TOEICリーディング Part 5 攻略法(短文穴埋め)

はじめに

TOEICリーディング Part 5 は「短文穴埋め問題」と呼ばれ、リーディングセクションの最初に登場します。全部で30問出題され、TOEICの総合点を左右する重要なパートです。短い文の空欄に最も適切な単語や語句を選ぶ形式ですが、実際には 文法知識・語彙力・文脈理解力 が同時に試されるため、シンプルに見えて奥が深いのが特徴です。

また、Part 5は1問あたりの解答スピードが得点に直結します。長文読解より短時間で解ける反面、時間をかけすぎると後半のPart 7に影響が出てしまいます。そのため、**「素早く・正確に解くための解法パターンを身につける」**ことがスコアアップの鍵になります。

本記事では、Part 5の出題形式や頻出パターン、効果的な解き方、時間配分のコツをわかりやすく解説していきます。これから学習を始める方はもちろん、すでに対策を進めている方にも役立つ内容です。


Part 5の出題形式と特徴

TOEICリーディング Part 5 は、短文の一部が空欄になっており、その空欄を埋める適切な語句を4つの選択肢から選ぶ形式です。見た目はシンプルですが、英語の基礎力がそのまま点数に反映されるパートです。

出題数と構成

  • 問題数:30問

  • 解答形式:四択(A〜D)

  • 所要時間の目安:1問あたり約20秒

問われる力

  1. 文法力

    • 品詞の使い分け(名詞・形容詞・副詞など)

    • 動詞の形や時制、態の判断(現在形・過去形・進行形・受動態など)

    • 接続詞や前置詞の使い分け

  2. 語彙力

    • 似た意味の単語の使い分け(affect / effect など)

    • TOEICで頻出するコロケーション(make a decision, meet a deadline など)

  3. 文脈理解力

    • 前後の文章の意味を踏まえて自然な表現を選ぶ力

    • 「語法・慣用表現」を知っているかどうか

特徴

  • 文全体を読む必要がなく、空欄前後の情報だけで解ける問題が多い

  • 英文法を体系的に理解していれば、得点源にしやすい。

  • 語彙問題は一見難しく見えるが、頻出単語やコロケーションを覚えれば攻略可能。

  • リーディング全体の時間配分を考えると、Part 5はスピード勝負のパート


出題傾向

TOEICリーディング Part 5 では、問題の多くが 文法系語彙系 に分けられます。頻出パターンを把握しておけば、効率よく得点できます。以下では代表的な傾向を紹介します。

1. 品詞問題(最頻出)

文の構造から空欄に入るべき品詞を判断する問題です。
例:The company is seeking a (___) candidate for the position.

  • A. qualify

  • B. qualification

  • C. qualified

  • D. qualifies
    → 答え:C. qualified

対策ポイント:空欄前後の語とのつながりを見て、名詞・形容詞・副詞を即座に見抜く。


2. 動詞の形・時制・態

主語と時制に合わせて正しい動詞を選ぶ問題。
例:The report (___) by the manager yesterday.

  • A. reviews

  • B. reviewed

  • C. was reviewed

  • D. reviewing
    → 答え:C. was reviewed

対策ポイント:主語・時制・受動態/能動態を確認する。


3. 前置詞・接続詞

文全体のつながりを意識して選ぶ問題。
例:Employees are not allowed to enter the area (___) authorization.

  • A. with

  • B. without

  • C. between

  • D. among
    → 答え:B. without

対策ポイント:句や節の構造を意識し、意味が自然になるものを選ぶ。


4. 語彙・コロケーション

文脈に合う単語や慣用的な組み合わせを問う問題。
例:We need to (___) the deadline for the project.

  • A. meet

  • B. catch

  • C. join

  • D. face
    → 答え:A. meet

対策ポイント:頻出の動詞+名詞の組み合わせを暗記。


5. 代名詞・関係詞

指し示す対象や文の構造に合う代名詞・関係詞を選ぶ。
例:The manager, (___) office is on the 5th floor, will join the meeting.

