目次
- 英検2級リスニング対策:会話・説明文・短文の聞き取り方- はじめに
- 英検2級リスニングの全体構成
- 第1部:会話問題の特徴と対策
- 第2部:説明文問題の特徴と対策
- 第3部:短文問題の特徴と対策
- リスニング力を底上げする共通トレーニング法
- まとめ
- FAQ:英検2級リスニング対策
- 英検2級リスニングは何問・何分ですか?
- 配点と合格ラインの目安は?
- 第1部・第2部・第3部の違いは?
- 先読みは何をどの順で確認すべき?
- 聞き逃したらどうする?
- アクセントや発音の違いへの対策は?
- 効果的な毎日の練習メニューは?
- シャドーイングとディクテーションはどちらを優先?
- 説明文(第2部)でメモは必要?
- 短文(第3部)でよく落とすポイントは?
- 語彙はどれくらい必要?
- 倍速学習は有効?
- おすすめ無料教材は?
- 試験当日の直前対策は?
- 独学でも間に合いますか?
- 模試や過去問はいつ・どれくらい?
- リスニングで伸び悩む原因は?
- 家庭学習でのNGは?
 
英検2級リスニング対策:会話・説明文・短文の聞き取り方
はじめに
英検2級のリスニングテストは、リーディングやライティングよりも得点差がつきやすい重要パートです。会話、説明文、短文の3形式で構成され、すべて音声1回のみという厳しい条件の中で正確に理解する力が求められます。
このリスニングパートを攻略するには、単に「聞き取る」だけでなく、出題傾向を知り、パターンごとの対策を身につけることが欠かせません。特に英検2級では、ネイティブスピードに近い自然な英語が使われるため、語彙力・文法力・リスニング慣れが総合的に試されます。
この記事では、英検2級のリスニング問題を会話・説明文・短文の3パート別に分析し、効果的な練習法や本番での聞き取りポイントを詳しく解説します。これを読めば、「どこに集中して聞くべきか」「どんなトレーニングをすればいいか」が明確になります。
英検2級リスニングの全体構成
英検2級のリスニングテストは、全部で3つのパート・合計35問で構成されています。試験時間は約25分間で、音声はすべて1回のみ放送されます。そのため、構成と出題形式を事前に理解しておくことが合格への第一歩です。
| パート | 内容 | 問題数 | 特徴 | 
|---|---|---|---|
| 第1部 | 会話問題 | 15問 | 男女の短い会話を聞き、最も適切な答えを選ぶ | 
| 第2部 | 説明文問題 | 15問 | 一人の話し手による説明やスピーチを聞き、内容理解を問う | 
| 第3部 | 短文問題 | 5問 | ごく短い文を聞き、内容に合う選択肢を選ぶ | 
音声の特徴
- 
スピード:自然なネイティブスピード(やや速い) 
- 
発音:アメリカ英語・イギリス英語・オーストラリア英語など混在 
- 
トピック:学校生活、仕事、旅行、社会問題など幅広い 
得点配分の目安
リスニングの満点は**29点(35問中)**で、**7割前後の正答率(約24点)**が合格ラインとされています。つまり、5〜6問ミスしても十分合格可能です。
学習ポイント
- 
各パートの「音声パターン」を理解する。 
- 
先読み(選択肢確認)を習慣化する。 
- 
聞き逃したときに焦らず、次の設問に切り替える力を養う。 
この全体構成を頭に入れておくことで、リスニング練習の効率が大幅に上がります。
第1部:会話問題の特徴と対策
出題の特徴
第1部では、男女の短い会話を聞いて質問に答えます。日常生活・学校・職場など身近な場面設定が多く、自然なスピードの英語でやり取りされます。各会話の後に1つの設問があり、選択肢を聞いて正しいものを選ぶ形式です。
例)
Woman: Are you going to the meeting this afternoon?
Man: I’d like to, but I have to finish my report first.
Question: What will the man probably do?
この場合、答えは「He will work on his report first.(先にレポートを仕上げる)」となります。
よく出る会話のテーマ
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予定変更(reschedule, cancel, delay) 
- 
提案と同意(suggest, agree, recommend) 
- 
依頼・申し出(Could you〜?, Would you mind〜?) 
- 
問題解決(repair, fix, find another way) 
- 
感情表現(surprised, disappointed, relieved) 
攻略のコツ
- 
最初の1文で状況をつかむ 
 → “By the way,” “Did you hear…?” などの導入表現に注目。会話の目的が分かります。
- 
否定表現と助動詞に注意 
 → “He didn’t have to go.”(行く必要がなかった)など、聞き間違えると意味が逆になります。
- 
選択肢を先読みする習慣をつける 
 → 「何を問われるか」を事前に把握できると、聞くポイントが明確になります。
- 
感情のトーンを聞き取る 
 → “Oh really?” “That’s great!” “I see…” など、イントネーションから登場人物の気持ちを判断できます。
効果的な練習法
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英検公式過去問の音声を使って繰り返し練習 
 聞き取れない部分をスクリプトで確認し、発音・語彙を整理。
- 
シャドーイング練習(音声に重ねて発音) 
 聞こえた音を即座に再現することで、リスニングスピードが大幅に上がります。
- 
英会話動画・ポッドキャストを活用 
 “BBC Learning English”や“ESLPod”などで、実際の自然な会話スピードに慣れておきましょう。
第1部は比較的スコアを稼ぎやすいパートです。会話の流れを理解し、登場人物の意図をつかむことができれば、安定して高得点を取ることができます。
第2部:説明文問題の特徴と対策
出題の特徴
