目次
- IELTSライティング対策:Linking Words・つなぎ表現リスト
- はじめに
- 1. 意見を述べるときの表現(Giving Opinions)
- 2. 理由・原因を述べる表現(Giving Reasons / Causes)
- 3. 結果・影響を示す表現(Showing Results / Effects)
- 4. 対比・逆接の表現(Contrasting Ideas)
- 5. 例を挙げる表現(Giving Examples)
- 6. 追加・補足の表現(Adding Information)
- 7. 比較の表現(Making Comparisons)
- 8. まとめ・結論の表現(Summarising / Concluding)
- 9. 意見を強調する表現(Emphasising Ideas)
- 10. 条件や仮定を表す表現(Expressing Conditions)
- 11. 順序を示す表現(Showing Sequence)
- 12. 書きすぎ注意!よくあるミスとアドバイス
- 13. IELTS高得点者が意識している使い方のコツ
- まとめ
- FAQ
IELTSライティング対策:Linking Words・つなぎ表現リスト
はじめに
IELTSライティングで高スコアを取るために欠かせないのが、Linking Words(つなぎ表現) の使い方です。
どれだけ語彙力や文法力が高くても、アイデア同士のつながりが不自然だと「論理的な文章」とは評価されません。
IELTSの採点基準には「Coherence and Cohesion(首尾一貫性と結束性)」という項目があり、ここでのポイントは “つなぎ方の自然さ”。
つまり、文や段落の流れをスムーズにする接続表現が、スコアアップのカギになります。
この記事では、IELTSライティングで頻出するLinking Wordsを、目的別・使う場面別 にわかりやすく整理しました。
エッセイの構成を強化したい人、文の流れを自然にしたい人にとって、実践的に役立つリストです。
1. 意見を述べるときの表現(Giving Opinions)
IELTSライティング(特にTask 2)では、自分の意見をはっきり示すことが求められます。
問題文に “Do you agree or disagree?” “What is your opinion?” といった形で聞かれる場合、このタイプの表現が必須です。
主なLinking Words・フレーズ例:
-
In my opinion
-
I believe that
-
From my point of view
-
Personally speaking
-
It seems to me that
-
I am convinced that
-
As far as I’m concerned
使い方のポイント:
-
“I think” よりも “I believe” “I am convinced” のように、少しフォーマルで強調された言い方を使うと、IELTSでは印象が良くなります。
-
エッセイの導入段階(イントロダクション)または結論で使うと自然です。
例文:
In my opinion, investing in renewable energy is essential for sustainable development.
(私の考えでは、再生可能エネルギーへの投資は持続可能な発展に不可欠です。)
2. 理由・原因を述べる表現(Giving Reasons / Causes)
自分の意見や主張をサポートするためには、「なぜそう思うのか」という理由を明確にすることが重要です。
IELTSライティングでは、原因・理由を示す接続語 を適切に使うことで、論理の流れがより自然になります。
主なLinking Words・フレーズ例:
-
Because
-
Since
-
As
-
Due to
-
Owing to
-
For this reason
-
This is because
使い方のコツ:
-
“Because” は会話的で万能ですが、エッセイでは “Since” や “As” を使うとより自然でアカデミック に聞こえます。
-
“Due to” “Owing to” は名詞句を続けるときに使います(例:Due to the increase in population)。
例文:
Many people prefer online shopping because it saves time and effort.
(多くの人がオンラインショッピングを好むのは、時間と労力を節約できるからです。)
Due to the rapid growth of urban areas, traffic congestion has become a major problem.
(都市部の急速な拡大により、交通渋滞が大きな問題となっています。)
3. 結果・影響を示す表現(Showing Results / Effects)
原因や理由を述べたあとには、それに続く結果や影響を明確に示す表現が必要です。
IELTSライティングでは、因果関係を論理的に説明する力が高く評価されます。
主なLinking Words・フレーズ例:
-
Therefore
-
As a result
-
Consequently
-
Hence
-
Thus
-
For this reason
-
As a consequence
使い方のコツ:
-
文の冒頭に置いて、前の文全体を受ける形で使うと自然です。
-
“Therefore” や “As a result” はフォーマルな印象を与え、Task 2 のアカデミックエッセイに適しています。
-
“Thus” は少し書き言葉寄りで、レポート調の文体に合います。
例文:
The demand for housing has increased rapidly; therefore, property prices have risen significantly.
(住宅需要が急速に増加したため、不動産価格が大幅に上昇しました。)
The company failed to invest in new technology. As a result, it lost its competitive advantage.
