目次

TOEIC800点を取得する勉強法

はじめに

TOEIC800点は、多くの企業や組織で「高い英語運用力」として評価される目安です。就職・転職や昇進の基準に設定されることも多く、海外業務やグローバルな環境で活躍するための大きな武器となります。

700点台までは基礎力と一定の応用力で到達できますが、800点を超えるためにはさらに一歩進んだ学習が必要です。具体的には「スピードと正確さの両立」「高度な語彙・表現の習得」「実戦的な演習と弱点克服」がカギになります。

この記事では、TOEIC800点を目指す学習者に向けて、リスニング・リーディング・語彙・模試演習の具体的な取り組み方を整理し、効率よくスコアを伸ばすための戦略を解説していきます。


TOEIC800点はどれくらいのレベル?

ビジネス現場で支障なく読み書き・聞き取りができる上級手前。採用・昇進の基準として用いられることが多く、特にリスニングの取りこぼしが少ない状態が目安です。

700点台から800点に上げる鍵は?

  • Part3/4の先読みと設問パターン化で正答率を底上げ
  • Part7の情報探索(スキャニング)と要点読み(スキミング)の切り替え
  • 語彙のコロケーションと多義語の使い分け

学習期間の目安は?

目安は2〜3か月の集中学習(平日1.5〜2時間、週末3〜4時間)。基礎が弱い場合は4〜6か月を見込みます。

1日の学習配分はどうすればいい?

  • リスニング:30分(シャドーイング+演習)
  • リーディング:60分(Part5/6→Part7)
  • 語彙:10〜20分(コロケーション重視)

おすすめの教材は?

  • 公式問題集(模試+音声)
  • 音声素材:TED、BBC Learning English(速めの英語に慣れる)
  • 文法・語彙:頻出単語帳+コロケーション集

模試はどれくらいの頻度で解くべき?

週1回を目安に本番同様の時間制限で1セット。翌日に徹底復習して「なぜ間違えたか」を原因別(音声・文法・語彙・情報探索)に記録します。

Part別の優先順位は?

  • リスニング:Part3/4を最優先(設問先読み、チャンクで保持)
  • リーディング:Part7の処理速度と検索力を最優先、Part5/6は時短正答の型化

時間が足りません。どう改善する?

  • Part7に55分確保する逆算配分を固定
  • 設問→根拠の「座標」を先に特定(段落・図表・固有名詞)
  • 同義言い換え表現を暗記して検索ヒントにする

シャドーイングとディクテーションの使い分けは?

  • シャドーイング:音の連結・抑揚・スピード順応(毎日)
  • ディクテーション:聞き落としの特定と綴り確認(週2〜3回)

語彙は何語くらい必要?

頻出5000〜8000語のうち「業務で出る語」と多義語を優先。単語単体ではなく「動詞+名詞」「形容詞+名詞」などのコロケーションで覚えるとPart5/7の精度が上がります。

文法対策は何をすればいい?

Part5は出題パターン(品詞、時制・態、関係詞、比較、仮定法)を分類し、各パターンでの解法手順を固定。目標は1問20〜25秒で安定正答。

復習ノートの作り方は?

  • 問題番号・設問タイプ・誤答理由(語彙/文法/音声/検索)
  • 根拠本文の引用と同義言い換えの対比
  • 再発防止のチェックリスト(次回の着眼点)

伸び悩み(スコア停滞)を打破するには?

  • 正答率80%超のセクションを時短、余剰時間を弱点へ再配分
  • 音読→サイトトランスレーション→シャドーイングの三段階で本文精読
  • 同形式の難易度違い(易→難)で段階演習

テスト直前の過ごし方は?

  • 新規インプットは最小限、直近の誤答ログだけ復習
  • 公式音声で耳慣らし、設問先読みのテンポ確認
  • 睡眠と当日の時間配分シミュレーションを徹底

3か月で800点は現実的?

700点前後の基礎があるなら現実的。毎週の模試+復習と、日次の音声・読解・語彙のミニサイクルを崩さないことが前提です。

独学とスクール、どちらがいい?

独学で十分到達可能。ただし弱点特化のフィードバックが欲しい場合や短期で確実性を高めたい場合は、模試レビュー中心の指導を併用すると効率が上がります。

おすすめの学習ルーティン例は?

