目次
セブ島交通ガイド完全版
はじめに
セブ島は、美しいビーチやリゾートだけでなく、活気あふれる都市部や歴史的スポットが点在する魅力的な島です。しかし、観光や生活を快適に楽しむためには、「どう移動するか」を事前に知っておくことが非常に重要です。
フィリピンの中でもセブ島は公共交通の選択肢が比較的多い地域ですが、日本や欧米の都市のように鉄道網が整備されているわけではありません。移動手段は、タクシーや配車アプリ「Grab」、庶民の足であるジプニー、都市間を結ぶバス、離島へアクセスするフェリーなどが中心となります。
特に初めて訪れる旅行者や移住したばかりの方にとって、以下のような疑問はつきものです。
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空港からホテルまでどうやって行けばいいの?
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ジプニーは観光客でも安心して乗れるの?
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渋滞はどの時間帯にひどい?
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長距離移動や離島への行き方は?
本ガイドでは、セブ島で利用できるあらゆる交通手段について、乗り方・料金・所要時間・安全対策まで徹底的に解説します。旅行者が短期間の滞在を効率よく楽しむためのポイントはもちろん、長期滞在者や移住者が日常生活で役立てられる実用的な情報もカバーします。
この「完全版」を読めば、セブ島での移動が格段にスムーズになり、時間もお金も無駄にせず、安心して島内外を行き来できるようになります。
2. セブ島で利用できる主な交通手段
セブ島にはさまざまな移動手段がありますが、それぞれ用途・料金・快適さ・安全性が異なります。旅行者と移住者では選び方も変わるため、まずは全体像を押さえておきましょう。
2-1. タクシー
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セブ市内で最も利用しやすい移動手段のひとつ
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空港や主要モール、観光地前に待機していることが多い
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メーター制が基本(初乗り約45ペソ〜)
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渋滞や時間帯によって料金は変動
特徴:
短距離移動や荷物が多いときに便利。観光客は「メーター使用」を確認するのが必須。
2-2. Grab(配車アプリ)
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フィリピン全土で広く使われている配車アプリ
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車種や料金が事前にわかるため安心
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現金・カード・GrabPayでの支払いに対応
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雨や混雑時は料金が上がる傾向あり
特徴:
言語に自信がない旅行者でも使いやすく、タクシーよりもトラブルが少ない。
2-3. ジプニー
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地元の人々の足として長年愛されている乗り合いミニバス
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運賃は10〜15ペソ程度と格安
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路線番号と行き先表示が車体に記載されている
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観光客にはルートがやや分かりにくい
特徴:
安く移動できるが、初めての場合はルート確認や安全対策が必要。
2-4. MyBus
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空港と市内主要スポットを結ぶ大型バス
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冷房完備で快適、料金は25〜50ペソ程度
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空港⇔SMシティ、SMシティ⇔SMシーサイドなどが主要ルート
特徴:
大きな荷物を持っていても安心。空港移動やモール間の移動に便利。
2-5. フェリー
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セブ港から周辺の島(ボホール島、オランゴ島など)へ移動可能
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高速艇と普通船があり、所要時間や料金が異なる
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チケットはオンライン予約も可能
特徴:
離島観光やアイランドホッピングの必須交通手段。
2-6. Ceres Bus(長距離バス)
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南・北バスターミナルから島内各地へ運行
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モアルボアル、オスロブ、バンタヤン島港などへのアクセスに利用
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エアコン有無で料金が変わる
特徴:
地方都市やリゾートエリアへ安く行けるが、時間はかかる。
2-7. トライシクル & ハバルハバル
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トライシクル:バイクにサイドカーを付けた三輪タクシー
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ハバルハバル:二輪バイクの後ろに乗るバイクタクシー
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地方やリゾートエリアでの短距離移動に便利
特徴:
小回りが利くが、安全面には注意。
2-8. 徒歩・レンタルバイク・レンタカー
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市内中心部やリゾートエリアでは徒歩も可能
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バイクレンタルは1日500〜800ペソ程度
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レンタカーは1日2000ペソ前後から
特徴:
自由度は高いが、交通ルールや運転マナーの違いに慣れる必要がある。
次の章では、これらの中でも利用頻度が高い**「タクシー」**について、より詳しく解説していきます。
3. タクシーの乗り方と注意点
セブ島の市内移動で最も手軽で利用しやすいのがタクシーです。料金も日本や欧米に比べて安く、荷物が多いときや天候が悪いときに便利です。ただし、快適かつ安全に利用するためには、いくつかのポイントを押さえておく必要があります。
