TOEICリスニング Part 3 攻略法(会話問題)

はじめに

TOEIC Listening Part 3(会話問題)は、ビジネスや日常生活の場面を想定した2人または3人のやり取りを聞き取る問題です。出題数はリスニング全体の中でも多く、設問数39問と得点源になりやすいパートですが、会話のスピードや情報量の多さに苦戦する受験者も少なくありません。

Part 3を攻略するには、単に英語を聞き取る力だけでなく、設問を先読みして答えの出る場面を予測するスキルや、会話全体の流れをつかむ力が求められます。本記事では、効果的な解き方と学習法を具体的に解説し、スコアアップにつながる実践的なポイントを紹介します。


出題形式

TOEIC Listening Part 3 は、会話理解力を測るパートで、全体のリスニングの中でも大きな割合を占めます。以下が具体的な出題形式です。

  • 問題数:39問(13会話 × 各3問)

  • 会話人数:2人または3人

  • 会話の長さ:およそ20〜30秒

  • シチュエーション:職場での相談、出張の調整、顧客対応、買い物や予約など、日常とビジネスの両方を含む

  • 設問パターン

    1. 会話の内容(What are the speakers discussing?)

    2. 場所や状況(Where most likely is the conversation taking place?)

    3. 話者の意図や提案(What does the man suggest?)

    4. 数字・日付・時間など具体情報(When will the event take place?)

    5. グラフや表を用いた視覚情報問題

特徴として、会話中の表現が**設問や選択肢と直接一致しない(パラフレーズされる)**ことが多いため、単語力だけでなく表現の言い換えに慣れることが重要です。


攻略ステップ

1. 設問を先読みする

  • 音声が始まる前に3問分の設問をざっとチェックする。

  • すべての選択肢を読む必要はなく、**キーワード(who, where, what, why, when, problem, solution など)**だけを把握すれば十分。

  • 先読みで「答えが出そうな場面」を予測できれば、会話のどこに集中すべきかが明確になる。

2. 会話の冒頭に集中する

  • 最初の数文で「場所・状況・登場人物の関係」がほぼ分かる。

  • 例:「office」「restaurant」「airport」などの単語が出た時点でシーンを想定できる。

  • 最初を聞き逃すと後半で迷子になりやすいので要注意。

3. 設問ごとに“狙いどころ”を意識する

  • 「What does the woman suggest?」= 提案部分に注意。

  • 「Where most likely is the conversation taking place?」= 場所を表す単語をキャッチ。

  • 「When will the event be held?」= 数字や日付に敏感になる。

  • 設問を意識することで、無駄な部分を追いかけずに済む。

4. ノートテイキングより“頭のメモ”

  • TOEICではメモを取る時間はない。

  • 代わりに数字・日付・金額・人名など「消えやすい情報」を頭の中で保持する習慣をつける。

5. 消去法を駆使する

  • 全部聞き取れなくても正解できる。

  • 不自然な選択肢や、会話の内容と部分的にしか合わないものは切り捨てる。

  • ひっかけは「似た表現」や「一部正しい情報」で作られていることが多い。


注意すべきポイント

1. パラフレーズに注意

  • TOEICでは設問の語と会話中の語がそのまま一致することは少ない。

  • 例:

    • 「buy a ticket」=「purchase a pass」

    • 「company policy」=「guidelines」

  • 言い換えに慣れておくことで、設問と会話をスムーズに結びつけられる。

2. 三者会話への対応

  • 2人会話より複雑に聞こえるが、役割(上司・部下・顧客など)を意識すれば整理しやすい。

  • 誰が何を求め、誰が解決策を提案しているのかに注目。

3. 数字・固有名詞・日付に集中

  • 設問に出やすい情報。

  • 特に数字は「fifteen」と「fifty」のように聞き間違いしやすいので注意。

4. 視覚情報問題(チャート・表)

  • 表やグラフが設問に加わる場合、あらかじめ視覚資料をざっと確認しておく。

  • 会話の中で「表の中のどの部分に当てはまるか」を意識する。

5. 聞き逃しても切り替える

  • 1つの問題を逃しても、会話は続いていく。

  • 「取り返そう」と焦ると次の問題も落としやすいので、切り替えの早さが大切。


学習方法

1. スクリプト精読

  • 音声を聞いた後、必ずスクリプトを確認する。

  • 聞き取れなかった単語や表現をチェックし、意味を理解する。

  • 特にパラフレーズ表現をまとめておくと効果的。

2. シャドーイング

  • 音声を止めずにそのまま声に出して追いかける練習。

  • 会話のスピード感やイントネーションに慣れ、リスニング力と発音の両方を鍛えられる。

3. ディクテーション

  • 会話の一部を書き取る練習。

  • 弱点(前置詞・数字・複数形など)が明確になり、精度の高いリスニング力が身につく。

4. 設問先読みトレーニング

  • 本番同様、数秒で設問を読んでポイントをつかむ練習を繰り返す。

  • 読みすぎず、キーワードだけを把握する習慣をつける。

5. 模試・過去問の反復

  • 模試を解くときは「設問先読み → 会話を聞く → 解答 → スクリプト確認」の流れを徹底。

  • 同じ素材を3回以上繰り返すと、耳が慣れて理解が深まる。


まとめ

TOEIC Part 3(会話問題)は、リスニングの中でも配点が大きく得点源にしやすいパートです。しかし、会話のスピードや情報量が多いため、ただ聞くだけでは正答率を安定させるのは難しいでしょう。

