目次
- IELTSライティング Band 7 の取り方(高度な英語運用能力が求められる)- はじめに
- Band 7 の評価基準を理解する
- Band 7 に到達するための具体的ポイント
- 学習法と実践ステップ
- よくある失敗例
- まとめ
- FAQ:IELTSライティング Band 7 の取り方(高度な英語運用能力が求められる)
- Band 7 を取るために最も重要なことは?
- Task 2 は何分で書くべき?構成は?
- Task 1(Academic/General)のBand 7 で求められるポイントは?
- どのくらいの語数が必要?
- どの程度の文法ミスまで許される?
- 語彙は「難しい単語」を多用すれば良い?
- 接続詞はどれくらい使えば良い?
- アイデアが薄くなりがち。どう深掘りする?
- イントロのパラフレーズがうまくできない
- テンプレートは使っても大丈夫?
- 計画(プランニング)と見直し(プローフリーディング)はどれくらい時間を使う?
- 具体例は実在データが必要?
- よくある減点要因は?
- 自習でできる毎日のミニ課題は?
- AI 添削の活用ポイントは?
- 本番で緊張して書けない時の対策は?
 
IELTSライティング Band 7 の取り方(高度な英語運用能力が求められる)
はじめに
IELTSライティングで Band 7 を取得することは、多くの受験者にとって大きな目標です。移住、大学院進学、専門職の登録など、さまざまな目的で「7.0 以上」が必要とされるケースは少なくありません。しかし、Band 6.0〜6.5 までは比較的到達しやすいのに対し、Band 7 には一段高いハードルがあります。
その理由は、単に文法や語彙の正確さだけでなく、高度な英語運用能力 が求められるからです。具体的には、論理的な構成力、適切な語彙の使い分け、複雑な文構造の自然な活用、そして一貫性のある議論展開が不可欠となります。
この記事では、IELTSライティングで Band 7 を目指す人のために、評価基準の理解から実践的な学習方法まで、段階的に解説していきます。基礎力はある程度身についている方が、「あと一歩」でスコアを伸ばすための具体的なヒントを得られる内容になっています。
Band 7 の評価基準を理解する
IELTSライティングは以下の4つの観点で採点されます。Band 7 を取るには、それぞれの基準で「明確に強みを示す」必要があります。
1. Task Response(課題達成度)
- 
問いに完全に答えているか が最重要 
- 
主張や意見が一貫しており、論理的に展開されているか 
- 
論点をサポートする 十分な説明や具体例 を提示できているか 
Band 7 のポイント:単なるアイデアの羅列ではなく、深掘りした説明や現実的な例を加えること。
2. Coherence and Cohesion(一貫性と結束性)
- 
論理的な段落構成(イントロ → ボディ → 結論)があるか 
- 
適切な接続詞(However, Therefore, As a result など)を自然に使えているか 
- 
「This, These, Such, The former」などのリファレンスを効果的に使い、文章をなめらかにつなげられているか 
Band 7 のポイント:接続詞の多用は避け、「自然な流れ」で論理を展開すること。
3. Lexical Resource(語彙力)
- 
幅広い語彙を正確に使えるか 
- 
同じ単語を繰り返さず、適切に言い換えができるか 
- 
Collocations(自然な単語の組み合わせ) を活用できているか 
Band 7 のポイント:シンプルな表現を避け、「学術的で精度の高い語彙」を適切に選ぶこと。
4. Grammatical Range and Accuracy(文法の幅と正確さ)
- 
複文や関係詞、条件文などを正しく使えるか 
- 
文の長さや構造にバリエーションがあるか 
- 
文法エラー(冠詞、単複一致、前置詞ミスなど)が少ないか 
Band 7 のポイント:長文を無理に使うよりも、正確で自然な複雑文 を書けるかどうかが鍵。
これらの基準を総合的にクリアすることで、初めて Band 7 に到達できます。特に、1つの基準で弱点があるとスコア全体が下がってしまうため、バランス良くスキルを磨くことが重要です。
Band 7 に到達するための具体的ポイント
1. Task Response(課題達成度)
- 
問いに完全に答えることが必須条件です。 
 例:意見を求められている問題では、立場を明確に示し、途中で立場を変えない。
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各アイデアに 十分なサポート(理由・例・データ) を加える。 
- 
抽象的な主張ではなく、読者が納得できるような具体性を意識する。 
単に「Education is important.」ではなく、経済や社会的な実例を交えて展開することがBand 7 の鍵。
2. Coherence and Cohesion(一貫性と結束性)
- 
段落構成は イントロ → 本論(2〜3段落) → 結論 を徹底。 
- 
接続詞を正しく使いつつ、過剰な羅列は避ける。 
 例:Moreover, Furthermore, In addition を連発するのではなく、文脈に合った一つを自然に使う。
- 
「This, These, Such factors」などのリファレンスを活用し、文章の流れをスムーズに。 
3. Lexical Resource(語彙力)
- 
同じ単語を繰り返さず、パラフレーズを活用する。 
 例:big → significant / considerable / substantial
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学術的トーンを維持する。日常的すぎる表現は避ける。 