  1. 音声10分:シャドーイング(前日の素材)
  2. 演習40分:Part5/6→Part7(交互)
  3. 音声20分:Part3/4演習+先読み練習
  4. 語彙10分:コロケーション暗記&復唱
  5. 週末:模試1セット→翌日じっくり復習

目標スコアに必要な実力を理解する

TOEIC800点は、単なる基礎力の積み上げでは到達できません。求められるのは「高い正答率」と「最後まで解き切るスピード」の両立です。ここでは、800点突破に必要な具体的な水準を確認しましょう。

  • リスニング(約495点満点中400点以上)
    ・全体で正答率85%以上を安定させることが必須です。特にPart3・Part4(会話・説明文)は設問先読みと集中力維持がポイントとなります。

  • リーディング(約495点満点中400点前後)
    ・時間内に最後まで解き切る力が重要です。Part5・6で素早く正確に解答し、Part7に十分な時間(最低55分)を確保できるようにする必要があります。

  • 語彙・文法の正確さ
    ・TOEIC頻出の単語や表現を正しく理解し、文法問題を瞬時に解答できる力が求められます。特にビジネス英語でよく使われる多義語やコロケーションを使い分けられることがスコアアップの鍵です。

この水準を満たすためには、「苦手分野を残さない」「スピード感を持った解答練習を繰り返す」ことが欠かせません。


リスニング対策:シャドーイングとディクテーション

TOEIC800点を目指す上で、リスニングは得点源にすべきセクションです。リスニングで安定して400点以上を取れるかどうかが、800点突破のカギを握ります。そのためには、ただ「聞き流す」だけでなく、積極的に音を定着させるトレーニングが必要です。

シャドーイングで耳と口を同時に鍛える

シャドーイングとは、音声を聞きながら少し遅れて声に出して真似する学習法です。

  • 英語の「音の連結」や「弱音」を体感できる

  • ナチュラルスピードへの順応力が高まる

  • 聞き取った内容を記憶しやすくなる

公式問題集のリスニング音声やTED、BBCなどの素材を使い、毎日10〜15分継続するのがおすすめです。

ディクテーションで細部を聞き取る力を強化

ディクテーションは、音声を聞き取って書き出す練習です。

  • 自分が聞き取れていない音を明確にできる

  • 発音とスペルを関連づけて覚えられる

  • 精度の高いリスニング理解につながる

週に2〜3回、短めの音声で実施し、聞き取れなかった部分を重点的に復習すると効果的です。

TOEICリスニング問題への応用

  • **Part3・4(会話・説明文)**では「設問先読み」を徹底し、聞くべき情報を明確にする

  • 選択肢を読みながら聞くのではなく、聞きながら答えを見つける」姿勢を意識する

  • 聞き取れなかった箇所はそのままにせず、スクリプトを確認して「なぜ聞き落としたか」を必ず分析する


リーディング対策:速読力と正確さを両立

TOEIC800点を狙ううえで、リーディングは大きな壁になりやすいパートです。特にPart7の長文読解は文章量が多く、最後まで解き切れない受験者も少なくありません。800点を突破するには、速読力と正確さを両立させる戦略的な学習が不可欠です。

Part5(短文穴埋め問題)

  • 出題パターン(品詞、文法ルール、語彙の使い分け)を分類し、瞬時に解答できるようにする

  • 目標は 1問20秒以内で処理

  • 品詞問題や定型表現は反射的に答えられるレベルまで仕上げる

Part6(長文穴埋め問題)

  • 文脈理解を重視し、「前後の流れ」を読んで自然に埋められる力を養う

  • 言い換え表現や指示語(this, that, these など)のつながりを意識する

  • 難易度は高くないが、ここで時間をかけすぎないことが重要

Part7(長文読解)

  • **スキミング(要点読み)**で全体のテーマを素早く把握

  • **スキャニング(情報検索)**で設問に必要な箇所をピンポイントで探す

  • 図表・メール・広告などの形式ごとに「出やすい質問の型」を覚える

  • 最低でも 55分をPart7に確保する時間配分が必須

時間配分の目安

  • Part5:10〜12分

  • Part6:8〜10分

  • Part7:55分以上

このペースを意識し、模試演習のたびに「解答スピード」を調整していきましょう。


語彙力・表現力の強化

TOEIC800点に到達するためには、単語力の強化が欠かせません。ただし「単語帳を丸暗記する」だけでは不十分です。文脈の中での使い方や、ビジネス英語特有のコロケーションを押さえることで、リスニング・リーディングの両方で得点力が伸びます。

頻出単語の徹底習得

  • TOEICに頻出する 5000〜8000語レベルを目標に学習

  • 例:invoice(請求書)、allocate(割り当てる)、tentative(暫定的な)

  • 特にビジネスで使われる単語を優先的に押さえる

多義語の使い分け

TOEICでは、一つの単語が複数の意味で出題されることが多いです。

  • issue:発行する/問題点

  • address:対処する/演説する/住所

  • current:現在の/流通している

単語ごとの「使われ方の幅」を理解することが正答率アップにつながります。

コロケーション(よく使われる語の組み合わせ)

