親子留学の費用はいくら?国別・期間別の総額早見表

はじめに

親子留学を検討するとき、最初に気になるのが「一体いくらかかるの?」という費用の問題です。
ネット上では「30万円で行ける」「最低でも200万円必要」など、さまざまな情報が飛び交っていますが、実際の金額は行き先・期間・滞在スタイルによって大きく異なります。

たとえば、短期でセブ島の語学学校に通う場合と、カナダで現地校に通う長期滞在では、総額に数倍の差が出ることもあります。
だからこそ、最初に「どの国で」「どのくらいの期間」「どんなスタイルで学ぶか」を明確にしておくことが大切です。

この記事では、主要国(フィリピン・カナダ・オーストラリア・ニュージーランド・マルタ・シンガポール)を中心に、国別・期間別の費用早見表を作成しました。
さらに、代表的な内訳や、親子留学で費用を抑えるコツも紹介します。

「漠然と高そう…」という不安を、「このくらいで実現できる!」という具体的なイメージに変えるためのガイドとして、ぜひ参考にしてください。


親子留学の費用相場の考え方

親子留学の費用は、「学ぶ国」「期間」「滞在スタイル」によって大きく変わります。
同じ1か月の滞在でも、たとえばセブ島なら約25万円〜、カナダなら約80万円〜と、国によって3倍以上の差が出ることも珍しくありません。

費用の全体像をつかむためには、まず「どのような項目でお金がかかるのか」を理解しておくことが大切です。
一般的に、親子留学の総費用は以下の5つの項目で構成されています。


① 学費(授業料)

親子留学では、子ども・親それぞれに授業料が発生します。
子どもは語学学校や現地校、親は英語コースや保護者向けクラスなどを受講するケースが一般的です。
特にセブ島では「親子で同じ学校」に通うことができるため、セット割引が適用されることもあります。


② 滞在費(宿泊費)

滞在スタイルによって費用差が大きく出る部分です。
学校寮、ホテル、コンドミニアム、アパートなど選択肢はさまざまですが、
長期滞在ならアパートやコンドミニアムの方が割安になる傾向があります。
セブ島では寮付きプランが主流、欧米諸国ではホームステイや賃貸が中心です。


③ 航空券代

時期や出発地によって変動しますが、親子2名での往復航空券はおおよそ10万〜25万円前後
LCC(格安航空会社)を利用すれば費用を抑えられますが、直行便・乗り継ぎ・荷物量なども考慮しましょう。


④ 生活費

食費・交通費・通信費・娯楽費など、現地での生活に必要な費用です。
セブ島では月5〜8万円程度で十分に暮らせますが、カナダやオーストラリアでは倍以上になることもあります。
また、親子留学では「外食が増える」「休日の観光費用」がかかりやすい点も意識しておきましょう。


⑤ その他(ビザ・保険・教材費など)

短期であっても、保険加入やビザ申請、SSP(特別就学許可証)などの諸費用が必要です。
国によって条件が異なるため、出発前に確認しておくことが大切です。


これらを合計すると、親子1組(親+子ども)での総費用は1か月あたり25万円〜100万円前後が目安となります。
次の章では、実際に「国別・期間別」での費用を表でわかりやすく比較していきましょう。


国別の費用比較早見表(1か月・3か月・6か月)

親子留学の費用は、行き先によって大きく異なります。
物価・授業料・滞在費・ビザ制度などが異なるため、同じ期間でも国によって2〜3倍以上の差が出ることもあります。

以下の表は、代表的な6か国(フィリピン〈セブ島〉・カナダ・オーストラリア・ニュージーランド・マルタ・シンガポール)を比較した目安です。
いずれも「親1名+子ども1名」「語学学校・中価格帯の滞在施設」を想定しています。