(その企業は新技術への投資を怠った。その結果、競争力を失った。)
4. 対比・逆接の表現(Contrasting Ideas)
IELTSライティングでは、異なる視点を比較・対比する力も評価の対象になります。
「一方で〜」「しかし〜」といった逆接表現を使うことで、文章に深みとバランスが生まれます。
主なLinking Words・フレーズ例:
-
However
-
On the other hand
-
Although / Even though
-
While
-
Whereas
-
In contrast
-
Nevertheless / Nonetheless
使い方のコツ:
-
“However” は文の先頭に置くのが基本。カンマを忘れないようにしましょう。
→ However, many people disagree with this idea. -
“Although” や “While” は文中で使い、2つの事実を並べて比較します。
→ Although the cost is high, the quality is excellent. -
“On the other hand” は、2つのパラグラフで意見を対比させるときに効果的。
例文:
Some people believe technology makes life easier. However, others argue that it causes social isolation.
(テクノロジーが生活を便利にするという人もいるが、社会的孤立を招くと主張する人もいる。)
While public transport is cheaper, private cars offer more comfort and flexibility.
(公共交通機関は安価だが、自家用車のほうが快適で柔軟性がある。)
5. 例を挙げる表現(Giving Examples)
主張を裏付けるためには、具体的な例を挙げることがとても効果的です。
IELTSライティングでは、「具体例を示して説明できるか」が論理性(coherence)の評価にもつながります。
主なLinking Words・フレーズ例:
-
For example
-
For instance
-
Such as
-
Namely
-
To illustrate
-
In particular
使い方のコツ:
-
“For example” と “For instance” はほぼ同じ意味で、文頭でも文中でも使えます。
→ For example, many young people study abroad to gain international experience. -
“Such as” は文の途中に入れて、具体例を列挙するときに便利。
→ Many Asian countries, such as Japan and the Philippines, value education highly. -
“To illustrate” は少しフォーマルで、アカデミックな印象を与えます。
例文:
Some cities have developed efficient public transport systems. For instance, Singapore’s MRT is clean and punctual.
(効率的な公共交通システムを整備している都市もある。たとえば、シンガポールのMRTは清潔で時間に正確だ。)
Tourist destinations such as Cebu and Bohol attract millions of visitors each year.
(セブ島やボホールなどの観光地は、毎年数百万人の観光客を引きつけている。)
6. 追加・補足の表現(Adding Information)
アイデアをさらに発展させたいときや、もう1つの関連するポイントを加えたいときに使うのが「追加・補足」の表現です。
IELTSライティングでは、1つのパラグラフで複数のサポートポイントを並べる際に非常に便利です。
主なLinking Words・フレーズ例:
-
Moreover
-
Furthermore
-
In addition
-
Also
-
Besides
-
What’s more
-
Similarly
使い方のコツ:
-
“Moreover” “Furthermore” “In addition” はフォーマルでアカデミックな印象を与えるため、Task 2 に最適。
-
“Also” はカジュアルな印象になりやすいので、文頭よりも文中に置くと自然です。
→ It also helps reduce pollution. -
“Similarly” は類似のアイデアを並べるときに使えます。
例文:
The new law will reduce waste. Moreover, it will encourage companies to recycle materials.
(新しい法律は廃棄物を減らすだろう。さらに、企業がリサイクルを推進するよう促すだろう。)
Online learning is flexible and convenient. Similarly, it allows students to study at their own pace.
(オンライン学習は柔軟で便利である。同様に、自分のペースで学習できるという利点もある。)
7. 比較の表現(Making Comparisons)
IELTSライティングでは、2つ以上の事柄を比較して意見を述べる問題もよく出題されます。
比較表現を使うことで、文章の構成にメリハリをつけることができます。
主なLinking Words・フレーズ例:
-
Similarly
-
Likewise
-
Compared to / Compared with
-
In the same way
-
Just as
-
Unlike
使い方のコツ:
-
“Similarly” や “Likewise” は「同じように〜である」と、共通点を示すときに使用します。
-
“Compared to / with” は「〜と比べて」という比較構文を導くときに便利。
→ Compared to rural areas, cities offer more job opportunities. -
“Unlike” は「〜とは異なり」という対照的な比較を示します。
例文:
Urban residents often have better access to healthcare. Similarly, they enjoy more cultural activities.
(都市部の住民は医療へのアクセスが良い。同様に、文化的な活動もより楽しめる。)
Unlike traditional education, online learning allows students to study anytime and anywhere.
(従来の教育とは異なり、オンライン学習ではいつでもどこでも学習できる。)
8. まとめ・結論の表現(Summarising / Concluding)
IELTSライティングの最後の段落(conclusion)は、全体の意見をまとめる最も重要な部分です。
ここで適切なLinking Wordsを使うことで、読み手に「エッセイがしっかり完結した」と感じさせることができます。
主なLinking Words・フレーズ例:
-
In conclusion
-
To sum up
-
To conclude
-
In summary
-
Overall
-
All in all
-
In general
使い方のコツ:
-
“In conclusion” はもっとも一般的で、Task 2の結論段落の冒頭に最適。
-
“To sum up” は少し柔らかく、意見を要約する形のエッセイに向いています。
-
“Overall” や “In general” は「全体として見れば」といった俯瞰的なまとめに使えます。
例文:
In conclusion, investing in education is the most effective way to promote long-term economic growth.