3-1. タクシーの種類
セブ島で見かけるタクシーには大きく分けて以下の種類があります。
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ホワイトタクシー(White Taxi)
一般的なメーター制タクシー。街中やモール前、空港に多く待機している。初乗りは約45ペソ、1kmごとに4ペソ程度加算。 -
イエロータクシー(Yellow Taxi)
空港専用タクシー。白タクシーより初乗りが高く(約70ペソ〜)、長距離だと割高だが、待機時間が短く比較的スムーズに乗れる。 -
プレミアムタクシー(Premium Taxi)
新型車両や大型車で快適性が高い。料金は高めだが、長距離や複数人利用に適している。
3-2. 乗車方法
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流しのタクシーを捕まえる
大通りで手を挙げると停まるが、観光客はGrabやモールのタクシー乗り場を利用する方が安全。 -
モールやホテルのタクシースタンドを利用
アヤラセンターやSMシティなどでは、タクシー乗り場が整備されており、係員が順番に案内してくれる。 -
空港で乗る場合
到着ロビーを出ると黄色タクシー乗り場と白タクシー乗り場がある。急ぐ場合は黄色タクシー、安さ重視なら白タクシーを選ぶ。
3-3. 料金の目安(市内)
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空港 → ITパーク:約200〜250ペソ(渋滞なしの場合)
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空港 → アヤラセンター:約180〜230ペソ
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空港 → SMシーサイド:約250〜300ペソ
※渋滞や時間帯によって変動
3-4. メーター使用の確認
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乗車時に必ず「Meter, please」と伝える
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メーターを使わずに固定料金を提示されたら、納得できない場合は別のタクシーに乗り換える
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観光地や港周辺では料金交渉を試みるドライバーが多い
3-5. 安全のための注意点
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深夜や早朝は人気のない場所で流しを捕まえない
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車内ではスマホや財布を目立つ場所に置かない
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支払いは小額紙幣・コインを用意しておく(お釣り不足トラブル防止)
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必要に応じてGrabを使ってドライバー情報を記録に残す
3-6. こんなときはGrabがおすすめ
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言語の壁で行き先説明が不安なとき
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現金を使わずカード払いにしたいとき
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雨や夜間でタクシーが捕まりにくいとき
4. Grab(配車アプリ)の使い方
Grabは東南アジアで広く利用されている配車アプリで、セブ島でも観光客・長期滞在者問わず人気があります。料金が事前にわかり、行き先説明の手間もないため、初めてセブ島を訪れる人でも安心して利用できます。
4-1. Grabとは
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東南アジア版Uberのような存在
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タクシー配車(GrabTaxi)と、一般車配車(GrabCar)の2タイプがある
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食事デリバリーや宅配なども可能だが、旅行者は主に移動手段として利用
4-2. アプリの準備
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アプリをダウンロード
App StoreまたはGoogle Playで「Grab」を検索してインストール。 -
アカウント登録
電話番号やメールアドレスで登録(SMS認証あり)。
海外SIMカードを使っている場合は、番号変更に注意。 -
支払い方法を設定
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現金払い(ドライバーに直接支払い)
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クレジットカード/デビットカード登録
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GrabPay(アプリ内ウォレット)
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4-3. 予約方法
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アプリを開く
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ピックアップ地点(現在地)と目的地を入力
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車種(GrabTaxi / GrabCar)と料金を確認
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「Book」ボタンで配車確定
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ドライバー情報(名前・車種・ナンバー)が表示されるので乗車時に確認
4-4. 料金とタイプの違い
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GrabTaxi:通常のタクシーが来る。メーター+手数料の料金表示
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GrabCar:一般車両で、アプリ表示の固定料金
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GrabCar 6-seater:6人乗り大型車でグループ旅行に便利
4-5. 利用のコツ
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混雑時や雨天時は料金が上がる(サージプライシング)
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ドライバーが来る前にピックアップ場所を正確に設定しておく
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ホテルやモールでは指定のGrabピックアップポイントがある場合が多い
