目次
- TOEICリーディング対策 Readingセクション全体攻略- はじめに
- リーディングセクションの全体構成
- 時間配分の目安
- 攻略のポイント(Part別)
- 学習法のステップ
- 直前対策のチェックリスト
- まとめ
- FAQ:TOEICリーディング対策 Readingセクション全体攻略
- TOEICリーディングは何分で何問ですか?
- 時間が足りません。最優先で見直すポイントは?
- Part 5の頻出分野は?
- Part 6で正解に近づくコツは?
- Part 7は全文精読すべき?
- 長文(ダブル/トリプル)で混乱します。整理の型は?
- どのレベルの語彙力が必要?
- 毎日の学習ルーティン例は?
- 模試の活用法は?
- 直前期は何をやるべき?
- ケアレスミスを減らすには?
- スコアアップに直結する勉強の優先度は?
- 英文を読むスピードが遅いです。改善法は?
- 辞書は本番で使えますか?
- 目標スコア別の着眼点は?
- 解けない問題に出会ったら?
- 学習効果を最大化する復習法は?
 
TOEICリーディング対策 Readingセクション全体攻略
はじめに
TOEICのリーディングセクションは、試験全体の中でも特に時間配分が難しいパートとして知られています。合計100問を75分で解き切らなければならず、多くの受験者が「最後まで問題を解けなかった」「焦って読み飛ばした」という経験をしています。
リスニングと異なり、自分のペースで解答できる一方で、文章量の多さと設問数の多さが最大の課題となります。特にPart 7の長文読解はビジネスメール、広告、記事、報告書など幅広いジャンルが出題され、単なる英語力だけでなく、素早く情報を探し出す力(スキャニング力) や、時間を区切って処理する戦略性 が求められます。
さらに、Part 5・6では文法力や語彙力がダイレクトにスコアへ反映されるため、基礎知識が十分でないと序盤で時間を消費し、長文問題に影響を及ぼすこともあります。
したがって、TOEICリーディングで高得点を取るには、以下の3つがカギとなります。
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基礎力の強化(語彙・文法) 
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時間を意識した解答スピードの習得 
- 
設問先読みと効率的な読解法の実践 
本記事では、リーディングセクション全体の構成と特徴を押さえつつ、各Partの攻略法、学習の進め方、実際の試験での時間配分まで徹底的に解説します。
リーディングセクションの全体構成
TOEICリーディングは Part 5・6・7 の3つで構成され、合計100問を 75分 で解答します。出題形式ごとに求められるスキルが異なるため、それぞれの特徴を把握することが攻略の第一歩です。
Part 5:短文穴埋め問題(30問)
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内容:1文の中に空所があり、語彙・文法の知識で正しい選択肢を選ぶ形式。 
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出題範囲:品詞(名詞・動詞・形容詞・副詞)、前置詞、接続詞、時制、仮定法など。 
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特徴:シンプルな文法・語彙問題が中心。 
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ポイント:1問に時間をかけすぎない。目安は 20秒以内。 
Part 6:長文穴埋め問題(16問)
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内容:1つの長文(広告、メール、記事など)に4つの空所があり、文脈を考えて答える問題。 
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出題範囲:語彙・文法に加え、文章全体の一貫性や流れを理解する力が必要。 
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特徴:文法的に正しいだけでなく、自然な文章になる選択肢を選ぶ必要がある。 
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ポイント:1問あたり 40秒以内、1セット合計3分程度を目安に。 
Part 7:長文読解問題(54問)
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内容:メール、記事、広告、案内、報告書などの文章を読み、設問に答える。 
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構成: - 
シングルパッセージ(1文書+設問2〜4問) 
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ダブルパッセージ(2文書+設問5問程度) 
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トリプルパッセージ(3文書+設問5問程度) 
 
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特徴:設問数が多く、試験時間の大部分を占める。 
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ポイント:設問を先に確認し、該当箇所をスキャンする力が必須。 
✅ 合計問題数:100問
✅ 試験時間:75分
✅ 各Partの時間配分目安:
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Part 5 → 10分 
- 
Part 6 → 10分 
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Part 7 → 55分 
こうした全体像を理解した上で学習すれば、「どこで得点を稼ぐか」「どこで時間を節約するか」が明確になります。
時間配分の目安
TOEICリーディングで多くの受験者が直面する最大の課題は 時間不足 です。文章量と問題数が膨大なため、戦略的に時間を割り振らなければ最後まで到達できません。ここでは理想的な時間配分の目安を示します。
全体の基本配分(75分/100問)
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Part 5(30問):約10分 - 
1問につき 20秒以内 
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基本文法・語彙問題なので、迷ったら即答・即次へ。 
 
