目次
OET Readingの構成と解き方|Part A / B / C 完全ガイド(看護師向け)
はじめに
OET Readingは、単なる英語読解テストではありません。
看護師向けOETにおいてReadingで求められているのは、医療現場で必要な情報を、限られた時間内に正確に読み取る力です。
文章をすべて理解できるかどうかよりも、
「今この状況で、どの情報が必要か」
「それがどこに書かれているか」
を瞬時に判断できるかがスコアを大きく左右します。
OET Readingは Part A・Part B・Part C の3つのパートで構成されていますが、
それぞれで求められる力や、正しい解き方はまったく異なります。
同じ読み方をしてしまうと、時間切れや思わぬ失点につながりやすいのが特徴です。
本記事では、看護師受験者がつまずきやすいポイントを押さえながら、
OET Readingの全体構成と、Part A / B / Cそれぞれの効果的な解き方を解説します。
これからOETに初めて挑戦する方はもちろん、
「Readingだけ安定しない」「時間が足りない」と感じている方にも、
試験本番で使える実践的な考え方をお伝えします。
OET Reading全体の構成と時間配分
OET Readingは、Part A・Part B・Part C の3つのパートで構成されています。
重要なのは、これらが単に問題量の違いではなく、目的も解き方もまったく異なるという点です。
OET Readingの構成一覧
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Part A
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制限時間:15分
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内容:複数の医療資料から情報を探す問題
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特徴:スピード重視・検索型
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Part B
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制限時間:45分(Part Cと共通)
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内容:短い医療文書(メモ、ポリシー、Eメールなど)
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特徴:状況理解・判断力重視
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Part C
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制限時間:45分(Part Bと共通)
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内容:長めの医療系文章(記事・解説文)
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特徴:要点把握・論理理解重視
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特に注意すべきなのは、Part Aだけが独立した15分で実施される点です。
Part A終了後に時間を取り戻すことはできないため、ここでの時間管理は非常に重要です。
看護師受験者が意識すべき時間の考え方
OET Readingでは、「全部を丁寧に読む」時間はありません。
むしろ試験全体を通して求められているのは、
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読まない部分を即座に判断する力
-
必要な情報だけを拾う力
です。
Part Aでは 1問あたり40秒以下、
Part B・Cでは 設問に対応する箇所だけを読む
という意識を持つことで、時間切れを防ぐことができます。
3つのパートを同じ読み方で解いてはいけない
看護師受験者によくある失敗が、
「全部同じように読む」ことです。
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Part Aを精読してしまう
-
Part Cをスキャンで済ませようとする
このような読み方は、どちらも失点につながります。
OET Readingで安定したスコアを取るためには、
パートごとに読み方を切り替えることが必須です。
次のセクションからは、
まず Part A(15分・検索型) について、具体的な解き方を詳しく解説していきます。
Part Aの特徴と解き方(看護師が最優先で得点すべきパート)
Part Aの概要
Part Aは、OET Readingの中でも最も戦略性が問われるパートです。
出題されるのは、医療ガイドライン、表、説明資料など、複数のテキストをもとに情報を探し出す問題です。
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問題数:20問
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制限時間:15分
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目的:必要な情報を素早く正確に見つけること
このパートでは、文章を理解する力よりも、**探す力(scanning)**が重視されます。
Part Aで求められる力
Part Aで評価されているのは、次のような力です。
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複数の資料から必要情報を瞬時に特定できるか
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数字・条件・症状などを正確に照合できるか
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迷わず次の問題に進めるか
これは、看護師が日常業務で行っている
「医師の指示書やマニュアルから必要事項を拾う作業」と非常に近いスキルです。
看護師がPart Aで失点しやすい理由
多くの看護師受験者がPart Aでつまずく原因は、以下の通りです。
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最初から文章を読もうとしてしまう
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医療英語をすべて理解しようとする
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1問に時間をかけすぎてしまう
Part Aでは、「理解しようとする姿勢」そのものが時間ロスになります。
Part Aの基本戦略
Part Aを解く際に必ず意識すべき原則は、次の3つです。
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設問を先に読む
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キーワードだけを探す
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一致すれば即答する
文章全体の意味理解は不要です。
設問に書かれている条件と、本文の情報が一致するかどうかだけを確認します。
Part Aの具体的な解き方ステップ
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設問を読み、症状・年齢・検査名・数値・時間などのキーワードを把握する
