セブ島移住で知っておきたい生活費の内訳【2025年最新版】
イントロダクション
セブ島での生活は、日本に比べると物価が安いと思われがちですが、実際は住む場所・ライフスタイル・家族構成によって必要な金額が大きく変わります。
中心部のコンドミニアムで快適に暮らす場合と、郊外のローカル住宅で節約生活を送る場合では、家賃や光熱費はもちろん、食費や交通費にも大きな差が出ます。
この記事では、2025年最新の物価情報をもとに、家賃・食費・光熱費・通信費・交通費・保険・娯楽まで項目ごとにわかりやすく解説。
さらに、生活費を抑えるコツや日本との比較表も掲載し、移住前の資金計画づくりに役立つ実践的な情報をまとめました。
1. 家賃
セブ島移住において、最も大きな固定費となるのが家賃です。住むエリアや物件タイプによって価格差が大きく、同じ広さでも立地や設備で2倍以上変わることもあります。
① コンドミニアム(1ベッドルーム)
-
相場:₱25,000〜₱40,000/月
-
例:Ayala CenterやITパーク周辺の新築物件
-
特徴:セキュリティ完備、プール・ジムなどの共有設備あり
② スタジオタイプ(ワンルーム)
-
相場:₱15,000〜₱25,000/月
-
単身者や短期滞在者に人気
-
家具・家電付き物件も多く、引っ越しが簡単
③ 郊外のローカル住宅
-
相場:₱8,000〜₱15,000/月
-
大家さんとの直接契約が多く、英語やビサヤ語での交渉が必要
-
エアコンなしや家具なしが一般的
ポイント
-
家賃には管理費(Association Dues)が別途かかる場合あり(₱2,000〜₱5,000程度)
-
家具付き物件は初期費用を抑えられるが、家賃はやや高め
-
中心部ほど交通の便は良いが家賃が高く、郊外は安いが通勤・通学の移動時間が増える
2. 食費
セブ島での食費は、外食中心か自炊中心かで大きく変わります。ローカル食堂(カレンデリア)を活用すれば1日数百ペソで済みますが、日本食レストランや輸入食材を多用すると、日本並みの金額になることもあります。
① 外食中心
-
相場:₱15,000〜₱25,000/月
-
ローカルレストラン:₱150〜₱300/1食
-
日本食や洋食レストラン:₱300〜₱800/1食
-
旅行者や忙しいビジネス層に多いスタイル
② 自炊中心
-
相場:₱8,000〜₱15,000/月
-
野菜・肉・魚はローカル市場(カルボンマーケットなど)で購入すると安価
-
大型モールのスーパーは品揃えが豊富だが輸入品は割高
③ ローカル食堂利用
-
相場:₱80〜₱120/1食
-
ご飯+メイン1品+スープが一般的
-
低コストでフィリピン料理を味わえるが、油や塩分は多め
節約のヒント
-
市場でまとめ買いして冷凍保存すると食費を3割程度カット可能
-
輸入食材(日本の調味料など)はLazadaやShopeeでまとめ買いすると安い
3. 光熱費
セブ島の光熱費は、日本に比べて電気代が高く、水道代が安いのが特徴です。特にエアコンの使用頻度が電気代を大きく左右します。
① 電気代
-
相場:₱3,000〜₱8,000/月(1〜2人暮らし)
-
主な要因:エアコン・冷蔵庫・電気温水器・電子レンジ
-
エアコンを1日8時間以上使用すると、電気代は一気に高額に
② 水道代
-
相場:₱300〜₱800/月
-
物件によっては管理費に含まれる場合もあり
-
シャワーはぬるま湯や常温が一般的で、電気温水器は限られた物件のみ
③ ガス代
-
相場:₱800〜₱1,200/月(LPガスボトル交換)
-
都市ガスはなく、ボトル交換式が主流
-
自炊が少ない場合は2〜3か月持つことも
節約のヒント
-
エアコンは夜間だけ、日中は扇風機に切り替える
-
LED照明や節電家電を選ぶと長期的にコスト削減可能
-
湯沸かし器は必要な時だけ使う
4. 通信費
セブ島では、インターネットと携帯電話の通信費は日本よりも安めですが、回線の安定性や速度には差があります。特に在宅ワークや動画視聴をする場合は、プロバイダー選びが重要です。
① インターネット(固定回線)
-
