目次
- IELTSリーディング対策: Multiple Choice Questions攻略法(選択問題の正しい戦略)- はじめに
- Multiple Choice Questionsとは?
- ステップ①:質問文を先に読む
- ステップ②:選択肢をざっと確認する
- ステップ③:本文を精読する範囲を絞る
- ステップ④:パラフレーズを見抜く
- ステップ⑤:消去法で解答する
- ステップ⑥:時間配分の工夫
- よくあるミスと対策
- 練習法
- まとめ
- FAQ:Multiple Choice Questions攻略法(選択問題の正しい戦略)
- Multiple Choice Questions(MCQ)とは?
- 最初に何をすべき?本文から読むべき?
- パラフレーズ(言い換え)への対処法は?
- 消去法はどう使う?
- 時間配分の目安は?
- 本文はどこまで読むべき?
- 「部分的に正しい」選択肢に惑わされます
- 背景知識で判断してもいい?
- 選択肢の読み比べが遅いときの対策は?
- 見直し時のチェックリストは?
- 効果的なトレーニング方法は?
- 最後まで迷ったらどうする?
 
IELTSリーディング対策: Multiple Choice Questions攻略法(選択問題の正しい戦略)
はじめに
IELTSリーディングの設問形式の中で、多くの受験者が苦手意識を持つのが Multiple Choice Questions(MCQ/選択問題) です。なぜなら、この形式は一見シンプルに見えて実際には高度な読解力と戦略が求められるからです。
選択肢の文章は長く、本文とは別の表現(パラフレーズ)で書かれていることが多いため、「本文の言葉と一致していない=間違い」と誤解してしまいがちです。また、複数の選択肢が「部分的には正しい」ように見えるため、どれを選べばいいか迷って時間を浪費する受験者も少なくありません。
しかし、正しい解法手順を身につければMCQは決して難しい問題ではありません。むしろ、設問の順序が本文の流れと一致していることが多いため、ポイントさえ押さえれば効率よく正解を導ける形式です。
本記事では、IELTSリーディングのMultiple Choice Questionsを攻略するための具体的なステップ、ありがちなミスとその回避法、効果的な練習方法をわかりやすく解説します。受験勉強の中で「MCQは苦手」と感じている方も、読み終わるころには得点源に変えられる自信が持てるはずです。
Multiple Choice Questionsとは?
IELTSリーディングにおける Multiple Choice Questions(MCQ/選択問題) とは、本文に関する質問が出題され、複数の選択肢(通常3~4つ、多い場合は5つ以上)の中から 最も適切な答えを1つ選ぶ形式 です。TOEICなどの試験でもおなじみの形式ですが、IELTSのMCQには独自の難しさがあります。
特徴
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選択肢が長い - 
1行ではなく、時には2~3行にわたることもあります。 
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細かいニュアンスや限定表現が含まれるため、最後まで丁寧に読む必要があります。 
 
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パラフレーズ(言い換え)が必ず登場する - 
本文のキーワードがそのまま選択肢に出ることは少ない。 
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“not definitive”=“inconclusive” のように、意味が同じでも表現が異なるケースがほとんど。 
 
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ひっかけ選択肢が多い - 
「部分的には正しいが本文全体の意味とずれている」選択肢がよく使われる。 
- 
読みが浅いと、このタイプを選んでしまいがち。 
 
