目次
- 英検準2級リスニング対策:会話・説明文・短文の聞き取り方- はじめに
- 英検準2級リスニングの概要
- Part 2:短文・説明文問題の聞き取り方
- Part 3:長文リスニング問題の聞き取り方
- よく出るテーマと頻出語彙
- 効率的なリスニング勉強スケジュール(6週間プラン)
- まとめ
- FAQs(よくある質問)
- 英検準2級のリスニングは音声が何回流れますか?
- 会話問題では最初と最後のどちらを重視すべき?
- 説明文(モノローグ)で点を取りやすくするコツは?
- 長文リスニングで迷子にならない聞き方は?
- わからない単語が出たらどうする?
- 先読みは何をどこまでやればいい?
- ディクテーションとシャドーイングはどちらを先に?
- 毎日の最短ルーティンは?
- メモは取ってもいい?何を書けばいい?
- アクセントや話者の違いへの対策は?
- 時間がない直前期、最優先でやることは?
- スコアが伸びない原因の典型は?
- イヤホン・再生速度での学習のコツは?
- 推測でマークしても大丈夫?
- おすすめの復習手順は?
 
英検準2級リスニング対策:会話・説明文・短文の聞き取り方
はじめに
英検準2級のリスニングは、3級と比べて一気に難易度が上がるパートです。音声のスピードが速くなり、登場する語彙や表現も高校初級レベルまで広がります。また、会話・説明文・短文と形式が多様で、「話の流れ」や「登場人物の意図」を理解する力が求められます。
リスニングが苦手な受験者の多くは、「単語は知っているのに聞き取れない」「最初の文でつまずくと、後が分からなくなる」といった悩みを抱えています。これは**音の変化(リエゾンや弱形)**に慣れていないことと、場面ごとの英語表現の型を知らないことが主な原因です。
この記事では、英検準2級リスニングの出題構成をふまえて、各パート(会話・説明文・短文)の聞き取り方、スコアアップのコツ、そして効果的な練習法をわかりやすく解説します。
「ただ聞くだけ」ではなく、「聞き方のコツ」を理解してから練習を重ねることで、確実にリスニング力を伸ばせます。
英検準2級リスニングの概要
英検準2級のリスニングは、全体でおよそ 25分間・30問前後 の構成です。
会話・説明文・短文といった3つの形式から出題され、日常的な英会話をどの程度理解できるかを測ります。
出題構成
| パート | 内容 | 問題数 | 特徴 | 
|---|---|---|---|
| Part 1 | 会話文の理解 | 約10問 | 2人の短い会話を聞き、正しい返答や内容を選ぶ | 
| Part 2 | 短文・説明文の理解 | 約10問 | 1人の話者による説明文を聞き、要点を問う | 
| Part 3 | 長文リスニング | 約10問 | 複数人の会話や長めの説明を聞いて内容理解 | 
リーディングやライティングと違い、リスニングは一度しか音声が流れません。そのため、形式を理解し、先に「どのような問題が出るか」を想定しておくことが大切です。
また、リスニングの配点は全体の約3分の1を占めるため、得点源にできれば合否に大きく影響します。
次の章では、パートごとの特徴と聞き取り方のコツを紹介します。
特徴
Part 1では、2人の短い会話を聞いて、最後の発話に対する最も適切な返答や内容を選ぶ問題が出題されます。
会話の内容は日常生活が中心で、学校・買い物・旅行・友人との会話など、身近な場面が多く登場します。
攻略のコツ
- 
最初の一文で場面をつかむ 
 最初のセリフに「Where are they?(どこにいるの?)」のヒントが隠れています。
 たとえば “How much is this T-shirt?” と始まれば「買い物の場面」とすぐに分かります。
- 
最後の発話に集中する 
 問題はほとんどの場合、最後の発言の意図を問います。
 たとえば “I forgot my homework again.” に対しては、
 “I think you should write it down next time.” のような助言が正答になりやすいです。
- 
Yes/Noではなく理由を意識 
 英検準2級では、単純な「Yes.」「No.」ではなく、
 理由を含む返答(because, so, that’s whyなど) が問われやすいのが特徴です。
練習法
- 
音読+シャドーイングで耳を慣らす 
 英検公式問題集の音声を使って、声に出しながら聞き取る練習をしましょう。
 リズムやイントネーションが自然に身につきます。
- 
状況別フレーズを暗記する 
 “Can I try this on?”(試着してもいいですか?)など、
 よく出る表現を場面ごとに覚えると、聞き取りのヒントになります。
- 
選択肢を先読みする 
 音声が流れる前に選択肢を見ておくと、
 話の方向性を予測でき、集中して聞くことができます。
Part 1は比較的短いため、集中力を切らさず「場面→要点→結論」という流れをつかむことが得点アップのカギです。
Part 2:短文・説明文問題の聞き取り方
特徴
Part 2では、1人の話者による説明文(モノローグ) が流れます。
内容はアナウンス・授業のスピーチ・ラジオの話・イベント紹介など、ややフォーマルで情報量の多い構成です。
設問は「話の主題」「細部(日時・人数・金額など)」を問うものが中心です。
攻略のコツ
- 
最初の文=テーマをつかむ鍵 
 最初の1文は、その話の「テーマ宣言」であることが多いです。
 例:「Today, I’ll talk about our school’s volunteer activity.」
