目次
- IELTSスピーキング対策 IELTS Speaking当日の流れと試験官の視点- はじめに
- IELTSスピーキングテストの基本情報
- 当日の流れ:会場到着から試験終了まで
- 試験官の視点:採点基準の理解
- 試験官の心の中:評価のリアルな視点
- 当日成功のための実践ポイント
- まとめ
- FAQ:IELTSスピーキング対策 IELTS Speaking当日の流れと試験官の視点
- IELTSスピーキングの所要時間は?構成は?
- 当日に持参すべきものは?
- 試験は録音されますか?録音の目的は?
- 質問が聞き取れなかったらどうすればいい?
- 沈黙や言い直しは減点?
- アクセントは不利になりますか?
- 文法ミスが多いと即スコアが下がる?
- 語彙は難しい単語を多用すべき?
- Part 2で時間が余った/足りなかったら?
- トピックから少し逸れたら減点?
- メモは使える?
- 暗記回答(テンプレ)は有効?
- 速く話すと高得点?
- 挨拶や雑談も評価対象?
- 内容の正確さはどの程度重要?
- 試験官が助け舟を出すことはある?
- フィラー(えっと、まあ)は使ってもいい?
- 米英どちらの英語で話すべき?
- 遅刻・体調不良の場合は?
- 途中で止められた/遮られたら減点?
- ボディランゲージやアイコンタクトは評価される?
- 直前の最適な練習は?
- スコアはいつ出る?スピーキングだけ再受験できる?
- 高得点への最重要ポイントは?
 
IELTSスピーキング対策 IELTS Speaking当日の流れと試験官の視点
はじめに
IELTSのスピーキングテストは、多くの受験者が最も緊張するパートのひとつです。なぜなら、リスニングやリーディング、ライティングと違って「試験官と1対1で対面する形式」だからです。人前で英語を話すことに慣れていないと、緊張で頭が真っ白になってしまったり、普段なら言えるフレーズが出てこなかったりすることも少なくありません。
しかし、安心してください。スピーキングテストは単に「英語が完璧に話せるかどうか」を測る試験ではありません。試験官が見ているのは、 受験者がどのように英語で意思を伝え、会話を展開できるか というスキルです。多少文法的な間違いがあっても、流暢さや一貫性、語彙の幅など他の部分で十分に評価される可能性があります。
そこで大切なのは、 当日の流れを理解し、試験官の視点を知ること です。あらかじめ試験のステップや雰囲気をイメージしておけば、当日の不安がぐっと減り、余裕を持って臨めます。また、試験官がどのような基準で採点しているかを理解すれば、「何を意識して答えれば良いか」が明確になります。
本記事では、IELTSスピーキングの 当日の具体的な流れ と、試験官が持つ 評価の視点 を徹底解説します。これを読むことで、あなたは試験当日のシーンを頭の中でシミュレーションでき、より高いスコアにつなげる準備ができるはずです。
IELTSスピーキングテストの基本情報
IELTSスピーキングは、試験全体の中でも特に「実際の英語運用能力」が試されるパートです。ここでは、試験の概要や基本的な構成を押さえておきましょう。
1. 試験形式と所要時間
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面接形式:試験官と1対1で英語で会話します。 
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所要時間:11〜14分程度。リーディングやライティングと比べると短いですが、緊張するとあっという間に感じる人が多いです。 
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録音あり:全てのやり取りは録音され、採点の正確性を保つために使用されます。 
2. 試験の構成
スピーキングテストは大きく3つのパートに分かれています。
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Part 1(イントロダクション&日常会話) - 
時間:4〜5分 
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内容:自己紹介や日常的な質問(趣味、勉強、仕事、住んでいる場所など) 
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雰囲気:ウォーミングアップのような感覚で、答えやすい質問が中心 
 
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Part 2(個人スピーチ) - 
時間:3〜4分(1分準備+最大2分スピーチ+フォローアップ質問) 
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内容:トピックカードが渡され、それについて話す 
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例:「最近読んだ本について」「忘れられない旅行体験」など 
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ポイント:1分間の準備で構成を考え、できるだけ話を広げる 
 
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Part 3(ディスカッション) - 
時間:4〜5分 
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内容:Part 2で話したテーマを発展させた質問 
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例:「観光業が地域社会に与える影響についてどう思いますか?」 
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ポイント:抽象的・社会的なテーマに対して自分の意見を論理的に述べる力が試される 
 
