英検準1級語彙・イディオム対策【頻出リスト付き】

はじめに

英検準1級では、語彙力が合否を大きく左右します。リーディングでは文脈に合う単語を選ぶ問題が多く、リスニングやライティングでも難易度の高い語句が頻出します。つまり、「語彙・イディオムの習得=全パートの得点アップ」に直結するのです。

本記事では、英検準1級でよく出る頻出単語とイディオムのリストを紹介しながら、効率的な覚え方や学習法も解説します。限られた時間で最大限の成果を出したい方、語彙問題で安定して高得点を取りたい方は、ぜひ参考にしてください。

英検準1級の語彙・イディオム問題の特徴

英検準1級の語彙・イディオム問題は、主に**リーディングPart 1(短文空所補充)**で出題されます。このセクションは25問前後あり、短い文の空欄に最も適切な語句を4択から選ぶ形式です。

出題される単語は、日常英会話レベルを超えたアカデミックで抽象的な語彙が中心です。環境、経済、教育、社会問題など、幅広いテーマが扱われます。

例:

  • 2級レベル:decide, increase, continue

  • 準1級レベル:determine, enhance, persist, undermine

また、イディオム問題では熟語の意味理解に加え、文脈判断力も問われます。例えば “come up with” や “carry out” などの表現を、どの場面で自然に使えるかがカギとなります。

つまり、英検準1級の語彙力とは、単語帳の暗記にとどまらず、「使い方・ニュアンス・文脈理解」までを含む総合的な英語運用能力を求められるのです。

頻出語彙リスト(分野別)

英検準1級では、幅広い分野から語彙が出題されます。ここでは特に出題率が高いカテゴリー別に重要単語を整理しました。


【1】感情・心理

単語 意味
reluctant 〜することを渋る
grateful 感謝している
resent ~に腹を立てる
sympathetic 同情的な、共感的な
frustrated いらいらした、挫折した

【2】社会・政治・経済

単語 意味
implement 実行する、実施する
allocate 割り当てる
regulation 規制、取り締まり
recession 景気後退、不況
subsidy 補助金、助成金

【3】環境・科学・テクノロジー

単語 意味
contaminate 汚染する
sustainable 持続可能な
innovation 革新、技術改革
ecosystem 生態系
renewable 再生可能な

【4】文化・教育・社会問題

単語 意味
curriculum 教育課程
literacy 読み書き能力、リテラシー
diversity 多様性
heritage 遺産、伝統
discipline 規律、しつけ、学問分野

これらの単語は、過去問・模試・でる順単などで繰り返し登場しています。まずはこの分野別リストをもとに、自分の苦手分野から重点的に覚えるのが効率的です。

頻出イディオムリスト

英検準1級のイディオム問題では、動詞+前置詞や句動詞の正しい意味理解が問われます。
単語の意味だけでなく、「どんな文脈で使われるか」を意識して覚えることが大切です。

イディオム 意味 例文
take advantage of ~を利用する He took advantage of the opportunity to study abroad.
come up with ~を思いつく She came up with a brilliant idea.
make up for ~を埋め合わせる He worked hard to make up for his mistake.
be familiar with ~に精通している I’m familiar with this software.
carry out 実行する The company carried out a new marketing plan.
look forward to ~を楽しみにする I’m looking forward to the trip.
be responsible for ~の責任がある He is responsible for managing the team.
result in ~という結果になる The heavy rain resulted in flooding.
rely on ~に頼る Many students rely on online dictionaries.
in terms of ~の観点から In terms of cost, this plan is better.