第2部は、一人の話し手(男性または女性)が行う短いスピーチや説明を聞き、その内容に関する質問に答える形式です。文章量が多く、メモを取らずに全体の流れを把握する力が求められます。内容はニュースや講義、プレゼンテーションのような口調が多く、英検2級の中でも最も難易度が高いパートです。
よく出るテーマ
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科学・テクノロジー(AI, recycling, space exploration) 
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歴史・文化(inventions, traditions, famous figures) 
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社会問題(environment, education, community service) 
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経済・日常の仕組み(business trends, transportation, shopping) 
攻略のコツ
- 
冒頭の2文でテーマをつかむ 
 → “Today, I’m going to talk about…” “This story is about…” の部分で話の方向性を把握します。
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キーワードを意識して聞く 
 → 名詞(people, company, project)や数字、地名などの具体的な情報に注目。
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理由・結果を示す接続詞に注目 
 → because, so, as a result, therefore などは問題のヒントになりやすいです。
- 
最後のまとめ文に集中する 
 → “In conclusion,” “That’s why…” の後に要点が再びまとめられることが多いです。
- 
選択肢を先に読み、質問の焦点を把握 
 → 「話の目的」か「詳細内容」かを判断して聞き方を変える。
効果的な練習法
- 
公式問題集・過去問の説明文を繰り返し聞く 
 → 聞き取れなかった箇所をスクリプトで確認し、ディクテーションで補う。
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英語ニュースを毎日1本聞く習慣 
 → “VOA Learning English” や “BBC Learning English” は英検2級レベルに最適。
- 
要約トレーニング 
 → 聞いた内容を日本語で一文でまとめる練習をすると、理解の定着が早まります。
ワンポイントアドバイス
説明文問題は「完全に聞き取る」よりも、「大意を逃さず理解する」ことが重要です。細かい単語をすべて覚えるより、流れと主旨を追うことを意識しましょう。
第3部:短文問題の特徴と対策
出題の特徴
第3部では、1文または2文程度のごく短い英語が1回だけ流れ、その内容に最も合う選択肢を選びます。文が短い分スピードも速く、集中力と瞬時の理解力が試されます。文の中に含まれる助動詞・否定・条件表現などを正確に聞き取ることが得点のカギになります。
よく出る文パターン
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依頼・提案:Could you〜?, Why don’t we〜? 
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条件表現:If it rains, we’ll stay home. 
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意見・感想:I think it’s a great idea. 
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指示・注意:Be careful not to touch it. 
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時間表現:After she finishes her homework, she’ll call you. 
攻略のコツ
- 
主語と動詞を一瞬で把握する 
 → 文章の核になる2語を聞き逃さないことで、全体の意味をつかみやすくなります。
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接続詞や否定語に注意する 
 → unless, although, not until など、意味が逆転する単語を正確に聞き分けましょう。
- 
語調(イントネーション)で意図をつかむ 
 → “That’s fine.” が肯定なのか、あきれたトーンなのかで意味が変わる場合もあります。
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選択肢の意味を先に把握しておく 
 → 文が短いため、聞く前に選択肢を理解しておくと瞬時に対応できます。
効果的な練習法
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ディクテーション(書き取り)練習 
 → 聞こえた文をそのまま書き取る。文構造と語彙が同時に強化されます。
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音読・リピーティング 
 → 聞いた文をすぐに声に出して復唱。耳と口を同時に鍛えることで反応速度が向上。
- 
短文ポッドキャストを毎日聞く 
 → “EnglishClass101”や“TED-Ed Shorts”などで、1分前後の音声に慣れる。
ワンポイントアドバイス
短文問題は「英語を日本語に訳す」余裕がありません。頭の中で英語のままイメージ化する練習を重ねましょう。慣れてくると、聞いた瞬間に意味が映像のように浮かぶようになります。

 
		 
		 
			 
			 
			 
			 
			