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Part 6(16問):約10分 - 
1問につき 35〜40秒 
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文脈理解が必要なためPart 5より時間をかけるが、長考は禁物。 
 
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Part 7(54問):約55分 - 
シングルパッセージ → 20分 
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ダブルパッセージ → 15分 
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トリプルパッセージ → 20分 
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文章の種類ごとに「残り時間」を意識して管理する。 
 
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時間配分のコツ
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時計を3分割して管理 - 
試験開始から 25分経過時点でPart 6終了 
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残り50分をPart 7に集中 
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残り時間が見やすいよう腕時計でチェック。 
 
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Part 5で時間を稼ぐ - 
瞬発力で解ける問題は即答。 
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悩む問題に1分以上使うと致命的。 
 
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Part 7は設問先読みで効率化 - 
文章を最初から最後まで読まず、設問の該当箇所をスキャン。 
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特にトリプルパッセージでは時間管理がカギ。 
 
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理想の解答ペース
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開始25分 → Part 5・6を終了 
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残り50分 → Part 7を攻略 
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終了5分前 → 見直し&マーク漏れチェック 
この時間感覚を本番で自然に再現するためには、模試を使った実戦演習 が欠かせません。
攻略のポイント(Part別)
Part 5:短文穴埋め問題(語彙・文法)
特徴
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1文の空所に最も適切な単語を選ぶ問題。 
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品詞・文法・語彙を瞬時に判断する力が必要。 
攻略法
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品詞の判断を最優先 - 
選択肢が名詞・動詞・形容詞・副詞なら文の構造から即決。 
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「空所の前後」だけで解ける問題が多い。 
 
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頻出文法を徹底復習 - 
時制、態、主語と動詞の一致、接続詞・前置詞の使い分け。 
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TOEICに特化した文法書を使うのが効率的。 
 
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長考せずに即断即決 - 
20秒ルールを徹底。 
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分からなければマークして進む。 
 
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Part 6:長文穴埋め問題(文脈理解)
特徴
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1つの長文に4つの空所が設定されている。 
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単なる文法知識だけでなく、文章全体の流れを読む力が必要。 
攻略法
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前後の文脈を確認 - 
空所の直前・直後に答えのヒントがあることが多い。 
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代名詞や接続詞でつながりを意識する。 
 
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「不自然な選択肢」を排除 - 
文法的に正しくても、文章全体の流れに合わなければ誤答。 
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ビジネス文書らしい一貫性を優先。 
 
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1セット3分以内で処理 - 
長文をじっくり精読する必要はない。 
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目安は1問35〜40秒。 
 
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Part 7:長文読解問題(シングル・ダブル・トリプルパッセージ)
特徴
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メール、広告、記事、報告書など多彩なジャンルが出題。 
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情報量が膨大で、TOEICリーディングの中核を占める。 
攻略法
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設問先読みを徹底 - 
質問を確認してから本文を読む。 
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「何を探すか」が明確になれば時間短縮できる。 
 
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スキャニング力を鍛える - 
キーワードを拾って該当箇所を探す。 
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例えば「数字・日付・名前・場所」などは手がかりになる。 
 
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情報を整理する意識を持つ - 
特にダブル・トリプルでは複数文書の関連性を問われる。 
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「誰が」「いつ」「どこで」「何をしたか」をメモすると正答率が上がる。 
 
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最後まで到達することを最優先 - 
分からない問題で立ち止まらない。 
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マークだけして進み、後で戻る方が得点効率が高い。 
 
