目次
セブ島観光スポット: カルンガマン島(Kalanggaman Island)
1. カルンガマン島とは?
カルンガマン島(Kalanggaman Island)は、フィリピン中部ビサヤ地方、レイテ州パロムポン(Palompon)の沖合に浮かぶ小さな無人島です。全長はおよそ750メートルほどしかありませんが、島の両端に長く伸びる真っ白なサンドバー(砂州)と、透き通るエメラルドグリーンの海が広がる姿はまさに“楽園”そのもの。
「カルンガマン」という名前は、レイテ地方の言語で「鳥(kalangga)」に由来し、空から見ると鳥が翼を広げたような形をしていることから名付けられました。
この島は観光開発がほとんど進んでおらず、訪れる人は環境保護のルールを守る必要があります。そのため、海の透明度やサンゴ礁の状態は抜群に良く、自然の美しさをダイレクトに体験できます。
近年は、セブ島からの日帰りツアーやレイテ島からの観光客に人気で、特に乾季には世界中の旅行者が「人生で一度は訪れたい絶景スポット」として訪れています。
2. アクセス方法
カルンガマン島はレイテ州パロムポン(Palompon)沖に位置しており、最寄りの大きな島はセブ島とレイテ島です。アクセスはやや複雑ですが、セブ島からの日帰りツアー、もしくはレイテ島経由の2パターンが主流です。
2.1 セブ島から行く場合(ツアー利用が便利)
セブ市内やマクタン島のホテルから出発する日帰りツアーが最もポピュラーです。ツアー料金には、港までの送迎、バンカーボートでの往復、入島料、ランチが含まれることが多く、移動や手続きの手間を省けます。
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所要時間(片道):約4〜5時間
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出発地点の例:ヒリタンガン島(Hilutungan Island)経由、マヤ港(Maya Port)経由など
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料金目安:2,500〜3,500ペソ(食事付き)
2.2 自力で行く場合(セブ島 → レイテ島 → カルンガマン島)
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セブ市からオルモック(Ormoc)またはパロムポン(Palompon)へ移動
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フェリー(セブ港→オルモック港):約3時間
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もしくはバス(ノースバスターミナル→マヤ港→レイテ方面)
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パロムポン港の観光局で入島登録&環境保護料支払い
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営業時間:午前8時〜午後5時
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バンカーボートでカルンガマン島へ移動
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所要時間:約1時間
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往復チャーター料金:3,000〜4,000ペソ(グループで割り勘可能)
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2.3 レイテ島から行く場合
レイテ島に滞在している場合は、パロムポン町からのアクセスが最短です。
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パロムポン港からカルンガマン島まで:バンカーボートで約1時間
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ツアー会社やホテルを通して予約可能
アクセスのポイント
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**乾季(11〜5月)**は海が穏やかで欠航リスクが低い
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海況や天候により出航が中止になることがあるため、日程に余裕を持つ
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セブ島発着ツアーは人気のため、特にピークシーズンは事前予約が必須
3. 入島費用
カルンガマン島は環境保護区域に指定されており、訪問者は**入島料(Entrance Fee)と環境保護料(Environmental Fee)**を支払う必要があります。料金は滞在時間や国籍によって異なります。
3.1 入島料の目安(2025年時点)
| 区分 | 日帰り(Day Tour) | 宿泊(Overnight) |
|---|---|---|
| 外国人観光客 | 約500ペソ | 約750ペソ |
| フィリピン人観光客 | 約150ペソ | 約225ペソ |
| 子ども(6歳以下) | 無料 | 無料 |
3.2 その他の費用
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バンカーボート往復料金:3,000〜4,000ペソ(チャーター/グループで割り勘可能)
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テント利用料(宿泊時):300〜500ペソ(レンタル or 自前持ち込み)
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シュノーケルセットレンタル:100〜200ペソ
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環境保護料:入島料に含まれる場合と別途の場合があるため要確認
3.3 支払い方法
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基本は現金(ペソ)払いのみ
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クレジットカードや電子決済は利用不可
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ツアーの場合は事前支払いに含まれているケースが多い
節約ポイント
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グループ旅行でボートをチャーターすると1人あたりの交通費を抑えられる
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宿泊する場合は、食料や飲料を事前に購入して持参することで出費を減らせる
4. 見どころ・楽しみ方
カルンガマン島は、ただビーチで過ごすだけでなく、フォトジェニックな景色やアクティビティが豊富に楽しめるスポットです。ここでは旅行者に特に人気の体験をご紹介します。
4.1 サンドバーでの絶景撮影
カルンガマン島最大の魅力は、両端に長く伸びる真っ白なサンドバー(砂州)。干潮時には砂の道が海の中へとまっすぐ伸びる絶景が現れ、まるでポストカードのような写真が撮れます。
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ベストタイム:午前10時〜午後2時(潮が引く時間帯)
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注意:サンドバーには日陰がないため、日焼け対策必須
4.2 シュノーケリング
島周辺の海は透明度が高く、サンゴ礁や熱帯魚がすぐ近くで見られます。カラフルな魚やウミガメに出会えることもあります。
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おすすめスポット:島の西側・南側の浅瀬
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持ち物:マスク・シュノーケル・フィン(レンタル可)
4.3 ダイビング
島周辺は比較的浅いリーフが多く、ビギナーから楽しめるダイビングポイントです。透明度は20メートル以上の日もあり、レアな海洋生物も観察できます。
4.4 マリンアクティビティ
ツアーや現地レンタルで、カヤックやスタンドアップパドルボード(SUP)も体験可能。波が穏やかな日なら、サンドバーの先まで漕ぎ出して絶景を独り占めできます。
4.5 ピクニック&ランチ
島内には簡易的な休憩小屋やピクニックテーブルがあり、持参した食材やツアー提供のBBQランチを楽しめます。
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島内での飲食販売はほぼ無いため、事前準備が必須
4.6 キャンプ&星空観賞
カルンガマン島は宿泊も可能で、テント泊をすれば満天の星空を独占できます。人工光がほとんどないため、天の川や流れ星も肉眼で観測可能です。
楽しみ方のコツ
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可能であれば日帰りではなく宿泊して、昼・夕暮れ・夜の島の表情を楽しむ
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干潮時間を事前に調べ、サンドバーが一番長く見えるタイミングを狙う