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例題イメージ
質問: What was the main reason the project failed?
選択肢:
A. Lack of funding from investors
B. Poor management decisions
C. Insufficient data for analysis
D. Changes in government regulations
本文に “The project suffered primarily because the government introduced unexpected regulations.” とあれば、正解は D。
ただし、他の選択肢(AやB)も「一部は本文に触れられている」場合が多く、それが受験者を混乱させます。
難易度が高い理由
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「本文の理解」だけでなく、「複数の選択肢を比較して消去する力」が求められる。 
- 
時間制限の中で冷静に判断する必要がある。 
つまり、MCQは 読解力+論理的な選択力 を同時に試す問題形式なのです。
ステップ①:質問文を先に読む
Multiple Choice Questionsを解く際に、最初にやるべきことは 本文を読む前に質問文を確認すること です。これを習慣化するだけで、読解の効率が大幅に向上します。
なぜ質問文を先に読むのか?
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読むべき情報を絞れる 
 → IELTSリーディングの本文は情報量が多く、すべてを細かく読んでいては時間が足りません。質問文で「何を探すべきか」を意識することで、重要な部分に集中できます。
- 
本文の読み方が変わる 
 → 例えば「原因(reason)」「結果(effect)」「意見(opinion)」など、質問によって注目すべき視点が異なります。質問を意識して読むことで、必要な箇所に素早くたどり着けます。
キーワードの見つけ方
質問文を読むときは、以下の要素をチェックしましょう:
- 
疑問詞(Who, What, Why, How など) 
- 
名詞の中心語(project, scientist, regulation など) 
- 
強調語(main, primary, most, according to など) 
例:
質問: According to the passage, what was the main reason for the company’s decline?
- 
キーワードは “main reason” と “company’s decline”。 
- 
本文中で「会社が衰退した原因」に関する記述を重点的に探せばよい。 
注意点
- 
質問文全体を丸暗記する必要はありません。 
- 
「どんな情報を探すのか」という 検索の視点 を持つことが重要です。 
つまり、MCQでは「質問文を先に読む」ことが 情報のフィルター になり、効率的な読解と正確な選択につながるのです。
ステップ②:選択肢をざっと確認する
質問文を読んだあとは、すぐに本文に飛び込むのではなく、選択肢をざっと確認しておくこと が大切です。これは「選択肢の違いを意識しながら本文を読む」ための準備段階です。
なぜ選択肢を先に確認するのか?
- 
本文を読む際のアンテナが立つ 
 → 選択肢に目を通しておくことで、本文中で該当する情報に出会ったときに「あ、これ選択肢で見た!」と気づきやすくなる。
- 
共通点と相違点を把握できる 
 → 多くの場合、選択肢は同じテーマに基づきつつ微妙にニュアンスが異なる。どこが異なるかをあらかじめ理解しておけば、本文を読むときの比較がスムーズになる。
確認のポイント
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選択肢の主語や対象を確認 - 
例:scientists / managers / government officials など。 
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誰の意見や行動を問うのかを把握する。 
 
- 
- 
動詞や形容詞に注目 - 
caused / prevented / supported / criticized など。 
- 
行動や評価のニュアンスが正解を分ける決め手になる。 
 
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- 
数値や限定語に注意 - 
only, mainly, most, all などの限定表現は正誤判定に直結する。 
 
- 
例題イメージ
質問: What did the researchers conclude about the experiment?
選択肢:
A. It produced completely reliable results.
B. It showed promising but limited outcomes.
C. It failed to provide any useful information.
D. It contradicted previous scientific studies.
ここで確認しておくべきは:
- 
「結論(conclude)」がキーワード。 
- 
A〜Dはすべて「結論の内容」が異なる。 
- 
BとCは似ているが、ポジティブ/ネガティブの差がある。 
この情報を持って本文を読めば、研究者の結論を見つけた瞬間に正解を選びやすくなります。
注意点
- 
選択肢を最初から深く読み込む必要はありません。 
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「どこが違うか」だけをざっくり把握するイメージで十分です。 
ステップ③:本文を精読する範囲を絞る
IELTSリーディングの本文は情報量が非常に多く、すべてを精読する時間は限られています。特にMultiple Choice Questionsでは、設問に関連する部分だけを集中的に読むこと が効率的です。
なぜ範囲を絞るのか?
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1パッセージに約700〜900語があり、全文精読は現実的ではない。 
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MCQの設問は多くの場合、本文の流れに沿った順序 で出題される。 
- 
つまり、該当する段落や数行を的確に特定できれば、短時間で答えにたどり着ける。 
絞り込みの方法
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質問文と選択肢のキーワードを本文で探す - 
名前、年代、専門用語、固有名詞は特に目印になる。 
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同義語やパラフレーズも意識する。 
 
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設問の順序を利用する - 
例えば、設問1が第2段落に対応していたら、設問2はその後の段落に出てくる可能性が高い。 
 
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無関係な段落を飛ばす勇気を持つ - 
「この段落は全く違うテーマだ」と判断したら読み飛ばす。 
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迷ったらチェックだけして、戻れるように目印をつけておく。 
 
