目次
- IELTSライティング Band 5 の取り方(最低限の合格ライン突破)- はじめに
- Band 5 の評価基準を理解する
- Band 5 を取るために必要な最低条件
- Band 5 を狙うための戦略
- よくある失敗パターン
- 実際のサンプル(Band 5 レベル)
- Task 2 Band 5 サンプル回答(約220語)
- まとめ
- FAQ:IELTSライティング Band 5 の取り方(最低限の合格ライン突破)
- Band 5 と 4.5 の違いは?
- Task 1 / Task 2 の必要語数は?
- 語数が多すぎると減点されますか?
- 語数の数え方は?数字や略語はどう扱う?
- テンプレートの使用はOK?
- 4パラグラフ構成は必須?
- Task 1 で最低限書くべき内容は?
- Task 2 で最低限の合格ラインに届く構成は?
- つなぎ言葉は多く使うべき?
- 文法はシンプルでも大丈夫?
- 語彙の繰り返しはどの程度まで許容?
- 時間配分の目安は?(筆記60分)
- 下書き(計画)は本当に必要?
- 見直しのチェックポイントは?
- 英米スペリングの混在は減点?
- 暗記した例文をそのまま使っていい?
- 「部分的に同意」は不利ですか?
- グラフ問題で比較を書かないとどうなる?
- Band 5 から 5.5 / 6.0 に上げる一手は?
- Band 5 に落ちやすい典型ミスは?
 
IELTSライティング Band 5 の取り方(最低限の合格ライン突破)
はじめに
IELTSライティングは、リーディングやリスニングに比べて多くの受験者が苦手と感じるセクションです。特に文法や語彙に自信がないと「高得点は無理かもしれない」と不安になりがちですが、実は多くのケースではBand 5(合格最低ライン)を突破できれば十分という状況も少なくありません。
例えば、海外留学の申請や特定の職業ビザでは「ライティングで最低 Band 5」が条件になっていることがあります。このレベルは「流暢で高度な英作文」ではなく、基本的な文章で課題に答えられるかどうかが問われています。
本記事では、IELTSライティングで Band 5 を確実に取るために必要な「最低限の戦略」と「押さえるべきポイント」をわかりやすく解説します。高得点を狙うのではなく、まずは不合格を避けるためのライン突破に焦点を当てていきましょう。
Band 5 の評価基準を理解する
IELTSライティングは、以下の4つの観点で評価されます。
- 
Task Achievement(課題達成度) - 
問題文で求められていることに答えているかどうか。 
- 
Task 1 ではグラフや図表を「説明」しているか。 
- 
Task 2 では設問に対して自分の意見や立場を示しているか。 
 
- 
- 
Coherence and Cohesion(一貫性と結束性) - 
パラグラフの流れがスムーズか。 
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つなぎ言葉(Firstly, In addition, However など)が適切に使われているか。 
 
- 
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Lexical Resource(語彙力) - 
使っている単語が適切かどうか。 
- 
難しい単語を使う必要はないが、同じ単語を繰り返しすぎない工夫は必要。 
 
- 
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Grammatical Range and Accuracy(文法の幅と正確さ) - 
複雑な文法は必須ではないが、シンプルな文を正しく書けることが重要。 
- 
文法ミスが多くても、意味が伝われば Band 5 には届く。 
 
- 
Band 5 レベルの特徴
- 
アイデアはあるが十分に展開できていない 
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つなぎ言葉を使って流れは作れるが、単調になりやすい 
- 
語彙や文法の誤りは多いが、大まかな意味は伝わる 
- 
課題には一応答えている(これが合否を分ける大きなポイント) 
つまり、Band 5 は「不完全でも課題に答えている英作文」です。逆に言えば、設問に答えていない/語数不足/段落構成なしなどの致命的なミスをすると Band 4 以下に落ちてしまいます。
Band 5 を取るために必要な最低条件
Band 5 を突破するためには、高度な表現力や完璧な文法は必要ありません。その代わりに、最低限これだけは守るべきルールがあります。
1. 課題に必ず答える
- 
Task 1:与えられたグラフや図表を「説明」することが必須です。数字をただ並べるだけでは不十分で、「比較」や「変化」を一言でもいいので表現しましょう。 
- 
Task 2:設問の問いに対して、自分の立場を示すことが重要です。たとえ理由が一つしか書けなくても、意見+理由の形にすれば評価されます。 
2. 4パラグラフ構成を守る
シンプルに以下の形を守るだけで「一貫性(Coherence)」の評価が上がります。
- 
Introduction(導入文) 
- 
Overview / Opinion(全体のまとめ or 自分の立場) 
- 
Main Paragraph 1(理由やデータ) 
- 
Main Paragraph 2(追加の理由や補足) 
3. シンプルな語彙と文法を使う
- 
難しい単語を無理に使わなくてもOK。 
- 
中学英語レベルの単語(big, small, increase, decrease など)でも十分評価されます。 
- 
正確性>複雑さ を意識しましょう。短い文でも意味が伝われば大丈夫です。 
Band 5 を狙うための戦略
Band 5 を確実に突破するには、無理に難しいことをするよりも、**「最低限の型」と「減点を避ける工夫」**が大切です。以下の戦略を押さえておきましょう。
1. テンプレートを活用する
- 
導入文や結論文は、定型表現を使ってしまう方が安全です。 - 
例:This essay will discuss… / In conclusion, it can be said that… 
 