 → この時点で「学校のボランティア活動の話」とわかれば、聞き取りが一気に楽になります。
- 
数字・固有名詞を聞き逃さない 
 英検準2級では、数値や日付、時間がよく出ます。
 たとえば “It starts at 3:30 p.m.” “It costs 10 dollars.” といった情報は問題に直結します。
- 
接続詞に注目 
 “because” “however” “so” などの接続詞が出たら内容が切り替わるサインです。
 理由・対比・結果の流れを意識して聞き取りましょう。
- 
結論文を聞き逃さない 
 最後の1〜2文は、「要点」や「まとめ」が述べられることが多く、設問の答えが隠れています。
練習法
- 
英検公式問題集+スクリプト学習 
 音声を聞いたあと、スクリプトを読んで内容と照らし合わせます。
 聞き取れなかった部分をマークし、なぜ聞き取れなかったのか(語彙・音の変化など)を確認。
- 
ディクテーション(書き取り練習) 
 短い文を一度再生して書き取ることで、
 弱音・省略・リエゾンに慣れることができます。
- 
要約トレーニング 
 聞いた内容を日本語で30秒程度にまとめる練習をすると、
 聞き取るべき「核情報」を意識できるようになります。
Part 2では「全てを理解しようとしない」こともポイント。
主題・数字・理由・結論だけを確実にキャッチする意識で聞くと、安定して得点できます。
Part 3:長文リスニング問題の聞き取り方
特徴
Part 3では、複数人の会話またはやや長めの説明文が出題されます。
登場人物のやりとりやストーリー展開を理解し、全体の流れ・要点・登場人物の意図をつかむことが求められます。
内容は学校生活・イベントの準備・仕事・旅行・社会問題など、日常+少しフォーマルなテーマが多いです。
攻略のコツ
- 
登場人物と関係を整理する 
 話が始まったら、「誰が」「誰に」「何の話をしているのか」をすぐに把握。
 例:「先生が生徒に課題の説明をしている」「同僚が週末イベントを話している」など。
 この人物関係を理解すると、話の方向性がつかめます。
- 
場面の変化をつかむ 
 “Then,” “Later,” “After that,” などの時間表現や “So,” “But,” “Anyway,” は、内容が切り替わるサイン。
 会話の展開が分かれば、長文でも迷子になりません。
- 
目的・理由を聞く 
 長文問題では、単なる事実よりも「なぜそう言ったのか」「相手はどう反応したか」が問われます。
 “because,” “so that,” “in order to” などの表現に注意を払いましょう。
- 
最後のまとめ部分を重視する 
 終盤に “So, let’s meet at 3 p.m. in front of the station.” のような結論・決定事項が出ることが多く、
 その内容が設問の答えになるケースがよくあります。
練習法
- 
スクリプト精読+音声シャドーイング 
 長文は最初は聞き取りにくいので、スクリプトで内容を完全に理解したうえで、
 シャドーイング(音声を真似して発声)を行うと、音の流れと意味が同時に定着します。
- 
3ステップリスニング法 
 ① 1回目:内容の大意をつかむ
 ② 2回目:キーワード(人・場所・数字・理由)を意識して聞く
 ③ 3回目:スクリプトを見ながら正確な音の聞き取りを確認
 この手順を繰り返すことで、集中力と理解力の両方が向上します。
- 
実際のスピードに慣れる 
 準2級の音声は自然なスピードで読まれるため、
 普段からYouTubeやポッドキャスト(BBC Learning Englishなど)でナチュラルスピードを聞く練習をしておくと効果的です。
Part 3では「全部聞き取る」よりも「話の流れをつかむ」ことが重要。
登場人物の関係・目的・結果を意識しながら聞くことで、内容が整理され、正答率が安定します。
リスニング力を上げるには、ただ聞くだけでなく「聞き方」を意識することが大切です。
ここでは、英検準2級レベルの学習者におすすめのトレーニング法を紹介します。
① ディクテーション(書き取り)
音声を聞いて、聞こえた英語をすべて書き取る練習です。
細かい音のつながり(リエゾン)や省略、弱形などを意識でき、聞き取りの精度が上がります。
ポイント:
- 
1文ずつ一時停止しながら書き取る 
- 
スクリプトで正答確認し、聞き取れなかった箇所を重点的に復習 
- 
毎日5分でも継続することが効果的 
② リピーティング(追いかけ発音)
短いフレーズを聞いてすぐに同じように繰り返す練習です。
英語のリズム・イントネーションに慣れ、音の感覚を掴むことができます。
ポイント:
- 
2〜3秒のフレーズ単位で止めて真似する 
- 
「意味」ではなく「音」に集中して再現する 
- 
聞こえにくい音は何度も練習して自分の発音で再現 
③ シャドーイング(同時発音)
音声にかぶせるように同時に声を出して発音する練習法です。
リスニングとスピーキングの両方に効果があり、脳が「音→意味」を自動処理できるようになります。
ポイント:
- 
最初はスクリプトを見ながら、徐々に見ずに練習 
- 
スピードを落とさず、リズムを重視 
- 
1日10分の練習でも効果大 
④ スクリプト精読と意味確認
リスニング後に必ずスクリプトを確認し、聞き取れなかった単語や文法をチェックしましょう。
「音として分からなかったのか」「意味が分からなかったのか」を切り分けて分析すると、弱点を正確に補強できます。
