目次
- IELTSリーディング対策: Diagram/Flowchart Completion攻略法(図表補充問題の攻略)
- はじめに
- 出題形式の特徴
- 解答のステップ
- よくあるパラフレーズ例
- 注意点と落とし穴
- 効率的な練習法
- まとめ
- FAQ:Diagram/Flowchart Completion攻略法(図表補充問題の攻略)
- Diagram/Flowchart Completionとは?
- “No more than X words”は日本語でどういう意味?
- 語数の数え方の例は?(ハイフンや数字の扱い)
- “One word only”のときは?
- スペルはどれくらい厳密?
- イギリス英語とアメリカ英語の綴りは?
- 本文から“そのまま”抜き出す必要がある?
- 順番は本文の流れと一致する?
- 推測で埋めてもいい?
- 複数形・単数形・語形はどう合わせる?
- 固有名詞・専門用語の扱いは?
- 数値・記号・単位はどう書く?
- よくあるミスは?
- 時間配分のコツは?
- パラフレーズにはどう対応する?
- 見直しのチェックリストは?
IELTSリーディング対策: Diagram/Flowchart Completion攻略法(図表補充問題の攻略)
はじめに
IELTSリーディングには複数の設問タイプがありますが、その中でも受験者が特に苦戦しやすいのが Diagram Completion(図表補充問題) や Flowchart Completion(フローチャート補充問題) です。
これらの問題は、単に本文を読んで理解するだけでなく、複雑な情報を整理し、図や手順の形に落とし込む力が求められます。
たとえば、科学実験の手順、歴史的出来事の流れ、あるいは建物の構造や仕組みが図で示され、その空欄を本文から適切に補う形式です。文章と図の両方をリンクさせながら情報を探し出す必要があるため、リーディングの中でも 「読解+分析+要約」 の総合力を試される問題といえます。
さらに、設問には「No More Than Two Words(2語以内)」といった語数制限が設定されており、正しい単語を本文から抜き出し、制限内で正確に答えることが求められます。
情報の順序や因果関係を理解できていないと、本文から該当箇所を見つけても正しい答えを選べないケースも少なくありません。
本記事では、この Diagram/Flowchart Completion 問題に取り組む際の基本的な考え方から実践的な解答手順、注意点や効果的な学習法までを徹底解説します。試験本番で落ち着いて対応できるよう、ここで紹介する戦略をぜひ身につけてください。
出題形式の特徴
Diagram Completion(図表補充問題)と Flowchart Completion(フローチャート補充問題)は、IELTSリーディングの中で 図や手順の空欄を本文から補う形式です。それぞれ特徴があります。
1. Diagram Completion(図表補充問題)
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図やイラスト、地図、構造図などに空欄があり、本文を読んで適切な語を補う。
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例としては、生物の体の構造、工場や機械の仕組み、建物の間取りなど。
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視覚的なイメージをもとに、本文から対応する説明を探す力が必要。
2. Flowchart Completion(フローチャート補充問題)
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手順やプロセスを表すフローチャートに空欄があり、本文から情報を埋める。
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よく出る題材は「実験の流れ」「製造プロセス」「歴史的出来事の順序」など。
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出来事の順番や因果関係を理解する力が重要。
共通点
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答えは本文中からそのまま抜き出す(言い換えや自作は不可)。
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多くの場合「No More Than ○ Words」といった語数制限がある。
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解答は空欄の前後の文法に合わせる必要がある。
この形式は、単なる単語検索ではなく、全体の流れを理解しながら本文と図を照合する力を問うのが特徴です。
解答のステップ
Diagram/Flowchart Completion問題に取り組むときは、いきなり本文を読み始めるのではなく、図や設問から先に流れをつかむことがカギです。以下の手順で解くと効率的です。
1. 図やフローチャートを先に確認する
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空欄の位置や流れをチェックし、テーマの概要をつかむ。
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矢印や番号の順序を見て「情報がどのように進むのか」を把握。
2. 語数制限を確認する
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“No More Than Two Words” などの指示を必ず確認。
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制限を超えたら即不正解になるため、単語数の数え方に慣れておくことが大切。
3. キーワードを探す
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図やフローチャートに書かれている キーワード(固有名詞・専門用語など)を注目。
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本文中のパラフレーズ表現と結びつけることを意識する。
4. 本文をスキャンしながら確認する
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設問の流れと本文の流れは多くの場合 同じ順序。
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空欄の前後に当たる情報を意識し、候補を絞る。
5. 適切な答えを選ぶ
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意味が合っているか、文法的に正しいかを確認。
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単数・複数や動詞形に注意。
6. 最後に見直す
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語数制限を守っているか。
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スペルミスがないか。
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図や流れに合っているか。
この流れに慣れることで、限られた試験時間内でも正確に解答できます。
よくあるパラフレーズ例
Diagram/Flowchart Completion問題では、本文と設問・図表の表現がそのまま一致するとは限りません。多くの場合、言い換え(パラフレーズ) が使われます。これを見抜けるかどうかが正答率を大きく左右します。
動詞の言い換え
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cause → lead to / result in
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produce → generate / create
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use → employ / utilize
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begin → start / initiate