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支払い時はチップ不要だが、良いサービスを受けた場合は少額渡すと喜ばれる
4-6. 安全面
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ドライバー情報がアプリに記録されるため、トラブル時も追跡可能
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夜間移動や初めての場所へ行く際にも安心
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乗車中はドアをロックし、貴重品は手元に置く
5. ジプニーの乗り方
ジプニー(Jeepney)は、フィリピンの象徴的な交通手段であり、セブ島の街を移動する最もローカルで安価な方法です。カラフルな外観と自由なデザインが特徴ですが、観光客にとってはルートや乗り方が少し分かりにくい乗り物でもあります。ここでは、初めてでも迷わず利用できるように詳しく解説します。
5-1. ジプニーとは
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元々は第二次世界大戦後、米軍のジープを改造して乗り合いバスとして使い始めたのが起源
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現在は専用の車両として製造されており、セブ島では市内・郊外を広くカバー
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地元の人の生活に欠かせない庶民の足
5-2. 路線と番号の見方
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ジプニーにはルート番号と行き先名が車体の前・横・後ろに表示されている
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例:「13C」→ コロン(Colon)〜タランバン(Talamban)間
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事前に行きたい場所の路線番号を調べておくとスムーズ
5-3. 料金
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運賃は基本的に初乗り13〜15ペソ程度(距離によって加算)
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長距離でも20ペソ台で済むことが多い
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支払いは現金のみで、お釣りは出にくいので小銭を用意
5-4. 乗車方法
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路上で手を挙げて停める(主要道路沿いならほぼどこでも停まる)
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空いている席に座る(長椅子が向かい合わせ)
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前方または後方にいるドライバーへ運賃を渡す(間に人がいる場合は手渡しリレー)
5-5. 降車方法
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降りたいときは「Lugar lang(ルガー ラン)」または「Para(パラ)」と声をかける
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ドライバーが安全な場所で停車してくれる
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降車は後方の開口部から
5-6. 利用時の注意点
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夜間や人通りの少ない場所での利用は避ける
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スリ対策として貴重品は前方で持つ
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ルートが不安な場合は地元の人や同乗者に確認する
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混雑時は立ち乗りやドア近くでの乗車になることもある
5-7. 観光客が利用するメリットとデメリット
メリット
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移動コストが圧倒的に安い
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地元の生活感を体験できる
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市内を広範囲に移動可能
デメリット
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路線を事前に調べないと迷いやすい
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荷物が多いと不便
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英語が通じない場合もある
6. MyBusの使い方
MyBusは、セブ島で観光客や出張者が利用しやすい公共バスサービスで、空港と市内主要スポットを快適に結ぶ数少ない交通手段です。冷房完備・大型車両・定額料金で、荷物が多くても安心して利用できます。
6-1. MyBusとは
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SMグループが運営する大型路線バス
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主に空港、SMモール、主要エリアを結ぶ
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車内は清潔で冷房完備、座席もゆったり
6-2. 主な路線
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マクタン・セブ国際空港 ⇔ SMシティ・セブ
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SMシティ・セブ ⇔ SMシーサイド
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一部ルートではパークモール(Parkmall)やTalisayエリアにも運行
※時刻表やルートは変更になることがあるため、事前に公式ページまたはSMモールの案内所で確認
6-3. 運行時間と頻度
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空港発:朝6:00頃〜夜21:00頃まで
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市内発:朝5:00頃〜夜20:00頃まで
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運行間隔は約20〜30分
6-4. 運賃
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空港 ⇔ SMシティ:50ペソ
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SMシティ ⇔ SMシーサイド:25ペソ