  • A. who

  • B. whose

  • C. which

  • D. whom
    → 答え:B. whose

対策ポイント:文構造を素早く捉え、文法的に成立するものを見抜く。


効率的な解き方

TOEICリーディング Part 5 はスピードと正確さの両立が求められます。以下のステップを意識すると、時間をかけずに安定して得点できます。

1. 空欄前後を最初にチェックする

全文を読む必要はありません。多くの場合、空欄の前後の単語だけで品詞や文法が判断できるため、まずは周辺に注目しましょう。


2. 品詞の役割を優先的に判断

選択肢が同じ語幹の派生語(名詞・形容詞・副詞)で並ぶことが多いため、**「何が足りないのか(名詞か形容詞か副詞か)」**を見極めるのが第一歩です。


3. 選択肢の違いに注目する

選択肢の種類を確認するだけで解答の方針が見えます。

  • 形が違う(名詞/形容詞など) → 品詞問題

  • 動詞の時制や態が違う → 動詞問題

  • 全く違う単語 → 語彙問題


4. 文脈を最小限に利用する

語彙問題や接続詞問題では、意味が通じるかどうかを確認します。ただし全文を読むのではなく、必要な部分だけ拾う意識が大切です。


5. 時間管理を徹底する

Part 5は 1問20秒以内 が理想です。

  • すぐにわからない問題は仮マークして後回し

  • 最初から悩みすぎない

  • 確実に取れる問題を優先


6. 瞬発力を鍛える練習をする

公式問題集や模試を使い、制限時間を意識したトレーニングを繰り返すことでスピード感が身につきます。


よくあるミスと対策

Part 5は一見シンプルですが、受験者が陥りやすい落とし穴があります。代表的なミスと、それを防ぐための対策をまとめました。

1. 意味だけで判断してしまう

ミス例:なんとなく意味が通じる単語を選んでしまう。
対策:まずは品詞を確認。形が合わなければ文法的に成立しません。


2. 文全体を読みすぎる

ミス例:短文なのに全部を丁寧に読んで時間を浪費。
対策:空欄前後に注目し、必要最小限の情報で解答する。時間を節約する意識を持つ。


3. 語彙不足で立ち止まる

ミス例:知らない単語に出会うと解答が止まってしまう。
対策:TOEIC頻出単語・コロケーションを優先的に暗記する。特に「動詞+名詞」の組み合わせを覚えておくと即答しやすい。


4. 選択肢を最後まで比較しない

ミス例:最初に目に入った答えを選んでしまい、ケアレスミス。
対策:すべての選択肢を一度確認する。特に似た語が並ぶ場合は慎重に判断。


5. 時間をかけすぎる

ミス例:数問で迷って時間を消費し、Part 7に影響。
対策:20秒ルールを徹底。迷ったら仮マークし、後で戻る。


まとめ

TOEICリーディング Part 5(短文穴埋め)は、リーディング全体の中でも 得点源にしやすいパート です。問題文は短く、空欄前後の情報で解けるものが多いため、基礎力があれば安定して点数を稼ぐことができます。

攻略のポイントは以下のとおりです。

  • 品詞判断を最優先:名詞・形容詞・副詞の役割を素早く見抜く。

  • 選択肢の種類を観察:文法問題か語彙問題かを見極める。

  • 文脈理解は最小限:全文を読むのではなく、空欄周辺だけで判断。

  • 時間管理を徹底:1問20秒を目安に解き、迷ったら後回し。

  • 頻出単語とコロケーション暗記:語彙問題を強みに変える。

Part 5で確実に得点できるようになれば、Part 6・Part 7に余裕を持って臨むことができ、リーディング全体のスコアアップにつながります。毎日の学習で瞬発力を鍛え、安定した高得点を狙いましょう。


FAQ:TOEICリーディング Part 5 攻略法(短文穴埋め)

TOEICリーディング Part 5 は何問で、どんな形式ですか?