名詞の言い換え
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method → technique / approach
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problem → issue / challenge
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step → stage / phase
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result → outcome / consequence
形容詞や副詞の言い換え
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important → significant / crucial
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quickly → rapidly / promptly
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different → varied / diverse
具体例
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設問:The process begins with the use of a special material…
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本文:The procedure is initiated by employing a unique substance…
use → employ, begins with → initiated by という置き換えが行われています。
こうしたパラフレーズに慣れておくと、設問と本文の「橋渡し」がスムーズになります。
注意点と落とし穴
Diagram/Flowchart Completion問題では、本文から答えを抜き出すだけと思いがちですが、細かいルールや罠に気をつけないと失点につながります。
1. 単語のスペルミス
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スペルが1文字でも間違えば 即不正解。
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特に専門用語・固有名詞は要注意。
2. 単数・複数の間違い
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本文が plants なのに plant と書くと不正解。
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名詞の語尾に -s が必要かどうかを必ず確認。
3. 語数制限の見落とし
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指示に “No More Than Two Words” とあるのに、3語入れてしまうケースが多い。
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冠詞 (a, an, the) も 1語としてカウントされることを忘れない。
4. 文法に合わない答え
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空欄の前後を無視して単語を入れると、文全体が不自然になる。
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例:動詞の形(動名詞 vs 原形)や形容詞/名詞の使い分け。
5. 推測で埋めてしまう
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本文に書かれていない言葉を自分で作って入れてしまうのはNG。
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必ず本文中から答えを探すのがルール。
「本文からそのまま抜き出す」ことを常に意識しつつ、上記のポイントに注意することでケアレスミスを減らせます。
効率的な練習法
Diagram/Flowchart Completion問題は、単純に「数をこなす」だけではなく、正解にたどり着くプロセスを意識する練習が重要です。以下の方法で効果的にトレーニングできます。
1. 過去問で形式に慣れる
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Cambridge IELTS シリーズの過去問を活用し、Diagram/Flowchart問題だけを集中的に練習。
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解答後は「本文のどこに答えが書かれていたか」を必ず確認し、根拠をチェックする。
2. キーワードの対応表を作る
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設問に出てきた単語と、本文で使われていた パラフレーズ表現をノート化。
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自分だけの「パラフレーズ辞書」を作ることで、次の問題に活かせる。
3. 図解する練習
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科学系・歴史系の英語記事を読み、本文の情報を 自分でフローチャートや図にまとめる。
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本文を「構造」で理解する習慣がつく。
4. 制限時間を意識して解く
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リーディング本番は時間との戦い。
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1問あたりにかけられる時間を決めて練習し、スピードと正確性の両立を目指す。
5. 弱点分析をする
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ミスした原因を「スペルミス」「複数形」「パラフレーズの見落とし」などに分類。
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弱点を繰り返し潰すことで、同じミスを防げる。
このように「問題を解いて答え合わせ」で終わらせず、解答の根拠とプロセスを分析することが得点アップにつながります。
まとめ
Diagram/Flowchart Completion問題は、IELTSリーディングの中でも 情報整理力・要約力・パラフレーズの理解を総合的に試す難易度の高い形式です。
本文から正しい単語を探すだけでなく、図やフローチャートの流れを読み解き、情報を正確に対応させる力が求められます。
攻略のポイントは以下の通りです:
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まず図やフローチャートを見て全体像をつかむ
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語数制限を必ず確認し、超過しないよう注意する
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本文と設問のパラフレーズに慣れる
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推測で埋めず、本文から根拠を見つける
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スペル・単複・文法のミスを徹底的に防ぐ
効率的な学習法としては、過去問を利用した集中的な練習、パラフレーズノートの作成、本文を図にまとめる練習などが有効です。
本番で確実に点数を取るためには、正確性+スピード+慣れが不可欠。今回紹介した戦略を取り入れて繰り返し練習すれば、Diagram/Flowchart Completion問題での得点力を大きく伸ばすことができます。
FAQ:Diagram/Flowchart Completion攻略法(図表補充問題の攻略)
Diagram/Flowchart Completionとは?