攻略のポイントは以下のとおりです:

  • 設問を先読みし、答えが出そうな場面を予測する

  • 会話冒頭で状況・登場人物を把握する

  • 数字・日付・人名などを意識して聞く

  • パラフレーズ表現に慣れる

  • 聞き逃してもすぐ切り替える

また、学習では スクリプト精読・シャドーイング・ディクテーション を組み合わせてトレーニングすることで、確実に実力が伸びていきます。

Part 3を制することができれば、TOEICリスニング全体のスコアアップに直結します。日々の学習で「先読み+会話の要点把握」を習慣化し、安定して得点できる力を身につけましょう。


FAQ:TOEICリスニング Part 3 攻略法(会話問題)

TOEIC Part 3はどんなパート?難易度と特徴は?

2~3人の英語会話を1回だけ聞き、各会話につき3問ずつ解答します。情報量が多く、設問・選択肢はパラフレーズ(言い換え)が多用されるのが特徴です。

問題数や配点はどのくらい?

全13会話・計39問です。リスニングの中でも分量が大きく、安定して得点できると総合スコアを伸ばしやすいパートです。

最初に何をすべき?先読みのコツは?

  • 各会話の3問すべての設問を先に流し読みする(選択肢はキーワードだけ)。
  • who / where / what / why / when / problem / solution を拾い、答えが出る場面を予測する。

会話冒頭はなぜ重要?

冒頭の2~3文で場所・役割・目的が提示されることが多く、以降の聞き取りの「地図」になります。ここを逃すと後半で迷子になりやすくなります。

三者会話(3人)の対策は?

  • 役割にタグ付けする(上司・部下・顧客など)。
  • 「誰が課題を述べ、誰が提案し、誰が承認したか」を軸に追う。

視覚情報(表・グラフ)付き問題の解き方は?

  • 音声前に表をざっと眺め、軸・項目・単位を把握。
  • 会話中に参照箇所が示されたら、一致するセルを素早く特定する。

パラフレーズに強くなるには?

  • 設問頻出の言い換えリストを作る(例:buypurchasepolicyguidelines)。
  • スクリプト精読で「設問の語 ⇄ 会話の語」を対応づけて暗記する。

数字・時刻・金額を聞き漏らさないコツは?

  • fifteen / fifty など取り違えやすい最小ペアを練習。
  • 通貨・日時は単位(dollars, pm, on Monday)にアンテナを立てる。

メモは取るべき?

試験環境では実質的にメモは取りにくいため、頭のメモ(人名・数字・日付だけを短時間保持)を鍛えるのが現実的です。

聞き逃したらどうする?

立て直しが最優先です。1問に固執せず、次の設問キーワードに合わせて即切り替えましょう。

消去法は有効?具体的な使い方は?

  • 会話と一部しか一致しない選択肢、時系列が合わない選択肢を除外。
  • 同義反復・極端表現(always, never)は疑ってかかる。

アクセントやスピードに慣れるには?

  • シャドーイングで発話スピードとイントネーションに慣れる。
  • 英米だけでなく多様なアクセント素材をローテーションする。

効果的な学習ルーティンは?

  1. 通し解き(先読み → 解答)
  2. スクリプト精読(言い換え対応をマーク)
  3. 部分ディクテーション(弱点特定)
  4. シャドーイング(流暢さ強化)
  5. 同素材を3回以上反復

先読みは「設問だけ」で良い?選択肢も読むべき?

原則は設問中心でOK。余裕があれば各問の選択肢からキーワードだけ拾い、予測精度を高めます。

時間配分の目安は?

先読みに1会話あたり10~15秒を上限に。長考は禁物で、聞く準備>読みに過度な投資の順を守ります。

語彙が足りないと感じる場合の優先順位は?

  • 頻出のビジネス・日常コア語彙(予定・予約・配送・支払い・人事・出張)。
  • 設問トリガー語(suggest, imply, likely, reschedule, shipment など)。

正答率が安定しない最大の原因は?

「全部を等しく聞こうとする」ことです。設問トリガーに基づいて狙い撃ちする聞き方に切り替えましょう。

スコアが伸びるまでの目安期間は?

毎日30~45分の集中トレーニングを継続すれば、通常4~8週間で正答率の底上げが体感できます(個人差あり)。

独学で伸び悩んだときのチェックリストは?

  • 先読みで「誰・どこ・意図」を毎回予測しているか。
  • スクリプトでパラフレーズ対応を可視化しているか。
  • 同一素材を3周以上回しているか。
  • 数字・時刻の最小ペア練習を取り入れているか。

当日のコンディション管理のポイントは?

  • 直前は短いシャドーイングで耳を「起動」。
  • 試験中は姿勢と視線移動を最小化し、先読み→リッスンの切替を滑らかに。

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