これらは英検準1級の過去問や模試でも頻出中の頻出表現です。
特に “come up with”, “carry out”, “rely on” などは文章完成問題ライティングでもそのまま使える汎用イディオムです。

効率的な語彙・イディオム暗記法

英検準1級レベルの語彙は範囲が広く、暗記に時間がかかるのが難点です。ここでは、短期間で効率的に覚えるための実践的な方法を紹介します。


① 例文で覚える

単語を単体で覚えるより、文脈の中で覚える方が圧倒的に記憶に残ります。
例:

  • × memorize = 覚える

  • ○ She managed to memorize the entire speech.(彼女はスピーチ全体を覚えることに成功した)

例文を音読しながら覚えることで、スピーキングやライティングにも応用が利きます。


② 類義語・反意語とセットで覚える

意味が近い単語を比較しながら覚えると、ニュアンスの違いが理解しやすくなります。
例:

  • increase ↔ decrease

  • approve ↔ reject

  • reluctant ↔ willing

また、英検準1級では「似ているけれど使い方が異なる単語」を区別する問題も多いので、この学習法は非常に効果的です。


③ アプリや単語帳を活用

英検準1級は語彙数が膨大なため、デジタルツールの活用がおすすめです。
特に以下のアプリや教材が人気です:

  • 『英検準1級 でる順パス単』

  • 『mikan(ミカン)』アプリ

  • 『Anki(自作単語カード)』

これらを使えば、スキマ時間で効率的に語彙を反復できます。


④ “少量×高頻度”の反復学習

1日に100語覚えても、翌日にはほとんど忘れてしまうものです。
理想は、20語×5回復習のように、少ない量を何度も繰り返すこと。
脳の記憶メカニズム「間隔反復(Spaced Repetition)」を意識し、短時間でも継続することが合格への近道です。

英検準1級語彙・イディオムの出題傾向(過去問分析)

過去3年分の過去問を分析すると、英検準1級の語彙・イディオム問題には明確な傾向があります。単語の難易度だけでなく、「どの分野から出るか」を把握しておくことで、効率的な対策が可能になります。


【出題分野の割合(目安)】

分野 出題頻度(目安)
社会・経済 約25%
科学・環境 約20%
教育・文化 約15%
心理・人間関係 約15%
その他(日常・一般表現など) 約25%

【頻出テーマの例】

  • 社会・経済系:政策、景気、雇用、テクノロジー

  • 環境系:地球温暖化、リサイクル、再生可能エネルギー

  • 教育・文化系:リテラシー、カリキュラム、多様性

  • 心理系:ストレス、モチベーション、人間関係

英検準1級はTOEFLやIELTSに近い語彙レベルを含むため、ニュース記事・社説・コラムに出てくる単語が頻出します。


【おすすめ学習素材】

  • The Japan Times Alpha(時事英語に強い)

  • BBC Learning English(多様なテーマに対応)

  • 英検過去6回全問題集(旺文社)

これらを日常的に読むことで、語彙だけでなく「文脈での使われ方」も自然に身につきます。
試験直前は、過去問+語彙リスト復習で、出題頻度の高い単語を確実に固めましょう。

実践トレーニング:空欄補充練習(例題)

英検準1級の語彙問題は、単語の意味だけでなく文脈理解力も問われます。ここでは実際の出題傾向に近い練習問題を紹介します。


【例題1】

The government decided to _______ a new policy to reduce CO2 emissions.
A. contribute B. implement C. rely D. commit

正解:B. implement
→ 「政策を実施する」は implement a policy が定番コロケーションです。


【例題2】

She was _______ to accept the offer because it required her to move abroad.
A. reluctant B. eager C. capable D. suitable

正解:A. reluctant
→ 「気が進まない、渋る」という意味。反意語 eager(熱心な)と対比して覚えると効果的です。


【例題3】

The company will have to _______ its spending to survive the economic downturn.
A. cut down on B. make up for C. rely on D. deal with

正解:A. cut down on
→ 「〜を削減する」という意味。日常会話から経済記事まで幅広く使われる表現です。


【例題4】

The success of the project largely _______ on the support of local communities.
A. depends B. results C. focuses D. relies