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Collocation(自然な単語の組み合わせ)を意識する。 
 例:❌ make a crime → ⭕ commit a crime
4. Grammatical Range and Accuracy(文法の幅と正確さ)
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複文を自然に使いこなす。 
 例:Although online education is popular, traditional classrooms still provide irreplaceable social interaction.
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短い文と長い文をバランスよく組み合わせる。 
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文法エラーを極力減らす。特に冠詞(a, the)、単複一致(child vs children)、前置詞(in, on, at)の誤用は減点対象。 
5. 全体的な戦略
- 
論理性 + 語彙力 + 正確な文法 を総合的に高めること。 
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「長文を書こう」と無理をせず、読みやすく一貫した文章を目指す。 
- 
バランスよく4つの評価基準を満たすことが Band 7 の必須条件。 
学習法と実践ステップ
1. 模範解答の分析
- 
Cambridge IELTS や公式模試本に載っている Band 7〜8 のサンプルエッセイ を徹底的に読む。 
- 
ただ読むだけでなく、段落構成・語彙の使い方・文法パターンをチェックして、自分の文章に応用する。 
2. パラフレーズ練習
- 
問題文を言い換える練習を毎日行う。イントロで高得点を取る鍵。 
 例:
 Original: Some people think parents should teach children how to be good members of society.
 Paraphrase: It is often argued that the responsibility of teaching social values lies with parents.
3. 時間を測ってライティング練習
- 
Task 1 → 20分、Task 2 → 40分 で本番と同じ時間を設定して書く。 
- 
最初は時間オーバーしても良いが、徐々に制限時間内で書けるように訓練。 
4. フィードバックを受ける
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自分では気づけない 文法ミスや不自然な表現 を指摘してもらう。 
- 
先生、オンライン添削サービス、AIツールを活用し、客観的な評価を得る。 
5. 弱点補強
- 
文法が弱い人 → 文法問題集で徹底的に修正。 
- 
語彙が不足している人 → Academic Word List や高頻度トピック別の語彙集を学習。 
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構成が弱い人 → エッセイのテンプレートを活用して、段落の流れを体に染み込ませる。 
6. 実践的なトレーニング法
- 
毎日30分:1つのトピックを選び、イントロと1つのボディ段落だけを書く。 
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週末:Task 2 をフルで1本書く → 添削を受ける → 改善点を確認する。 
よくある失敗例
1. 問題文に完全に答えていない
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質問の一部だけに触れて、全体をカバーできていない。 
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例:Do you agree or disagree? と問われているのに、中立的な意見を書いてしまう。 
Band 7 を狙うなら、明確な立場と一貫した論理展開が必須。
2. 抽象的な意見ばかりで具体例が不足
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「Technology is good for society.」のように表面的な主張だけを書く。 
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読者が納得できるような 具体的な説明や事例 を入れないと評価は伸びない。 
3. 語彙の繰り返し
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同じ単語を何度も使い、パラフレーズができていない。 
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例:important を連発 → significant, crucial, vital などで言い換える必要あり。 
4. 文法エラーの多発
- 
冠詞(a / the)、単複一致(child vs children)、前置詞の誤用などが頻出。 
- 
Band 7 では 小さなエラーが目立つと減点につながる。 
5. 接続詞の多用
- 
Moreover, In addition, Therefore を無理に詰め込み、文章が不自然になる。 
- 
「流れが自然かどうか」が評価されるため、必要なときだけ的確に使用することが重要。 
6. 段落構成の不十分さ
- 
段落が長すぎて一つのポイントが曖昧になる。 
- 
逆に、1文だけの段落を書くのもマイナス。 