国名 1か月の目安 3か月の目安 6か月の目安 特徴・ポイント
フィリピン(セブ島) 約25〜40万円 約60〜100万円 約110〜180万円 授業料が安く、マンツーマン中心。短期でも成果が出やすい。
カナダ 約60〜90万円 約150〜250万円 約280〜450万円 現地校体験が可能で教育環境が良い。長期留学向き。
オーストラリア 約55〜85万円 約140〜230万円 約260〜400万円 自然と都市が近く、生活の質が高い。ビザの選択肢も豊富。
ニュージーランド 約50〜80万円 約130〜210万円 約240〜360万円 のびのびとした教育環境。治安が良く安心して滞在可能。
マルタ 約40〜70万円 約110〜180万円 約200〜320万円 ヨーロッパ文化圏で学べる。費用は比較的リーズナブル。
シンガポール 約70〜100万円 約180〜300万円 約350〜500万円 治安・教育水準がトップクラス。生活費は高め。

国別の特徴まとめ

  • コスパ重視なら:フィリピン(セブ島)

    • マンツーマン授業で英語初心者でも安心。短期〜中期留学に最適。

  • 教育重視・現地校志向なら:カナダ/オーストラリア

    • 英語環境+現地生活の両方を体験できる。長期留学が人気。

  • 安全性と自然環境を求めるなら:ニュージーランド

    • ガーディアンビザ制度で親の滞在も安心。

  • ヨーロッパ文化体験も重視するなら:マルタ

    • 夏季はリゾート感覚で過ごせるが、冬季はやや静か。

  • 都市型&快適重視なら:シンガポール

    • 費用は高めだが、学習・生活の質は世界最高水準。


期間別の費用目安(全体感)

親子留学の費用は、期間が長くなるほど1か月あたりのコストが下がる傾向があります。
航空券や初期費用(入学金・ビザ・保険など)は一度で済むため、長期滞在ほどコスパが高くなります。

以下の表では、一般的な期間ごとの総額目安と、向いているケースをまとめました。


期間 総費用の目安(親+子) 向いているケース
1〜2週間 約15〜30万円 夏休み・春休みなどの短期体験。英語導入や海外慣れに最適。
1か月 約25〜90万円 初めての親子留学におすすめ。語学+観光を両立できる。
3か月 約60〜250万円 子どもの英語力が伸びやすく、現地生活にも慣れる時期。
6か月以上 約100〜450万円 現地校・長期滞在型。親も語学力アップや仕事リモートが可能。

期間ごとの特徴

■ 短期(1〜4週間)

  • 費用を抑えて気軽に挑戦できる。

  • 学校や現地の雰囲気を知る「お試し留学」に最適。

  • セブ島やマルタなど、授業が集中型の国が人気。

■ 中期(3か月前後)

  • 子どもが英語で自然に話せるようになる期間。

  • 現地での生活リズムも安定し、親も余裕を持って学べる。

  • 親子留学の平均的な期間。費用バランスも良い。

■ 長期(6か月〜1年)

  • 本格的に英語を身につけたい家庭におすすめ。

  • 現地校通学や資格コースなども視野に入る。

  • 航空券・初期費用を分散できるため、月あたりコストが最も安い


費用の内訳(例:セブ島3か月滞在の場合)

ここでは、親子2名(親1名+子ども1名)でセブ島に3か月滞在する場合の、実際の費用目安を具体的に見てみましょう。
セブ島は授業料・滞在費ともにリーズナブルで、親子留学の中でも最もコスパが高い国のひとつです。


項目 費用目安 内容・ポイント
授業料(親+子ども) 約30万円 マンツーマン中心。親子同校プランの場合は割引あり。
宿泊費 約25万円 学校寮またはコンドミニアム滞在。食事付きプランも多い。
航空券 約10万円 親子2名分の往復チケット。早期予約で節約可能。
生活費 約20万円 食費・交通費・通信費・週末の外食などを含む。
ビザ・SSP・保険など 約10万円 SSP(特別就学許可証)+保険+延長費用を含む。
合計 約95万円前後 親子2名・3か月滞在モデルケース。

セクション別の補足解説

■ 授業料

セブ島の語学学校は1日4〜6時間のマンツーマン授業が一般的で、短期間でも成果を実感しやすいのが特徴です。
親子で同じ学校に通う場合、**親子割引(5〜10%程度)**が適用されることもあります。

