セブ島移住に必要な結婚ビザ(13A)の条件と申請手順【2025年最新版】
セブ島への長期移住を考えている方にとって、最も安定した滞在方法のひとつが結婚ビザ(13A)です。
このビザは、フィリピン人と法的に結婚している外国人が取得でき、最初は1年間の仮永住権が与えられ、その後更新によって永久永住権が得られます。
観光ビザの延長や学生ビザと違い、13Aは就労制限がなく、更新頻度も低く、家族と安心して暮らせるのが最大の魅力です。
ただし、申請には多くの条件と書類があり、手続きの流れや注意点を理解しておくことが重要です。
この記事では、セブ島移住を目指す方が知っておくべき13Aビザの条件、必要書類、申請手順、費用、注意点をわかりやすく解説します。
1. 結婚ビザ(13A)とは?
結婚ビザ(13Aビザ)は、フィリピン人と合法的に結婚している外国人配偶者が取得できる長期滞在ビザです。正式名称は Non-Quota Immigrant Visa by Marriage(13A Visa) と呼ばれ、フィリピン移民法の条項に基づいて発給されます。
このビザを取得すると、観光ビザのように定期的な延長手続きや出入国を繰り返す必要がなく、安定してフィリピンに住み続けることが可能になります。さらに、13Aビザには就労制限がないため、合法的に現地で働くことや事業を行うこともできます。
13Aビザは大きく分けて2段階の取得プロセスがあります。
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仮永住(Probationary) - 
取得から1年間有効 
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期間中は婚姻関係や滞在状況が審査される 
 
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永久永住(Permanent Resident) - 
仮永住の1年後に更新申請 
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承認されれば期限のない永住資格を取得 
 
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セブ島移住を目指す人にとって、13Aビザは最もコストパフォーマンスが高く、安定性のある在留資格と言えるでしょう。
2. 13Aビザ取得の主な条件
13Aビザを申請するためには、単にフィリピン人と結婚しているだけではなく、いくつかの条件を満たしている必要があります。特に婚姻の正当性や申請者の法的資格は、審査で重視されます。
主な条件一覧
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フィリピン人配偶者と法的に有効な婚姻関係にあること - 
フィリピン統計局(PSA)発行の婚姻証明書が必須。 
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日本で結婚した場合は、在フィリピン日本大使館や外務省の認証手続きを経てPSAに登録する必要あり。 
 
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外国人配偶者がフィリピンに合法的に滞在していること - 
観光ビザや他の滞在資格で入国し、オーバーステイがないこと。 
 
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犯罪歴がないこと - 
フィリピン国内の無犯罪証明(NBI Clearance)と、母国発行の警察証明(Police Clearance)が必要な場合あり。 
 
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経済的に自立していること - 
フィリピンでの生活費をまかなえる銀行残高や安定収入の証明が求められる。 
 
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健康状態が良好であること - 
感染症や重篤な健康リスクがないことを、指定病院の健康診断書で証明する。 
 
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ポイント
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偽装結婚や婚姻の形骸化は、面接や追加調査で発覚する可能性が高く、申請却下や将来の入国禁止につながります。 
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日本発行の書類は、有効期限や**認証方法(アポスティーユ/領事認証)**を事前に確認しておくとスムーズです。 
3. 必要書類(セブ島での一般的なケース)
13Aビザの申請では、多くの書類を揃える必要があります。特に海外発行の書類は認証(アポスティーユまたは領事認証)や翻訳が必要な場合があるため、早めの準備が重要です。
必須書類一覧
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申請書(Bureau of Immigration指定フォーム) - 
移民局の窓口または公式サイトから入手可能。 
 
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有効なパスポートと全ページコピー - 
入国スタンプ、現行ビザページも含めて提出。 
 
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婚姻証明書(PSA発行) - 
日本で結婚した場合は、婚姻記録をPSAに登録して取得。 
 
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フィリピン人配偶者の出生証明書(PSA発行) 
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外国人配偶者の無犯罪証明書 - 
フィリピン国内:NBI Clearance 
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母国発行の警察証明(必要に応じて提出) 
 
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健康診断書(Medical Certificate) - 
フィリピンの指定病院またはクリニックで取得。 
 
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経済的証明 - 
銀行残高証明、給与証明、年金証明など。 
 
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写真(2×2インチ、白背景) - 
申請書用とID作成用に複数枚。 
 