- 
Band 7 では 1段落=1アイデア+サポート が基本ルール。 
まとめ
IELTSライティングで Band 7 を取得するには、単に英語が書けるだけでは不十分です。
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Task Response:課題に完全に答え、具体例を交えて十分に展開する 
- 
Coherence and Cohesion:自然で論理的な段落構成とスムーズなつながり 
- 
Lexical Resource:幅広く正確な語彙と適切なコロケーションの使用 
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Grammatical Range and Accuracy:多様な文法構造を自然に使い、ミスを最小限に抑える 
これら4つの基準をバランス良くクリアすることが、Band 7 の突破条件です。
さらに、模範解答の分析やパラフレーズ練習、時間を意識したトレーニング、フィードバックを受ける学習サイクルを繰り返すことで、確実に実力を伸ばせます。
Band 7 は簡単ではありませんが、正しい戦略と継続的な練習を行えば十分に到達可能です。この記事で紹介したポイントを実践し、自信を持って試験に挑みましょう。
FAQ:IELTSライティング Band 7 の取り方(高度な英語運用能力が求められる)
Band 7 を取るために最も重要なことは?
4つの評価基準(Task Response / Coherence & Cohesion / Lexical Resource / Grammatical Range & Accuracy)をバランスよく満たすことです。特に「問いへの完全回答」「自然な一貫性」「語彙と文法の正確さ」を同時に達成することが鍵です。
Task 2 は何分で書くべき?構成は?
40分が目安です。構成例:
Introduction(パラフレーズ+立場) → Body 1(主張1+理由+例) → Body 2(主張2+理由+例) → Conclusion(要約+再主張)。
Task 1(Academic/General)のBand 7 で求められるポイントは?
Academic:主要なトレンドや比較を明確に要約し、データを正確に言語化すること。
General:タスクの全要件(目的・トーン・箇条書き要素など)を漏れなく満たし、読み手に適切な敬語・礼儀を保つこと。
どのくらいの語数が必要?
Task 1 は最低 150 語、Task 2 は最低 250 語。Band 7 を狙うなら、Task 1: 170–220 語、Task 2: 270–320 語を目安に、冗長にならない範囲で十分に展開しましょう。
どの程度の文法ミスまで許される?
小さなミスが稀にあっても意味が明確で、全体として高い正確性が維持されていれば Band 7 は可能です。同じ種類のミスを反復すると評価が下がります。
語彙は「難しい単語」を多用すれば良い?
難語の羅列は不要です。文脈に合った自然なコロケーション(pose a risk, enact a policy, widespread adoption など)を正確に使い、同義パラフレーズで反復を避けることが重要です。
接続詞はどれくらい使えば良い?
However, Therefore, Consequently などの明示的接続詞は必要に応じて最小限。代名詞参照(This, These measures)や論理的な段落配置で自然な流れを作る方が Band 7 に近づきます。
アイデアが薄くなりがち。どう深掘りする?
主張 → 理由 → 例(ミニケースやデータ傾向)→ 帰結(So what?)の4ステップで1段落を構成します。抽象的主張を具体的事実で支え、最後に影響・示唆を述べると厚みが出ます。
イントロのパラフレーズがうまくできない
キーワードの品詞変換・上位語化・同義表現の組合せで変換します。
例:increase in car ownership → rising private vehicle possession / growth in the number of cars per household。
テンプレートは使っても大丈夫?
基本骨子(段落の役割)をテンプレ化するのは有効ですが、文そのもののコピペは避けましょう。暗記表現の多用は機械的な文章と判断され、評価が下がることがあります。
計画(プランニング)と見直し(プローフリーディング)はどれくらい時間を使う?
Task 2 は 5–7 分で骨子作成、最後の 3–5 分で誤りチェックが理想。冠詞・単複・主述一致・前置詞・スペルを重点確認します。
具体例は実在データが必要?
厳密な出典は不要ですが、現実味のある例が望ましいです。数字を作る場合も範囲や傾向を自然に表現し、誇張や矛盾に注意しましょう。
よくある減点要因は?
- 問いの一部未回答(Task Response の欠落)
- 段落ごとの主題が不明瞭(Coherence の欠如)
- 語彙反復・不自然な言い換え(Lexical の弱さ)
- 同種の文法エラーの反復(Accuracy の低下)
自習でできる毎日のミニ課題は?
- 1日1トピック:イントロ+Bodyのトピックセンテンスだけを書く(10分)
- パラフレーズ3通り作成(5分)
- 過去答案の誤り5つを修正し、正しい文を再暗記(10分)
- コロケーション10個を例文化(5分)
AI 添削の活用ポイントは?
文法・語彙の機械的エラー検出に強みがあります。指摘を受けたら「なぜ誤りか」「どう言い換えるか」を自分の言葉でメモ化し、翌日に再利用(リライト)して定着させましょう。
本番で緊張して書けない時の対策は?
事前に「汎用スケルトン(主張→理由→例→帰結)」を体に入れておき、テーマに応じて中身だけ差し替える訓練を。時間配分(計画5–7分/執筆28–30分/見直し3–5分)を固定化すると安定します。

 
		 
		 
			 
			 
			 
			 
			