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本文では見出し、太字、表、箇条書きを優先的にスキャンする
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条件が一致したら深追いせずに回答する
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迷ったら一度飛ばし、次の問題へ進む
Part Aでは「完璧主義」を捨てることが最大のポイントです。
Part Aで意識したい時間感覚
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1問あたり:約40秒以内
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途中で立ち止まらない
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全問を一度は見ることを最優先
1〜2問の正解にこだわるより、全体での得点最大化を目指します。
Part Bの特徴と解き方(看護師の「現場判断力」が問われる)
Part Bの概要
Part Bでは、短い医療文書を読み、その内容に最も合う選択肢を選ぶ問題が出題されます。
扱われる文書は、看護師が実際の職場で目にするものばかりです。
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院内メモ
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病棟ポリシー
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申し送り文
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Eメールや掲示文
文章量は少ないものの、判断を誤いやすいのがPart Bの特徴です。
Part Bで求められる力
Part Bで評価されているのは、語彙力や文法力ではありません。
重要なのは、
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この文書は「誰に向けて」書かれているのか
-
何を「目的」として伝えているのか
を正確につかめるかどうかです。
つまり、文書の意図と使用場面を理解する力が問われています。
看護師がPart Bで失点しやすい理由
Part Bでよくある失敗は次の通りです。
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単語レベルで意味を取りに行きすぎる
-
選択肢を「それっぽさ」で選んでしまう
-
自分の看護経験で補ってしまう
OETでは、本文に書いていないことは不正解になります。
現場で「正しそう」でも、文章に根拠がなければ選べません。
Part Bの基本戦略
Part Bでは、次の点を常に意識します。
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最初に状況をつかむ(who / where / purpose)
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文章全体ではなく「要点」に集中する
-
選択肢は必ず本文に戻って確認する
特に1文目と最後の文には、文書の目的が集約されていることが多いため、重点的に確認します。
Part Bで注意すべき表現
以下のような表現が選択肢にある場合は、慎重に判断する必要があります。
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must / always / never
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only / all / immediately
本文に同等の強さの表現がなければ、原則として不正解になります。
Part Bの時間管理の考え方
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1問にかけすぎない
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迷ったら一度選んで進む
-
Part Cの時間を削らない
Part Bは「完璧を目指す」よりも、安定して拾うパートです。
Part Cの特徴と解き方(精読より「論理の流れ」をつかむ)
Part Cの概要
Part Cでは、比較的長めの医療系文章を読み、内容理解や筆者の意図を問う問題に答えます。
OET Readingの中で、最も「読む量」が多いパートです。
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医療・看護に関連した解説文や記事
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学術寄りだが、臨床に紐づくテーマ
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選択肢が非常に紛らわしい
IELTS Readingに近い印象を受ける受験者も多いですが、OET特有の読み方が求められます。
看護師がPart Cで苦戦しやすい理由
Part Cで多くの看護師受験者がつまずく理由は、
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専門用語が多く、途中で集中力が切れる
-
全文を正確に理解しようとして時間が足りなくなる
-
選択肢がどれも正しそうに見える
といった点にあります。
しかし、Part Cは「全文理解」を前提にしたパートではありません。
Part Cで求められる力
Part Cで評価されているのは、
-
文章全体のテーマをつかめるか
-
各段落の役割を理解できるか
-
筆者の立場や評価を読み取れるか
といった、論理構造の理解力です。
単語が多少分からなくても、段落ごとの役割が分かっていれば正答できます。
Part Cの基本戦略
Part Cでは、次の流れで解くのが効果的です。
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先に設問を読む
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各段落を「要点だけ」押さえながら読む
-
選択肢は必ず本文の根拠で判断する
「この段落は何について書いているか」を意識することが最優先です。
Part Cで意識したい読み方
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導入段落:テーマと問題提起
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中盤の段落:理由・例・比較
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結論部分:筆者の評価・提案・示唆
特に結論部分は、意見や姿勢を問う問題でよく使われます。
Part Cの時間管理のポイント
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1問ごとに読み直さない
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根拠が見つからない選択肢は切る
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Part Bの時間を食いすぎない
Part Cでは「読み返さない前提」で進める意識が重要です。
Part A / B / Cの違いまとめ(看護師向けに整理)
OET Readingで安定してスコアを取るためには、