(結論として、教育への投資は長期的な経済成長を促す最も効果的な方法である。)
Overall, both online and traditional learning have their own advantages and disadvantages.
(全体として、オンライン学習と従来の学習の両方に利点と欠点がある。)
9. 意見を強調する表現(Emphasising Ideas)
IELTSライティングでは、自分の意見や主張を明確に伝えるだけでなく、特に重要なポイントを強調する表現を使うことで説得力を高めることができます。
ただし、強調しすぎると不自然になるため、1エッセイにつき2〜3回程度が目安です。
主なLinking Words・フレーズ例:
-
Indeed
-
Clearly
-
Obviously
-
Undoubtedly
-
Certainly
-
Without a doubt
-
It is important to note that
使い方のコツ:
-
“Indeed” は文頭でも文中でも使え、前文の内容を強めるのに適しています。
-
“Clearly” “Obviously” は事実やデータを伴うと説得力が増します。
-
“It is important to note that〜” はアカデミックライティングで非常に自然な強調構文です。
例文:
Clearly, technology has transformed the way people communicate in modern society.
(明らかに、テクノロジーは現代社会における人々のコミュニケーションのあり方を変えた。)
It is important to note that environmental problems cannot be solved without international cooperation.
(環境問題は国際的な協力なしには解決できないという点を指摘しておくことが重要である。)
10. 条件や仮定を表す表現(Expressing Conditions)
IELTSライティングでは、「もし〜ならば」という仮定や条件つきの意見を述べることで、論理的で深みのある主張を展開できます。
特に「将来的に〜になる可能性がある」などの予測型エッセイでよく使われます。
主なLinking Words・フレーズ例:
-
If
-
Unless
-
Provided that
-
As long as
-
In case
-
Whether or not
使い方のコツ:
-
“If” は基本的な条件文に使います。
→ If the government invests more in healthcare, people will live longer. -
“Unless” は「〜でない限り」という否定的な条件を示す。
→ The problem will not be solved unless we take immediate action. -
“Provided that” “As long as” は「〜であるならば」という前向きな条件を表すときに便利です。
例文:
People can maintain a healthy lifestyle if they exercise regularly and eat balanced meals.
(人々は定期的に運動し、バランスの取れた食事をすれば健康的な生活を維持できる。)
The city will remain safe as long as strict traffic regulations are enforced.
(厳格な交通規制が実施されている限り、その都市は安全なままであるだろう。)
11. 順序を示す表現(Showing Sequence)
エッセイの中で複数のアイデアを順に説明したいときや、プロセス・ステップを示すときに役立つのが「順序を示す表現」です。
Task 2の「問題 → 原因 → 解決策」型のエッセイや、Task 1のプロセス図説明でもよく使われます。
主なLinking Words・フレーズ例:
-
Firstly / First of all
-
Secondly
-
Next
-
Then
-
Afterwards
-
Finally / Lastly
-
Subsequently
使い方のコツ:
-
“Firstly” “Secondly” “Finally” は論理展開を整理する定番構文。
→ Firstly, education improves job opportunities. Secondly, it reduces poverty. -
“Next” “Then” は、比較的シンプルなステップや説明に向いています。
-
“Subsequently” は少しフォーマルな印象で、書き言葉に適した上級表現です。
例文:
Firstly, the government should improve public transportation. Secondly, it must encourage people to use eco-friendly vehicles.
(まず政府は公共交通機関を改善すべきであり、次に環境に優しい乗り物の利用を促進すべきである。)
Afterwards, the data are analysed and the results are presented to the public.
(その後、データが分析され、結果が公表される。)
12. 書きすぎ注意!よくあるミスとアドバイス
Linking Words は便利ですが、使いすぎると逆効果になることがあります。
IELTSでは「多く使うこと」よりも「自然で適切に使うこと」が重要です。
以下によくあるミスと改善ポイントをまとめました。
❌ よくあるミス例
-
同じ表現を繰り返しすぎる
-
× However, … However, … However, …
→ “However” の代わりに “On the other hand” や “Nevertheless” を交互に使う。
-
-
1文に複数の接続語を入れる
-
× However, although the problem is serious, but the government did nothing.
→ ✔ Although the problem is serious, the government did nothing.
→ (“However” か “Although” のどちらか一方で十分)
-
-
意味のつながりが不自然
-
× For example, people should exercise more.
