英検準1級ライティング対策:構成テンプレートとサンプル
はじめに
英検準1級のライティングは、英語での論理的な思考力と表現力を問う重要なパートです。与えられた社会的テーマに対して、自分の意見を明確に述べ、理由を英語で筋道立てて説明する力が求められます。
このパートは単なる英文作成ではなく、**「意見 → 理由 → 例 → まとめ」**という英語的な論理展開をどれだけ自然にできるかがポイントです。
また、文法や語彙の正確さよりも、内容と構成の一貫性が高く評価される傾向にあります。
多くの受験者が悩むのは、「何を書けばよいか」「どのように構成すればよいか」という点です。
そこでこの記事では、英検準1級ライティングで安定して高得点を取るための構成テンプレートとサンプルエッセイを紹介します。テンプレートを覚えて練習すれば、どんなテーマにも応用できる「使える型」が身につきます。
英検準1級ライティングの出題形式
英検準1級のライティング問題は、社会性のあるテーマに対して自分の意見を英語で述べる「意見論述型(opinion essay)」です。形式を正しく理解しておくことで、効率的に得点を伸ばすことができます。
出題概要
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設問形式:あるテーマに対して “Do you agree or disagree with the following statement?” の形で問われる 
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語数:120~150語 
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時間配分:リーディング・ライティング合計100分のうち、ライティングに約20〜25分を確保するのが理想 
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採点基準(4項目・各4点満点): - 
Content(内容) – 論理的で一貫した意見が書かれているか 
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Organization(構成) – 段落構成や論理の流れが明確か 
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Vocabulary(語彙) – 適切で多様な単語を使えているか 
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Grammar(文法) – 文法が正確で自然か 
 
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合計16点満点中、10点以上が合格ラインの目安とされています。
出題テーマの特徴
英検準1級では、日常的な話題から社会問題まで幅広いテーマが出題されます。
たとえば:
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Should university education be free? 
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Is it good for people to work from home? 
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Will AI bring more benefits than drawbacks to society? 
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Should the government spend more money on space exploration? 
テーマ自体は難しくても、意見を2つの理由で支える構成を守ることで安定して高得点が狙えます。
高得点を狙うライティングの基本構成(テンプレート)
英検準1級のライティングは、論理的な段落構成が最も重要です。どんなテーマでも使える「4パラグラフ構成」を身につけておくと、本番で迷わず書き進めることができます。
【基本構成テンプレート】
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Introduction(導入) 
 ・テーマを言い換えながら自分の立場(Agree / Disagree)を明確に述べる。
 ・「There are two reasons why I think so.」で本文につなげる。
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Reason 1(理由①) 
 ・自分の意見をサポートする最初の理由を書く。
 ・理由を説明する具体例や背景情報を加える。
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Reason 2(理由②) 
 ・別の観点から2つ目の理由を書く。
 ・「For example」などを使い、実例や一般的な傾向を示す。
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Conclusion(結論) 
 ・主張の再確認(まとめ)を簡潔に述べる。
 ・「For these reasons, I believe that …」で締めくくる。
【構文例】
Introduction
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I agree with the idea that … because … 
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There are two reasons why I think so. 
Body Paragraph 1
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First, … 
- 
For example, … 
Body Paragraph 2
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Second, … 
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This is why I think … 
Conclusion
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For these reasons, I believe that … 
ポイント
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「Agree / Disagree」は冒頭で明確に表明する。 
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各段落は2〜3文を目安に。 
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「Firstly / Secondly / In conclusion」などの接続表現を使うと構成点が上がる。 
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1段落に1つの主張だけを書くのが鉄則。 
このテンプレートをマスターすれば、どんなテーマにも落ち着いて対応できるようになります。
サンプルエッセイ(高得点例)
ここでは、実際の試験でよく出題されるテーマをもとにした高得点サンプルを紹介します。
テンプレートの流れを意識しながら読むことで、構成と文のつながり方を理解できます。
【テーマ】
Should university education be free?
(大学教育は無償化されるべきか?)
【Sample Essay(約145語)】
I agree with the idea that university education should be free. There are two reasons for this.
First, education gives people more opportunities to get better jobs. If more students can go to university without worrying about tuition, society will have more skilled workers. This will help the economy grow.
Second, making higher education free can reduce inequality. Many talented students cannot afford tuition fees. By providing free education, everyone can have equal chances to study and succeed.
For these reasons, I believe that university education should be free for all students.
【解説】
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構成点(Organization):テンプレートどおりに4段落構成で明確。 
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内容点(Content):主張と理由がシンプルで一貫している。 
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語彙(Vocabulary):「skilled workers」「inequality」など中上級語彙を自然に使用。 
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文法(Grammar):時制・冠詞・接続詞が正確。 
このように、難しい表現を無理に使うよりも、明確でわかりやすい英語で論理的に書く方が高評価につながります。
よくある減点ポイント
英検準1級ライティングで点数が伸び悩む受験者の多くは、文法や語彙よりも構成面・論理面のミスで減点されています。以下のポイントを避けるだけでも、スコアを安定させることができます。
① 意見が途中で変わる
最初に “I agree” と書いたのに、途中で反対意見のような内容を書くケースです。
→ 意見は最初から最後まで一貫させることが重要です。
② 理由が抽象的すぎる
「It is good for society」など、意味が広すぎて根拠が伝わらない表現はNG。
→ 具体例(For example…)を必ず1文入れることで説得力が上がります。
③ 語数が足りない(120語未満)
語数不足は大きな減点対象。短くても明確に120語以上を書くこと。
→ 練習時から単語数カウント機能を使って慣れておくと安心です。
④ 文法ミスの多発
冠詞(a/the)や複数形、時制のミスは採点官にすぐ伝わります。
→ 自分の典型的なミスを把握し、添削で修正パターンを確認しましょう。
⑤ 同じ表現の繰り返し
同じ語彙ばかり使うとVocabulary点が下がります。
→ “important” の代わりに “crucial, significant, essential” などを使うと印象アップ。
これらの減点ポイントを意識して修正するだけで、1〜2点のスコアアップが狙えます。

 
		 
		 
			 
			 
			 
			 
			