかかる傾向です。

  • バギオ

    • ジプニー:15ペソ前後(約40円)

    • タクシー初乗り:45ペソ(約120円)

    • 徒歩や近距離移動が中心で、月数千円程度に収まるケースが多い

  • セブ島

    • ジプニー:15〜20ペソ(約40〜55円)

    • Grab(配車アプリ):市内移動で150〜400ペソ(約450〜1,200円)

    • 移動範囲が広く、月5,000〜1万円程度になることも

交通費はセブ島の方がやや高め。行動範囲が広がればその分コストも増える。


1ヶ月総額シミュレーション(1人部屋の場合)

実際にかかる費用をシミュレーションすると、バギオとセブ島の差がより分かりやすくなります。

  • バギオ

    • 学費・寮・食事:22万円

    • 現地費用:4万円

    • 生活費:3万円

    • 合計:約29万円

  • セブ島

    • 学費・寮・食事:25万円

    • 現地費用:4万円

    • 生活費:4万円

    • 合計:約33万円

セブ島はバギオに比べて3〜5万円ほど高い傾向があります。


まとめ

バギオとセブ島は、どちらもフィリピン留学の代表的なエリアですが、費用のかかり方や生活スタイルに違いがあります。

  • バギオ

    • 生活費や寮費が比較的安く、総額を抑えやすい

    • スパルタ式の学校が多く、勉強に集中できる環境

    • 娯楽は少なめだが、節約しながら学習したい人に最適

  • セブ島

    • 学費・寮費・生活費がやや高め

    • リゾートや都市機能が充実し、アクティビティも豊富

    • 勉強と同時に観光やリゾートライフを楽しみたい人向け

コストを抑えて「勉強に専念したいならバギオ」、リゾートや遊びも両立したいなら「セブ島」。自分の目的やライフスタイルに合わせて選ぶことが、満足度の高い留学につながります。


留学費用の総額比較(1人部屋の場合)

期間 バギオ セブ島
1ヶ月 約29万円 約33万円
3ヶ月 約80〜85万円 約90〜95万円
6ヶ月 約155〜165万円 約175〜185万円

ポイント

  • バギオは生活費や寮費が比較的抑えられ、長期になればなるほど差が広がる

  • セブ島はリゾートや都市機能が充実している分、総額で常にバギオより高め

  • 6ヶ月の留学では、20万円以上の差になることも珍しくない。


FAQ:バギオとセブ島の留学費用を徹底比較

バギオとセブ島の1ヶ月の総額はどのくらい?

目安はバギオ:約29万円セブ島:約33万円です(授業+寮+食事、現地費用、生活費を含む高め設定)。

3ヶ月・6ヶ月だと総額はいくら?

3ヶ月はバギオ:約80〜85万円セブ島:約90〜95万円。6ヶ月はバギオ:約155〜165万円セブ島:約175〜185万円が目安です。

なぜセブ島の方が高くなりがち?

リゾート・都市立地の学校が多く、寮費・外食・移動が相対的に高い傾向があるためです。

学費(授業+寮+食事)の相場は?

バギオは18万〜26万円/月、セブ島は20万〜30万円/月。学校・部屋タイプ・食事プランで変動します。

部屋タイプ(1人部屋/複数人部屋)でどれくらい差が出る?

1人部屋はバギオ7万〜12万円、セブ島9万〜15万円。2〜4人部屋はバギオ4万〜7万円、セブ島5万〜9万円。同条件ならセブ島が月2〜3万円ほど高い傾向です。

生活費の目安は?(外食・カフェ・日用品など)

バギオ2万〜4万円/月、セブ島3万〜6万円/月。週末外食やアクティビティの頻度で上下します。

現地で必須の追加費用は?(SSP・ビザ・光熱費)

  • SSP:約3万円(初回)
  • ビザ延長:1万〜1.5万円/月(2ヶ月目以降)
  • 光熱費・教材費:1万〜2万円/月

交通費はどちらが高い?

セブ島の方がやや高め。バギオは月数千円、セブ島は月5,000〜1万円になるケースがあります(Grab利用など)。

円安の影響はどれくらい見込むべき?

授業料の多くが米ドル建て・ペソ建て換算のため、円安局面では月1〜3万円程度の増減インパクトが出ることがあります。見積り時は為替のクッションを持たせましょう。

航空券代は含まれている?いくら見れば良い?

一般に学費パッケージに航空券は含まれません。往復で7万〜15万円が目安(出発地・時期で変動)。

週末や祝日の食事は?追加費用は出る?

多くの学校で平日3食提供・週末は提供なしまたは簡易提供のため、週末外食分が追加で発生します。

自炊はできる?節約のコツは?

寮のキッチン利用は学校により可否が異なります。節約するならローカル食堂・学食活用・カフェ滞在時間短縮が有効です。

長期(3〜6ヶ月)割引はある?

あります。週当たり授業料や寮費が段階割引になる学校が多く、1ヶ月あたりの実効単価が下がりますが、セブ島は物価要因で差が縮みにくい傾向です。

留学保険は必要?いくらくらい?

医療費・盗難に備え海外旅行保険加入は推奨。目安は1〜2万円/月。学校指定または任意加入が一般的です(本比較総額には未計上)。

ピークシーズン(長期休暇時期)は高くなる?

はい。寮満室や需要集中で料金が上がる、または人気部屋タイプが取りづらくなる傾向があります。早期予約が無難です。

途中延長や学校変更は可能?費用はどうなる?

空室・ビザ条件次第で可能ですが、延長割引が効かない再登録料や部屋の再手配費用が発生する場合があります。

現金・クレジットカードはどれくらい必要?

学費は事前送金が主流。現地生活費は現金+キャッシュレス併用が便利。ATM引き出し手数料を見込み、初月は3〜5万円相当の予備を持つと安心です。

最終的にどちらが「安い」?

総額は概ねバギオが安いです。学費水準は近いものの、寮費・外食・移動・娯楽の累積でセブ島が月3〜5万円高くなりやすい構造です。

フィリピン留学・バギオ留学ガイド【完全版】

フィリピン・セブ島留学ガイド【2025年完全版】|短期・長期・社会人向けにも対応!

類似投稿