■ 宿泊費

学校寮は3食付きのケースが多く、生活費を抑えやすいのがメリット。
一方で、プライバシーを重視する場合は外部コンドミニアム滞在を選ぶ家庭も増えています。

■ 航空券

成田・関空から直行便があるため、移動時間は約4〜5時間。
繁忙期を避ければ、親子2名分でも10万円前後に抑えることが可能です。

■ 生活費

現地では外食が安く、タクシーやGrabなども手頃。
月6〜8万円程度あれば、快適な生活ができます。

■ ビザ関連・保険

観光ビザで入国後、学校を通してSSPを取得すれば合法的に学習できます。
滞在延長手続きも現地で簡単に行えるのが魅力です。


このように、セブ島は「授業の質」と「費用バランス」が両立しており、初めての親子留学に最適な国と言えます。
次は、そんな留学費用をさらに抑えるための工夫を紹介します。


費用を抑えるコツ

親子留学は「教育+生活+旅行」の要素が重なるため、どうしても出費が多くなりがちです。
しかし、少しの工夫で数十万円単位の節約が可能です。ここでは、無理なくコストを抑える実践的なポイントを紹介します。


① 親子で同じ学校に通う

親子留学専門校や親子コースのある語学学校を選ぶと、授業料や入学金がセット割引になることがあります。
送迎や授業スケジュールも同一校内で完結するため、移動コストも抑えられます。


② オフシーズン(閑散期)を狙う

夏休み・春休みなどの繁忙期は、航空券・宿泊費が高騰します。
一方で、2〜4月・10〜12月のオフシーズンは費用が20〜30%安くなるケースも。
特にセブ島やマルタでは、時期をずらすだけで大きな差が出ます。


③ 滞在先を寮からアパートに変える

長期滞在(3か月以上)の場合は、学校寮よりも現地アパートやコンドミニアムの方が安いことがあります。
光熱費込み・家具付き物件を選べば、生活費を抑えながら快適に過ごせます。


④ 航空券を早めに予約する

航空券は2〜3か月前の予約がもっとも安く、直前予約では2倍以上になることも
LCC(格安航空会社)を上手に使えば、往復で数万円の節約が可能です。


⑤ 授業オプションを最小限にする

「追加マンツーマン」「試験対策」などのオプション授業は魅力的ですが、追加費用が大きくなりがちです。
英語初心者や短期滞在なら、基本コース+日常英会話中心で十分効果を実感できます。


⑥ 現地での食費を工夫する

毎日外食すると費用がかさむため、学校の食堂・スーパー・地元レストランを活用しましょう。
特に東南アジアでは、1食200〜300円程度の食事も豊富にあります。


⑦ 現地SIMやWi-Fiを活用

日本でレンタルWi-Fiを契約するより、現地SIMを購入した方が圧倒的に安上がりです。
通信費を月2,000円以下に抑えることも可能です。


小さな工夫の積み重ねが、結果的に10万円以上の節約につながります。
「費用を抑える=我慢」ではなく、上手に計画してスマートに節約するのがポイントです。


まとめ

親子留学の費用は、国・期間・滞在スタイルによって大きく異なります。
セブ島のようにコスパ重視でマンツーマン指導が受けられる国もあれば、カナダやオーストラリアのように教育環境が充実した長期型もあります。

つまり、「どの国が良いか」ではなく、
何を目的に親子留学をするのか
どのくらいの期間でどんな経験をしたいのか
を明確にすることが、最適な国と予算を決める第一歩です。


費用まとめのポイント

  • 短期(1か月以内):25〜90万円前後。体験型・英語導入におすすめ。

  • 中期(3か月):60〜250万円前後。英語力の変化を実感できる時期。

  • 長期(6か月以上):100〜450万円前後。現地校や海外生活の定着に最適。


また、親子で同じ学校を選ぶ・オフシーズンを狙う・航空券を早期予約するといった工夫で、数十万円単位の節約も十分可能です。
無理のない範囲で計画を立てれば、「費用負担を抑えながら質の高い留学体験」を実現できます。


最後に、予算を検討する際は「学費+滞在費」だけでなく、現地での生活費や保険・ビザ費用も含めた総額で見積もるのがおすすめです。
全体のバランスを把握しておくことで、安心して準備を進めることができます。

親子で海外に滞在する経験は、子どもにとっても親にとっても、一生の財産になります。
無理なく続けられるプランを選び、充実した学びの時間を過ごしましょう。


FAQs

親子留学の総額はどのくらい?目安を教えて

行き先・期間・滞在スタイルで大きく変動します。親1名+子1名のモデルで、短期1〜2週間は約15〜30万円、1か月は約25〜90万円、3か月は約60〜250万円、6か月以上は約100〜450万円が目安です。

国別ではどこが一番コスパが良い?