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現金払いまたはICカード(MyBusカード)利用可能
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カードはSMモール内のMyBusカウンターで購入・チャージできる
6-5. 乗車方法
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チケット購入
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空港ではMyBusカウンターで購入
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モールやバスターミナルでは窓口またはカードで支払い
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指定乗り場に並ぶ
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空港:到着ロビー外、指定のMyBus乗り場
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モール:SMシティ正面または専用バスターミナル
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乗車
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乗車時にチケットまたはカードを提示
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荷物が大きい場合は後方スペースに置く
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6-6. MyBusを使うメリット
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タクシーやGrabより圧倒的に安い
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大型荷物でも安心
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渋滞時でも比較的安定したルート
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明確な乗降場所で安全
6-7. デメリット・注意点
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運行時間が限られており、深夜早朝には利用できない
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ルートが限定的で、最終目的地まで別交通手段が必要な場合がある
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座席が埋まると次の便まで待つこともある
7. フェリーでの移動
セブ島は周囲に美しい島々が点在しており、フェリーは離島観光や他県への移動に欠かせない交通手段です。ボホール島やオランゴ島など人気の目的地へは高速艇が頻繁に運行しており、観光客にも使いやすい環境が整っています。
7-1. 主な発着港
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ピア1(Pier 1)
ボホール島(タグビララン・トゥビゴン)やオランゴ島方面のフェリーが発着 -
ピア3(Pier 3)
マクタン島・オランゴ島近郊向けのローカルフェリーが多い -
ピア4(Pier 4)
大型船や貨物船、長距離航路が発着
※港は目的地によって異なるため、事前に乗り場を確認しておくことが重要です。
7-2. 主な行き先と所要時間・料金目安
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セブ ⇔ ボホール島(タグビララン港)
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所要時間:約2時間
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料金:片道約700〜900ペソ(高速艇)
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セブ ⇔ ボホール島(トゥビゴン港)
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所要時間:約1時間半
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料金:片道約500〜700ペソ
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セブ ⇔ オランゴ島
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所要時間:約30〜40分
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料金:片道約30〜50ペソ(ローカルフェリー)
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7-3. チケットの購入方法
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オンライン予約
OceanJetやSuperCatなどの公式サイトから事前購入可能 -
港のチケットカウンター
当日でも購入可能だが、週末や祝日は満席になる場合あり -
事前予約が特に推奨されるのは連休や大型イベント期間
7-4. 乗船手順
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港のチケットオフィスでチケット購入またはオンライン予約の確認
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ターミナルフィー(約25ペソ〜)を別途支払い
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手荷物検査・セキュリティチェック
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待合室で搭乗案内を待つ
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乗船後、指定席または自由席に座る
7-5. 利用のコツ
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出発の30分〜1時間前には港に到着
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荒天時は欠航や遅延があるため、スケジュールに余裕を持たせる
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船内は冷房が強いことが多いので、薄手の上着があると快適
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大きな荷物は荷物室に預けるが、貴重品は手元に置く
7-6. フェリー利用のメリット・デメリット
メリット
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周辺の島々へ安く移動できる
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海上からの景色が楽しめる