全30問。短文の空欄に入る最適な語句を4択から選ぶ形式です。文法・語彙・文脈理解が同時に問われます。

1問あたりの理想的な解答時間は?

目安は20秒以内。最大でも25秒を超えたら仮マークで後回しにし、Part 7の時間を確保します。

まず何から判断すればよいですか?

品詞判断が最優先です。空欄前後の語との関係から、名詞・形容詞・副詞・動詞のどれが入るかを特定します。

文を最初から最後まで読むべきですか?

原則不要です。空欄前後の必要最小限の情報で判断し、語彙問題など意味確認が必要なときだけ文脈を補います。

頻出の文法分野は?

品詞(派生語の使い分け)、動詞の時制・態、主語と動詞の一致、前置詞・接続詞、代名詞・関係詞が中心です。

語彙問題はどう対策すればよいですか?

コロケーション(例:meet a deadline, make a decision)とビジネス頻出語を優先的に暗記します。単語単体ではなく「動詞+名詞」や「形容詞+名詞」で覚えると即答しやすくなります。

選択肢が似ている派生語(-tion/-tive/-ly など)の見分け方は?

空欄位置の文法的役割に注目します。名詞が必要なら -tion、形容詞が必要なら -tive/-al、副詞が必要なら -ly など、語尾で瞬時に判別します。

接続詞と前置詞の見極め方は?

後ろに主語+動詞が来れば接続詞(because, although など)、名詞(句)が来れば前置詞(because of, despite など)を基本ルールとして当てはめます。

迷ったときの優先順位は?

①文法で明確に切れる問題→②コロケーションなど頻出語彙→③文脈依存が高い語彙の順。得点効率を最優先にします。

捨て問は作るべき?

「長考しない」ことが大前提です。20〜25秒で決められないものは仮マークし、最後に戻って部分点の最大化を狙います。

学習時のおすすめトレーニングは?

短時間×高回転のセット練習(例:10問を4〜5分で回す)を繰り返し、品詞と文構造の瞬発力を鍛えます。復習は「誤答原因の分類(文法/語彙/読解/不注意)」まで行います。

復習のコツは?

誤答を「なぜその選択肢はダメか」まで説明できるようにし、同型問題を3問連続で正解するまでミニドリル化します。

Part 5の得点が上がると他パートに影響はありますか?

あります。Part 5を高速・正確に処理できれば、Part 6・7の時間と集中力に余裕が生まれ、総合スコアが伸びやすくなります。

どのレベルを目指しても共通で効く基礎は?

品詞の役割、主語・動詞の一致、時制・態の基本、前置詞・接続詞の機能、頻出コロケーションの暗記。この5点はスコア帯を問わず最優先です。

公式問題集と市販模試の使い分けは?

公式問題集で「本番の出題感覚」を掴み、市販模試で「量と反復」を確保します。公式で基準→市販で回転→公式で仕上げの順が効率的です。

パート間の解く順番は変えたほうがいいですか?

基本はPart 5→6→7が無難です。Part 5でテンポを作り、リーディング全体の時間設計を安定させます。

英語が苦手でも伸ばせますか?

伸ばせます。文法の型(品詞・時制・態)と頻出コロケーションに絞って訓練すれば、短期間でも正答率の底上げが可能です。

単語暗記が苦手です。効率化の方法は?

例文ごと覚える、スキマ時間は音声併用、誤答ノートをコロケーション単位で再構成、似義語は用例比較で区別する、の4本柱が効果的です。

スコア停滞の原因と打開策は?

原因は「知識の穴」と「処理速度」のどちらかが多いです。穴は分野別ドリルで埋め、速度はタイムアタック+誤答の型分析で改善します。

本番直前の最終チェックは?

①品詞派生の見分け表 ②前置詞/接続詞の機能一覧 ③頻出コロケーション50〜100個 ④10問×3セットのタイムトライアル を回して仕上げます。

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