総額を抑えつつ学習量を確保しやすいのはフィリピン(セブ島)。マンツーマン授業が中心で短期でも成果が出やすい一方、生活費も比較的安い傾向です。

カナダ・オーストラリア・ニュージーランドは高いの?

授業料と生活費が高めで総額は上がりやすいですが、治安・教育環境・現地校体験などの価値が見込めます。長期(3〜6か月以上)で月あたりコストが相対的に下がる傾向があります。

期間が長いほどお得になるのはなぜ?

航空券、入学金、ビザ、保険などの初期費用が分散され、1か月あたりの平均コストが下がるためです。

費用の主な内訳は?

①学費(親・子)②滞在費(寮・ホテル・アパート)③航空券④生活費(食・交通・通信・娯楽)⑤その他(ビザ・保険・教材費・各種手数料)の5つが中心です。

セブ島で3か月だと総額はいくら?

親子2名で約95万円前後がモデルケースです(学費約30万/宿泊約25万/航空約10万/生活約20万/ビザ・SSP・保険等約10万)。

いつ行くと安い?オフシーズンは?

繁忙期(夏休み・春休み)を外すと、航空券・宿泊が20〜30%安くなることがあります。目安は2〜4月・10〜12月です。

滞在先は寮とアパートどちらが安い?

1〜2か月は寮が総額を抑えやすく、3か月以上は家具付きアパート/コンドの方が月額が下がるケースが多いです。

航空券の節約テクニックは?

2〜3か月前の早期予約、平日発着、手荷物の最適化、LCC活用が有効です。直前予約は割高になりやすいです。

親も授業を受けるべき?費用は増える?

親の授業は任意ですが、会話力の底上げや家庭内の英語環境づくりに効果的。親子同校のセット割で増分を抑えられる場合があります。

ビザやSSP・保険の費用はどれくらい?

国と期間で異なります。セブ島は観光ビザ入国+SSP取得が基本で、保険や延長費用を含め数万円〜十数万円が目安です。

生活費はどのくらい見れば安心?

セブ島で月5〜8万円、欧州・北米・オセアニアでは月10〜20万円以上を想定。外食頻度や週末アクティビティで増減します。

通信費は日本のレンタルWi-Fiと現地SIMどちらが得?

多くの国では現地SIMの方が割安です。親子それぞれ必要データ量に合わせてプリペイドを選ぶと月2,000円以下も可能です。

教材費やスクールオプションは削減できる?

試験対策や追加マンツーマンなどは魅力的ですが増額要因です。初心者や短期は基本コース中心で十分な場合が多いです。

為替の影響はどれくらい大きい?

長期ほどインパクトが大きく、総額が数万円〜十数万円単位で変動することも。分割支払い・円建て見積・為替手数料の低い決済手段を検討しましょう。

支払いタイミングは?キャンセル規定は?

申込時に入学金や一部授業料、出発前に残金支払いが一般的。キャンセル規定は学校・滞在先で異なるため、申込前に必ず確認しましょう。

節約しつつ質を落とさないコツは?

親子同校の割引活用、オフシーズン渡航、早期航空券手配、3か月以上のアパート滞在、現地SIM、食堂やローカル飲食店の活用が効果的です。

モデルケース(最安値帯)は現実的?

可能ですが、無理なコストカットは学習効率や安全性を損なう恐れがあります。予備費(総額の10〜15%)を確保すると安心です。

どのくらい前から準備を始めれば良い?

短期は出発2〜3か月前、長期や現地校連携は3〜6か月前からが目安です。繁忙期はさらに早めの検討が安心です。

親子留学ガイド|親子で英語留学【2025-2026年版】

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