相場:₱1,500〜₱3,000/月(光回線プラン)
-
主なプロバイダー:PLDT、Globe、Converge
-
100Mbps以上のプランは在宅勤務でも十分な速度
-
コンドミニアムでは管理会社が指定するプロバイダーのみ利用可能な場合あり
② 携帯電話(プリペイドSIM)
-
相場:₱500〜₱1,000/月(データ+通話)
-
主なキャリア:Globe、Smart、DITO
-
毎月データプロモ(例:50GB/₱999)を購入するスタイルが一般的
③ 携帯電話(ポストペイド)
-
相場:₱1,200〜₱2,000/月
-
長期契約(2年)が多く、途中解約は違約金あり
-
データ容量は多めだが、短期滞在者には不向き
節約のヒント
-
長期滞在でもプリペイドSIM+固定回線の併用がコスパ良し
-
外出先はモールやカフェの無料Wi-Fiを活用
5. 交通費
セブ島の交通費は日本と比べるとかなり安いですが、交通手段の選び方によって月の出費は変わります。短距離移動ならジプニーやバスが格安ですが、快適さや時間を重視する場合はGrab(配車アプリ)が便利です。
① ジプニー(乗合バス)
-
運賃:₱15〜₱25/回
-
最安の移動手段
-
路線や行き先を事前に把握する必要あり
② MyBus(路線バス)
-
運賃:₱25〜₱50/回
-
空港〜市内、大型モール間など主要路線に便利
-
冷房付きで快適
③ Grab(タクシー配車アプリ)
-
初乗り:₱50〜
-
市内移動:₱150〜₱300程度
-
ラッシュ時や悪天候時は割増料金になることあり
④ 通常タクシー
-
初乗り:₱45
-
Grabより安いが、まれにメーター未使用や料金交渉を持ちかけられるケースも
⑤ 長距離移動(バス・フェリー)
-
バス(セブ市〜モアルボアル):₱200前後
-
フェリー(セブ市〜ボホール):₱500〜₱800
節約のヒント
-
短距離はジプニー、長距離はバスやフェリーを活用
-
Grabはプロモコード利用で割引可能
6. 医療・保険
セブ島では、公立病院から国際水準の私立病院まで医療機関の選択肢があります。費用は日本より安い場合もありますが、保険未加入だと高額負担になることもあるため、長期滞在者は医療保険加入が必須です。
① 医療費の目安
-
一般診察(私立病院):₱500〜₱1,000
-
専門医診察:₱1,000〜₱2,500
-
入院(私立・個室):₱3,000〜₱6,000/日+治療費
-
救急搬送:₱2,000〜₱5,000
② 医療保険の種類
-
ローカル保険(例:Maxicare、PhilCare)
-
月額:₱1,500〜₱4,000
-
フィリピン国内での治療をカバー
-
-
国際保険(例:Allianz、Cigna)
-
月額:US$100〜US$300
-
海外含む広範囲の医療費をカバー
-
③ 公的医療制度(PhilHealth)
-
月額:₱400前後(2025年時点)
-
外国人配偶者や永住者も加入可能
-
カバー範囲は限定的で、私立病院では自己負担が多め
節約のヒント
-
長期滞在ならPhilHealth+民間保険の併用が安心
-
大きな手術や長期入院に備えて、緊急搬送サービスも検討
7. 娯楽・交際費
セブ島では、モールやレストラン、ビーチリゾートなど多彩な娯楽が揃っています。日本に比べて安く楽しめるものも多いですが、外食や旅行を増やすと生活費全体が大きく上がる傾向があります。
① 外食・カフェ
-
カフェ(ラテ1杯):₱150〜₱250
-
ファミリーレストラン:₱300〜₱600/1人
-
高級レストラン:₱1,000〜₱2,500/1人
② 映画館
-
チケット:₱300〜₱400
-
シートは広く冷房が効いて快適
-
週末は混雑しやすい
③ マッサージ・スパ
-
ローカルマッサージ:₱300〜₱500/1時間
-
高級スパ:₱1,000〜₱2,500/1時間
④ 旅行・レジャー
-
日帰りビーチリゾート:₱500〜₱1,000
-
週末旅行(近隣島泊):₱3,000〜₱6,000
節約のヒント
-
モールのフードコートやプロモメニューを利用
-