  • carry out a plan(計画を実行する)

  • meet a deadline(締め切りに間に合う)

  • launch a product(商品を発売する)

こうしたフレーズで覚えることで、Part5・7の読解スピードが格段に向上します。

実践的な取り入れ方

  • 単語帳を読むだけでなく、例文を音読・シャドーイングして定着させる

  • 自作の「誤答ノート」に新しい語彙をまとめ、1日5分で見直す

  • 英字ニュースやビジネス記事を読み、実際に出てくる形で単語を確認する


模試演習と弱点分析

TOEIC800点を突破するには、知識を積み重ねるだけでなく、実戦形式での演習と徹底した分析が不可欠です。模試を活用することで、本番で必要な集中力・時間感覚・処理スピードを磨けます。

模試演習のポイント

  • 週1回は本番同様の時間制限で模試を解く
    → 実際のテスト環境をシミュレーションし、体力と集中力を養う

  • 公式問題集を優先的に使用(最も出題形式が近い)

  • 演習後すぐに復習せず、一晩置いて翌日に分析すると、定着度が高まる

弱点分析の進め方

  • 間違えた問題を「原因別」に分類する

    • 語彙不足

    • 文法理解の甘さ

    • リスニングでの聞き取り漏れ

    • 時間不足による読み飛ばし

  • 各カテゴリごとに「次にどう改善するか」を具体的にメモする

弱点克服のサイクル

  1. 模試を解く

  2. 誤答を原因別に仕分ける

  3. 間違えた箇所を素材として復習(音読・精読・暗記)

  4. 同じタイプの問題を集中的に演習

  5. 翌週の模試で改善度を確認

このサイクルを継続することで、弱点が徐々に減り、スコアが安定して伸びていきます。


学習スケジュールの例(3か月集中プラン)

TOEIC800点を効率よく狙うには、計画的な学習スケジュールが必要です。短期間で集中的に取り組むことで、知識とスキルを一気に引き上げることができます。以下は、3か月で800点を目指すためのモデルプランです。

平日(1.5〜2時間)

  • リスニング(30分)
    シャドーイング・ディクテーションを中心に、公式問題集の音声を使って耳を鍛える

  • リーディング(60分)
    Part5・6での時短トレーニングと、Part7の精読・速読を交互に練習

  • 語彙(10〜15分)
    コロケーションや多義語を確認し、音読で定着させる

週末(3〜4時間)

  • 模試1セット(約2時間)
    本番同様の時間制限で解き、翌日に徹底復習

  • 弱点補強(1〜2時間)
    語彙ノートの確認、苦手パートの重点演習、誤答原因の分析

学習の流れ

  1. インプット(語彙・文法・リスニング練習)

  2. アウトプット(問題演習・模試)

  3. フィードバック(誤答分析・弱点克服)

このサイクルを毎週回すことで、3か月後には正答率・処理スピード・集中力が揃い、800点到達が現実的になります。


800点を狙う人へのアドバイス

TOEIC800点を突破するためには、ただ問題量をこなすだけでは不十分です。すでに基礎は固まっている前提なので、ここからは「精度を高める工夫」と「本番を意識した学習姿勢」が重要になります。

1. 「聞けるけど解けない」をなくす

リスニングで音は理解できても、設問の答えに結びつけられないケースがあります。

  • 設問先読みで聞くべき情報を明確化

  • 選択肢を読みながらではなく、聞きながら答えを見つける姿勢を徹底

2. 「読めるけど遅い」を改善する

Part7は最後まで解き切れなければ高得点は難しいです。

  • 情報探索(スキャニング)を磨き、設問ごとに本文の座標を素早く特定

  • 同義語や言い換え表現を暗記し、設問とのリンクを即座に判断できるようにする

3. 問題数よりも正答率とスピードの両立

  • 演習量を増やすだけでなく「1問あたりの処理時間」と「正答率」をセットで記録

  • 苦手パートにかける時間を減らし、得意パートで確実に得点を積み重ねる

4. 実際のビジネス英語に触れる

TOEICは実用的な英語が多く出題されるため、日常的に英語記事やビジネス動画に触れることで、語彙や表現の理解が深まります。

  • 英字ニュースサイト(BBC, The Economist など)