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例題イメージ
質問: Why did the company decide to expand overseas?
本文の冒頭で「会社の歴史」が説明されていた場合、ここでは答えは見つからない可能性が高い。
中盤で「戦略」や「市場展開」について述べられている段落を探すと、答えにたどり着きやすい。
注意点
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「本文を全部読んでから答える」方法は非効率。 
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IELTSでは 部分的な精読+全体の流れ把握 のバランスが重要。 
つまり、MCQでは 読む場所を見極める力 が、スコアと時間配分を左右します。
ステップ④:パラフレーズを見抜く
IELTSリーディングのMultiple Choice Questionsで最大のポイントは、本文と選択肢の表現がそのまま一致しない ということです。必ずと言っていいほど パラフレーズ(言い換え) が使われています。これを見抜けないと、正解を選べずに混乱してしまいます。
なぜパラフレーズが多いのか?
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IELTSは「英語の本質的な理解力」を試す試験。 
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単語や表現が異なっていても、意味を正しく理解できるかどうかを測るため。 
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言い換えを理解できれば、設問全体がぐっと解きやすくなる。 
パラフレーズのパターン
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同義語 - 
本文:inconclusive 
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選択肢:not definitive 
 
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言い換え表現 - 
本文:The project ended earlier than expected. 
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選択肢:The project was terminated prematurely. 
 
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構文の変化 - 
本文:Scientists discovered that climate change affects coral reefs. 
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選択肢:Coral reefs are influenced by climate change, according to scientists. 
 
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程度や限定語の置き換え - 
本文:most researchers 
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選択肢:the majority of researchers 
 
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例題イメージ
本文: The scientists concluded that the results were inconclusive.
選択肢: The scientists believed the results were not definitive.
同じ意味なので正解。
トレーニング方法
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単語帳を使うときは「単語+同義語セット」で覚える。 
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Cambridge IELTS の過去問を解いたら、本文と選択肢の言い換えを一覧化する。 
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言い換えパターンを自分の中で「引き出し化」しておくと、本番で瞬時に気づける。 
注意点
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表面的な単語の一致に頼らない。 
- 
「意味の完全一致」かどうかを必ず確認する。 
つまり、パラフレーズを見抜けるかどうかが、MCQで高得点を取れるかの分かれ目です。
ステップ⑤:消去法で解答する
Multiple Choice Questionsでは、選択肢の中に「一見正しそうに見えるが完全には一致しない」ものが必ず含まれています。ここで有効なのが 消去法 です。正解を「見つける」というよりも、不正解を消していく作業 と考えると精度が上がります。
消去法のステップ
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明らかに本文と矛盾する選択肢を削除 - 
本文に「資金不足は問題ではなかった」と書かれていれば、資金不足を理由に挙げている選択肢は即座に排除。 
 
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本文に触れられていない情報を削除 - 
IELTSでは「本文に書かれていない」情報を正解にすることはありません。 
- 
言及がないものは迷わず消す。 
 
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部分的に正しいが不完全なものを削除 - 
本文が「主に政府の規制が原因」と述べているのに、選択肢が「資金不足が原因」と書いている場合。 
- 
正解は本文に最も忠実な選択肢。 
 
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- 
残った2つを精査する - 
消去して最後に残る2択が最も難しい。 
- 
このときは「完全一致」を基準に判断する。 
 
- 
例題イメージ
本文: The project failed mainly because of unexpected government regulations.
選択肢:
A. Lack of investor funding
B. Poor management decisions
C. Government introduced new regulations
D. Insufficient data
この場合:
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A:本文で否定されている → 消す 
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B:本文に触れられていない → 消す 
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D:言及なし → 消す 
- 
残るのは C。正解。 
注意点
- 
「部分的に合っている」選択肢に引っかからないこと。 
- 
消去法は冷静にやれば、正答率を一気に高められる強力な武器。 
つまり、MCQは「正解を選ぶ試験」ではなく、不正解を排除する試験 と捉えると、格段に解きやすくなります。
ステップ⑥:時間配分の工夫
IELTSリーディングの試験時間は 60分で3パッセージ40問。1問にかけられる時間は平均して1.5分程度しかありません。特にMultiple Choice Questionsは選択肢が長く、慎重に比較する必要があるため、時間管理が合否を分けるポイント になります。
推奨時間配分
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1問あたり:約1~1.5分 
 → それ以上かかりそうなら一旦仮の答えをマークし、後で見直す。
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1パッセージ全体で:約20分 
 → MCQは他の問題と組み合わせて出題されるため、全体の時間配分を意識する。
時間を節約するコツ
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質問と選択肢を先に確認する(ステップ①・②) - 
本文を闇雲に読む時間をカットできる。 
 
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本文の範囲を絞る(ステップ③) - 
検索読みで答えがある段落を特定する。 
 
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迷ったら仮回答 - 
どうしても選べないときは仮の答えを記入。 
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最後に時間が余れば戻って精査する。 
 