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本数が多く選択肢が豊富
デメリット
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天候に左右されやすい
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港や船内での荷物管理に注意が必要
8. Ceres Bus(長距離バス)
Ceres Bus(セレス・バス)は、セブ島の南北を結ぶ主要な長距離バスで、都市部から地方のリゾートや観光地へ安く移動できる手段として地元の人にも旅行者にも広く利用されています。
8-1. 主な発着ターミナル
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セブ南バスターミナル(South Bus Terminal)
モアルボアル、オスロブ、シマラ教会、カワサン滝など南方面行きが発着 -
セブ北バスターミナル(North Bus Terminal)
バンタヤン島行き港(ハグナヤ港)、マラパスクア島行き港(マヤ港)など北方面行きが発着
8-2. 行き先と所要時間・料金目安
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セブ市 ⇔ モアルボアル
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所要:約3時間
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料金:約150〜200ペソ
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セブ市 ⇔ オスロブ
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所要:約4時間
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料金:約200〜250ペソ
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セブ市 ⇔ ハグナヤ港(バンタヤン島行き)
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所要:約4時間
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料金:約200〜250ペソ
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セブ市 ⇔ マヤ港(マラパスクア島行き)
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所要:約5〜6時間
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料金:約250〜300ペソ
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8-3. 車両タイプ
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エアコンバス:快適で涼しいが少し料金高め
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ノンエアコンバス:安いが窓全開で暑い日や雨の日は不便
8-4. 乗車方法
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ターミナルで行き先を確認し、乗り場へ移動
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座席を確保(事前予約は基本なし、先着順)
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出発後に車掌が運賃を回収に来る(現金払い)
8-5. 利用のコツ
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早朝出発がおすすめ(渋滞回避&涼しい)
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長距離移動時は軽食・飲み物を持参
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車内は冷房が強い場合があるので羽織り物が便利
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荷物は足元や座席上の棚に置く(貴重品は手元)
8-6. メリット・デメリット
メリット
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長距離を格安で移動可能
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観光地や港まで直通の便が多い
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フェリー乗り継ぎにも対応
デメリット
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出発・到着時間が渋滞や乗降で変動
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事前予約できないため繁忙期は座れない場合も
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エアコン車両は寒く、ノンエアコンは暑いという極端さがある
9. トライシクル・ハバルハバル
セブ島の都市部ではあまり見かけませんが、地方エリアやリゾート地では欠かせない短距離移動手段が「トライシクル」と「ハバルハバル」です。道路事情や距離に合わせて使い分けることで、観光や日常の移動がより便利になります。
9-1. トライシクルとは
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バイクの横にサイドカーを取り付けた三輪タクシー
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町や村の中の短距離移動(1〜3km程度)で活躍
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料金は1回10〜20ペソ程度(観光客価格はやや高くなることも)
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定員は3〜4人だが、混雑時はそれ以上乗る場合もあり
9-2. ハバルハバルとは
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バイクの後部座席に乗るバイクタクシー
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トライシクルが通れない山道や狭い道にも対応可能
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長距離(10km以上)や観光スポット巡りにも利用される
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料金は距離と交渉次第で変動(例:10kmで50〜100ペソ程度)
9-3. 利用シーンの例
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港からホテルまでの短距離移動
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山間部や滝など、車が入れない場所へのアクセス