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3. 評価方法
スピーキングは「バンドスコア(0.0〜9.0)」で採点されます。評価基準は以下の4つ:
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流暢さと一貫性 
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語彙の幅と適切さ 
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文法の正確さと多様性 
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発音の明瞭さ 
この4つをバランスよく意識することが、スコアアップのカギとなります。
当日の流れ:会場到着から試験終了まで
IELTSスピーキングは短時間の試験ですが、入室から退室までの流れを知っておくことで心の余裕が大きく変わります。ここでは当日のステップを具体的に紹介します。
1. 会場到着と受付
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試験は筆記試験(Listening・Reading・Writing)と同日、または別日に実施されます。 
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会場に着いたら、受付で パスポートによる本人確認 が行われます。 
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待機室で名前を呼ばれるまで待機します。このときから英語モードに切り替えておくとスムーズです。 
2. 試験室への入室
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名前が呼ばれたら試験室へ移動。 
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試験官と軽く挨拶し、再度ID確認。 
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この時点で録音が開始されます。録音は全員に対して行われるため、特別に意識する必要はありません。 
3. Part 1(イントロダクションと日常会話)
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試験官が自己紹介を促し、日常的な質問をします。 
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例:「週末はどのように過ごしていますか?」「あなたの故郷について教えてください」 
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ウォーミングアップの役割もあるため、リラックスして答えることが大切です。 
4. Part 2(個人スピーチ)
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トピックカードが渡されます。 
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1分間でメモを取りながら準備 → 最大2分間スピーチ。 
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試験官から簡単なフォローアップ質問があることも。 
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時間を気にせず「できるだけ話を広げる意識」が重要です。 
5. Part 3(ディスカッション)
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Part 2のテーマを発展させた、より抽象的で社会的な質問に答えます。 
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例:「観光が地域経済にどのような影響を与えると思いますか?」 
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試験官とのやり取りは会話形式で進みます。論理的に意見を述べることが求められます。 
6. 試験終了
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試験官が「This is the end of the speaking test.」と告げて終了。 
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退出の際も落ち着いて丁寧に対応することで、最後まで良い印象を保てます。 
試験官の視点:採点基準の理解
IELTSスピーキングは、単なる「会話」ではなく、国際的に統一された基準で採点されるテストです。試験官は受験者の発言内容そのものの「正解・不正解」を判断しているわけではなく、あくまで 英語力を客観的に評価 しています。ここでは4つの採点基準を具体的に解説します。
1. 流暢さと一貫性 (Fluency and Coherence)
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評価ポイント - 
詰まらずに話せるか 
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話が途切れず、自然に展開しているか 
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アイデアを論理的に組み立てられるか 
 
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意識すべきこと - 
小さな間違いを気にして止まらない 
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接続詞(for example, however, on the other hand など)を活用して話をつなげる 
 
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2. 語彙力 (Lexical Resource)
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評価ポイント - 
幅広い語彙を使えているか 
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言い換えや説明で対応できるか 
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適切な表現を使えるか 
 
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意識すべきこと - 
単純な単語の繰り返しを避ける 
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言い換え(paraphrasing)で柔軟に対応する 
 
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3. 文法の正確さと多様性 (Grammatical Range and Accuracy)
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評価ポイント - 
基本的な文法が正しく使えているか 
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複雑な文構造を取り入れられるか 
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時制や語順に大きな誤りがないか 
 
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意識すべきこと - 
単純な文ばかりにならないよう、関係代名詞や条件文なども活用する 
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文法的に多少のミスがあっても、意味が伝われば大きな減点にはならない 
 
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4. 発音 (Pronunciation)
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評価ポイント - 
相手が理解しやすい発音か 
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イントネーションやリズムが自然か 
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単語ごとの強弱を適切に置けているか 
 
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意識すべきこと - 
完全な「ネイティブ発音」を目指す必要はない 
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明瞭さを第一に意識する 
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単調にならないように抑揚をつける 
 