- 
- 
自分の中で2〜3パターン準備しておくと、試験本番で迷わず書けます。 
2. Task 1 では「数字+比較」を必ず入れる
- 
ただ数値を書くのではなく、比較表現を1〜2文入れること。 - 
例:The number of students in 2020 was higher than in 2010. 
 
- 
- 
これだけで「課題達成度」が評価されます。 
3. Task 2 では「意見+理由」を最低1つ書く
- 
複数の理由を出す必要はありません。 
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例:I agree with this statement because it can reduce pollution. 
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一つの理由を少し説明できれば十分です。 
4. 文法は「現在形・過去形」を中心に
- 
複雑な文法(仮定法、分詞構文など)は狙わない方が安全。 
- 
単純な S + V + O の文型を繰り返しても Band 5 は取れます。 
5. つなぎ言葉を必ず入れる
- 
Firstly, Secondly, However, In addition, In conclusion などを入れることで、文章の流れが評価されます。 
- 
つなぎ言葉がないと「一貫性(Coherence)」で大きく減点されやすいです。 
よくある失敗パターン
Band 5 を狙うつもりが、ちょっとしたミスで Band 4.5 以下に落ちてしまう受験者は少なくありません。ここでは特に注意すべき失敗例を整理します。
1. 問題文の指示を無視する
- 
Task 1:グラフの説明ではなく、自分の意見や背景説明を書いてしまう 
- 
Task 2:「agree or disagree」と書かれているのに、どちらとも言えないと中途半端な回答をする 
 設問の指示に従わないと、Task Achievement の点が大きく下がります。
2. データを書かない(Task 1)
- 
グラフや表にある数値や変化を無視して、一般的な内容だけを書くと減点されます。 
 少なくとも「1つの比較」と「1つの変化」を入れることが最低ライン。
3. 意見を述べない(Task 2)
- 
賛成か反対か、立場を明確にしないと評価されません。 
 I think… や In my opinion… を必ず使いましょう。
4. 長すぎる文で文法崩壊
- 
難しい文章を書こうとして、動詞や接続詞が崩れるケース。 
 短い文を正確に書く方が評価は高くなります。
5. 語数不足
- 
Task 1 は 150語以上、Task 2 は 250語以上 が必須。 
- 
それ以下だと大幅減点です。 
 不安なら、Task 1 は180語程度、Task 2 は270語程度を目安にすると安全です。
実際のサンプル(Band 5 レベル)
ここでは、あえて「完璧ではないが Band 5 に到達する」短いサンプルを示します。文法ミスや語彙の単純さはありますが、課題に答えているという点で最低限の基準を満たしています。
Task 2 Band 5 サンプル回答(約220語)
Question: Some people think children should start school at a very early age. Do you agree or disagree?
Answer:
Some people think children should start school very early, while others believe it is better to wait until they are older. I think early education has more benefits than problems.
First of all, children can learn basic skills like reading, writing, and numbers. This is important because these skills are used every day. If they learn earlier, they will not have difficulty in primary school. For example, a child who can already read will find lessons easier.
In addition, early school helps children meet other kids. They learn to share and play together. They also learn simple rules, such as listening to the teacher or waiting for their turn. These things are useful in life because people need to cooperate with others.
On the other hand, some parents say children are too young and should stay home. They believe children should play more. I agree that play is important, but school also has playtime, so this is not a big problem.
In conclusion, I believe starting school early is better because it gives academic skills and social experience.
Word count: 221