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ローカルマーケット巡りや集落間の移動
9-4. 乗り方と交渉方法
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ドライバーに行き先を伝える
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料金を確認(交渉)し、納得したら乗車
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支払いは降車時に現金で行う
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必要に応じて写真やGoogleマップで行き先を提示するとスムーズ
9-5. 安全面の注意
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ヘルメット着用が義務だが、観光客向けには用意していない場合も多い
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雨天時や夜間は事故リスクが高まる
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スピードの出しすぎや無理な追い越しに注意
9-6. メリット・デメリット
メリット
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狭い道や未舗装路でも移動できる
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料金が比較的安い
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目的地までダイレクトに行ける
デメリット
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天候や安全性の面で不安がある
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観光客は割高料金を提示されることがある
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荷物が多い場合は不向き
10. 空港から主要エリアへのアクセス
セブ島に到着した旅行者にとって、まず最初の移動はマクタン・セブ国際空港(MCIA)から宿泊先や目的地までのアクセスです。ここでは、代表的な交通手段ごとの特徴・料金・所要時間を比較しながら解説します。
10-1. 空港からの主な移動手段
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タクシー(ホワイトタクシー / イエロータクシー)
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Grab(配車アプリ)
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MyBus(バス)
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ホテル送迎サービス
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レンタカー / 専用車チャーター
10-2. 主な行き先別アクセス比較
| 行き先 | タクシー | Grab | MyBus | 所要時間目安 |
|---|---|---|---|---|
| ITパーク | 200〜250ペソ | 約220〜280ペソ | MyBus+タクシー併用で約100ペソ | 約30〜45分 |
| アヤラセンター | 180〜230ペソ | 約200〜260ペソ | MyBus+徒歩5分で約50ペソ | 約25〜40分 |
| SMシーサイド | 250〜300ペソ | 約270〜330ペソ | MyBus直行で25ペソ | 約40〜60分 |
| コロン地区 | 200〜260ペソ | 約220〜300ペソ | MyBus+ジプニー併用で約50ペソ | 約30〜50分 |
※料金・時間は渋滞や時間帯により変動
10-3. 各交通手段の特徴
1. タクシー(ホワイト / イエロー)
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メリット:荷物が多くても直接ホテルまで移動可能
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デメリット:イエローは割高、ホワイトはメーター使用確認が必要
2. Grab
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メリット:料金が事前に確定、安心感が高い
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デメリット:雨天・混雑時に料金が上がる
3. MyBus
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メリット:格安で快適、大きな荷物もOK
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デメリット:ルートが限られ、最終目的地まで別交通が必要
4. ホテル送迎
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メリット:事前予約で安心、待ち時間なし
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デメリット:料金はやや高め(500〜1000ペソが一般的)
5. レンタカー / 専用車
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メリット:観光や視察で複数スポットを回れる
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デメリット:運転マナーや道路事情に慣れが必要
10-4. 移動時の注意点
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到着時間が夜遅い場合はGrabまたはホテル送迎が安心
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渋滞は午前7〜9時、夕方17〜20時がピーク
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フライト前は最低でも2時間前には空港到着を目安に行動
11. 渋滞・時間帯の注意
セブ島での移動を計画する上で避けて通れないのが渋滞(トラフィック)問題です。特にマクタン島とセブ市内を結ぶ橋(マクタン・マンダウエ橋、ニューブリッジ、CCLEXなど)や市中心部は、時間帯によって混雑が激しくなります。移動時間を読み間違えると、観光やフライトに大きく影響します。
11-1. 渋滞がひどい時間帯
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朝の通勤ラッシュ:7:00〜9:00
マクタン島→セブ市方面、郊外→市中心部が特に混む -
夕方の帰宅ラッシュ:17:00〜20:00
セブ市→マクタン島方面、市中心部→郊外が混雑 -
金曜夜や休日前日
モール周辺や港、高速道路入口付近が渋滞 -
雨の日
排水不良で道路冠水が発生し、渋滞が長引く
11-2. 渋滞エリアの傾向
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橋の区間(マクタン〜セブ市):橋の上だけで30分以上かかることも