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試験官はこれら4つの観点を総合的に見て、バンドスコア(0〜9)をつけます。つまり、「一部の弱点があるから不合格」ということはなく、 強みを伸ばし、弱点をカバーする姿勢 が高得点につながります。
試験官の心の中:評価のリアルな視点
IELTSスピーキングで多くの受験者が誤解しがちなのは、「内容の正しさ」を問われていると思い込むことです。実際には、試験官は 受験者の意見や答えの正解・不正解 を見ているのではなく、 どのように英語を使って考えを表現するか を評価しています。
1. 試験官は「内容の専門家」ではない
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例えば「地球温暖化の原因は何か」という質問に、科学的に完全な答えを求めているわけではありません。 
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必要なのは「自分の考えを、英語で論理的に表現できるか」です。 
2. 小さな沈黙や言い間違いは減点対象ではない
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多くの受験者が「少し黙ってしまったら減点されるのでは?」と不安に思います。 
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実際には、短い間は自然な会話の一部とみなされ、大きな減点にはなりません。 
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言い直しも問題なく、むしろ 自己修正できるスキル として評価されることもあります。 
3. 自信のある態度がプラス評価につながる
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声が小さい、アイコンタクトがないなど、自信のなさは流暢さや発音の評価に影響します。 
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逆に、多少の文法ミスがあっても堂々と話せば、総合的に良い印象を与えられます。 
4. 試験官は「あなたを助けたい」と思っている
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試験官は敵ではなく、公平に評価するための役割を持ったプロフェッショナルです。 
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受験者が言葉を探しているときは、質問を少し変えたり補助的なコメントを入れることもあります。 
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つまり、試験官は「落とすために質問している」のではなく、「英語力を引き出すために質問している」と考えると安心できます。 
このように、試験官の視点を理解すると「完璧に答えなければならない」というプレッシャーから解放されます。大切なのは 英語を使って積極的に伝える姿勢 です。
当日成功のための実践ポイント
IELTSスピーキングは、事前準備の有無によってスコアが大きく変わります。当日の試験を成功させるために、以下のポイントを意識しましょう。
1. 流れをシミュレーションしておく
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Part 1 → Part 2 → Part 3 の進行を理解し、自宅で模擬練習をしておくと安心です。 
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タイマーを使って「1分準備・2分スピーチ」を繰り返すと、本番でも焦らず対応できます。 
2. 入室から退室まで「英語モード」を維持する
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会場に入った時点で、頭のスイッチを完全に英語に切り替えておくとスムーズです。 
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小さな挨拶(”Good afternoon” や “Nice to meet you”)も英語で自然に言えるように練習しておきましょう。 
3. 緊張しても止まらずに言い換える
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言いたい単語が出てこないときは、別の表現で言い換えましょう。 - 
例:「microwave」が出てこなければ “the machine you use to heat food quickly” と説明する。 
 