これらの音声トレーニングを組み合わせることで、単なる「聞き慣れ」ではなく、
英語の音を構造的に理解できるリスニング力が身につきます。
よく出るテーマと頻出語彙
英検準2級のリスニングでは、日常生活をベースにした「身近な話題」が中心に出題されます。
どんなテーマが多いかを知っておくと、**背景知識(予測力)**が働いて、聞き取りが格段に楽になります。
よく出るテーマ一覧
| カテゴリー | 内容例 | よく出る語彙・表現 | 
|---|---|---|
| 学校生活 | 授業・テスト・クラブ活動・行事 | homework, club, exam, practice, teacher, classmates | 
| 旅行・休日 | 観光・ホテル・交通・計画 | trip, flight, reservation, sightseeing, ticket | 
| 健康・生活 | 病気・食事・運動・睡眠 | healthy, diet, medicine, exercise, tired | 
| 仕事・アルバイト | 職場の会話・接客・面接 | part-time job, customer, manager, shift | 
| 環境・社会問題 | リサイクル・ボランティア・動物保護 | recycle, environment, volunteer, pollution | 
| テクノロジー | スマホ・インターネット・新製品 | app, online, device, update, download | 
聞き取りのコツ:背景知識を活用する
- 
「学校の話」と分かったら、teacher / student / homework の語を意識。 
- 
「旅行」の会話なら、place / time / cost / transportation に注目。 
- 
「ボランティア」なら、purpose(目的)やresult(成果)を聞き取る。 
英検準2級では、内容そのものが難しいわけではなく、場面に合った語を知っているかどうかが理解のカギです。
普段から英検頻出トピックの語彙をリスニング音声と一緒に覚えておくと、
耳が文脈を先読みできるようになります。
効率的なリスニング勉強スケジュール(6週間プラン)
英検準2級リスニングは、毎日少しずつでも「耳を英語に慣らす」ことが最も効果的です。
以下は6週間で無理なくリスニング力を伸ばすためのモデルスケジュールです。
Week 1–2:会話問題の集中トレーニング
- 
英検公式問題集で Part 1(会話文) を中心に練習。 
- 
毎日2〜3セット聞き、聞き取れなかった部分をスクリプトで確認。 
- 
同時に日常会話の定型フレーズ(e.g., “Can I help you?”, “That sounds great.”)を暗記。 
- 
1日10分のシャドーイングを取り入れ、英語のリズムに慣れる。 
Week 3–4:説明文・短文リスニングの強化
- 
Part 2(説明文) の音声を中心に、ディクテーション練習を実施。 
- 
聞き取れなかった部分をスクリプトで確認し、原因(語彙・音)を分析。 
- 
TED-EdやNHK Worldなど、1分程度の英語スピーチを活用して要約練習を行う。 
- 
週1回は本番時間に合わせた模試を解いてペースをつかむ。 
Week 5–6:長文リスニング+実戦演習
- 
Part 3(長文) の過去問を使い、内容の流れをつかむ練習。 
- 
「登場人物・場面・目的・結果」の4点をメモする習慣をつける。 
- 
模試を2回以上実施し、時間配分と集中力を本番仕様に調整。 
- 
聞き取りにくい箇所は音読→シャドーイングで徹底補強。 
毎日のルーティン例(20〜30分)
| 時間 | 内容 | 
|---|---|
| 5分 | 英検リスニング音声を聞いて耳慣らし | 
| 10分 | ディクテーション or シャドーイング | 
| 10分 | スクリプト確認+重要表現暗記 | 
| 5分 | 苦手テーマの復習 or 単語アプリ学習 | 
この6週間プランを実践すれば、
英検準2級のリスニングで「話の要点を逃さず聞き取れる耳」が確実に身につきます。
大切なのは「1日集中して聞く」よりも「毎日継続して聞く」こと。
短時間でも習慣化すれば、試験本番では音声のスピードにも自然に対応できるようになります。
まとめ
英検準2級のリスニングは、3級よりもスピード・語彙・内容のすべてがレベルアップしますが、
正しい方法で練習すれば、最も伸びやすいパートでもあります。
得点アップのポイント3つ
- 
出題形式を理解する 
 会話・説明文・長文のそれぞれに「聞くべき箇所」が決まっています。
 事前に形式を把握し、どこに注目すべきかを明確にすることが第一歩。
- 
音声トレーニングを習慣化する 
 ディクテーション・シャドーイング・リピーティングを組み合わせ、
 「英語の音の流れ」を体に覚えさせましょう。
- 
日常英語の背景知識を増やす 
 頻出テーマ(学校・旅行・ボランティアなど)の語彙や表現を先にインプットしておくと、
 リスニング中に文脈を予測しやすくなります。
英検準2級リスニングの鍵は、
“聞き取る”ではなく“理解しながら聞く”姿勢です。
毎日少しずつの積み重ねで、「英語の音が自然に入ってくる感覚」をつかめるようになります。
試験本番では、焦らずに「主題・理由・結論」の3点に集中して聞き取れば、合格点は確実に狙えます。
FAQs(よくある質問)
英検準2級のリスニングは音声が何回流れますか?