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主要モール周辺(アヤラ、SMシティ、SMシーサイド):週末は駐車場待ち渋滞
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コロン地区やカーボンマーケット周辺:市場客とジプニーで常に混雑
11-3. 渋滞回避のコツ
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可能であればラッシュ時間帯を避けて移動
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Grabやタクシー利用時はGoogleマップで渋滞状況を確認
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フェリーやバスに乗る場合は出発時間を前倒し
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市内移動は朝早めや昼過ぎが比較的スムーズ
11-4. フライトや船便の前の目安時間
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国内線:出発の2時間前に空港到着
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国際線:出発の3時間前に空港到着
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港からのフェリー:出発の30分〜1時間前に港到着
※渋滞を考慮し、さらに+30分程度の余裕を持つと安心
12. 安全対策とトラブル回避
セブ島は比較的穏やかな雰囲気の島ですが、交通利用時にはスリや料金トラブル、交通事故などのリスクがゼロではありません。特に初めて訪れる旅行者や、長期滞在を始めたばかりの移住者は、最低限の安全対策を知っておくことで、トラブルを大きく減らせます。
12-1. 所持品管理
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貴重品はリュックではなく、前掛けのショルダーバッグやウエストポーチに
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スマホはポケットではなく、必ず手に持つかバッグ内へ
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車内や乗り場での両替・大金のやり取りは避ける
12-2. 信頼できる交通手段を選ぶ
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流しのタクシーよりもGrabやホテル手配の車を優先
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ジプニー利用時は混雑時間帯や夜間を避ける
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フェリーやバスは公式ターミナル・港から乗車
12-3. 料金トラブルを防ぐ
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タクシーは必ず**「Meter, please」**と確認
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交渉制の乗り物(トライシクル・ハバルハバル)は乗車前に料金確定
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Grabは事前に表示料金を確認し、支払い時に追加請求がないかチェック
12-4. 偽ガイド・客引きへの注意
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港やバスターミナルで声をかけてくる非公式ガイドは利用しない
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正規カウンターや公式スタッフを通すことが安全
12-5. 緊急時の連絡先
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警察(PNP):166(携帯からは032-166)
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観光警察:(032) 238-6000
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消防・救急:160
12-6. 体験者の声からのアドバイス
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「荷物を座席に置いて離れたら無くなっていた」→常に手元管理
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「目的地と違う場所で降ろされた」→Googleマップで位置を確認しながら移動
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「夜間にバイクタクシーで怖い思いをした」→夜は四輪車を選ぶ
13. まとめ
セブ島では、目的や状況に応じてさまざまな交通手段を使い分けることで、移動の快適さと安全性が大きく変わります。
短距離移動やホテル直行ならタクシーやGrabが安心で便利。コストを抑えたいならジプニーやMyBusが選択肢に入ります。離島観光はフェリー、地方観光はCeres Busが活躍。地方ではトライシクルやハバルハバルが頼もしい足となります。
しかし、セブ島は渋滞や天候による遅延が日常的に発生するため、移動時間に余裕を持たせることが成功の鍵です。また、安全対策として所持品の管理や信頼できる交通手段の利用を徹底すれば、快適でトラブルのない移動が可能になります。
セブ島交通ガイド完全版のポイント
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状況に応じた最適な交通手段を選ぶ
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渋滞時間帯を避けて計画的に移動
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料金確認と所持品管理でトラブル回避
このガイドを参考にすれば、初めてのセブ島旅行から長期滞在まで、時間もお金も無駄にせず、安全かつスムーズに移動できるようになります。
セブ島交通ガイド:よくある質問(FAQ)
※運賃・時刻は変更される場合があります。最新情報は現地の案内掲示や公式窓口でご確認ください。
Q1. 初めてなら、どの移動手段が一番おすすめ?
短距離やホテル直行は Grab または メータータクシー が安心。コスト重視なら MyBus(空港⇔主要モール)、市内移動は ジプニー も選択肢。離島は フェリー、地方観光は Ceres Bus が便利です。
Q2. 渋滞を避けるコツは?
通勤・帰宅ラッシュ(7:00–9:00 / 17:00–20:00)と雨天を避け、橋(マクタン⇔セブ市)通過は早朝か昼間に。フライト・船便は目安+30分の余裕を。
Q3. 現金はどのくらい必要?カードは使える?
ジプニー・トライシクル・多くのバスは現金のみ。小額紙幣・コインを十分に。Grabは現金/カード/GrabPayに対応。フェリー・ホテル送迎はカード可のことも。
Q4. 空港(MCIA)から市内へ最安で行くには?
MyBus が安価(空港⇔SMシティ→そこからタクシー/Grab/徒歩/ジプニーで接続)。荷物が多い・夜間はGrabや空港タクシーが楽。
Q5. 空港タクシーは白と黄で何が違う?