正解:A. depends
→ 「〜に依存する」= depend onrely on との使い分けも頻出です。


【学習のコツ】

  • 問題を解いたら正解・不正解に関わらず例文を音読する

  • 1問1文を「英作文素材」として覚える

  • 間違えた単語は必ず「自分で別の文を作る」

この習慣を続けることで、語彙問題の正答率だけでなく、ライティングやスピーキング力も自然に伸びます。

まとめ

英検準1級の語彙・イディオム対策は、単なる暗記ではなく、理解・活用・反復の3ステップが重要です。

  • Step 1:理解する
     意味を日本語で覚えるだけでなく、「どんな文脈で使われるか」を例文で確認する。

  • Step 2:活用する
     ライティングやスピーキングで実際に使ってみることで、記憶が定着。

  • Step 3:反復する
     1度覚えた単語も時間が経つと忘れるため、短時間×高頻度の復習が鍵。

また、英検準1級では「語彙=得点源」です。特にPart 1の語彙問題で安定して高得点を取ることで、合格ラインを確実に超えることができます。

ニュース記事や過去問に触れながら、生きた語彙を吸収していきましょう。
コツコツ積み上げた語彙力は、英検だけでなく実際の英語運用力としても必ず役立ちます。

FAQs

英検準1級の語彙はどれくらい必要?

目安は8,000〜10,000語レベルですが、実際は「頻出語+コロケーション(連語)」をどれだけ使いこなせるかが合否を分けます。

語彙とイディオム、どちらを優先すべき?

まずは語彙の基礎(学術・社会・環境系)を固め、次に句動詞や前置詞パターンなどのイディオムを強化するのが効率的です。

効率よく覚えるコツは?

  • 例文で覚える(単語単体でなく文脈)
  • 類義語・反意語で比較する
  • 間隔反復(SRS)で小分け高頻度復習

おすすめの学習ツールは?

『英検準1級 でる順パス単』、Anki(自作デッキ)、mikanなど。ニュースは The Japan Times Alpha / BBC Learning English が有用です。

毎日の学習時間と配分は?

目安は30〜60分。前半を復習(SRS)、後半を新出20語+例文音読に充てると定着率が高まります。

コロケーションはどう対策する?

名詞・動詞・前置詞の組み合わせをセットで暗記(例:implement a policy / be responsible for)。誤用しやすい前置詞まで一緒に覚えます。

句動詞(phrasal verbs)が苦手です。対策は?

意味だけでなく機能でグループ化(up=完成・増加、out=外へ・実行)。短文作成→音読で運用力を上げます。

過去問はいつ始めるべき?

基礎語彙が一巡したらすぐに着手。1回目は傾向把握、2回目以降は「取りこぼし語リスト」を更新して反復します。

覚えてもすぐ忘れます。どうすれば?

SRSの間隔反復(翌日・3日後・7日後・14日後)で再出題。復習は「思い出す練習」(能動回想)を中心に。

英検2級との違いは?

準1級は抽象度・学術度が高く、社会・環境・教育などの論説系語彙が増加。文脈判断力とコロケーションの精度が求められます。

リーディングやライティングにも語彙対策は効きますか?

はい。語彙力は全パートの土台です。特にライティングで汎用イディオム(result in / lead to など)を自然に使えると加点に直結します。

どの分野から優先して覚えるべき?

出題比率が高い「社会・経済」「科学・環境」を優先。自分の弱分野はミニマムセット(20〜30語)を作って集中的に回します。

例文はどのように作れば良い?

短く正確に(SVOで完結)。同じ語で品詞違いの例文を2本作ると運用範囲が広がります。

試験直前の最終確認は?

  • 取りこぼし語リストの一気見(朝)
  • 例文音読でコロケーション再確認(昼)
  • 過去問の誤答だけを復習(夜)

学習進捗を可視化する方法は?

「既知/要復習/未学習」の3タグで管理。1週間ごとに既知率(=既知/総数)を算出し、増減をチェックします。

音読は必要ですか?

必須ではありませんが推奨。音読は記憶の多重符号化(視覚+聴覚+運動)を促し、想起性が上がります。

長期記憶に残る復習間隔の目安は?

学習直後→24時間→72時間→1週間→2週間→1か月。忘却曲線を前提に間隔を徐々に伸ばします。

凡ミスを減らすチェックポイントは?

  • 品詞一致(空欄前後の形)
  • 否定・逆接・因果の接続
  • 定番コロケーションの有無

おすすめの復習量は?

1日20語×5周回。新規追加は既知率が80%を超えた日だけにするなど、負荷管理を行います。

英検対策・受験ガイド:レベル別・年代別・目的別の完全ロードマップ【2025–2026年版】

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