平日割引やグループ割を活用して旅行費を節約
8. 教育費
家族でセブ島移住をする場合、教育費は生活費全体の大きな割合を占めることがあります。特にインターナショナルスクールは日本並みかそれ以上の費用になるため、事前の予算計画が必須です。
① 公立学校
-
授業料:無料(教材費や制服代は自己負担)
-
英語での授業は限定的で、現地の言語(ビサヤ語・タガログ語)が中心
-
留学生の受け入れは少なめ
② 私立学校
-
授業料:₱30,000〜₱100,000/年
-
英語教育に力を入れており、施設も比較的整っている
-
ローカル生徒と外国人が混在
③ インターナショナルスクール
-
授業料:₱200,000〜₱800,000/年(約50〜200万円)
-
カリキュラム:IB、ケンブリッジ、アメリカ式など多様
-
授業は全て英語、外国人講師多数
④ 語学学校(短期)
-
授業料:₱15,000〜₱30,000/月(寮費込み)
-
大人向け・子ども向け双方あり
節約のヒント
-
長期滞在予定なら、最初は私立学校に通わせて英語力を伸ばし、後にインターナショナルスクールに転校
-
奨学金制度や早期申込割引を利用
9. 生活費を抑えるコツ
セブ島での生活費は日本より低めですが、油断すると出費がかさんでしまいます。ここでは、無理なく生活費を抑える実用的な方法を紹介します。
① 住居選びで固定費を削減
-
家賃は生活費の中で最も大きな割合
-
新築や高級コンドよりも築年数が経った物件を選ぶ
-
家具付き物件を選べば初期費用を大幅に削減
② 電気代対策
-
エアコンは夜間のみ、日中は扇風機
-
冷蔵庫は定期的に霜取りし、効率を維持
-
LED電球に交換して長期的に節約
③ 食費を見直す
-
ローカル市場やカレンデリア(食堂)を活用
-
外食は週末や特別な日に限定
-
まとめ買いで単価を下げる
④ 交通費の工夫
-
Grabはピークタイムを避ける
-
ジプニーやバスを活用
-
モールやオフィスは徒歩圏内を選ぶ
⑤ 娯楽・交際費の管理
-
モールのプロモ日やセール期間を狙う
-
サブスクや定額サービスは本当に使うものだけ契約
ポイント
「節約=我慢」ではなく、使うところは使い、抑えるところは徹底的に抑えるのが長く続けるコツです。
10. 日本との生活費比較表(2025年版)
セブ島の生活費は、日本に比べると全体的に安い傾向がありますが、家賃や医療費は選び方次第で日本並みになることもあります。以下は単身者の平均的な生活スタイルを想定した比較例です。
| 項目 | セブ島(₱ / 円換算) | 日本(円) | 差額 | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| 家賃(1BR・市中心部) | ₱25,000(約67,500円) | 約90,000円 | -22,500円 | 日本は東京23区相場 |
| 食費(自炊+外食) | ₱15,000(約40,500円) | 約50,000円 | -9,500円 | 外食頻度により変動 |
| 光熱費 | ₱5,000(約13,500円) | 約15,000円 | -1,500円 | 電気代が高めだが水道代は安い |
| 通信費(携帯+ネット) | ₱3,000(約8,100円) | 約7,000円 | +1,100円 | 日本の格安SIM利用なら逆転 |
| 交通費 | ₱2,500(約6,750円) | 約10,000円 | -3,250円 | ジプニー・バス利用前提 |
| 医療保険 | ₱3,500(約9,450円) | 約20,000円 | -10,550円 | 国際保険は別途高額 |
| 娯楽・交際費 | ₱8,000(約21,600円) | 約25,000円 | -3,400円 | 旅行・飲み会の頻度次第 |
| 合計 | ₱62,000(約167,400円) | 約217,000円 | -49,600円 | 約23%節約可能 |
まとめ
-
節約すれば日本の約3分の2の生活費で暮らせる
-
高級志向・頻繁な旅行をすると日本とほぼ同水準になる可能性あり
-
家賃と医療費が予算のカギ