黄色は空港専用で割高だが待ちが短い。白は一般タクシーで安いが乗り場の列が長いことも。いずれもメーター使用を確認。
Q6. タクシーでボッタクリを防ぐには?
乗車時に“Meter, please.” と伝える。固定額提示で不当と感じたら別の車へ。モールやホテルの乗り場を使うと安全。
Q7. Grabとタクシーはどちらが良い?
言語不安・料金確定重視→Grab。拾いやすさ・安さ重視(非混雑時)→タクシー。雨やピーク時はGrabの料金が上がることあり。
Q8. チップは必要?
原則不要。良い対応の際に小額(端数切り上げなど)渡すと喜ばれます。
Q9. ジプニーは観光客でも乗れる?路線はどう調べる?
乗れますが路線番号の事前確認推奨。行き先は車体表示をチェックし、目的地近くで“Lugar lang”や“Para”と伝えて降車します。
Q10. ジプニーの支払い方法は?
現金のみ。小銭を準備。席から遠い場合は乗客同士で運賃をリレーして渡します。
Q11. MyBusの乗り方や注意点は?
指定乗り場でチケット購入またはカードタッチ。運行時間が限られるため深夜・早朝は不可なケースあり。満席時は次便待ち。
Q12. ボホール島へはどう行く?
セブ港(主にピア1)から高速艇。週末は混むためオンライン予約推奨。出発30–60分前に港へ。ターミナルフィー別途。
Q13. 荒天でフェリーが欠航したら?
同日振替や払い戻し手続きをカウンターで。翌日の予定やフライトに影響しないよう予備日を確保。
Q14. モアルボアルやオスロブへはバスが便利?
Ceres Bus が安価で便利。南バスターミナル発。先着順で座席確保、出発後に車掌が集金。早朝出発が快適。
Q15. トライシクルやハバルハバルは安全?価格は?
短距離なら実用的。乗車前に料金交渉・確定。夜間・雨天は避け、ヘルメット着用を確認。山道や狭路はハバルが有利。
Q16. スリ対策の基本は?
貴重品は前掛けで管理、スマホは手に保持。人混み・乗降時に要注意。現金の束を見せない。
Q17. 夜間の移動は大丈夫?
人気の少ない場所で流しを拾うのは避け、Grab/ホテル手配車を。徒歩移動は短距離でも明るい大通りを。
Q18. 大きなスーツケースはどの手段が向いてる?
Grab/タクシー/ホテル送迎/MyBus が相性良し。ジプニーやトライシクルは不向き。
Q19. 子連れで移動するコツは?
チャイルドシート文化は限定的。Grab 6-seater やホテル送迎が安心。休憩・水分確保・冷房対策を。
Q20. 雨季は何に気をつける?
冠水で遅延が発生。移動時間に余裕、フェリーは欠航リスクを想定。防水バッグ・薄手の上着を用意。
Q21. 祝日やイベント時は?(例:シヌログ)
交通規制・満車が増加。前日移動や徒歩ルート、中心部から外れた乗り場の活用を検討。
Q22. 通信環境は必要?
地図・Grab利用にローカルSIMまたはeSIM推奨。オフライン地図も事前保存を。
Q23. 車いす・ベビーカーでの移動は?
段差や歩道環境は未整備箇所が多い。Grab/ホテル送迎/MyBusのスタッフサポートを活用。
Q24. よくある英語・現地フレーズは?
Meter, please.(メーター使って)/ Drop me at …(…で降ります)/ Para / Lugar lang(停めて)/ How much?(いくら?)
Q25. ざっくり予算感を知るには?
市内短距離:タクシー/Grabで数百ペソ、MyBusは二桁ペソ、ジプニーは十数ペソ。離島や長距離はフェリー+バスで千円台相当から。
Q26. もしトラブルに遭ったら?
Grabの履歴・車両情報を保存。タクシーはレシート/車体番号をメモ。必要に応じて警察(166)・観光警察((032) 238-6000)へ連絡。