基本的に各設問につき1回のみの再生です。先読みで設問の意図を把握し、音声開始時点から「誰・何・いつ・どこ・なぜ」に注目して聞きましょう。
会話問題では最初と最後のどちらを重視すべき?
両方重要ですが、最初の一文=場面把握、最後の発話=設問の答えの手がかりになりやすいです。冒頭で状況(学校・買い物など)を特定し、最後の意図・提案・結論を逃さないこと。
説明文(モノローグ)で点を取りやすくするコツは?
最初の文でテーマ把握→数字・固有名詞→接続詞の順に意識します。because / however / so で内容が切り替わるので、理由・対比・結果をメモしましょう。
長文リスニングで迷子にならない聞き方は?
登場人物と関係(誰が誰に何を)を最初に確定し、時間表現(Then / Later / After that)で展開を追います。終盤の決定事項・要約は特に要注意。
わからない単語が出たらどうする?
立ち止まらず、文脈推測に切り替えます。前後の情報(目的・結果・数字)からおおまかな意味を補い、設問で問われる核情報に集中しましょう。
先読みは何をどこまでやればいい?
選択肢をざっと見て、問われる観点(理由・時間・場所・人物の意図)だけマーク。本文全訳を想定する先読みはNG。キーワードのアンテナを立てる感覚で。
ディクテーションとシャドーイングはどちらを先に?
精度を上げたい初期はディクテーション→意味確認→シャドーイングの順が効率的。音の抜けや弱形を特定してから、音の流れごと再現します。
毎日の最短ルーティンは?
合計20〜30分でOK。
① ウォームアップ(2〜3分)→ ② 音声1セット通し聞き(5分)→ ③ ディクテ or シャドーイング(10分)→ ④ スクリプト確認と表現暗記(5〜10分)。
メモは取ってもいい?何を書けばいい?
試験指示に従いつつ、取れる範囲で数字・時刻・曜日・場所・決定事項のみの短縮メモが有効です。文章化は不要。記号($ / → / ppl など)を活用。
アクセントや話者の違いへの対策は?
発音の揺れに慣れるため、公式音源+ニュース風教材を併用。母音弱化、t/d のフラッピング、連結(リエゾン)に注意し、実音を口で再現できるまで練習します。
時間がない直前期、最優先でやることは?
過去問の音声を本番同様に通し→誤答原因の特定→同一タイプを集中的に再演習。新規教材より既知素材の反復で「拾える情報」を最大化します。
スコアが伸びない原因の典型は?
- 先読みが「全文訳想定」になり負荷過多
- 練習が聞き流し中心で、精聴(書き取り・音再現)が不足
- 頻出テーマ語彙が足りず文脈予測が働かない
イヤホン・再生速度での学習のコツは?
学習時はクリアに聞ける環境(イヤホン推奨)で、等速→やや低速→等速の往復練習が効きます。低速だけの練習に偏らないよう注意。
推測でマークしても大丈夫?
迷ったら消去法を徹底。本文と矛盾する選択肢(時刻・数量・主張の方向性の不一致)を切り、残った選択肢から最も妥当なものを選びます。
おすすめの復習手順は?
① 音声再聴(等速)→ ② スクリプト対照で聞き落とし箇所特定 → ③ 発音・連結の口再現 → ④ 重要表現の音読暗記 → ⑤ 翌日にもう一度ミニテスト。

 
		 
		 
			 
			 
			 
			 
			