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✅ まとめると:
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Part 5 → 瞬発力で解く 
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Part 6 → 流れを意識する 
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Part 7 → 設問先読みとスキャニングで時間短縮 
この3つの戦略を組み合わせることで、時間内に高得点を狙えるようになります。
学習法のステップ
TOEICリーディングで安定して高得点を狙うためには、ただ過去問を解くだけでは不十分です。語彙力・文法力・読解力を段階的に強化し、最終的に時間内で100問を解き切る実戦力をつける必要があります。以下のステップで学習を進めましょう。
1. 語彙力の強化
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TOEIC頻出単語帳を活用(ビジネス・日常・契約・メール表現が中心) 
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単語は「意味」だけでなく「品詞・使い方」まで覚える 
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毎日少しずつ積み重ね、最低でも5000語レベルを目指す 
2. 文法の基礎固め
- 
Part 5対策を通して品詞問題・時制・仮定法・比較表現などを徹底復習 
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「なぜその答えなのか」を説明できるレベルまで理解 
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間違えた問題はノート化し、弱点を潰す 
3. 精読トレーニング
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Part 7の長文を「意味を完全に理解する」つもりで読む 
- 
文構造を把握 → 主語・動詞・修飾関係を確認 
- 
最初は時間を気にせず、理解度を優先 
4. 多読・速読トレーニング
- 
新聞記事、ビジネス文書、TOEIC模試の長文を大量に読む 
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「1分で何語読めるか」を計測して読解スピードを意識 
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意味が分からなくても止まらずに読み進める訓練をする 
5. 模試で実戦演習
- 
本番と同じ 75分で100問 を解く練習を繰り返す 
- 
最初は時間切れでも構わない → 徐々に時間配分を改善 
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模試後は「どの問題で時間を使いすぎたか」を必ず分析 
6. 復習と弱点補強
- 
間違えた問題は 正答を覚えるのではなく根拠を理解する 
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語彙不足なら単語帳、文法なら参考書に戻って復習 
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反復学習で知識を定着させる 
学習サイクルの例
1日目:語彙30語+文法問題30問
2日目:Part 7精読1セット+語彙復習
3日目:模試1回分(時間無制限)+復習
4日目:速読練習+弱点ノート見直し
このサイクルを繰り返すことで、知識・スピード・戦略 がバランスよく鍛えられます。
直前対策のチェックリスト
TOEIC本番直前の数日〜1週間は、新しい知識を詰め込むよりも「得点を最大化するための確認作業」が重要です。以下のチェックリストを活用して、万全の状態で試験に臨みましょう。
語彙・文法の最終確認
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苦手な単語リストを見直し、意味+使い方を最終チェック 
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接続詞・前置詞・動詞の活用など、間違いやすい文法ポイントを復習 
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短文穴埋め(Part 5形式)を10〜20問ほど解いて頭をウォームアップ 
時間配分のリハーサル
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模試1回分を 本番と同じ75分で解く練習 を行う 
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「25分でPart 5・6終了、残り50分でPart 7」という流れを体に染み込ませる 
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時間オーバーした場合は「どこで詰まったか」を分析 
解答戦略の徹底
- 
分からない問題は長考せず即マークして先へ進む 
- 
Part 7では「設問先読み→本文で該当箇所を探す」を徹底 
- 
マークシートを飛ばさないよう、最後に2分残してチェック 
試験前日の準備
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英語に触れる(軽く音読やリーディング練習)程度に留める 