3つのパートを「別の試験」として考えることが重要です。
同じReadingでも、求められている力はまったく異なります。
各パートで求められる力の違い
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Part A
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求められる力:スピード・検索力
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読み方:スキャン中心
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ポイント:悩まず即答、迷ったら飛ばす
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Part B
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求められる力:状況判断・文脈理解
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読み方:要点読み
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ポイント:文書の目的と対象を意識する
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Part C
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求められる力:論理理解・要点把握
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読み方:段落構造を意識した読み
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ポイント:全文理解より流れをつかむ
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同じ読み方をすると失敗する理由
よくある失敗パターンとして、
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Part Aを丁寧に読みすぎて時間切れ
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Part Bを勢いで解いて根拠不足
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Part Cを単語理解に寄せすぎて混乱
があります。
OET Readingでは、
**「読む力」より「読み分ける力」**がスコアを決めます。
看護師にとってのOET Readingの本質
OET Readingで問われているのは、
試験用のテクニックというよりも、
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必要な情報を瞬時に見極める
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文書の意図を読み取る
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判断の根拠を明確にする
といった、看護師として日常的に使っているスキルです。
まとめ|OET Readingは「読み方」を変えれば安定する
OET Readingでスコアが安定しない最大の原因は、
すべてのパートを同じ読み方で解こうとしてしまうことです。
Part A・Part B・Part Cは、それぞれ目的も評価ポイントも異なります。
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Part A:必要な情報を探す力
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Part B:文書の目的と状況を判断する力
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Part C:文章全体の論理と流れを理解する力
この違いを意識し、読み方を切り替えるだけで、
Readingは「苦手科目」から「得点源」に変わります。
特に看護師受験者にとって、OET Readingで求められている力は、
普段の臨床現場で行っている業務と非常に近いものです。
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マニュアルから必要事項を拾う
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申し送りやメモの意図を正確に理解する
-
長文資料の要点だけを把握する
これらはすでに身についているスキルであり、
あとは試験用に使い方を整理するだけです。
OET Readingは「英語を完璧に理解する試験」ではありません。
目的に応じて情報を処理できるかどうかが、合否を分けます。
次のステップとしては、
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Part A専用のトレーニング方法
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Part Bで頻出する文書タイプ
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Part Cの設問パターン別攻略
を押さえることで、Reading全体の完成度が一気に高まります。
FAQ|OET Reading(看護師向け)よくある質問
Q1. 医療英語の単語が分からなくてもReadingは解けますか?
はい、解けます。
OET Readingでは、すべての単語を理解する必要はありません。
特にPart AとPart Bでは、
単語の意味よりも「一致しているか」「書いてあるか」が重要です。
Part Cでも、段落の役割や論理の流れが分かっていれば、
多少の専門用語が分からなくても正解できます。
Q2. Part Aがいつも時間切れになります。どうすればいいですか?
Part Aで時間切れになる最大の原因は、
文章を読もうとしていることです。
Part Aは「読む」パートではなく「探す」パートです。
設問 → キーワード → 該当箇所確認
この流れを機械的に繰り返す練習をしてください。
また、1問にこだわらず、
全問に一度は触れることを最優先にしましょう。
Q3. Part Bの選択肢がどれも正しそうに見えます。
それは正常です。
Part Bの選択肢は、意図的に「それっぽく」作られています。
判断基準は一つだけです。
本文にそのまま根拠があるかどうか。
自分の看護経験や常識で補った選択肢は、不正解になります。
Q4. Part Cはどこまで読めばいいですか?
全文を細かく読む必要はありません。
Part Cでは、
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各段落が何について書いているか
-
筆者が肯定・否定・慎重のどの立場か
この2点が分かれば十分です。
「理解できない単語がある=失点」ではありません。
Q5. OET ReadingでBを取るには、何割くらい必要ですか?
目安としては、全体でおよそ70%前後の正答率が必要とされます。
ただし、毎回の試験で多少の差があります。
重要なのは、
-
Part Aで大きく落とさない
-
Part Bを安定して拾う
-
Part Cで致命的なミスをしない
というバランスです。
Q6. IELTS Readingとの一番の違いは何ですか?
最大の違いは、
「正確な英語理解」より「実務的な情報処理」が重視される点です。
OET Readingは、
看護師として安全に業務ができるかを判断する試験です。
そのため、現場に近い読み方が求められます。