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消去法で素早く判断(ステップ⑤) - 
すぐに不正解を2つ消せば、残りの比較に集中できる。 
 
- 
実践的なアドバイス
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「1問に長くても2分以上かけない」と決める。 
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MCQはセットで出題されることが多いため、1セット全体にかける時間を管理する。 
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本番前にストップウォッチを使って過去問を解き、感覚を体に染み込ませておくと安心。 
注意点
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1問にこだわりすぎて他の問題を解けなくなるのは最悪のパターン。 
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「完璧に解く」よりも「全問解答する」方がスコアアップにつながる。 
つまり、MCQ攻略には「戦略」と同じくらい 時間管理の徹底 が重要なのです。
よくあるミスと対策
Multiple Choice Questionsは、設問形式そのものがシンプルに見えるため油断しやすいですが、実際には多くの受験者が同じようなミスを繰り返しています。ここでは典型的な誤りと、それを防ぐための対策を整理します。
ミス①:選択肢の一部だけで判断する
- 
例:「選択肢の前半だけは本文と一致しているが、後半に余計な情報が含まれている」ケース。 
- 
本文に「政府が規制を導入した」と書かれていても、選択肢が「政府が規制を導入し、さらに会社に投資した」となっていれば不正解です。 
対策:選択肢は必ず最後まで読み切り、部分一致ではなく完全一致を基準に判断する。
ミス②:本文を全部読もうとする
- 
MCQに焦って、本文全体を丁寧に精読してしまう。 
- 
時間を消費する割に、設問に直結する情報を得られないことが多い。 
対策:設問の順序性とキーワードを頼りに、該当する段落だけを精読する。
ミス③:パラフレーズに弱い
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本文と同じ単語が出てこないと不安になり、誤答を選んでしまう。 
- 
逆に「似た単語」が出てきただけで正解だと早合点することもある。 
対策:過去問を使ってパラフレーズをリスト化し、言い換えの引き出しを増やす。
ミス④:時間をかけすぎる
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1問に3分以上かけてしまい、他の問題を解く時間がなくなる。 
対策:「1問1.5分ルール」を徹底し、迷ったら仮回答。最後に見直す。
ミス⑤:根拠が曖昧なまま選ぶ
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「なんとなく正しそう」で答えを決めてしまう。 
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特に「常識」や「背景知識」で判断すると間違える。 
対策:必ず本文の記述に根拠を求める。本文にない情報は選ばない。
つまり、MCQでは「本文と完全に一致するかどうか」を冷静に見極めることが最大のポイントです。ミスの原因を理解し、事前に回避法を身につければ正答率は確実に上がります。
練習法
Multiple Choice Questionsは一度コツを掴めば得点源になりますが、そのためには「正しい練習の積み重ね」が欠かせません。ここでは効果的なトレーニング方法を紹介します。
1. 過去問でMCQだけを集中的に解く
- 
Cambridge IELTSシリーズは最も信頼できる教材。 
- 
まずはMCQだけをピックアップして、形式に慣れる。 
- 
同じ問題を繰り返し解き、「出題者のクセ」を掴むことが重要。 
2. 解答後の「分析」を徹底する
- 
正解したかどうかだけで終わらせない。 
- 
以下を必ず確認する: - 
なぜ正解なのか? 
- 
他の選択肢が不正解である理由は何か? 
 