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睡眠をしっかり取り、試験当日に頭が冴える状態を作る 
- 
受験票、身分証明書、時計、筆記用具を確認 
当日の注意点
- 
試験直前に単語帳をざっと眺め、脳を英語モードに切り替える 
- 
Part 5の序盤で詰まらず、スムーズにリズムを作る 
- 
最後まで解き切ることを最優先にする 
✅ このチェックリストを実行すれば、知識面・戦略面・精神面のすべてを整えて本番に臨めます。
まとめ
TOEICリーディングセクションは、語彙力・文法力・読解力・時間管理力 のすべてが試されるパートです。特に75分で100問を解き切るには、知識だけでなく「戦略」と「スピード」が不可欠です。
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Part 5 では基礎文法・語彙を瞬時に判断する力 
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Part 6 では文脈を読み取り、自然な流れを意識する力 
- 
Part 7 では設問先読みとスキャニングで効率的に情報を探す力 
これらをバランスよく鍛えることで、最後まで解き切り、安定してスコアを伸ばすことができます。
学習の流れとしては、
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語彙と文法の基礎固め 
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精読で理解力を高める 
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多読・速読でスピード強化 
- 
模試で実戦練習&時間配分調整 
というステップを繰り返すのが効果的です。
また、直前期は「新しいことに手を出さず、これまでの復習と時間配分の確認」に集中することが成功のカギです。
リーディングは「最後まで解けなかった…」という失敗が最も多いパートですが、本記事で紹介した戦略を実践すれば、着実に得点アップにつなげられます。
知識 × 戦略 × 時間管理 を意識して学習を積み重ね、TOEIC本番での高得点を目指しましょう。
FAQ:TOEICリーディング対策 Readingセクション全体攻略
TOEICリーディングは何分で何問ですか?
合計75分で100問(Part 5: 30問、Part 6: 16問、Part 7: 54問)です。基本配分はPart 5=10分、Part 6=10分、Part 7=55分が目安です。
時間が足りません。最優先で見直すポイントは?
Part 5での長考をやめる(1問20秒の即断即決)、Part 7は設問先読み→該当箇所スキャン→根拠確認の手順を固定化、25分でPart 5・6終着のペース管理を徹底します。
Part 5の頻出分野は?
品詞(名/動/形/副)、前置詞・接続詞、時制、態、主語動詞一致、比較、関係詞。まず品詞判定で落とさないことが最重要です。
Part 6で正解に近づくコツは?
文脈の一貫性を最優先します。代名詞の指示先、接続副詞の論理、時制の整合性、不自然な選択肢の排除で3分/セット以内で処理します。
Part 7は全文精読すべき?
いいえ。設問と選択肢を先に確認し、本文はキーワード(数字・固有名詞・日付・場所)で該当箇所をスキャンします。必要箇所のみ精読します。
長文(ダブル/トリプル)で混乱します。整理の型は?
「誰が・いつ・どこで・何をした」を簡単にメモ化し、文書間の関係(依頼→返信→通知など)を矢印で把握します。問いごとに根拠行を必ず特定します。
どのレベルの語彙力が必要?
まずビジネス頻出語(メール・案内・広告・会議表現)を優先して5000語レベルを目安に。意味だけでなく品詞・派生語・コロケーションまで覚えます。
毎日の学習ルーティン例は?
語彙30語+Part 5を20問→Part 7精読1セット→弱点ノート復習。週2回は75分通し模試で時間感覚を矯正します。
模試の活用法は?
本番同条件で解く→設問別・パート別の時間超過を記録→「迷い時間」を特定→原因(語彙不足/設問先読みの不足/根拠探索の遅さ)に対応した復習を行います。
直前期は何をやるべき?
新出分野に手を広げず、既学の語彙・文法の復習、フォーム(設問先読み・スキャン・根拠確認)の固定化、ペース配分の最終リハーサルに集中します。
ケアレスミスを減らすには?
選択肢の言い換えトラップに注意し、必ず本文の根拠行に下線を引く意識で確認。最後の2〜5分はマークずれと未塗りつぶしのチェックに充てます。
スコアアップに直結する勉強の優先度は?
①頻出語彙の定着 ②Part 5の瞬発力 ③Part 7の設問先読みとスキャニング ④75分の通し練習と振り返り、の順が効果的です。
英文を読むスピードが遅いです。改善法は?
精読と多読を分離します。精読で構文力を鍛え、別枠でタイマーを使った多読(WPM計測)を行い、意味が大勢で取れれば戻らない癖をつけます。
辞書は本番で使えますか?
いいえ、使用不可です。未知語に遭遇しても文脈・言い換え・対比表現から推測し、設問に必要な最小限の意味をつかみます。
目標スコア別の着眼点は?
〜600点:Part 5の基礎文法と頻出語で取りこぼし削減。700〜800点:Part 7の情報検索スピード強化。900点〜:根拠の即時特定と迷い時間ゼロ化。
解けない問題に出会ったら?
即マークで先へ。戻っても伸びない消耗問題はスルーし、可解度の高い問題で確実に得点します。
学習効果を最大化する復習法は?
誤答を「知識不足/読解戦略不足/時間管理ミス」に分類し、原因別に対策をノート化。次の演習で同類のミスを潰すPDCAを回します。

 
		 
		 
			 
			 
			 
			 
			