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書類準備のコツ
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有効期限に注意:無犯罪証明や健康診断は取得後3〜6か月以内が有効。 
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コピーは複数用意:窓口で追加提出を求められることがある。 
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日本発行の書類は事前認証:外務省アポスティーユまたは在日フィリピン大使館認証が必要。 
4. 申請手順(セブ島での流れ)
セブ島で13Aビザを申請する場合、基本的には**Bureau of Immigration Cebu(セブ移民局)**で手続きを行います。ここでは、初回の仮永住(Probationary)ビザ取得までの一般的な流れを解説します。
ステップ1:書類準備
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必要書類をすべて揃え、コピーも用意。 
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日本発行書類はアポスティーユや領事認証を済ませる。 
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無犯罪証明や健康診断は有効期限に注意し、申請直前に取得するのが望ましい。 
ステップ2:移民局での申請受付
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Cebu CityのBI(Bureau of Immigration Cebu District Office)で申請書と必要書類を提出。 
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初回申請手数料を窓口で支払う(領収書は必ず保管)。 
ステップ3:面接(Interview)
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婚姻の正当性や生活状況について質問される。 
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同席するフィリピン人配偶者の身分証(Valid ID)提示が求められる。 
ステップ4:審査期間
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通常1〜3か月程度。 
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書類不備や追加質問があれば、BIから連絡が来る。 
ステップ5:ビザ承認・仮永住権発給
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承認後、パスポートに13Aビザスタンプが押され、仮永住資格が付与される。 
ステップ6:1年後の更新(Permanent)
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仮永住期間終了の前に、永久永住(Permanent Resident)への更新申請を行う。 
申請をスムーズに進めるコツ
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セブ移民局は混雑するため、午前中の早い時間帯に行くと待ち時間が短い。 
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面接時は夫婦関係を証明できる写真や生活の証拠(共同名義の契約書、銀行口座など)を持参すると安心。 
5. 費用の目安(2025年)
13Aビザの申請費用は、**初回申請(仮永住)と更新(永久永住)**で異なります。また、書類取得や健康診断などの付随費用も考慮する必要があります。以下は2025年時点のセブ島での一般的な費用目安です。
① 初回申請(仮永住)
| 項目 | 金額(フィリピンペソ) | 備考 | 
|---|---|---|
| 申請手数料(BI公式) | 8,000〜12,000 | 書類審査・面接含む | 
| 健康診断(Medical Certificate) | 1,000〜2,500 | 病院によって異なる | 
| 無犯罪証明(NBI Clearance) | 約200 | 国内発行分 | 
| 母国の警察証明(必要時) | 国によって異なる | 日本の場合は数千円+認証費用 | 
| 写真・コピー | 約200〜500 | 予備も含めて用意 | 
② 永久永住への更新(1年後)
| 項目 | 金額(フィリピンペソ) | 備考 | 
|---|---|---|
| 更新手数料 | 約7,000 | BI公式料金 | 
| 無犯罪証明(必要な場合) | 200〜 | NBI Clearanceなど | 
③ その他の関連費用
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日本発行書類の認証費用(アポスティーユ・領事認証):数千円〜1万円前後 
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翻訳費用(英語への公認翻訳):1ページあたり500〜1,500ペソ 
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交通費(BI通い):往復タクシーやGrab代など 
費用節約のヒント
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まとめてコピーを作成し、現地で追加印刷を避ける 
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健康診断や証明書類は有効期限内で一度に取得して再発行を防ぐ 
6. 注意点
13Aビザの申請や取得後の生活には、いくつかの注意点があります。特に、婚姻関係や滞在資格に関わるルールを破ると、ビザ取り消しや将来の入国制限につながる可能性があります。
① 婚姻関係の維持が必須
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13Aビザは配偶者との婚姻を前提としているため、離婚や事実上の別居が判明すると資格が失われます。 
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永久永住(Permanent)に移行後も、婚姻の実態が重要です。 
② Annual Report(年次報告)の義務
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永住権保持者は毎年1月〜3月の間に移民局で年次報告を行う必要があります。 
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報告を怠ると罰金が科される場合があります。 
③ 有効期限のある書類は早すぎる取得に注意
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無犯罪証明や健康診断は有効期限が3〜6か月程度なので、申請直前に取得するのが望ましいです。 
④ 出国・再入国時の手続き
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一部のケースでは**Emigration Clearance Certificate(ECC)**が必要になる場合があります。 
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長期出国を予定している場合は、事前に移民局に確認することが大切です。 
⑤ 偽装結婚の厳格な取り締まり
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面接や調査で婚姻の真実性が疑われると、申請却下やブラックリスト入りの可能性があります。 
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同居の証明や生活費の共有など、夫婦関係を裏付ける証拠は常に保管しておくと安心です。 
実務的アドバイス
セブ島では移民局が混雑しやすく、手続きに時間がかかることがあります。可能であれば、申請経験のあるエージェントや弁護士にサポートを依頼するとスムーズです。
7. まとめ
セブ島移住を長期的に安定させたい場合、**結婚ビザ(13A)**は最も有効で安心感のある滞在資格です。
取得すれば、観光ビザの延長や頻繁な出入国の必要がなく、家族と共に腰を据えて生活できます。
この記事で解説したポイントをおさらいすると――
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13Aビザはフィリピン人配偶者との婚姻が前提 
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初回は1年間の仮永住 → その後永久永住へ更新 
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申請には多数の書類と事前認証が必要 
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費用は初回で1万ペソ前後+関連費用 
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取得後も**Annual Report(年次報告)**や婚姻の維持が必須 
13Aビザは、条件や手続きがやや複雑に見えるかもしれませんが、一度取得すれば将来の移住生活が大きく安定します。
特にセブ島のような国際的な都市では、永住権を持つことで住宅契約や銀行口座開設、仕事探しもスムーズになります。
もし自分での手続きに不安がある場合は、経験豊富なエージェントや法律事務所に相談して、確実に申請を進めるのがおすすめです。

 
		 
		 
			 
			 
			 
			 
			