  • ビジネス系YouTubeチャンネルやポッドキャスト

5. 精神面の準備

800点突破には集中力の持続が欠かせません。本番を意識した演習を繰り返し、**「最後の1問まで集中力を保つ」**ことを習慣化しておきましょう。


まとめ

TOEIC800点は、基礎を固めたうえで「正確さ」「スピード」「高度な語彙力」をバランスよく磨くことで到達できるスコアです。

  • リスニングでは、シャドーイングとディクテーションを活用し、Part3・4を安定して得点源にする

  • リーディングでは、Part5・6を短時間で正答し、Part7に十分な時間を残す時間管理が必須

  • 語彙力は、頻出単語に加えて多義語やコロケーションを重点的に強化

  • 模試演習と復習を通じて弱点を徹底的に洗い出し、改善のサイクルを回すことが重要

また、単なる問題演習だけでなく、英字ニュースやビジネス英語など実際の英語に触れることで、理解力と応用力が深まります。

継続的な学習と戦略的な演習を組み合わせれば、TOEIC800点は十分に現実的な目標です。自分の弱点を把握し、計画的に克服しながら、スコアアップを着実に実現していきましょう。


FAQ:TOEIC800点を取得する勉強法

TOEIC800点はどれくらいのレベル?

ビジネス現場で支障なく読み書き・聞き取りができる上級手前。採用・昇進の基準として用いられることが多く、特にリスニングの取りこぼしが少ない状態が目安です。

700点台から800点に上げる鍵は?

  • Part3/4の先読みと設問パターン化で正答率を底上げ
  • Part7の情報探索(スキャニング)と要点読み(スキミング)の切り替え
  • 語彙のコロケーションと多義語の使い分け

学習期間の目安は?

目安は2〜3か月の集中学習(平日1.5〜2時間、週末3〜4時間)。基礎が弱い場合は4〜6か月を見込みます。

1日の学習配分はどうすればいい?

  • リスニング:30分(シャドーイング+演習)
  • リーディング:60分(Part5/6→Part7)
  • 語彙:10〜20分(コロケーション重視)

おすすめの教材は?

  • 公式問題集(模試+音声)
  • 音声素材:TED、BBC Learning English(速めの英語に慣れる)
  • 文法・語彙:頻出単語帳+コロケーション集

模試はどれくらいの頻度で解くべき?

週1回を目安に本番同様の時間制限で1セット。翌日に徹底復習して「なぜ間違えたか」を原因別(音声・文法・語彙・情報探索)に記録します。

Part別の優先順位は?

  • リスニング:Part3/4を最優先(設問先読み、チャンクで保持)
  • リーディング:Part7の処理速度と検索力を最優先、Part5/6は時短正答の型化

時間が足りません。どう改善する?

  • Part7に55分確保する逆算配分を固定
  • 設問→根拠の「座標」を先に特定(段落・図表・固有名詞)
  • 同義言い換え表現を暗記して検索ヒントにする

シャドーイングとディクテーションの使い分けは?

  • シャドーイング:音の連結・抑揚・スピード順応(毎日)
  • ディクテーション:聞き落としの特定と綴り確認(週2〜3回)

語彙は何語くらい必要?

頻出5000〜8000語のうち「業務で出る語」と多義語を優先。単語単体ではなく「動詞+名詞」「形容詞+名詞」などのコロケーションで覚えるとPart5/7の精度が上がります。

文法対策は何をすればいい?

Part5は出題パターン(品詞、時制・態、関係詞、比較、仮定法)を分類し、各パターンでの解法手順を固定。目標は1問20〜25秒で安定正答。

復習ノートの作り方は?

  • 問題番号・設問タイプ・誤答理由(語彙/文法/音声/検索)
  • 根拠本文の引用と同義言い換えの対比
  • 再発防止のチェックリスト(次回の着眼点)

伸び悩み(スコア停滞)を打破するには?

  • 正答率80%超のセクションを時短、余剰時間を弱点へ再配分
  • 音読→サイトトランスレーション→シャドーイングの三段階で本文精読
  • 同形式の難易度違い(易→難)で段階演習

テスト直前の過ごし方は?

  • 新規インプットは最小限、直近の誤答ログだけ復習
  • 公式音声で耳慣らし、設問先読みのテンポ確認
  • 睡眠と当日の時間配分シミュレーションを徹底

3か月で800点は現実的?

700点前後の基礎があるなら現実的。毎週の模試+復習と、日次の音声・読解・語彙のミニサイクルを崩さないことが前提です。

独学とスクール、どちらがいい?

独学で十分到達可能。ただし弱点特化のフィードバックが欲しい場合や短期で確実性を高めたい場合は、模試レビュー中心の指導を併用すると効率が上がります。

おすすめの学習ルーティン例は?

  1. 音声10分:シャドーイング(前日の素材)
  2. 演習40分:Part5/6→Part7(交互)
  3. 音声20分:Part3/4演習+先読み練習
  4. 語彙10分:コロケーション暗記&復唱
  5. 週末:模試1セット→翌日じっくり復習

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