このサンプルの特徴
- 
250語未満 → 自動的に減点(Task Achievement低下) 
- 
構成はあるが 理由が浅く展開不足 
- 
語彙がシンプルすぎて繰り返し(skills, important, play, learn など) 
- 
文法は大きな崩壊はないが、バリエーションが少ない 
これなら「Band 5 レベル」としてリアルに感じられるはずです。
まとめ
IELTSライティングで Band 5 を取ることは、「高度な英語力」ではなく、最低限のルールを守って課題に答えることがポイントです。
- 
評価基準を理解する:課題達成度・一貫性・語彙・文法の4項目で採点される。 
- 
最低条件を守る:課題に答える/4パラグラフ構成にする/シンプルでも正確に書く。 
- 
戦略を使う:テンプレート活用、つなぎ言葉の挿入、理由は最低1つ書く。 
- 
失敗を避ける:語数不足・意見なし・データ無視・長文で文法崩壊は即減点。 
特に重要なのは 語数不足の回避 です。Task 1 は150語、Task 2 は250語が必須。多くの受験者が Band 5 に留まる理由は「展開不足で語数が足りない」ことにあります。
サンプルでも示したように、220語程度で止まってしまうと Band 5 に落ちやすいですが、272語程度書ければ Band 5.5〜6.0 に届く可能性もあります。
結論:Band 5 を突破するためには「シンプルでも正確に、そして規定語数を満たす」ことが最優先。
無理に難しい表現を狙う必要はなく、まずは「課題に答えて、250語以上書ききる」ことを徹底しましょう。
FAQ:IELTSライティング Band 5 の取り方(最低限の合格ライン突破)
Band 5 と 4.5 の違いは?
どちらもミスが目立ちますが、Band 5 は「課題に一応は答えている」「段落構成やつなぎ言葉が最低限ある」状態。Band 4.5 は課題不達成(設問に未回答・語数不足・構成欠如)が目立ちます。
Task 1 / Task 2 の必要語数は?
Task 1 は 150 語以上、Task 2 は 250 語以上。下回ると Task Achievement で直接減点され、総合スコアが下がります。
語数が多すぎると減点されますか?
語数超過自体での減点はありません。ただし長くなるほどミスが増えやすく、結果的に他の観点で失点しやすくなります。目安は Task 1:170〜190語、Task 2:270〜300語。
語数の数え方は?数字や略語はどう扱う?
基本はスペースで区切られた語をカウント。数字(2025 など)や略語(e.g., etc.)も 1 語として扱われます。
テンプレートの使用はOK?
導入・結論の定型表現は問題ありません。ただし丸暗記の長文テンプレや設問に合わないテンプレは課題不達成のリスク。
4パラグラフ構成は必須?
必須ではありませんが、Band 5 を狙うなら「導入/意見 or 概観/本文1/本文2」の4段構成が安全で、一貫性の評価が安定します。
Task 1 で最低限書くべき内容は?
- イントロ(言い換え)+オーバービュー(全体傾向)
- 比較を少なくとも1つ、数値や変化を1〜2個
- 主観・理由付けは不要(データの記述に徹する)
Task 2 で最低限の合格ラインに届く構成は?
- 立場を明確化(agree / disagree など)
- 理由を1〜2個提示し、各理由を2〜3文で具体化
- 結論で立場を再確認
つなぎ言葉は多く使うべき?
過度な連発は不自然ですが、Firstly / However / In addition / Therefore / In conclusion などを各段落に1回程度入れると流れが明確になります。
文法はシンプルでも大丈夫?
大丈夫です。Band 5 では「正確なシンプル文」が評価されます。無理な複文や仮定法で崩れるより、短文を正確に。
語彙の繰り返しはどの程度まで許容?
多少の繰り返しは許容されますが、同義語で置き換える工夫を。important → essential / significant / beneficial など。
時間配分の目安は?(筆記60分)
- Task 2(優先):40分(計画5、執筆30、見直し5)
- Task 1:20分(計画3、執筆15、見直し2)
下書き(計画)は本当に必要?
必要です。各段落の主張・根拠・例を箇条書きで1〜2分整理するだけで、語数不足と脱線を防げます。
見直しのチェックポイントは?
- 語数クリア(150 / 250 以上)
- 設問に答えているか(立場の明示・データの比較)
- 主語と動詞の一致、時制、冠詞、複数形、スペリング
- つなぎ言葉の過不足と段落の分割
英米スペリングの混在は減点?
一貫性が重要です。color と colour の混在は減点対象になり得ます。どちらかに統一しましょう。
暗記した例文をそのまま使っていい?
汎用のフレーズは可。ただし内容を伴わないテンプレの貼り付けや、設問と合わない流用は評価が下がります。
「部分的に同意」は不利ですか?
論理的に一貫していれば問題ありません。ただし Band 5 を狙うなら、賛成 or 反対の単純な立場の方が書きやすく、展開不足を避けられます。
グラフ問題で比較を書かないとどうなる?
Task Achievement が下がります。最低でも「最大・最小」「増減」「グループ間の差」などの比較を1つ以上入れてください。
Band 5 から 5.5 / 6.0 に上げる一手は?
- 語数を安定して満たす(Task 2 を常に 270 語前後に)
- 各本文段落で「主張→理由→例→ミニ結論」を徹底
- 同義語置換とコロケーションを1〜2箇所ずつ追加
Band 5 に落ちやすい典型ミスは?
- 語数不足(Task 2 が 220 語前後で終了)
- 立場不明確(agree/disagree に未回答)
- Task 1 でデータ未記述/比較なし
- 段落なし・つなぎ言葉不足・長すぎる不正確な文

 
		 
		 
			 
			 
			 
			 
			