5. 持ち物・注意点
カルンガマン島は無人島のため、設備やお店がほとんどありません。快適かつ安全に過ごすためには、事前の準備が重要です。
5.1 持ち物リスト
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日焼け止め:紫外線が非常に強く、日陰が少ないため必須
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帽子・サングラス:日射病・熱中症対策
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水着・ラッシュガード:泳ぐ予定がある場合はラッシュガードが日焼け防止に効果的
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防水バッグ:船移動時の荷物濡れ防止
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飲料水・軽食:島内ではほぼ購入できない
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シュノーケルセット:自分のサイズに合ったものが快適
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ビーチサンダル:砂浜や浅瀬での移動に便利
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虫除けスプレー:夕方や宿泊時は蚊が出ることあり
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ウェットティッシュ・ゴミ袋:環境保護のためゴミは必ず持ち帰る
5.2 注意点
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環境保護ルールを守る
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サンゴや貝殻の採取禁止
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ゴミの投棄厳禁(必ず持ち帰り)
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現金必須
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入島料やレンタル料の支払いは現金のみ
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天候による欠航リスク
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特に雨季(6〜10月)は波が高くなり、当日中止になることも
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日陰が少ない
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長時間滞在する場合はパラソルや簡易テントを持参すると快適
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通信環境
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携帯電波は弱く、インターネットはほぼ利用不可
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安全対策のポイント
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船酔いしやすい人は酔い止め薬を事前に服用
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シュノーケリング中は潮流に注意し、1人で沖へ出ない
6. ベストシーズン
カルンガマン島は一年を通して訪問可能ですが、天候や海況によって快適さや景観が大きく変わります。特にサンドバーの美しさを楽しむには、乾季に訪れるのがベストです。
6.1 乾季(11月〜5月)
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特徴:晴天が多く、海が穏やかで透明度が高い
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メリット:サンドバーがくっきりと現れ、絶好の写真撮影日和
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注意点:3〜5月は暑さが厳しく、日差しが非常に強い
6.2 雨季(6月〜10月)
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特徴:スコールや台風が発生しやすく、海が荒れる日が増える
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メリット:観光客が少なく、静かに過ごせる
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注意点:欠航の可能性が高く、計画通りに行けないことも
6.3 ベストタイムの選び方
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干潮の時間帯を狙うと、サンドバーが最長に見える
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潮位はインターネットで事前にチェック可能
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特に午前中〜昼過ぎが撮影におすすめ
おすすめ時期まとめ
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最適シーズン:1月〜4月
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避けたい時期:台風シーズン(8〜10月)
7. 宿泊について
カルンガマン島は基本的に無人島のため、ホテルやリゾート施設はありません。しかし、事前に許可を取ればテント泊が可能で、満天の星空や波音を独り占めできます。
7.1 島内での宿泊(キャンプ)
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宿泊方法:テント持参、またはパロムポン町でレンタル
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宿泊許可:パロムポン観光局で事前申請(入島料とは別)
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設備:簡易トイレ・淡水シャワー(数が限られる)
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注意点:電気なし、売店ほぼなし、飲食は持参必須
7.2 周辺エリアでの宿泊
カルンガマン島周辺には宿泊施設がないため、拠点は**パロムポン(Palompon)やオルモック(Ormoc)**になります。
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パロムポン:港近くにゲストハウスや小規模ホテルあり(1泊1,000〜1,500ペソ程度)
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オルモック:フェリー発着の街で、ホテルやレストランが多い(中級〜高級まで)
7.3 セブ島に戻る日帰りツアー
宿泊設備がないことから、観光客の多くはセブ島やレイテ島からの日帰りツアーを利用します。
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メリット:手ぶらでOK、食事やアクティビティ込み
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デメリット:滞在時間が限られる(通常4〜5時間程度)
宿泊派の魅力ポイント
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昼間は混雑するサンドバーも、夕方〜翌朝はほぼ貸切状態
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夜空と朝日の絶景が見られる
8. まとめ
カルンガマン島(Kalanggaman Island)は、セブ島から少し足を延ばすだけで訪れられる、まさに“楽園”のような無人島です。両端に伸びる真っ白なサンドバー、透き通るエメラルドグリーンの海、そして手つかずの自然が、日常を忘れさせてくれます。
アクセスはやや手間がかかりますが、その分だけ人の手が加わっていない美しさが保たれています。日帰りでも十分満足できますが、キャンプ泊をすれば昼・夕暮れ・夜・朝と、4つの時間帯で異なる表情を楽しめます。
旅行の計画を立てる際は、
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**乾季(特に1〜4月)**を狙う
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干潮時間を事前チェック
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ゴミ持ち帰りなど環境保護ルールを遵守
この3つを意識すれば、最高の思い出になるはずです。
セブ島観光のスケジュールに余裕があるなら、ぜひカルンガマン島を訪れ、フィリピンが誇る究極のサンドバーを体験してみてください。