本文から必要な語やフレーズを抜き出して、図やフローチャートの空欄を埋める設問形式です。情報の流れ・因果関係・構造理解が問われます。
“No more than X words”は日本語でどういう意味?
「X語以内」という意味です。例:No more than two words は「2語以内(1語または2語のみ。3語は不可)」となります。冠詞(a, an, the)や前置詞、固有名詞の各語も1語として数えます。
語数の数え方の例は?(ハイフンや数字の扱い)
- ice cream=2語、ice-cream=1語(ハイフンで結合された場合)
- high temperature=2語、high-temperature=1語
- 数字は1語扱い(例:1998=1語、20%=1語)
- 単位を伴うと語数が増える場合あり(例:20 kg=2語)。指示が「one word only」のときは不可。
“One word only”のときは?
解答は1語のみです。2語以上(例:electric motor)は不正解。必要ならハイフンで1語化可能(electric-motor)ですが、本文中の表記と意味の一致を優先してください。
スペルはどれくらい厳密?
1文字でも間違うと不正解です。複数形の -s、過去形、ハイフンの有無、固有名詞の大文字などに注意しましょう。
イギリス英語とアメリカ英語の綴りは?
本文の綴りに合わせるのが安全です(例:colour / color)。設問で地域表記が統一されている場合はそれに従ってください。
本文から“そのまま”抜き出す必要がある?
基本は本文からの直接抜き出しです。自分で言い換えたり、同義語に置き換えたりするのは不可。本文にある語形・綴りを尊重します。
順番は本文の流れと一致する?
多くの場合、一致します。設問の空欄は本文の該当箇所に沿って前から後ろへ進むので、位置の見当をつけて効率的に検索しましょう。
推測で埋めてもいい?
不可です。必ず本文に根拠がある語を使ってください。曖昧な場合は、前後の文脈と図の流れで再確認しましょう。
複数形・単数形・語形はどう合わせる?
空欄に入れて文として自然かつ本文と一致する形にします。名詞の単複、動詞の形、形容詞/副詞の使い分けに注意してください。
固有名詞・専門用語の扱いは?
本文どおりの表記(大文字・ハイフン・略語)を守ります。スペルミスは不正解です。初出時の形をメモしておくと安全です。
数値・記号・単位はどう書く?
本文の表記(数字/綴り、%・°・mm など)を踏襲します。語数制限に影響するため、「数字+単位」が許容されるかを事前に確認してください。
よくあるミスは?
- 語数制限の超過(a/the で1語増える)
- ハイフンの見落とし(energy-saving → energy saving)
- 単複・時制の不一致、固有名詞の大文字漏れ
- 本文にない語での“想像”回答
時間配分のコツは?
先に図の全体像と空欄の位置を把握し、関連キーワードで本文をスキャン。該当段落を精読→候補確認→語数とスペル最終チェック、の順で進めると効率的です。
パラフレーズにはどう対応する?
設問の語と本文が言い換えられることが多いです(例:begin ≈ initiate)。頻出の同義・近義を把握し、文単位で意味が一致するかを確認しましょう。
見直しのチェックリストは?
- 語数制限を満たすか(冠詞や単位を含めて再カウント)
- スペル・大文字・ハイフンは本文通りか
- 図の流れ・因果と矛盾しないか
- 単複・語形が文に自然か