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完璧さよりも、 伝え続ける力 が高評価につながります。 
4. 試験官と自然なコミュニケーションを意識する
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単なる質疑応答ではなく「会話」として意識すると、流暢さや自然さが高まります。 
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アイコンタクトやジェスチャーも適度に使うと、自信がある印象を与えられます。 
5. 最後まで丁寧な態度を保つ
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終了の合図があっても、軽くお礼を伝えてから退出しましょう。 
- 
試験は録音が全ての評価材料ですが、全体の態度も「流暢さ」や「自信の度合い」に間接的に影響します。 
当日を成功させるコツは、「完璧に答える」ことではなく、 最後まで途切れずに英語で会話を続ける姿勢 を持つことです。
まとめ
IELTSスピーキングは、受験者にとって最も緊張しやすいパートですが、その本質を理解すれば恐れる必要はありません。試験官が求めているのは「正しい知識」ではなく、 英語で自分の考えを表現する力 です。
この記事で紹介したように、
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試験の流れ を事前に把握しておくこと 
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採点基準(流暢さ・語彙・文法・発音) を理解すること 
- 
試験官の視点 を知っておくこと 
 が、不安を和らげ、自信を持って臨む大きな助けになります。
また、当日は「緊張しても止まらずに言い換える」「会話として自然にやり取りする」「最後まで英語モードを保つ」など、小さな工夫がスコアに直結します。
言い換えれば、IELTSスピーキングは 事前準備と心構え次第で大きく結果を変えられる試験 です。流れと視点を理解した上で、自分らしく堂々と英語を話すことが、目標スコアへの最短ルートになります。
FAQ:IELTSスピーキング対策 IELTS Speaking当日の流れと試験官の視点
IELTSスピーキングの所要時間は?構成は?
全体で約11〜14分。Part 1(日常質問)→ Part 2(1分準備+最大2分スピーチ)→ Part 3(ディスカッション)の3部構成です。
当日に持参すべきものは?
有効な身分証(通常はパスポート)のみが必須。水分が必要なら事前に摂取を。会場ルールにより持ち込み制限があるため、余計な荷物は避けましょう。
試験は録音されますか?録音の目的は?
はい、全員録音されます。採点の公平性を担保し、必要に応じて再評価できるようにするためです。
質問が聞き取れなかったらどうすればいい?
丁寧に聞き返しましょう(例:”Could you repeat the question, please?”)。理解確認のための聞き返しは減点対象ではありません。
沈黙や言い直しは減点?
短い沈黙や自己修正は自然な会話の一部で、即減点にはなりません。止まるより言い換えや言い直しで継続する方が評価的に有利です。
アクセントは不利になりますか?
アクセントの有無は問題ではありません。重要なのは「明瞭さ」「イントネーション」「リズム」です。
文法ミスが多いと即スコアが下がる?
単発のミスは致命的ではありません。正確さ+多様性のバランスが評価されるため、意味が伝わるか、より複雑な構文を適切に使えるかが鍵です。
語彙は難しい単語を多用すべき?
難語の乱用よりも、適切さ・言い換えの柔軟性・コロケーションの自然さが重要です。繰り返しを避け、場面に合う表現を選びましょう。
Part 2で時間が余った/足りなかったら?
余ったら例や理由を追加し拡張、足りない場合は結論や要点を簡潔に締めましょう。試験官がタイムコントロールするので、無理に時計を気にする必要はありません。
トピックから少し逸れたら減点?
大きく逸れ続けなければ問題ありません。回答の一貫性を保ち、要点に戻る工夫(”Coming back to the main point…”)を使いましょう。
メモは使える?
Part 2の1分準備でメモ可。スピーチ中はメモを参照できますが、読み上げにならないように視線と自然な話し方を保ちましょう。
暗記回答(テンプレ)は有効?
丸暗記は避けましょう。暗記口調や不自然な内容はスコアに悪影響。個人化した具体例と自然な言い換えを重視してください。
速く話すと高得点?
速さより明瞭さと一貫性。早口で不明瞭になるくらいなら、適度な速度で整理して話す方が高評価です。
挨拶や雑談も評価対象?
評価は録音対象のやり取りに基づきます。冒頭の簡単な挨拶も自然さに寄与しますが、スコアは主に3パートの発話内容で決まります。
内容の正確さはどの程度重要?
事実の正誤よりも、英語で論理的に表現できるかが重視されます。ただし明らかな矛盾は一貫性を損なうため避けましょう。
試験官が助け舟を出すことはある?
あります。質問の言い換えやフォローアップで英語力を引き出そうとします。敵ではなく公平な評価者です。
フィラー(えっと、まあ)は使ってもいい?
過度でなければ自然です。英語のディスコースマーカー(”well”, “you know”, “let me think”)を適切に使うと流暢さが保てます。
米英どちらの英語で話すべき?
どちらでも構いません。発音・綴り・語彙は一貫性を意識しましょう(colour/colour、organize/organise など)。
遅刻・体調不良の場合は?
センターの規定に従います。遅刻は受験不可になる場合があり、欠席や再予約の可否は会場へ早めに連絡してください。
途中で止められた/遮られたら減点?
タイムマネジメント上、試験官が区切ることがあります。減点意図ではありません。気にせず次の質問に集中しましょう。
ボディランゲージやアイコンタクトは評価される?
直接の採点項目ではありませんが、明瞭さや自信の印象に間接的に良い影響があります。過度にならない自然さを意識しましょう。
直前の最適な練習は?
頻出テーマで「1分準備→2分スピーチ」を2〜3セット、接続表現・言い換え表現の確認、発音の弱点音(/r/、/l/、語末子音など)の最終チェックを行いましょう。
スコアはいつ出る?スピーキングだけ再受験できる?
結果は受験方式により異なります(通常は数日〜)。スピーキング単体ではなくIELTS全体での受験が基本です。詳細は受験センターの案内に従ってください。
高得点への最重要ポイントは?
流暢さと一貫性・語彙の適切さ・文法の多様性と正確さ・発音の明瞭さの4基準をバランスよく示すこと。完璧さより「止まらずに伝え続ける姿勢」が決め手です。

 
		 
		 
			 
			 
			 
			 
			