→ “For example” の前には具体例につながる文脈が必要。
-
✅ 改善のコツ
-
1パラグラフにつき3〜4個程度が自然。
-
似た表現をローテーションで使う。
-
“文頭だけでなく文中でも使う” と文章がより自然に。
→ The government, however, has not yet taken action. -
文法上の一致に注意する。
→ “Although” の後は必ず主語+動詞の形にする。
Linking Wordsは“飾り”ではなく、読者の理解を助ける道しるべ。
使う量と位置を意識することで、あなたのライティングはより自然で流れのあるものになります。
13. IELTS高得点者が意識している使い方のコツ
Linking Wordsを上手に使いこなすことで、IELTSライティングのスコアを確実に伸ばすことができます。
ここでは、スコア7.0以上を目指す受験者が実際に意識しているポイントを紹介します。
① 文頭だけでなく、文中にも入れる
多くの受験者は「接続詞=文頭に置くもの」と考えがちですが、文中で使うとより自然です。
The government, however, failed to implement the policy effectively.
→ “However” を文中に入れることで、より流れるような英文になります。
② 同じ意味の表現を言い換える
同じ「しかし」でも “However” “Nevertheless” “On the other hand” などを使い分けると、**語彙の幅(lexical resource)**が評価されます。
③ アカデミックな表現を優先する
IELTSはフォーマルなライティングテストです。
口語的な “And” “But” “So” ではなく、以下のような書き言葉を使うと印象がアップします。
-
“And” → “Moreover” / “In addition”
-
“But” → “However” / “Nevertheless”
-
“So” → “Therefore” / “As a result”
④ 自然な流れを意識する
Linking Wordsは多ければよいわけではありません。
「段落ごとの論理の流れをスムーズにする」ために、必要な場所にだけ配置しましょう。
⑤ 練習のコツ
-
自分の過去エッセイを見直し、各段落の最初と最後の接続表現を確認する。
-
同じ単語を繰り返していたら、類似表現に置き換える。
-
新しいLinking Wordsを使って書き直す練習をする。
このように、Linking Wordsを「意識的に・適度に・多様に」使うことが、IELTSライティング高得点の近道です。
論理的で自然な流れのある英文を作るために、ぜひこの記事のリストを繰り返し練習してみてください。
まとめ
IELTSライティングで高スコアを取るためには、**Linking Words(つなぎ表現)**の使い方をマスターすることが不可欠です。
これらの表現は、単に文と文をつなぐだけでなく、文章全体の論理構成を明確にし、読み手に理解しやすい流れを作る役割を果たします。
-
意見を述べるときは “In my opinion” や “I believe that”
-
理由を説明するときは “Because” や “Since”
-
結果を示すときは “Therefore” や “As a result”
-
対比を示すときは “However” や “On the other hand”
-
結論では “In conclusion” や “Overall”
といったように、目的に応じて自然に使い分けることがポイントです。
また、使いすぎや単調な繰り返しは避け、文頭・文中・文末のバランスを意識することで、より洗練された英文になります。
Linking Wordsの習得は、文法・語彙力・論理性をつなぐ“架け橋”です。
毎回のライティング練習で少しずつ使いこなせるようにし、「読みやすく、論理的な英文」=IELTS高得点ライティングを目指しましょう。
FAQ
IELTSライティングでLinking Wordsはどのくらい使えばいいですか?
1つのパラグラフにつき3〜4個程度が自然です。使いすぎると不自然に感じられ、スコアに悪影響を与えることがあります。文の流れを滑らかにする目的で使うのが理想です。
「However」と「Although」はどう違いますか?
「However」は文と文をつなぐ副詞で、文の先頭または文中にカンマを付けて使います。一方「Although」は接続詞で、1つの文の中で2つの節をつなぎます。
例:However, many people disagree. / Although many people disagree, others support the idea.
Linking Wordsを使わなくても高得点は取れますか?
完全に使わずに高得点を取るのは難しいです。IELTSの採点基準の一つ「Coherence and Cohesion(論理的なつながり)」では、適切なつなぎ表現の使用が求められます。
カジュアルな表現(and, but, so)は使っても大丈夫ですか?
使うことはできますが、フォーマルな試験であるIELTSでは、よりアカデミックな表現(Moreover, However, Thereforeなど)に置き換えるのが望ましいです。
Task 1とTask 2で使うLinking Wordsは同じですか?
基本的には共通ですが、Task 1(レポート型)では “As a result” “Subsequently” “In contrast” などの客観的な表現が多く、Task 2(エッセイ型)では “In my opinion” “On the other hand” など主観を含む表現がよく使われます。
Linking Wordsの練習方法を教えてください。
自分の過去のエッセイを見直し、同じ接続表現が繰り返されていないか確認しましょう。また、各段落で違うタイプのLinking Wordsを1つずつ使う練習をすると、自然な流れを身につけやすくなります。