- 
- 
この分析を繰り返すと、自然と消去法が身につく。 
3. パラフレーズリストを作る
- 
問題を解いたら、本文と選択肢で使われていた言い換えをメモする。 
- 
例:inconclusive = not definitive / terminated prematurely = ended earlier than expected 
- 
自分専用の「IELTSパラフレーズ辞書」を作れば、本番での気づきが圧倒的に早くなる。 
4. 時間を計って実践練習
- 
ストップウォッチを使い、1問1.5分以内を意識して解く。 
- 
時間がかかりすぎた場合は、どのプロセスに時間を使ったかを振り返る。 
5. 弱点克服の反復
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「選択肢の読み取りに時間がかかる」タイプの人 → 選択肢だけを素早く読み比べる練習。 
- 
「本文の該当箇所を見つけられない」人 → スキャニング(キーワード検索)の練習を重点的に行う。 
まとめ
練習の質を高めるためには、解いた後の振り返りと分析 が不可欠です。量をこなすだけでは力は伸びません。問題を「解いて → 分析して → 言い換えをストックする」というサイクルを回すことで、確実にMCQへの耐性がつきます。
まとめ
IELTSリーディングのMultiple Choice Questionsは、一見シンプルに見えながらも、実際には 読解力・論理力・時間管理力 を同時に試される難問形式です。多くの受験者が苦手意識を持ちますが、正しい戦略を理解して練習を積めば、むしろ得点源に変えることができます。
本記事で解説した攻略のポイントを振り返ると:
- 
質問文を先に読む 
 → 何を探すのか意識して本文を読める。
- 
選択肢をざっと確認する 
 → 違いを把握して、本文を読むときの視点を明確にする。
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本文を精読する範囲を絞る 
 → 設問の順序性を利用し、時間を節約する。
- 
パラフレーズを見抜く 
 → 言い換えを理解できるかが正解への分かれ目。
- 
消去法で解答する 
 → 不正解を消すことで正答率を上げる。
- 
時間配分を徹底する 
 → 1問1.5分を目安にし、全問回答を優先する。
さらに、過去問を使った繰り返し練習と、解答後の分析を怠らなければ、MCQに対する不安は次第に消えていきます。
つまり、MCQ攻略の鍵は 「戦略+習慣化された解法プロセス」 にあります。今日から意識的に練習を重ねれば、本番で迷わず冷静に選択できるようになり、リーディング全体のスコアアップにも直結するでしょう。
FAQ:Multiple Choice Questions攻略法(選択問題の正しい戦略)
Multiple Choice Questions(MCQ)とは?
IELTSリーディングのMCQは、本文に基づく質問に対して複数の選択肢から最も適切なものを1つ選ぶ形式です。選択肢は本文の表現を言い換えたパラフレーズが多く、部分的一致のひっかけが含まれます。
最初に何をすべき?本文から読むべき?
本文に入る前に質問文→選択肢の順でざっと確認します。何を探すかを明確にしてから本文を読むと、該当段落を素早く特定できます。
パラフレーズ(言い換え)への対処法は?
単語一致ではなく意味の一致を基準に判断します。解いた後は本文と選択肢の言い換え対応表(例:inconclusive = not definitive)を自作し、語彙の引き出しを増やしましょう。
消去法はどう使う?
次の順序で消します:
- 本文と明確に矛盾する選択肢
- 本文に言及がない選択肢
- 部分的に正しいが、限定語(only / mainly / all など)で本文と食い違う選択肢
最後に残った2択は、本文との完全一致度で決めます。
時間配分の目安は?
1問あたり約1〜1.5分を上限に。超えそうなら仮マークして最後に見直します。3パッセージ合計で60分のため、1パッセージあたり約20分を目安に管理します。
本文はどこまで読むべき?
全文精読は非効率です。設問の多くは本文の流れに沿って並ぶため、該当段落の前後数行を集中的に読みます。固有名詞や数字などのキーワードを手掛かりにスキャンします。
「部分的に正しい」選択肢に惑わされます
選択肢は最後まで読み切り、限定語や因果関係が本文と一致するかを確認します。本文の主旨や結論とずれる詳細が後半に埋め込まれていることがよくあります。
背景知識で判断してもいい?
不可です。IELTSは本文依存の試験です。常識や背景知識で補うと誤答につながります。根拠は必ず本文中に求めてください。
選択肢の読み比べが遅いときの対策は?
- 主語(誰の意見か)と主要動詞(支持・批判・防止など)にマーカー意識で注目
- 限定語(only / mainly / most / always など)を素早く識別
- 似た選択肢の差分だけにフォーカスして比較
見直し時のチェックリストは?
- 本文中の根拠文と選択肢は意味が完全一致しているか
- 選択肢の後半でニュアンスがねじれていないか
- 限定語・数量・時制・因果の向きが一致しているか
効果的なトレーニング方法は?
- 過去問でMCQのみを抽出し、形式に慣れる
- 正解の根拠文と、各誤答が不正解な理由を毎回メモ
- 本文⇔選択肢のパラフレーズ対照表を継続的に更新
- ストップウォッチで1問1.5分の感覚を体に入れる
最後まで迷ったらどうする?
以下の優先順位で判断します:
- 本文と矛盾しないもの
- 本文の主旨・結論に最も忠実なもの
- 限定語の過剰一般化(all / always など)がないもの
それでも決め切れない場合は、仮マークして他問を先に解き、時間が残れば戻って再検討します。

 
		 
		 
			 
			 
			 
			 
			